ポポロはついに異世界の迷宮へと降り立った。
これまで挑んできたダンジョンのほとんどは父であるトルネコがすでに踏破してきたものであり、ポポロは父譲りの聡明な判断力と魔物を仲間にできる独特な能力によってその後ろを必死に追いかけてきた。
そしてようやくそのすべてをクリアする事に成功したのだ。
ただひとつ『異世界の迷宮』を除いて。
ポポロには自信があった。
数えきれないほどのダンジョンを攻略したという百戦錬磨の自負心があった。
仲間との絆を重んじ、その個性を生かし、常に最良だと思える決断をする。
時には窮地に陥ることもあったがそれらの全てを実行し、難関と言われるダンジョンをいくつもくぐり抜けてきた。
開始時にレベル1?
パンと爪しか持ち込めない?
未識別のアイテム?
そんなの関係ないよ。クリアできないダンジョンなんてない。現にとうさんは踏破してるじゃないか。
そういうと意気揚々とプチットの村から旅立ったのであった。
尊敬する父の忠告を無視して。
1F
慣れた足取りでポポロは進む。
足元の草、杖等を拾いながら。
途中で初めてモンスターに遭遇した。スライムであった。本来ならばこちらが高いレベルでの戦闘となるので赤子の手を捻るよりも簡単なことだった。
しかし今はこちらもレベル1で頼れる仲間も0である。一対一ならば勝てるであろうが後ろの暗く視界の効かない場所から挟み撃ちにされればまず間違いなく深手を負うだろう。
とっさの判断でポポロは壁を背にするためにルートを迂回し、挟まれない地形へ誘導する事に成功した。
そしてようやく戦闘を開始し、一撃もらってしまったものの問題なくスライムを倒すことに成功した。
すると倒したはずのスライムが起き上がり仲間にしてほしそうにポポロの方を見た。ポポロは嬉しそうに頷き、スライムはスラりんとして冒険の助力をすることになった。
これがポポロの最大の強みであった。
トルネコに腕力で劣るポポロはこの能力を最大限に活かしてきた。
憎しみを持って魔物を制圧するのとは対照的に魔物を好意的に従えてしまうような戦いができるのは子供の純粋さからなのであろうか。
ポポロは通路が一本しか接していない袋小路の部屋を見つけ、中に入りその入り口をスラりんと共に囲むと時間を進めるために足踏みをはじめた。
しばらくそうしているとスライムベスがやって来た。
そこでポポロはスライムベスに一撃だけ攻撃を加え、あとはスラりんにまかせた。これはスラりんにスライムベスを倒させることにより経験値を稼がせるものである。
闘いすぐに決着し、スラりんはレベル2にあがった。ポポロもあがった。
そのまま探索を続けるうちにポポロは階段を見つけ、一階を後にした。
ここまでは大いに順調であった。
しかしポポロはまもなく異世界の迷宮の本当の恐ろしさを知ることになるだろう。
スラりんを先導しながら軽やかに駆けるポポロの瞳には希望の光が煌々と輝いていた。
ゲームの体験談等を書いて行こうと思いましたがこれがなかなか難しい。
気が向いたら更新します。