三忍達がマダラ達と闘っている頃。
千手扉間はかねてより計画していた事を実行に移すために日向モミジをさらおうとしていた。
音の里へ久々に飛雷神の術で飛び、睡眠中の彼女をさらうまでは良かった。だが……さらった彼女はどうやら
とある洞窟の中、起こしてみれば泣くわ会話が出来ないわ、まるで赤ん坊。
これには流石の千手扉間も困惑するしかなかった。
「ふむ……してやられたか」
自身の肉体を囮に使う。それは扉間も想定外の事だったらしい。
そんな扉間の様子をみかねてか、穢土転生の操作をしつつ扉間に薬師カブトは話しかける。
「なにやら様子がおかしいですが。日向モミジをさらって、何をしようとしているのですか?」
「……お前には関係ない。黙って与えられた役割を果たせ。薬師カブト」
「つれないなぁ……わかりましたよ」
そう言えばと扉間は過去に思いを馳せる。彼女は何時だって自身を信じる事は無かったなと苦笑する。
嫌われたものだとあの頃は笑っていたが、ここまで徹底しているとなると、どうやら自身の思惑から外れてしまったらしい。
「まぁいい。オレはオレ目的の為に動くまでよ」
「……」
泣き叫ぶ赤子を尻目に、扉間は嗤っている。その様子を薬師カブトは冷めた目でみていた。
(きっと扉間の事だ……えげつない事を計画していたんだろうね……)
そしてどうこの日向モミジもどきを返そうかと、本物の日向モミジをどうさらおうか画策している扉間。
彼は彼の目的の為に動く。それはカブトも同じ。互いに互いを利用しているに過ぎない。
それでも組織として回るのはひとえに扉間の手腕と言った所だろうか。
扉間がやったように、同じく飛雷神の術でやってくる日向ヒナタにぶっ飛ばされて月に追突して刺さったのはまた別の話。
▽▲▽
俺は相変わらず水晶で戦況を見つつ、負傷者をシズネちゃんと共に治療していた。
カツユちゃんの勇姿をもっと観たいと思っていたのだが……
三忍とうちはマダラの闘いは唐突に終わりを告げた。というかマダラがやばいのに目覚めてしまった。
そう、眼が変わったのだ。写輪眼ではない。アレは……輪廻眼だ。どこかのおしどり夫婦の夫が持っていた眼と同じである。
これはマダラにとっても想定外だったのか、高笑いしながら貴様らとの闘争も役に立ったなとか言いながら怒りを潜め、三忍を吹き飛ばしてどこかに去っていったのだ。
だが、やる事は変わらない。敵が強化されようが、弱体化しようが関係ないね。
例えバグってHPとMPが32000以上になってマザークレアが仲間になってマザークレアTUEEEEしようが、戦闘の度に大鳴門橋が歪曲しようが関係ない。
「まずい事になったわね……」
「うん?」
そんな風に昼間の顛末を考えていると、一人で黙々と作業していた俺の側に大蛇丸がやって来てそっと呟く。
「まさか戦闘中にあの女と同じ眼を開眼するだなんて予想外よ」
「綺麗に吹っ飛ばされてたねー」
「……流石に肝を冷やしたわ」
大蛇丸はそう言っているが、俺はそうは思わない。君は封印されない限り動き続けられるでしょう。
どうやらカグヤに苦手意識があるようで、こんな冗談も言うようになったんだなぁと、俺は感心する。
「カグヤちゃんは悪い子じゃないよ」
「……貴方にとってはそうかもね」
「焼きもち?」
「はぁ……」
俺をあきれた表情でため息をつきながら見やる大蛇丸。
安心しろ。俺達が会っている
そもそも敵になってもいくらでもやりようがある。
仮に破壊と再生を繰り返して、自分が存在しないセカイを見せられて、その方が平和な世界になっていた的な、幾千もの優しいセカイを見せられたら……大蛇丸の心が折れるかもしれないが。
そもそも俺と大蛇丸は心を折られない限り、本当の意味で負ける事は無い。
例え月読のような空間に引きずり込まれて精神的拷問を受けても今の俺には効かないしな。
精神攻撃を喰らった大蛇丸が居たとしてもフォローできるですぅ。
それはどこかのお人形さんのように、心の木を如雨露で癒してあげるですぅも精神世界なら可能だ。
「能天気な貴方と様々な可能性を考える私。ちょうどいいのかもね……」
「人を馬鹿みたいに言ってるけど、これでもちゃんと考えてるよ?」
「どうせろくでもない考えでしょ」
失礼な。大蛇丸じゃなかったらぶっこおしてた所だ。そんな風に会話しつつ、俺は過去を思い出しながら考える。
木の葉の里のとある神社の地下、そこにあった石碑のある部屋。
その部屋の片隅に小さく描かれていた妙なカタチの図のような……そう文字だ。
カタカムナ文字。アレはあってはならないモノだ。
あの場所に、このセカイに存在する事がオカシイ代物。
あの時俺は俺の思い違いにようやく気付いたのだ。
オカシイとは思っていたのだ、矛盾した記憶の二律背反。他者の動き、言動、全体、知識、その他全て。
けど今は関係ないな。思考を切り替えよう。
「大蛇丸」
「なにかしら」
「わたしを信じられる?」
「……私が貴方を信じなかった事があったかしら」
「今更だったね……ッ!?」
「これは……まずいわね」
そんな思考をよそに、地面が激しく揺れる。地震か? いや、地震にしては長過ぎる。
そして強大なチャクラを感じる。星のエネルギーかと思っていたが、それは半分正解で半分不正解だった。
水晶を見れば兵達が慌てている。外に出て班員と談笑していたシズネちゃんも、慌てて救護班に指示を飛ばしている。
俺と大蛇丸は急いでテントから出て現状を把握することにした。
▽
『手の空いている方は急いで!』
そんなシズネちゃんの悲痛な叫び声が聞こえる。極大の何かが地面を削った痕がある。負傷者が負傷者を呼ぶような惨状だった。
「モミジアレを」
「あぁ……そうか、そうか。そういう訳か」
大蛇丸が指摘する方向に目をやると、そこには大きな、黒く尾が10本ある何かが蠢いていた。
まだ起動させるにはチャクラが足りないと踏んでいたが、どうやらあちらさんは無理矢理動かしたらしい。
どんな方法なのかは知らないが、無茶をする。
「忍達を狙っている訳でもなさそうね。試射のつもりかしら」
夜襲のつもりなのか。しかしそれにしてはお粗末過ぎる。
水晶から見える連合軍の忍達は皮膚が破れ、苦しそうな表情で意気絶え絶えだが、皆生きているし、誰も彼も回復可能な範囲内の負傷だ。
おそらく直撃はせず、かすったか逸れたのだろう。これから忙しくなりそうだ。
おそらく狙いは……
「向きを変えたわね」
大蛇丸の声に反応して、俺は再び黒くて大きなアレに視線を戻す。
「あっちの方向は確か……」
「貴方の作ったアレの方角よ」
「なるほど……狙いはアレか」
おそらく十尾なのであろう黒い巨体。アレはとある施設の方角に向きを変えていた。
あの施設内には五影やその他忍、水の国も民間人等が多数存在する。
アレの攻撃で水中にある施設ごとなぎ払うつもりなのだろう。
だが、あそこには五影が居る。アレの上に乗っているうちはマダラには悪いが、君の思惑どおりには事は恐らく運ばないと思うぞ。
かつて俺が彼に向けられたであろう、同情的な視線をもって彼と彼に乗られている黒い巨体を眺めていた。
▽▲▽
「ふむ。ようやくワシらの出番じゃぜぃ」
オオノキは呟きながら持ち場へと移動する。
持ち場へ着きニコニコと笑いながら、彼はヒルゼンから渡された酒を座りながら飲みつつチャクラを身体に纏う。
「赤い月じゃが綺麗じゃ……月見酒と洒落込もうかのぅ」
ヒルゼンは酒を片手に持ち場でリラックスしながら、準備をしている。英気を養う時間は十分だった。
「フンッ。あんなデカブツ一思いにワシが潰してやっても構わんのだが、まぁいい。大名達を守るのもワシらの仕事だ」
不承不承仕事をしている感じだが、エーは大名達やその他力の無い者達を守る事に満更ではなさそうな表情で持ち場に着く。
「ううっ……金が無くなっていく……」
麻雀で最下位になり、4ヶ国分の軍事費を支払うハメになってしまった羅砂は愚痴りながらも持ち場に居る。
だが、その表情はどこか晴れやかである。
「皆様持ち場に着きましたね。いつでも発動できるようにお願いいたします」
忍連合軍指揮官である照美メイは緊張した面持ちで、自分を除く五影に対して指示を出していた。
彼女は全体を見つつ、そちらの指揮もしている為手が離せないが、メイを除く四人の影達は自由なのだ。
この施設の本来の使い道。大名や力の無き里の人々を収容し、守るためのモノ。
連合軍の本部を置いている水の国が激戦区になる事は目に見えていた。そこでこの施設が役に立つ。
本来モミジは各里にこのような施設を作らせ、どの影が連合軍の司令官になってもいいように計画していた。
「「「「応ッ!」」」」
その為の施設。その為の五影。
「……来ます!」
そしてデカブツは光線を放つ。
――『『『『忍法・四赤陽陣!』』』』
施設に本来直撃していたであろうその悪意は結界に阻まれた。
照会人物系
うちはマダラ 再び輪廻眼を開眼
日向モミジ 賢い事考えているようでゲェジ主人公
大蛇丸 かしこいヒロイン
※ピーターうさぎ&こなかなのパロで20kbあったが完全に脱線なのでカット&編集
自分の読みたいもん全部打ち終わると満足して編集のモチベさがるの草