夏休みである。
7月の終わりから8月を丸々、およそ1ヶ月と少しの間は学校がお休みになる。
つまりは自由。
この開放感は社会人になったらもう味わうことは出来ないものだ。
なんの心配をせずに遊び呆けることが出来るなんてなんとも贅沢なものだ。
俺の予定は、目星をつけている麻雀大会への参加、家族旅行、あとは友達と遊ぶ、と言った所だ。
6月頃、夏休みをそこそこ前に控えて計画を立てるために開かれた家族会議。
普段から麻雀旅行を許されている俺だが、それも一月にそう何度もあることではない。
二度あれば多いくらいだ、そんなに休めないし行ける日に丁度良い条件の大会があるとは限らない。
なので高めの習い事感覚なのだろうか、寧ろ行ってこいと送り出されている訳なのだが、夏休みだとやはり場合が異なる。
40連休。
行こうと思えば麻雀三昧に出来るのだ。
ただし、金が非常に掛かる。
交通費、滞在費、食費etc。
いくら裕福な我が家でもちょっと待てとストップが出た。
で、両親曰く。
綿密にではないにせよ、何処に、いつ、何日間行って、幾ら位掛かるかを出すのが最低条件だと。
あとはあんまり出っ放しはやめておけと。
計画を見させろと。
ゆるゆるである。
それって条件ないも同然じゃねーの?と思ったけど中学生ならこんなもんなのかと思う。
自分なりに調べて大体の金額を出したけど。
ドッキドキだった。
旅行に出る度にありがたいなーと思ってはいたけども。
まとめて金額を確認するとなんというか、変な動悸が…。
も、もっと安いとことかにした方が良かったかな。
高い所はきっちり避けてたんだけど…
見せた時に、二人してなるほどなるほど言ってたのはどうだったんだ。
良かったのか悪かったのか…。
(許可は結局あっさり通ったし、今更気にしなくてもいいか)
予めほかの予定は調べてあったので、そこを避けて麻雀予定を組んだだけだ。
数もまあまあ抑えめであったし。
頑張ってこいとお墨付きで送り出された。
今日からは少し長めに大阪に滞在して、まとめて麻雀大会に出る予定だ。
流石は大阪。
調べれば幾らでも大会が出て来る。
この日に大会があるから来よう、ではなくこの日が空いてるから来て大会に出よう、と普通の大会決めとは逆のことが出来る。
とはいえ良さそうな大会であれば、出場を目的にするのは当然だが。
(今日は、ぐるりと出る予定の大会の会場を見て回ってからホテルだな)
着いたのはお昼過ぎ。
特に予定とずれはないので、出発前から考えていた通りに下見とちょっとした観光に今日の残りの時間を使うことにする。
腰を据えて観光するなら朝からしっかりと回りたいし、初日からバタバタする程に詰め込みたくない。
1日のんびり観光する予定も入れているし無理をしなくても良い。
そう考えて人並みの中を歩いて移動する。
にしても大阪って本当に道分かりにくいな。
(疲れた)
大阪初日ホテルで一息ついた感想だ。
人混みが極端にストレスにはならないものの、長野では感じることがまずない疲労がある。
こんなんで麻雀を打てるかなーと感じる一方で。
雀卓に座って集中したいという気分もある。
不思議なものだと肩や腰をぐりぐりバキバキと動かしながら思いを巡らせる。
大阪で期待していたのは観光や麻雀だけではない。
ある意味麻雀関連ではあるが。
そう、咲-Saki-のキャラクターとの邂逅だ。
今の所知り合ったのは宮永さんのみ。
後は瑞原プロと三尋木プロを遠目に見たのと、今の時点でプロデビューしている大人勢をテレビで見た位だ。
俺は生まれてずっと長野育ちだから県外の人に会うことは出来ない。
県内勢にも会ったことはない。
そもそも現時点で何の関係性もない人間のことを探すなんてしない。
大体俺の記憶の中では高校生の時点での姿が朧気なのさえいるのに。
余程特徴的でない限りは分からないぞ。
多少髪型が違うだけでも迷う自信がある。
原作も近付いて、俺自身も行動を起こし始めたから物語が始まるように、咲-Saki-のキャラクターに出会って行ったりするのかなーと思っていたのだが。
流石に初日からはなかったか。
ここで偶然知り合ったのが、みたいなのは割と漫画とかで定番な気がするんだけど。
このまま誰とも会わず帰ることになるか、明日以降の試合で会うことになるか。
……大会なら名前も呼ばれる筈だから流石に分かるだろう。
気付かない可能性はない、筈。
よーくそこら辺も聞いておこう。
京太郎(偽)の麻雀遍歴
親に基本を教えてもらう
主にする場はネトマ
リアルでは家族と親戚などと、大会にも出たことはある(鳴かず飛ばず)
割と最近自分に才能(雀力、運とか)があったり、オカルトを持っていることに気付いた。
オカルト持ちや麻雀的な運を持っているのに気付かなかったのは、そもそも京太郎というキャラクターが弱い(運がない)のはしっていたので真面目にやらず、ルールを把握してある程度やり慣れてればいいや位にしか取り組んでなかったため。コミュニケーションツールの一環位にしか考えてなかった。