・大月(おおつき) 満(みちる) = 40代。主人公。総合商社角紅社員。
・西野 ひかり= 20代後半。ヒロイン。総合商社角紅社員。
・春日(かすが) 洋(ひろし)= 20代前半。総合商社角紅若手社員。魚捌きは上手い。
・東山(ひがしやま) 龍太郎(りゅうたろう)=20代後半。西野の大学同期。首相補佐官。
・澁澤(しぶさわ) 太郎(たろう)=内閣総理大臣。
・岩崎(いわさき)=内閣官房長官。温和。
・仁志野(にしの)清嗣(きよつぐ)=総合商社角紅社長。西野ひかりの祖父。阪神・淡路大震災で両親を失った西野ひかりの保護者。
地球暦2019年6月1日午後6時【東京都千代田区永田町 首相官邸 総理大臣執務室】
応接ソファーには大月と西野ひかり、内閣総理大臣の澁澤、内閣官房長官の岩崎が座っていた。
大月と西野の後ろには、東山 首相補佐官(さっき昇格した)が立つ。
大月と西野はピクニックの服装のまま、"浮いて"いたが、別に気にしないと澁澤が
「この度は、大変な目に
澁澤と岩崎が
「とんでもありません!あれは、偶然です。私たちは貴重な体験が出来ましたから、頭を上げてください。」と大月が慌てて言った。
「ただ、『トカゲの人』の頼み事を受けてしまったもので、どうしようかと。」大月が正直に言った。
「日本国政府は国民であるあなた方を守るために最大限のサポートをさせていただきます。」岩崎が協力を申し出た。
大月の隣に座っていた西野は後ろを振り向いて東山を見るとニヤリと意味ありげな笑いをした。東山は本能的に半歩下がった。
「それで、頼み事とは?」澁澤が尋ねた。
「彼らの望みは、母星と連絡が取りたいと。その為に、通信施設、通信手段を利用させて欲しいとの事でした。」大月が答えた。
「私は商社マンです。色々な品は手配できますが、流石に宇宙関係は大手に負けます。」
大月は素直に白状した。
それを聞いた澁澤はワハハと大笑いして、
「いや、失礼しました。いくら大手の商社マンでも宇宙人の顧客は居ませんから気にせんで良いでしょう。」
「彼らの母星とはどちらになるのでしょう?」岩崎が訊いた。
「『トカゲの人』の母星はプレアデス星団にあるコロニー群です。」と大月が答え、
「地球から443光年になります。」すかさず西野が補足した。
「遠いな」澁澤が呟く。
「国立天文台の電波望遠鏡を使っても、どれ程時間がかかるか。専門家に聞いてみましょう。」岩崎が言った。
「その他は現在の日本国の情報全部だそうです。それと、当面の食糧と燃料の心配もしているようでした。」大月が言った。
「その点は東山君がお役に立つでしょう。」岩崎が言った。
「大月さん、
結局、母星への通信と
機密保持と警備上の観点から、帰宅や会社への連絡は禁止され、二人は内閣官房が手配した赤坂の高級ホテルのスイートに案内された。
部屋の外にはSPが配置され、ホテル正面には機動隊の警備車両がひっそりと待機する事となった。
大袈裟な扱いに大月は
同じ日の夜遅く、総合商社角紅(かどべに)の社長
他言無用として
幼い頃に震災で
後日、経産省から指名で追加の人事交流として春日が内閣官房に出向した。
大月達が執務室を出た後、
「総理、我が国は独自の異星文明窓口を確保しました。」岩崎が言った。
「30年前の悪夢の再来かと
「しかし、通信ですか。困りましたな。」岩崎が珍しく頭を抱えた。
「明日から本格的なコンタクトが始まると言うのに。」
「仕方あるまい、こうなったら、タイミングを見て『トカゲの人』に相談するしかないだろう。」澁澤が応えた。
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