境界線上のホライゾン 理不尽壊しのリインカーネイション 作:橆諳髃
「おい作者……何をやっているんだ?」
だって仕方ないじゃないですか⁉︎ f○oもバ◯ドリもマ◯レコもイベント真っ最中で……
「やる事が多いな」
それに先日卒論も返却されて、とりあえず再提出はなかったんですけど、今のじゃ満足できないんで再提出しようかとか……
「本当にやる事多いな……」
まぁそんな中でもちまちま書き連ねました! という事で3話ご覧下さい‼︎
午前7時49分 村山本多邸
リビングにて黒髪長髪の少女がソファーに横になって眠っていた。格好は薄着ではあったが、体にはちゃんと暖かい毛布が敷かれ、頭も枕によって支えられていた。
そして時計の針が50分になった時……
ジリリリリリリリッ‼︎
「ひゃぁっ⁉︎」
少女は飛び起きた。
「あれっ……私って目覚ましかけてたっけ?」
そう、ここはリビングで自室ではない。なので目覚まし時計があるはずがないのだ。そして少女は今もなお机の上で鳴り響く目覚まし時計に手をかけて止めた。
「こんな目覚まし家にあったか? ……って」
少女の目には目覚まし以外にも、他のものが机に置かれている事を捉えていた。それは、綺麗に畳まれた自分の制服と、そして菓子パン2つだ。
制服に至っては、クリーニングでもしたのだろうかというくらい綺麗になって畳まれており、菓子パンが置いてある皿の下には一切れの紙が……
『少しは自分の体を大事にして下さい』
その一言が書かれてあった。
(この字は……お父様の文字ではないな。誰がこんな事を?)
しかし少女にとってはこれが初めてではない。疲れた日の翌日の朝はいつもこんな感じである。
「いや、今はそれより初等部の方に行って授業をしなければ……」
そう呟いて彼女は、制服に袖を通して菓子パンを食べ始めた。
「あっ……また目覚まし時計が無くなっている」
これも何度目かの光景である……
ー●◯●ー
午前8時41分
「そういえば武蔵さん、颯也の術式って何か知ってる? それと契約してる神様とかさ」
「jud。颯也さまの術式は……少しだけ見たことがあります。ですが、どこの神を信仰及び契約しているかまでは私達も知りません。ーー以上」
「へぇ〜、颯也の事をいつも見てる武蔵さん達でも分からないか〜」
「jud。ぶっちゃけそこの辺りは誰も知らないと思います。ーー以上」
「えっ? 浅間くんも?」
「jud。颯也さまは浅間さまのところで契約はしてないと私達の元に届いています。ーー以上」
「ならあの速さは……」
「颯也さまの努力の賜物かと……姉としては大変鼻が高いです。えっへん!……ーー以上」
「あ、あぁ……そうなんだ」
酒井学長は武蔵さんのえっへんとした様な顔にその反応しか出来なかったと言います……
ー●◯●ー
10時48分 武蔵アリアダスト教導院梅組
「はい、それじゃあ今日の極東史は神州が暫定支配されてしまった要因、重奏統合争乱についてだけど、鈴に頼もうかしら?」
「は、はい⁉︎ ご、ご高説です、よね?」
「そうよ。鈴が知っている範囲でお願いできる?」
「ju、jud。む、昔……世界は地脈の制御によって、神州、側に住む神州の民と、い、異世界にコピーした重奏神州に住む世界各地の民に、わか、れて住んでいました。そうしている間は、どちらの民、とも、仲良くく、暮らして、いたとおも、うんですけど……」
「うんうん! それで合ってるわよ」
「大丈夫だよベルさん! 間違えてたとしても俺が代わりにぶん殴られてやるからさ‼︎ それと颯也も何とかしてくれるだろうし‼︎」
「えっ? なんか俺も巻き込まれた? ……いや、まぁ良いか」
トーリは授業中にも関わらず、今朝買った「ぬるはちっ!」というエロゲーの説明書を手に掲げながらそう宣言した。そして颯也については……完全にとばっちりである。
「大丈夫だよ! 颯也もいるし、俺も帰ってエロゲの最初の分岐点行くまでは死なねぇから!」
「ちょっとそこうるさいよ! それに自然と颯也を巻き込まない‼︎ 後授業中に何関係無いアンケート書いてるのよ⁉︎」
「何って、エロゲの限定者特典が欲しいからアンケート書いてんだよ! ほっといてくれよ‼︎」
「うるさいぞ馬鹿!」
オリオトライ以外にもトーリを注意する者がいた。商人で武蔵アリアダスト教導院会計のシロジロ・ベルトーニである。彼はオリオトライの授業中、真面目に……
「仕事の邪魔だ!」
仕事をしていました……
「おかしい……三河からの荷揚げがあって武蔵から三河に対する輸出がない?」
「シロくんシロくん、今授業中なんだけど?」
そしてシロジロだけでなく……
「ガッちゃん、ここのネームなんだけどどうかな?」
「ん? そこは……」
「全くもってうるさいよ。執筆活動ができないじゃないか」
他の人……特に我の強い人達も思い思いにやっていました……
「あっ、えと、その……」
そのためか先生に当てられた鈴も続きができなくなり……
「浅間、代わりにお願いできる」
「えっ? jud。鈴さん、代わりに読んでもいい?」
「jud」
そして鈴さんは通神を開き、自分の答えを浅間さんに送って、それを浅間さんが読むという形を取っていた。それで重奏統合争乱について鈴さん説明した物を簡単にまとめるとこうだ。1412年の南北朝時代、北朝が独裁を行った。そして北と南の朝廷同士が聖譜記述に則って争った所、地脈を制御していた神器が失われた。神器を失った事で、別次元にコピーしていた重奏神州側が上空に現れ、本物の神州と一部は消失、一部は統合合体する事で今の神州が誕生した。そして重奏神州に住んでいた者達はこの事を神州側の責任として武力制圧し、以後重奏神州側の民達が極東を暫定支配した。それが重奏統合争乱……なんだが
(本当は1413年なんだけどね?)
鈴の説明を心の中でフォローした。
(にしても、まさかあの時がそうだったとは……)
その説明を聞きながら颯也は昔の事を思い出していた。
それは……この世界に初めて転生した時の事。自分の姿は、今まで活動して来た背丈と格好だった。だが神様の説明では、3歳から4歳ぐらいの年齢で転生させると言われていたのだ。
そしておかしいと思った直後、空に光の柱が出来た。光の柱は空に、厚くて赤い雲に飲み込まれると、厚い雲を突き破って何かが地に落ちてくるのが見えた。それは……大きな大地だった。
(あんな物が落ちればここに住む人達が!)
そう思った颯也の行動は早かった。まずは自分に、転生特典として神様から貰い、そして鍛え上げた鎧を一部纏い、そして武装を展開してなんとか落ちて来る大地を受け止めようとしたのだ。
だがその大地はあまりにも大き過ぎ、その時の颯也の力でも速度を削ぐことしか出来なかったのだ。しかし、その事によって異変を察知した人達が逃げる時間稼ぎくらいにはなった。
後は、上から落ちて来る瓦礫等を武装で消滅させ人々を守った。それをした後……颯也は今より14年前の神州に転送され、正式に転生したのだ。
(にしても愚かだ……記述通りすればまた神の道に至れるなどと。普通に争いなどせず生きる道もあっただろうに……)
「はーい。凄く分かりやすかったわ! また鈴にご高説を頼もうかしら?」
「よーし皆ちゅうもーく! 明日告る前に前夜祭を開きたいと思いまーす! 場所は……」
「おいバカ、金のかかる所は止めろよ?」
「じゃあここだな! それで肝試しやろうぜ⁉︎」
「トーリくん、今時分はシャレにならないかも。去年に比べて怪異の発生件数が上がってますし……」
「ならそれも含めて幽霊祓いってことにしようぜ⁉︎ 生徒会活動の一環として! どうよ?」
「そうねぇ〜。私もこの時期かなと思って今日宿直入れてたんだけど……」
「それなら決まりだな! 今日の夜8時にここで幽霊祓い!」
「えぇ良いわ。でも君、その前に厳罰ね?」
「はへっ?」
「さっきの鈴の説明だと、1412年に北朝が独裁したってあったけど、本来は1413年なの。ちょいミスね。でも後の説明でそれも挽回していたからほとんど問題ないわ。第一に私の授業では、私からの質問に答えれたら加点、答えれなかったら減点と厳罰、そして御高説では答えれたら加点で、もし間違っても減点は無しよ。鈴の説明は年代が1年ずれてただけで、後の説明で挽回していたから加点ね。でもトーリ、あなたさっき鈴がもし間違ってたら代わりに殴られるとかどうとかって言ってたわよね? だから厳罰よ」
オリオトライは一冊の黒手帳を取り出してめくった。それこそ、梅組の皆が月初めに出した自己申告厳罰表である。
「えぇっとぉー……今月のトーリの自己申告はー……とりあえず脱ぐ事と……えぇっ⁉︎」
「せ、先生? どうしたんですか?」
先生の顔色が変わった事に皆疑問を感じた。いつもであるならば、間違えて厳罰を喰らったものには容赦なく申告表を読み上げられ、対象生徒には厳罰を科せられるのだが、トーリの出した申告表には、とりあえず脱ぐには続きがあるらしく……
「……そ」
「そ?」
「そ、颯也も脱がせる……」
「「「な、なにぃーっ⁉︎」」」
「おっ? なんだよ皆そんなに驚いて?」
トーリ以外が驚いていた。まさかトーリがこんな手を使って颯也を辱めようとするとは……
そして一方の本人は……
「勝手に自分の申告表に俺の名前を書いて、しかも脱がすとか……恥ずかしいのもあるけど、俺が脱いだ姿を見ても誰も得になんてならないと思うんだが?」
「いや‼︎ 必ず得するぞ‼︎」
そう言って立ち上がりながら力説するのは、またもや商人のシロジロだ。
「私にとっては儲かり過ぎる商売だ! なにせ颯也の
「えっ? そこまで脱ぐの?」
「当たり前だ! とにかく脱げ‼︎ 1枚だけでも‼︎」
「うふふ、撮影の準備もしてるよぉ〜。この最新式のカメラでちゃんと撮ってあげるからねぇ〜♡」
「確かに……颯也っていっつもその格好よね? 私達とたまに寝る時も……」
「颯くんが羽織ってるその外套の下も、ナイちゃん興味あるなぁ♡」
「あっ、僕も僕も! 是非とも参考資料として脱いで欲しいな!」
「うふっ、颯也、ここは観念して脱ぎなさい! さぁ‼︎ それとも……私に脱がしてもらいたい?」
「ちょ、ちょっと喜美⁉︎ それははしたなくてよ⁉︎」
「そうです! 颯也くんを脱がせるなんてさせません‼︎」
「あらぁ〜? でも本当は2人とも興味あるんじゃないのぉ? いい子ぶっちゃって」
「だ、誰もいい子ぶってなんていませんわ‼︎」
「そ、そうです! ただ颯也くんを守ってるだけです‼︎」
梅組が瞬く間にカオスとなりました。
「せ、先生……これってどうすれば良いですか?」
オリオトライに指示を仰ぐ颯也。だが……
「えっ、えぇっと〜……颯也が巻き込まれるのは流石に私としてもあれなんだけど……私も颯也の裸には興味あるし……」
オリオトライさんもどちらかと言えば颯也さん脱いでしまえ派でした……
「せ、先生もですか……」
「まぁまぁ! ここはもう脱いじゃえよぅ!」
颯也の隣には、いつのまにか全裸になっているトーリがいた。
「いつの間に脱いだの?」
「そんな事は良いからさ! 取り敢えず上に纏ってるものをスポーンッ……あれ?」
トーリは颯也の服を脱がそうとしたがビクともしなかった。
「トーリ、君ではこの外套を外すことなんて出来ないよ。俺が今着ているもの全てだけど……重量負荷の術式かけてるから、俺が着ている限り俺自身にその重量がかかる。だから、他の人が脱がそうとしてもこの服は脱げないよ。何せこれは、俺じゃないと元々外せないし」
颯也の着ているものには……颯也も言った通り重量負荷の術式が編み込まれてある。それは颯也にだけかかるもので、颯也が立つ床や座る椅子には全くかからない。
「はぁっ⁉︎ じゃあ颯也は脱がないのかよ‼︎ それは申告違反だぞ‼︎」
「いやいや、元々申告に勝手に書いたのトーリだし、それに違反を受けるのもトーリだよ?」
「えっ? マジで?」
「はぁ〜……まぁ何というか仕方ないような気がする。このままだと授業も進まない様だし、分かったよ。でも全身裸は流石に恥ずかしいから勘弁してほしいな。上半身裸で下は1枚も脱がないという条件のもとなら……」
「「「おぉっ‼︎」」」
颯也のその発言に梅組は歓喜の声を上げた。その中には、教師の立場であるはずのオリオトライも含まれていた。
そして颯也は、まず初めに外套を外し始めた。脱いだ外套の下には……
「ね、ねぇ颯也くん……それってもはや制服じゃないよね?」
ネシンバラの言う通り、颯也の着ているものはもはや武蔵アリアダスト教導院の制服ではなかった。否、この世界に住む誰もが着ている様な格好ではなかった。
「小生が思いますに、何だかどこかの貴族様の格好ですよねそれ」
「しかも物語に良く出てきそうな格好で御座るな」
「カレー、食べても目立たないですね!」
御広敷と点蔵が言うように、確かに颯也の格好は貴族が着る様なものその物。外套と同じく全体的に黒で纏められて、色合いとしては武蔵アリアダスト教導院で着る制服と類似しているが、その他にも装飾は施されもはや制服とは呼べない代物だった。
そして1人関係ない事を言うインド人もいた。
「それって俺よりも校則違反じゃん!」
「だがこれで行っても何も言われないんだよなぁ……酒井学長もヨシナオ教頭も……確かに制服は持ってはいるが、あれでは軽すぎて逆に動きにくい」
(((いやいや! 今着てる方が動きにくいよ⁉︎)))
「ち、因みに服にかけている負荷はどれくらいで御座るか?」
「そうだな……1つにつき200kg。外套に至っては300というところか……」
「えっと……それって下着もですか?」
「jud。まぁこの下にはワイシャツだけ着ているし、負荷も同じだ」
「なら単純計算しますに……外套も着て全部の負荷が……1t超えてますよ⁉︎」
「そ、それを毎日とは……あの速さも伺える」
「いやいやウッキー殿⁉︎ あの速さも着込んであの速さで御座るよ⁉︎」
「それでそれを着たまま労働も出来るか……俺も負荷をかけるべきか?」
「ノリキ殿、別に負荷は構わないと自分思うで御座るが颯也殿の真似は絶対にしてはいかんと思うで御座る‼︎」
「そんな事はどうでも良い! 早くその上を脱げ‼︎」
点蔵がツッコミとかす中、シロジロは自分の商売のために早く脱げと颯也を急かす。
「全く……分かっているよ。そう急かさなくても逃げはしないから」
そして颯也は上着も脱いでワイシャツ姿に……
「「「おぉっ‼︎」」」
梅組……特に女性陣から声が上がった。こんな時、女性陣の中で最もテンションハイになる喜美が颯也に対して早くワイシャツも脱げと急かして来るのだろう。他の女性陣、特にアデーレと浅間は目を手で隠している(指の隙間からチラリと視線を颯也に向けてはいるが……)し、ハイディは撮影&録画に夢中、鈴は見えてはいないが赤面し、ミトツダイラも赤面してあわあわしてるし、マルゴットもミトツダイラ同様赤面しながらモジモジ、それはオリオトライも同様だ。そしてマルガは……
「良い……良いわ颯也! それでも充分に良いわ‼︎」
と言いながら筆を走らせる。また、彼女も赤面していた。
残るは……こういう事に1番耐性がある喜美が颯也を脱げと急かす事は容易に想像できやすい事だろう。何せ彼女はエロとダンスの神を信仰しているのだから。
だが結果はというと……
「さ、さぁ颯也……そ、そのワイシャツも脱ぎなさい……」
みんなと同様赤面して、颯也を脱がすようには言うものの、そこにいつもの勢いは全く無かった。というかさっきの勢いはどこに行ったのか……。そして視線も颯也を行ったり来たりで……それこそ、その年頃の恋した少女が見せる反応をしていた。
(((お前誰だよ……)))
喜美さんも、中身は年頃の女性でした……
「分かっているよ。ここまで来たら上は最後まで脱ぐよ」
そう言って颯也はワイシャツのボタンを上から1つずつ1つずつ外していく。しかしその脱ぎ方は……何処と無く焦らしているように見える。梅組の特に女性陣は、早くワイシャツに密着している肌を見たくてウズウズしていた。だが颯也からしてみれば焦らしているわけではなく、いつものようにボタンを外しているだけなのだ。
パサッ
最後のボタンが外れ、ワイシャツは颯也の肌から離れた。
ー●◯●ー
10時48分 武蔵アリアダスト教導院廊下
「全く……東宮のご子息である東くんがご帰還なされたというのに、出迎えがまろ1人というのは……武蔵の住民は冷たい」
「仕方ないですよ。派手に出迎えられても聖連に目をつけられるだけですから」
「だがしかしなぁ……」
武蔵アリアダスト教導院の廊下を、どこからどう見ても西洋からきた王様な人で現武蔵の王であるヨシナオ教頭と、顔立ちはまだ幼さが残り、背が低い男で教導院の制服を着た東が歩いていた。そして2人は目的地である教室、
『『『キャァーッ‼︎』』』
梅組の教室から複数の女性のその様な声が聞こえた。しかもそれは悲鳴の類ではなく、歓喜のものに近かった。
(もしかして東くんを出迎えなかったのは、東くんを出迎える練習をして後からのサプライズで驚かせようという魂胆であったか⁉︎)
なるほど……それなら聖連にも睨まれる心配はない。外で武神が自分達を監視してはいるものの、屋内であるならばそれも心配はいらない。先程ヨシナオは武蔵の住民は冷たいと言ったが、それを撤回する必要があるなと思った。
そう思った矢先……
『スッゲェ! 颯也って外套を脱げば細いから痩せてんのかなって思ったけど、ちゃんと筋肉付いてるとか卑怯だぜ⁉︎』
……撤回は必要なさそうだ。
ー●◯●ー
「わ、私これ以上は恥ずかしくて‼︎」
浅間はさっきまで指の隙間から颯也の体を覗いてはいたが、ワイシャツを脱ぎ捨て10秒も経たずにリタイア、体ごと颯也から背けた。
「い、以外にガッシリとしてるで御座る……」
「うむ……だがこの筋肉量で先ほどの服の重量を支えれるのだろうか?」
戦闘組は颯也の筋肉についてそんな考察を話し合っていた。
「なんか颯也くんが脱いでるの本当に新鮮だね! 今度の執筆活動もはかどりそうだよ! はっ、こうしちゃいられない! 参考資料として詳しく書かないと‼︎」
ネシンバラはいつもとは違い物凄く興奮し……
「あんな体で抱き着かれたらナイちゃん……」
「あんな細い体つきで、でも繊細な感じの筋肉……本当に私好みな感じよ」
マルゴットは赤面させながらモジモジとし、オリオトライはブツブツと呟き、教師としては本来生徒に向けてはダメな発言を吐露……そしてマルゴットの相棒であるマルガは
「こ、こんな所に桃源郷があったなんて……えぐっ……えぐっ……」
涙を流しながら上半身裸の颯也を描写している。ここだけを切り取るとなんとも普通の(男の上半身を描写している事自体普通ではない)の光景だ。しかし……
「が、ガッちゃん鼻血鼻血!」
人とはやはり欲には忠実な様で……鼻血を垂れ流していたという。
「おいおい! 颯也だけじゃなくて俺も脱いでんだぜ⁉︎ 見よ! この美しき肉体美‼︎」
「「「……はっ」」」
「は、鼻で笑っただけだと……⁉︎」
ただトーリだけは誰も称賛せず鼻で笑われただけだったり……
「皆……照れ隠しとかするなら分かるけど、そんなに俺の裸を見たところで面白くもなんともないと思うんだが……」
「そんな事はないぞ! 現に私は颯也の裸を売りさばく事で稼げるからな‼︎」
「シロくんホントに腹黒〜。でもシロくんの言う通り、颯也くんの裸って今までなかったからすごく貴重なの! いくら盗撮しようとしても、颯也くんとても隙がないからそんな写真これまでに撮れなかったし……。それを私達が運営している『愛護颯也くんファンクラブ』で、今撮ってる写真を売ったら凄く利益が出るわ‼︎」
「えっ? なにそれ? 俺初耳なんだけど?」
「そぉ〜? でも多分だけど、私が知る限りでは梅組の女性陣はほとんど会員だと思うけど〜?」
「えっ? そうなの皆?」
心あたりあるは人は皆颯也さんから目を背けたと言います……
一方……
「最新情報『遂に彼の体が明らかに⁉︎ 撮影次第愛護颯也の上半身裸写真を公開! ただし購入者限定。そして抽選で1,000名様には愛護颯也直筆サイン入り‼︎ 次報を待て!』……全く良くやるわ。それに颯也がこれに無理矢理付き合わされて無かったら良いんだけど……」
成実は颯也の身を案じていた。
「……1枚ぐらいは、買っておこうかしら」
案じていた割に写真は買うそうです。
「そ、それは今は良いとして……颯也、何かポーズしてよ! 史上最高に格好良く描いてあげるわ‼︎」
「ど、どんなポーズを取れば良いのか……」
マルガさんの要望に、颯也さんは真剣に悩んでいました。
「おっ! なら俺も格好良く描いてくれよ‼︎」
「総長を……カッコよく?」
「あぁっ! ヒッデェ‼︎ なんでそこで首傾げんだよ⁉︎」
「えぇいっ! 邪魔だ馬鹿‼︎ 颯也の周りに映り込むな‼︎」
「ごめんね総長。でも本当に邪魔だからしばらくどいててね?」
皆は裸の総長を無関心どころか邪魔者扱いしてました……
「くっそぉ〜! 颯也ばかりちやほやされやがってぇ〜‼︎ こうなったらこの格好で教導院中走り回ってやるぅ‼︎」
「トーリ! その格好は幾ら何でもダメだ‼︎」
「うるせぇ! ほっといてくれよぉ〜‼︎」
颯也の静止も聞かず、トーリは教室から走り去ろうとしてドアを開けた。
「ん? おぉっ! マロに東じゃねぇか!」
それに最初反応したのがオリオトライだった。オリオトライはトーリを教室の中に引きずり込む。そして開きっぱなしになっていたドアを閉めた。
ー●◯●ー
(教育上よろしくない物を見せられた様な……)
※いえ、その見解は正しいです。
「ヨシナオ教頭、さっきのは一体……」
「東くんは全く気にしなくても良いとまろは思う。いや、気にしないで欲しい」
「は、はぁ……」
どうやら納得はしてくれた様である。にしてもこの梅組は全く! どうしてこうなのだ‼︎ いや、インポッシブルがいる時点で既に授業崩壊していてもおかしくはない……
(あぁ〜〜〜っ‼︎ そう思っている時点で既にまろも諦めているではないか〜〜〜‼︎)
ヨシナオ教頭は頭の中で物凄く葛藤していました……それを知らない梅組はというと
『あっ? なんだよ先生いきなり引き戻して? ひょっとして先生は颯也の上半身裸よりも俺の全裸を支持してくれるんだな⁉︎ なんだよ〜、それならそうと最初から言ってくれよぉ〜!』
『違うわ馬鹿っ‼︎』
『ぐっ!』
『『『そ、颯也(くん)⁉︎』』』
どうやらトーリがオリオトライに殴られそうになったところを、また颯也が庇った様で……そして壁が破壊され隣のクラスからは
『と、特務師団長の愛護颯也⁉︎』
『どうして壁を貫通して……しかも上半身裸だと⁉︎』
『キャァーーーッ‼︎ 愛護さまだわ‼︎』
『しかも上半身裸よぉー‼︎』
(と、特務師団長の愛護颯也が隣のクラスに⁈ しかも上半身裸とは一体何がどうなっているのであろうか⁉︎)
ヨシナオ教頭も彼の事はよく耳にする。彼は……真面目な生徒の1人で、学業以外ではよく働いている姿も度々見かける。働いている姿もいたって真面目……実際に仕事ぶりも間近で見ていたから分かる。彼は武蔵のためにとてもよく働いてくれる。
(なのに彼が授業中に上半身裸……何か訳があるに違いないのであるな)
ヨシナオがそう思っていると、梅組の教室からオリオトライが慌てて出てきた。
「あっ、ヨシナオ教頭! すみません! うちのトーリが迷惑かけた様で……それと東ももう来てたのね。後で部屋割り教えるから。それじゃあちょっと失礼します!」
と言いながら隣のクラスへ……
『颯也! 大丈夫⁉︎ って……あれ? 颯也は⁉︎』
『さ、さっきまでいたはずなんですけど……っ⁉︎ あれっ⁉︎ 壁もいつのまにか直ってる⁉︎』
(わ、訳が分からぬのである‼︎)
「やぁ東、もうそろそろ来る頃だと思っていたよ」
「うわっ! ま、愛護くん⁉︎ いきなり後ろから現れたからビックリしたよ! 久しぶりだね」
「あぁ、久しぶりだ。それでヨシナオ教頭、毎度いつものごとく騒がしくて申し訳ない」
「あっ……いや、うむ。教室の前から聞こえていたのだが……何でも愛護くんが上半身裸だった……と聞いたものでまろも驚いたのだ。しかしながら愛護くんの事だ。何かの間違いであろう。いつのまにまろ達の後ろに立ったのか見当も付かぬが、いつもの服装であるし……」
「いやぁ……それが事実でしてね。なんかトーリの厳罰表に勝手に俺が脱ぐ事が書かれてて、それで皆も盛り上がって授業になりそうにないなと思ったので、上半身裸でならという条件の下脱ぎました」
「そ、そうであったのか……。し、しかし君は授業を止めないためにした事なのだろう? ならばそれは……ダメではあるが致し方無いのであろうな」
「本当に申し訳ありません」
「なに、君が悪いわけでは無いのだ。いつもの様に堂々としていなさい」
「ありがとうございます。では、俺は授業に戻らせてもらいます」
「うむ。今日も勉学に励むと良い」
「はい。じゃあ東、行こうか」
「う、うん!」
東は颯也に手を引かれて梅組の教室に入っていった。
ー●◯●ー
午前9時頃
そこではいつもの様にp01sが柄杓で水を撒いていた。そんな時……
〈オミズ ホシイノ オミズ プリーズ?〉
側溝から黒いお饅頭の様な生き物が数匹現れた。その生き物にはちゃんと2つ目もあり、意思疏通も普通に出来るようだ。
「お水が欲しいのですか?」
〈カラダ カワクノ オミズ チョウダイ?〉
「分かりました」
そのくらい饅頭の様な生物、黒藻の獣はp01sに水をかけられる。かけられたことによって体も少し潤った様だ。その調子でp01sは、側溝から出てくる黒藻に水をかけていった。
〈アリガトウ デモ ドウシテ?〉
「どうしてとは?」
〈ジブンタチ タスケテクレタノ ホカノヒト ミタラ イヤナカオ スルノ〉
黒藻達はそう言う。それにも理由がある。武蔵は航空都市艦であり、ほとんど空を進んでいる。そのため食料自給率は少なく、また生きて行くために必要な水もリサイクルしていかなくてはならない。そこで黒藻の獣が登場する。彼ら彼女らに性別があるかどうかは分からないが……ともかく汚い水を綺麗な水にしてくれる存在なのだ。そのために、あまり側溝から姿を表すことはない。そして汚い水を綺麗な水に変えるという事は……自分達が汚物を引き受けているのだ。だから臭いも凄く、住民からは好かれてはいない。
「jud。そういう事でしたか。ですがp01sが思いますに、あなた達は私達が出した汚物を引き受けてくれているのです。ですから、助けるのは当たり前だと思います」
〈アリガトウ ソウイッテクレテ〉
「いいえ。それにあなた達を助けるのは私だけではないと思います。特に……愛護さまはあなた達を助けるイメージがありますが」
〈ウン マナモリ イツモタスケテクレルノ ジブンタチ ニオイトカ スゴイトオモウノニ ソンナコトキニシナイデ タスケテクレルノ〉
「jud。愛護さまはそういうお方です。私p01sも胸を張れます。エッヘン」
〈エッヘン エッヘン〉
そんな、いつのまにかコントの様な雰囲気になりつつあるp01sの元に来客が……いや、p01s達の前で倒れた。
「うぅ……」
他の人の登場に黒藻達は急いで側溝に、そしてp01sは……
「……」
倒れている人を見つめた後、青雷亭の中に入り……
「店主さま、道端に正純さまが状況的に餓死寸前で倒れています」
その報告をいつもの様に普通に、淡々と報告していた。
ちょっとここらで解説しておきたい事があります。
それは、原作にもない特務師団長という、本作でオリ主の肩書きとなっている役職の事です。まぁ特務と付いているんで、一応総長連合には入っているんですけど、ぶっちゃけ言えば雑務とかが多いですね。そのイメージで書いてます。
それと特務師団長はどこから持ってきたかと言えば、テイルズオブジアビスから持ってきました。なんか格好良いなと思って……
まぁ簡単に解説は終わらせていただきますけど、正直早くホライゾンを助けるシーンとか書きたいなと思ってます! とりあえずそこまで頑張りますんで、よろしくお願いします!