ヒナタの姉はやべーやつ   作:闇と帽子と何かの旅人

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三忍ンン! 闘いは好きかぁ?

 とある地下深く。鎮座する外道魔像へチャクラを流している影。

 穢土転生で蘇らせた金閣銀閣の九尾のチャクラを取り出し、ゼツ達は外道魔像をいつでも動かせる状態にしていた。

 彼らは今、マダラがかつて繋がっていた外道魔像を用いて、何かをしようと動いている。

 

 「もうすぐ会えるよ……母さん……」

 

 彼の表情は恍惚としていた。

 長い、長い年月を耐えてきた。

 ようやくその願いは叶う。

 

 ――そう、もうすぐ叶う。何者にも邪魔はさせない。

 

 例え、うちはマダラや千手扉間が彼らに対して何かを命令しても、彼らは自分達の悲願の為に動く。

 そう、そこに母親への想い以外入り込む余地はない。他者の思惑も、行動も、信念も、願いも関係ない。

 

 「アア……アト少シダ」

 

 柱間細胞とクローン技術により大量生産したマダラもどき。

 マダラの細胞から生産されたクローン体と、予め大量生産していた白ゼツとを融合させた、彼らの尖兵としたマダラの群れ。

 だが、オリジナルマダラの1/10にも満たないほどの雑魚を大量生産させただけに終わった。

 

 結局うずまきナルトとキラービーを奪取する事には失敗したが、代替案はある。

 

 そう言えばと、ゼツは過去を顧みる。あれも少々役に立ったと、思いを馳せる。

 音の里へ潜入した時に奪取した、あの資料は多いに役に立った。

 彼らは地下からこっそりと研究施設に忍び込み、クローン技術のような何かを盗みとったのだ。

 

 彼らの母である大筒木カグヤを、この世界に再誕させる為の、その何かを……彼らはある一つの解に辿りつく。

 

 

▽▲▽

 

 

 黒い軍服のようなコートに包まれながら、腕に音の額宛。これから戦場に後方支援だが出る為に着替え室で、大蛇丸と二人だけでお着替え中。

 ○○○されるか心配だったが、流石にヤらんか。鬼父もとい鬼兄弟も扉間も、大蛇丸を見習え。

 

 かつて君麻呂に作らせた戦闘用の服だ。どっかのSS将校みたいな格好だなあと俺は思いながらも着替える。

 戦場へ出る時は切り替えなければならない。例え後方支援が主だったとしても、身の危機は付きまとう。

 油断していれば、たとえ不死だとしても捕らえられ、何かの材料にされるかもしれないからな。

 

 そう言えば、音の里の研究施設から何者かが、開戦前に資料を幾つかパクって行ったな。

 どうせゼツ達だろうなぁ。あの迷宮みたいな地下施設からよく見つけたものだと感心した物だ。

 

 ――だがそれで良い。あの女神の願いを叶えるには必要な道筋だ。  

 

 「貴方」

 「なあに」

 

 宅急便前の、少々俺らしくなく緊張した感じの気分を察したのか、大蛇丸は俺に話しかけてきた。

 

 「散々言ったと思うけれど、直接戦闘はなるべく控えるようになさい。敵はあのうちはマダラと千手扉間なのでしょう?」

 「施設内に居るし、大丈夫だと思うけど」

 「その身体はマーキングされてないとは言え、飛雷神の術はアレも使ってくるのよ? それに貴方の得意戦法が通用するなら良いのだけれど……ね」

 「ハァん? というか大蛇丸の側の方が安全なんじゃない」

 「……そんな余裕があればいいのだけれど」

 

 アレがヤる気まんまんなら、もう使用してると思うけどな。こっちの施設内の誰かにマーキング施して飛雷神の術。

 多分俺と同じような精神なら、純粋に遊んでいる感覚のはずだ、あの扉間は。

 

 しっかし得意戦法ねぇ……幻術を多重にかけて、現実か夢かを認識できなくさせたりする、こすい感じのアレの事か。

 幻術を相手にかけながら、ある種の超音波を自身の髪の毛を震わせて出し、脳を直接狂わせる。その後、細剣で相手の皮膚を斬りつける。

 細剣に塗った幻覚キノコやダチュラ等様々な成分と、この世界で再現できる魔術をミックスさせた悪意を敵の体内に吸収させるのだ。

 

 今なら飛雷神と水晶の術をセットで多重影分身を使い、各地に移動しまくり同時多発テロおk系、それがわたしです。

 この世界で写輪眼とかいう便利な眼を持って産まれなかった為の、妥協した戦闘方法。

 

 この世界で洗脳用の細剣を再現するのは苦労した。

 その戦術が有効だと初対面時の大蛇丸相手に実験して確かめたな。

 俺の得意戦法とか言ってるが、実はそれしか能が無い。

 

 白眼に幻術をかける効力でもあれば最高に楽だったんだが、白眼にそんな効力ねぇよ。

 相手と直接対峙する時くらいか、白眼が効力発揮するのって。あと感知。

 

 日向の柔術も、その他体術も俺は多少しかできない。その道の最高峰と言われる人物より劣る。

 主にヒナタには体術で絶対に勝てない。多分ヒナタに体術の才能全部吸われたんちゃうか。

 

 そもそも気が遠くなるほど、長年使ってきた戦闘方法を変えてまで、体術を重視する気にならなかった。

 どっかで足元掬われるかもね。でも俺負けないよ。俺以外の他人が躍動する戦いを、水晶で観るだけ系両性類だからな。

 

 そう言えば里抜けする時は、流石にヒアシに毒を塗りつける訳にはいかないから仙術もどきを体内で循環させて拳ひとつだったな。

 でも、あれほどの実力者でもソレだけでいけるんだ。警戒しすぎても、それはそれでストレス溜まりそうでダメです。

 俺の戦い方が効かない相手は、耳が聞こえない相手や、毒耐性魔術耐性MAXで常にはぐれてそうなメタルボディの敵くらいだろう。

 

 「こちら側じゃ貴方、大半の戦法が使えないんだから……変な気を起こして、前線なんかに出ないようになさい。わかったかしら?」

 

 おう。俺の行動完全予測されてるやんけ。お前以心伝心か?

 

 「えー……飛雷神で飛んで、前線に居るハゲに植毛したい……」

 「それは戦闘していない場所でやりなさい。わかったかしら」

 

 俺の頭を握り拳で撫で回す大蛇丸。

 

 「ソレ痛い。頭グリグリしないで」

 

 確かに精神世界ならともかく、現実世界での俺は実際使える技術が限られる。

 不死同士で、最早俺より強いんちゃうかレベルになった大蛇丸に頭が上がらない。物理的に。

 

 「昔から知ってはいたけど……ほんと楽天的よね。貴方本来の性格って」

 「こうならざるを得なかったのだ! へけっ!」

 「知ってるわよ」

 

 コイツ俺より俺の事詳しいかもしれんな。モミジ博士じゃねえの。

 

 「いい? もし、前線に貴方が行くとしても……私の目の届く範囲内に居なさい。絶対よ」

 

 そう言いながらも俺の頭をグリグリしてくる大蛇丸。

 

 「ふぇぇ……大蛇丸がDVしてくるよぉ……」

 「貴方も昔、私にした事でしょう?」

 

 互いにDVする夫婦とかアブノーマル過ぎて、ネジが身体に刺さりまくってそうだわ。

 なるほど、今度日向家のネジを大量生産して俺と大蛇丸に貼り付けてみるか。

  

 「何かこう、大蛇丸に諭されている感じに違和感が……鳥肌立ってきた」

 「貴方ねぇ……私の事なんだと思ってるのかしら」

 「年下なのに実質姉さん女房とか流行らないから……」

 

 そう言うとお返しと言わんばかりに、俺のほっぺたに舌を這わせる大蛇丸。マーキングかな?

 少々うんざりした感じになってる俺だったが、目の前の女もどきの表情は、恍惚としていやがる。やっぱ蛇系ヒロインって……

 

 「そう言えば聞きたかったのだけれど、貴方くらいまで歳をとると精神が幼くなるものなの?」

 「こたえは簡単。そうしないと、わたしは耐えられなかったから。だからわたしはこうなった。また一つ賢くなったね大蛇丸」

 「……やっぱりそうなのね」

 

 うーむ。何か悩んでるね。ああ、なるほど。そう言う事か。

 気が早いなあ。俺は、俺より頭のいい子は好きだよ。

 

 「1000年後とか考えてたでしょ。大蛇丸君」

 「……」

 「気にするだけ無駄だよ。なるようにしかならない。君は君のままかもしれないし、変質するかもしれない。

  でも君なら本質は変わらないと思うよ……それよりも目の前の問題を解決しよ。ね?」

 「……そうね。そもそも戦場へ行く前に話す事でもなかったわ」

 「いいよいいよ。また何か聞きたくなったら言いなよ。何時でもこたえるよ」

 

 そう言い合いながら、着替えを終え、装備を整えた俺達は集合場所へと向かっていく。

 

 「準備完了してるみたいだね。じゃあ行くよー」

 

 施設の最奥部の部屋。俺が描いた魔方陣の上に戦場へ移動する部隊員達は集まっていた。

 自来也もとい地雷屋、綱手姫、大蛇丸もそれぞれの部下を引き連れて魔方陣の上に立つ。

 俺が常に持ち運んでいる水晶とリンクさせた魔方陣を起動させて、即応部隊は戦場へ。

 

 

 

 

 戦場へ着いてみれば、中々に子供達は粘っていた。サムライ達やよくわからない人達もマダラの群れと善戦している。

 やはり、うちはマダラ本体と思われる固体は、遠くから眺めているだけだ。

 オオノキが言っていた。マダラは戦闘狂の節があるが、己より格下すぎる相手には見向きもしないらしい。

 

 「なんで貴方まで来ちゃうのよ。大人しくできないのかしら?」

 「……久々すぎて出力ミスっちゃった。わざとじゃないよ? 痛い。いひゃい。ほほ引っ張るのやめて」

 「大方お前と一緒に少しでも居たかったのだろうのォ。察してやれ大蛇丸」

 

 イラッ。

 

 「……」

 「お、おいやめんか! 痛い! 無言でワシの脛を蹴るのはやめてくれんかのォ……」

 「自来也、口は災いの元よ」 

 

 コイツはやはり官房長したほうがいいのかもしれない。

 

 「お前たち、遊んでいる暇は無いぞ」

 

 凛とした表情で綱手姫がこちらにやって来た。どうやらシズネちゃんとじゃれ合うのは終わって賢者タイムのようだ。

 

 「先ほどまで弟子と遊んでいた癖によくいうのォ」

 「微笑ましい光景だったわよ綱手」

 「お前ら回復はいらないらしいな……?」

 

 後は任せるか。あくまで俺は全体の監視役に徹しておこう。

 救護班の方へ水晶で戦況を見つつ歩いていく。するとシズネちゃんが俺のほうにやってきた。

 

 「聞いてくださいよモミジちゃん。綱手様ったら酷いんですよ? 私がせっかく丹精に愛情を込めた薬を劇薬だなんて言うんです」

 「いや……アレは綱手姫以外に打っちゃダメだよ?」

 「どうしてです?」

 「綱手姫以外じゃシズネちゃんの愛を受けきれないからね」

 「……なるほど。一理ありますね。では綱手様以外には普通の薬を処方します」

 「う、うん」

 

 シズネちゃん。君には俺ノータッチだけど、俺が弄るより酷い幻術でも受けてるのか?

 常人に打てば即死する劇薬だぞアレ。千手一族だから大丈夫なのだ綱手姫はね。

 さて、シズネちゃんを説得したし。救護用のテントを一杯取り出しましょうねー。

 

 「これくらいでいい?」

 「はい! 助かりました。相変わらず、すごいですねその術」

 「それほどでもないよ」

 

 俺は謙虚だからよ、いや……謙虚じゃなかったわ。

 俺はどちらかといえばファイナル分身する方だった。ここ忍者世界だし。

 

 そんなくだらないやり取りをしながら、俺はシズネちゃんと共にテントに入る。

 さて、シズネちゃんは救護班を指揮している。俺も水晶で全体を見つつ指揮しなければ。

 

 「モミジさんよ。オレらは戦わなくていいのか」

 「再不斬くんと白くんは救護班の護衛と手伝いかな」

 「護衛か、わかった」

  

 大蛇丸が拾って調教した再不斬くんと白くんは、日々保健室プレイをするほどには救護班の護衛が似合っているだろう。

 

 「モミジさまー。ボクらは?」

 「水月と重吾も救護班の護衛ね」 

 「りょーかい。行くよ重吾」

 「ああ」

 

 水月も重吾もそう言いながらテントから出て行く。

 うーむ。多由也達四人集は里の護衛で音の里に置いてきたしなぁ。

 ヒナタも音の里長代理で音の里に残してきている。もしかしたら次期音の里長はヒナタが最有力候補かもしれんね。

 

 各里の様子を見る。そこはやはり戦場になっていて、別働隊の白ゼツ軍団が各里を襲おうと、攻め込んでいた。

 木の葉は蘇った四代目とクシナ達がきちんと白ゼツの軍勢を追い返している。カカシはダンゾウが魔改造した結果カカシTUEEEしていた。

 

 音の里はちゃんと多由也達四人集が頑張って結界はって、白ゼツを里に入れさせてない。飛段が邪神様神殿で何か祈祷してた。相変わらずだった。

 雨隠れは弥彦が指揮しながらきちんと防衛している。流石怪奇現象の里。たいした里だ。

 他の里も大量のゼツ軍団を千切っては投げている。問題なさそうだ。

 

 さて、救護班の護衛指示も終わり、各里の状況も観終わった。 

 おや、指示しながら水晶で戦況もチラチラ見ていたが、こちらの戦場も流れが変わったな……うちはマダラ本体と思われる固体が動いた。

 

 『三忍ンンンンン!! 闘いは好きかぁーーーー??』

 『『『……』』』

 

 三忍である地雷屋、綱手姫、大蛇丸の目の前に現れたかと思えば、何故か異様にハイテンションなマダラが居た。

 写輪眼がグルグル。赤い鎧になんか団扇みたいなの装備してウキウキしてますね。

 それはまるで元気印のゲンキ君のように、ハートバグバグになりながら、雨が降る街で赤い傘だけが歩いている様子でも見たんだろうな。

 そうか……こいつがフルフルだったのか。ソロモン72柱のマダラ? あれ、そうだっけ。

 元気印のマダラに対して、三忍である三人は警戒した様子で黙ってマダラの様子を伺っていた。

 

 『どいつもこいつも軟弱すぎて話にならん。だが、お前らは多少やれそうだ。本当の闘いまでの間……お前たちとの闘いを愉しむ事にしよう』

 『……熱烈な歓迎ね』

 『ふぅむ……タチに見えて実はネコっぽいのぉ……』

 『おい、自来也』

 

 水晶越しにもわかるが、このマダラ生き生きしている。恐らくフラストレーションでも溜まっていたのだろう。そんなマダラに相変わらず地雷を踏もうとする自来也。やはり只者ではない。

 綱手は気が気じゃないのか、ハラハラしながら自来也を引っ張るが、彼は彼の常識で動いている。俺も関与してない。はじめから彼はああ(、、)だ。

 

 『ほう。オレを挑発するか。たいした度胸だ』

 『寝取られ属性もありそうだのォ……本命を女に取られてそうな……』

 

 ――その時歴史が動いた。

 

 『……死にたいらしいな』

 『ううむ……こんな時だが、創作意欲がわいてきたのォ』

 『相変わらずね……自来也は』

 『勘弁してくれ……』

 

 ピキィってなったマダラに何処吹く風の自来也。風来坊は伊達じゃない。

 大蛇丸と綱手姫はアチャーな表情だ。

 自来也以外の三忍はすぐさま口寄せで大きな蛇となめくじみたいな子を召喚している。

 自来也だけはノートを取り出し、何かをメモっているようだ。

 

 木の葉の一部の忍達や他里の実力者達は元からどこかしらオカシイ。それはこの世界の理を色濃く受けているようで、やはり油断は出来ないと俺は思った。




人物鍾士季系

日向モミジ 仮にうちは一族だった場合眼が異常進化して複眼になって雑魚様系ヒロインになっていた

自来也 地雷屋

綱手 いつも打たれてる薬のおかげでトラウマをトラウマで上書き済み

シズネちゃん 綱手への愛がやべーやつ

マダラ 本命を女に取られた経歴がある
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