転移列島   作:NAO

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【このお話の主な登場人物】

大月(おおつき) (みちる) = 40代。主人公。総合商社角紅社員。内閣官房室に出向。
・西野 ひかり= 20代後半。ヒロイン。総合商社角紅社員。社長の孫娘。
春日(かすが) 洋一(よういち)= 20代前半。総合商社角紅若手社員。。魚捌(さかなさば)きは上手い。
東山(ひがしやま) 龍太郎(りゅうたろう)=20代後半。西野の大学同期。首相補佐官
・イワフネ=マルス人月(観測ラボ『ルンナ』)が彗星により損傷した時、自動的に地球に降ろされた。
・ゼイエス=マルス人。アカデミー特殊宇宙生物理学研究所技術担当。
・アマトハ=マルス人。アカデミー特殊宇宙生物理学研究所 所長。『ゼイエスの善き理解者。
澁澤(しぶさわ) 太郎(たろう)=内閣総理大臣。
岩崎(いわさき)=内閣官房長官。温和。
・ミッチェル=極東アメリカ合衆国大統領。
・ジョーンズ=極東アメリカ合衆国海兵隊司令官。中将。
・ダグラス・マッカーサー三世=極東アメリカ合衆国中央情報局長官。
・ケビン=英国連邦極東首相。
・ロイド・サー・ランカスター=英国連邦極東派遣軍司令官。少将。
・ジャンヌ=ユーロピア自治区代表。


各国の選択

2019年9月10日【地球 中東 イスラエル共和国 暫定首都テルアビブ 首相官邸】

 

「首相、ペルシャ湾岸地帯を強行偵察してきた特殊部隊が帰還しました。未帰還者ありません」

国防大臣がニタニエフ首相に報告した。

 

「よくやってくれた。隊員たちにはしばらく休暇を与えてくれたまえ。」

ニタニエフがため息をつきながら国防大臣に応えた。

 

「それで大臣。湾岸はどうだった?」

「一言で言えば原始時代に退行したようです」

 

「イランとサウジアラビアが核でも撃ちあったのか?」

「まさか。そうなれば我が国も今頃石ころだらけの荒野になっています」

 

「では、どういう意味かね?」

「大変動による海面上昇と巨大地震による津波で湾岸地域の原油採掘施設や石油・天然ガスプラントがことごとく水没しました。もちろん大量の原油流出による海洋汚染がペルシャ湾を死の海にしています」

 

ニタニエフは息をのんだ。国防大臣の報告が続く。

 

「そして、この自然災害による社会的大混乱で湾岸地区の政府組織は自然消滅していたそうです」

「人々はどうしたのだ?」

 

「わが軍のテヘラン郊外核施設に撃ち込んだ中性子爆弾の影響(余波)でテヘランは市街の半分が被害を受け、大混乱の末にイラン政府が消滅したために無政府状態の無法地帯と化しています。他の湾岸地帯都市はイラン同様に無法者の巣窟(そうくつ)になっています。都市部の無法状態を嫌った市民は郊外の砂漠にキャンプを作っています」

 

「その他は部族単位で安全地帯を求めて各地を放浪しているようです」

「火山灰の影響が深刻になっているので、粗末なボートで海路インド洋に出てソマリア海岸伝いに南下するか、ベンガル湾方面に向かっているようです」

「陸路では自然と昔ながらのキャラバンで徒歩と僅かな車両でエジプト方面、トルコ南部、黒海方面を目指していますね。ただ、トルコ南部には活火山が誕生しておりそこで大半が行き倒れているようです」

 

ニタニエフが顔をしかめた。

「シリアやイラク方面は?」

 

「そちらも無政府状態です。ヨルダンは先週食糧不足で暴動が発生、鎮圧に失敗して政府が崩壊しました。大量の難民が我が国国境地帯か、ゴラン高原に足を踏み入れて多くの避難民が地雷で命を落としています」

「我が国の東側に国は無いのか」

「ありません」

 

「地中海方面はどうだ?」

「ハイファの元海軍基地から可能な限りの資材を撤収させましたので、新たな海軍拠点を建設中です。エジプトから西も政府は崩壊、トルコは南部の火山噴火と地震で各地が寸断されており、アンカラも大きな被害を受けています。アメリカの核攻撃で壊滅したクリミヤ半島からの放射能汚染雲が南下して黒海沿岸では被ばく患者が多数発生しています。トルコ政府は地方での統治能力を失っており、首都アンカラとイスタンブールしか掌握していないといっても過言ではありません」

 

「アメリカの動きは?」

「ペルシャ湾の第7艦隊は第二次~第五次インド洋大津波で壊滅、地中海の第5艦隊はエーゲ海での海底火山の群発噴火とエトナ山の噴火でギリシア海軍の基地に避難したまま身動きが取れないようです」

 

「衛星通信は?」

「依然不安定です。電離層がやられていますね。断片的ですが、アメリカ本国は政府が機能停止しました。一部の軍部隊は、「アース・ガルディア」と名乗る宇宙国家に参加しているようです」

 

「なんだ?そのペテンみたいな名前は?」

「2年前にロシアの実業家が起こした国です。ISSを乗っ取り、世界各地に同調者を増やしているようです」

 

「我々はどうする?」

「ロシア人は信用できません。歴史上明らかです。この地で生き延びるしか無いでしょう。世界の天変地異は収まっていません」

 

「物資の備蓄が心もとないな」

「どこも一緒ですよ」

「なんの慰めにもならん」

「まったくです」

 

国防大臣が退室した後、執務室にモサド長官が入ってきた。

 

「アース・ガルディアはどうだ?」

「国民として潜入した諜報員によりますと主流派はロシア人ですが、コロニー建設やシャトル運用では多くの米国人が参加しており、ロシア人に対する反感から、間もなく米国人派閥も形成されるだろうとの事です」

「引き続き頼む」

「わかりました」

 

「それと・・・一つ未確認情報ですが・・・」

「何だね?」

 

「火星が変化したようです。最新のハッブル望遠鏡を一時的にハッキングしてデータを収集したものの中に火星に空気や水があるらしい映像がありました」

 

モサド長官が手にしていた厚手の封筒から一枚の写真をニタニエフに手渡した。

「・・・これは・・・日本じゃないか!?」

 

「アース・ガルディアではその存在を確認して来年にコンタクトを試みるようです」

「この情報は無期限に極秘扱いで頼む。わが国独自にコンタクトする方法はあるかね?」

「現状では火星が遠すぎてコンタクトできません。地上からでは電離層や磁場が不安定ですから」

 

「アース・ガルディアが火星にいる日本人とコンタクト出来れば活路があるやも知れんな」

「その時は米国人派閥を利用するのが手っ取り早いでしょう」

 

モサド長官が退出した後、ニタニエフは火山灰でいつもより赤く見える夕日をじっと見つめていた。

「火星の日本人か・・・」

 

ニタニエフは頭を振って不確かな妄想を振り払うと、国民への配給体制見直しに没頭するのだった。

 

----------

【火星アルテミュア大陸 シドニア地区 ナザレ 旧マルスアカデミー本部 】

 

即時技術承継を望んだ極東米露の科学者達がゼイエスからデータの引き継ぎを受けていた。

 

「これが電磁カタパルトの設計図ですか」

「はい。具体的効果や取り扱い説明はデータのサブウィンドウを開いてご参照ください。次に光速宇宙航行船の設計図ですが―――」

 

次々と説明を続けるゼイエスに極東アメリカの科学者が声をかける、

「あの、マスターゼイエス。データで頂いたこれら技術の作用原理についてご説明が無いのですが?」

 

ゼイエスはきょとんと首をかしげて、

「何か問題でも?ちゃんと『技術の引き渡し』は終了しました。そのデータ通りに設計、操作すれば必要な技術が作用しますが?」

 

「あなた方は理念、理論よりもその結論を先に求めました。即時技術承継とはそういうものでしょう?」

ゼイエスが淡々と言った。

 

極東米露の科学者達は反論出来なかった。

――――――――――――

 

地球暦2019年9月10日午前6時30分【神奈川県横浜市 『イワフネハウス』】

 

『――ええ、ですから人工知能だからと言って勝手に進化して人類を滅ぼすとか、人工知能だけの機械帝国を創(つく)るとか、私には想像できません。』

マスター"ゼイ"が肩を竦(すく)めた。

 

――――しかし、多くの地球人科学者がそれを理由に人工知能研究の禁止を政府に求めています。

 

『――そもそも、人工知能を作る段階で与えた情報のバランスが偏(かたよ)っていたからその結果として、極端な解(かい)を出してしまうのではないでしょうか?人類を助ける役割を認識する情報を最初に与えれば防(ふせ)げる事だと思うのです。ですから、ある日突然、人工知能が人類を滅ぼす選択を出す事自体、ナンセンスです。人類が滅んだら、人工知能は"誰を"助けるのでしょうか?

一つ一つの経験や、実例の積み重ねで人工知能の判断能力が産み出されるならば、その内容を人類が慎重に"バランスを取って"インプットすれば、問題は少なくなる、と私は思うのですが。』

 

――――マスターゼイありがとうございました。

 

明日は、ピタゴラマスターといっしょ、です。

提供は内閣府(ないかくふ)がお送りしました――

 

「何か最近ゼイエスさん、テレビでよく見ますねー。」味噌汁を啜(すす)りながら西野が言う。

「ゼイエスさん、何で名前が少し違うのですかね?芸名ですか?」春日が素(す)で突っ込む。

 

「ゼイエスと言う名前は、敬虔(けいけん)なクリスチャンが少し考えたら分かってしまう絶体神(ぜったいしん)の名前だぞ。不味(まず)い事態を起こしかねないんだよ。生(い)き神(かみ)扱(あつか)いならまだ良いが、唯一神(ゆいいつしん)を冒涜(ぼうとく)する異端(いたん)扱いされたら目もあてられないよ。」

最近めっぽう胃腸(いちょう)が弱くなった東山が大根おろし多めのご飯を食べながら言った。

 

ゼイエスはそんな話題を聞いているのかいないのか、無心(むしん)にアジの開(ひら)きと格闘(かくとう)していた。

 

「好奇心の塊(かたまり)な彼からすると、いろんな著名人(ちょめいじん)や知識人に出逢(であ)うと、インスピレーションが湧(わ)くらしいのです。」

アマトハが鮭(さけ)のムニエルをフォークで食べながら言っていた。

 

「アマトハさんは政治家さんとの対談や討論(とうろん)番組に出る機会が多いですねぇ。」西野が言った。

 

「地球人類の政治信念、宗教、実に興味深いですからねぇ。討論はそういった素(す)の感情で話が聞ける機会ですからやめられません。」アマトハが眼を輝かせて答えた。

この人はこの人でアレだなぁ。と西野は思った。

 

「うーん。やっぱりあれかな。」大月がボソッと言った。

「これは来るべき大きな政治イベント前の慣(な)らし、でしょう。」

 

それを聞いた東山は、ばつが悪そうに俯(うつむ)いた。

 

「いやいや、東山さんは気にしないで。おそらく、国論(こくろん)が二分(にふをん)される話題の前に、双方が理論的に考えて選択をしてもらう仕込(しこ)みをしていると思ったのですよ。」大月が言った。

 

西野はそんな大月を見て、いろいろ考えている人だなぁ、とあらためて大月に惚(ほ)れ直すのだった。

 

テレビを視(み)ながら朝食のツナサラダを食べる大月達とイワフネ、ゼイエス、アマトハだった。

なんて微妙な"家族団らん"?と大月は思った。

 

ホームステイ期間が終了して、アマトハ、ゼイエスは尖山(とがりやま)基地(きち)とシドニア地区の旧アカデミー本部で研究の日々を送っているが、イワフネだけは、「ここで働かせて下さい!」と角紅サラリーマンホームステイ延長(えんちょう)を希望して周囲を驚かせた。

 

イワフネは熱心に働く人類(にほんじん)の生活に、何か思う所が有るらしく、仕事帰りのちょっとした一杯の誘いも、「これもフィールドワークです。」と言って喜んで参加(最近はアマトハ、ゼイエスもうさ晴(ば)らしで乱入する為、『イワフネハウス』開催が多い。)していたが、フィールドワークとは何か意味が違う気がする。

イワフネさんもストレス溜まっているのかなぁ。と大月は秘(ひそ)かに思っていたりする。

 

しかしながら、社長や澁澤総理が面白(おもしろ)がって「やらせてみろ。」なんて言うもんだから、こうしてイワフネだけは、ホームステイ絶賛続行中である。

 

取引先の反応も良く、「トカゲの兄ちゃんに宜(よろ)しくな。」等と人気者だ。

もっとも、朝の東海道線では"恒例(こうれい)のビッグゲスト"として大いに10号車の通勤客とSPから迷惑がられていたが。

 

――――――

同時刻【那覇特別行政区(旧沖縄県庁) 大統領執務室】

 

「プランとしては二つあります。」海兵隊司令官のジョーンズ中将が説明していた。

「まず、火星アルテミュア大陸の海岸付近に直接(ちょくせつ) 入植拠点(にゅうしょくきょてん)を設(もう)ける。次に、メガフロートで火星海洋上に入植拠点を設け、陸地に調査隊を派遣する。の2案になります。」

 

「なぜ、わざわざ海上なのかね?例の巨大ワームは砂地(すなち)地下(ちか)に地雷源(じらいげん)を何層(なんそう)か重(かさ)ねれば撃退(げきたい)出来ないのかね?」

ミッチェル大統領が言った。

 

「大統領閣下、地雷敷設(じらいふせつ)の手間(てま)を考えるならば、海上のメガフロート案がコスト的に容易(ようい)でしょう。」ジョーンズ中将が答えた。

 

「メガフロートを作る膨大(ぼうだい)な鉄鉱石(てっこうせき)は流石(さすが)に日本には頼めんぞ。ただでさえ、物資が不足しているからなぁ。」

ミッチェルはしばらく考えると、

 

「ロシア熊(ぐま)はどうするか知っているかね?」

と極東CIA長官のダグラス・マッカーサー三世に訊(き)いた。

 

「ロシア熊はアルテミュア大陸北部を目指(めざ)すようです。北の火山地帯での鉱物(こうぶつ)資源(しげん)に期待しているのでしょう。拠点(きょてん) 構築(こうちく)は大規模な陸上(りくじょう)機甲(きこう)戦力(せんりょく)を上陸地点に展開させて、地盤(じばん)の硬(かた)い所に入植拠点(にゅうしょくきょてん)を作るものと思われます。」

マッカーサー三世が言った。

 

「ふむ、我が国はこの際共同作戦として勝利の確率を上げようじゃないか。北のロシア熊は、我が国の強襲揚陸艦(きょうしゅうようりくかん)に載(の)せて、『ロナルド・レーガン』空母搭載機(くうぼとうさいき)で地上支援、ヘリボーンで支援部隊を送り込んで拠点構築(きょてんこうちく)。この線(ライン)でパノフ大統領と話してみよう。」

ミッチェルが言った。

 

コーラを飲んで一服したあとで、

「それと、諸君、実は相談したいことが有ってね。」

ミッチェルがおもむろに切り出した。

 

「日本列島の外に出たら、地球の本国(ステイツ)と連絡を取るべきだろうか?取るとして、我々はどの様な立場で対応すべきだろうか?」

 

執務室の全員がしばらく沈黙してしまっていた。

 

同時刻【長崎県佐世保市 ダウニングタウン 10番街 連邦首相官邸】

 

「やはり、オキナワの海兵隊と『ブルーリッジ』、空母『ロナルド・レーガン』が複数のイージス艦と北上中です。『セオドア・ルーズベルト』は沖縄本島南方沖に待機しています。」

ロイド少将がケビン連邦首相と、モニターの向こうに居るユーロピア自治区のジャンヌ代表に報告した。

 

「やはり、熊と組んで打って出るんだな。無謀(むぼう)な。」

ケビンが顔をしかめた。

 

「タロウに伝えますか?」

「いや、彼はもう知っているだろうよ。」

 

「それと、日本列島のフィールドが解除されたら我々は本国に火星日本領土(しょくみんち)確保と、マルス文明の獲得について連絡すべきでしょうか?」

ロイド少将が訊いた。

 

「その件は保留だ。地球圏がどの様な有り様か分かるまではこちらの態度を決めてはならん。情報も与えない方が良いだろう。ヤンキーや熊が勝手に伝えるだろうしな。」

「確かにマルス文明はオーバーテクノロジーだ。誰もが欲しがるさ。だが、」

 

葉巻(はまき)を燻(くゆ)らせながら、ケビンは断言(だんげん)した。

 

「あれは今の人類にはパンドラの箱でしかない。」

 

----------

 

2019年9月12日【アメリカ合衆国 カリフォルニア州サンタバーバラ郡 ヴァンデンヴァーグ空軍基地 第31宇宙航空団司令部】

 

「大佐、彼らは宇宙国家と言ったのかね?」

メイル空軍長官が基地司令官に訊いた。

 

「はい最高司令官殿。ISS(国際宇宙ステーション)が「宇宙国家アース・ガルディア」を名乗って我々に通信を求めてきました」

「奴らは何と?」

「アメリカ政府はもはや機能していない。人類救済のためにアースガルディアに加われ、と」

「なんて冴(さ)えないジョークだ。ISSの連中はのんびり浮いているだけで暇(ひま)なのか?」

「自分には分かりません、最高司令官殿」

基地司令官はむっつりとしながら答えた。

 

「彼らに返答しますか?」

「無視しろ。衛星軌道でSFチックな演劇をしたいなら飢え死にするまでするがいいさ」

「しかし、NASA(アメリカ航空宇宙局)を通じて既に我々の兵士や科学者がISSに滞在しています・・・」

「彼ら個人とは連絡は取れんのかね?」

「それが・・・彼ら自身が「アース・ガルディア」国民を名乗って我々に通信を送っているのです」

「クレイジーだ!国家反逆罪だぞ!」

 

メイルは激怒した。自分は大変動以降、13番目の承継者として合衆国最高司令官の職責を忠実に実行しているのに身内で秩序を乱す者に恭順(きょうじゅん)出来るわけがない。

 

「大佐、今すぐF15にASAT(対衛星ミサイル)を装備させてISSを破壊せよ」

「よろしいのですか?」

「反乱罪は死刑に値する。実行を急ぎたまえ」

「残念です・・・長官殿」

「何だとっ!?」

 

基地司令官はためらいもなく、携帯していた拳銃でメイルを射殺すると司令部内の全将兵に告げた。

 

「この基地はアース・ガルディアに協力する。直ちにISSに通信を送れ!」

 

司令部内の大半の将兵が司令官の指示に従って動き出した。

既に司令部付きの将兵は空軍長官が指揮権を承継する前からアース・ガルディアの米国人宇宙飛行士と連絡を取り合っていたのだ。

 

「司令、アース・ガルディアのソーンダイク代議員から通信です」

メイルの遺体を少しも気にせずに部下が近づいてきてメモを渡した。

 

「宇宙へ集結せよ、か。何でもいいから人を乗せて打ち上げろとは、ソーンダイクらしくもない」

司令官は同期の宇宙飛行士ソーンダイク大佐を思い出しながら呟(つぶや)いた。




ここまで読んで頂きありがとうございましたm(__)m感謝します。
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