今回はクラスメイトVSベヒモス編と反逆者オルクスの居城編の合同回です。
クラスメイトVSベヒモスは殆どダイジェストでお送りします。
それでは、どうぞ!
迷宮遠征は続き、光輝たちは遂に第六十五層に到達した。
リクとシュヴィ、アインツィヒも着いていき、息子の手掛かりを探す。
そんな時だった、あの悪夢の魔法陣が一行の目前に展開された。
再び顕現したベヒモスに、皆が驚き慌てるも、光輝のカリスマによりすぐに正気を取り戻し、ベヒモスとの交戦に突入、接戦を繰り返し遂にベヒモスを追い詰める。
そして―――
「「「「「“炎天”」」」」」
炎の超火力魔法がベヒモスに放たれた。
それはベヒモスの表皮を灼き、肉をも灼いた。
そして――――
「グゥルァアォォォォオ―――……」
体を灼き尽くされ倒れ込むベヒモス。
「か、勝ったのか?」
「勝ったんだろ……」
「勝っちまったよ……」
「マジか?」
「マジで?」
幾瞬の間、皆で固まってしまう。
そして始めに正気を取り戻した光輝が―――
「そうだ!俺達の勝利だ!!」
「「「いぃよっしゃぁぁぁあっ!!」」」
光輝の勝利宣言とともに、沸き起こる歓声。
「香織、どうしたのよ?」
「えっ、あ、あぁ、雫ちゃん―――何でもないよ……ただ、ここまで来たんだなってちょっと思っただけ……」
「えぇ、そうね。私たちは確実に強くなってるわ」
「うん……雫ちゃん―――もっと先に行けばリリィちゃんも南雲くんも……」
「それを確かめに行くんでしょ?そのために頑張ってるんだから……」
「えへへ……そうだね」
そう笑いあう香織と雫。
そこに光輝が笑顔で駆け寄り、声を掛けようとした瞬間だった。
地の底から死の音色が響いてきた。
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クラスメイトが勝利を喜びあっている中、
「おい、シュヴィ……どうしたんだ?」
「……計測器が、精霊の荒み……観測……」
「やはり当機の異常ではなかったか……一体何故
そして、天之河光輝が白崎香織に駆け寄った次の瞬間、地から響く死の音色と計測器の警報音とともに視界の端に驚愕の文言が表示された。
―――威力予想……【
「……みんなっ……ベヒモスから、離れて……伏せて……ッ!」
シュヴィが叫ぶ。地から響く不気味な音色は皆も聞こえていたらしく、ベヒモスから走って離れて伏せた。
そして、横たわっていたベヒモスの亡骸を、下から突き上げた黒と紫の光柱が消し飛ばした。
流れ出る精霊の奔流が、周囲の悲鳴を掻き消す。
そして、光柱が消えたその場所には光の無き深淵がただ口を開けていた。
「なっ、な、な……」
皆、その光景に強敵を倒した喜びすら忘れ、目を見開いて固まる。もし、あの上にたっていたのならどうなっていたか……想像に難くないだろう。
「……ありえるのか、こんなことがッ!二回世界を跨いでも、まだッ!」
平和だったあの世界から、少しだけ物騒なこの世界にやって来て見たもの、聞いたもの、実感した事の全ては……
紛れもなくリクとシュヴィ、アインツィヒが前の、
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突然の現象に戦慄、当惑しながら勇者(笑)ご一行が王国に帰還し事の成り行きを説明、帝国の使者(王)に勝負を挑まれ惨敗した頃、一人新しく増えた最強の五人組はというと……
「……ふわぁあ……」
リリィが気持ちのいい深い眠りから目が覚めたところだった。
「すぴー……」
胸の上でジブリールが丸くなって眠っているのを指でなでる。
「…………!?」
そして、何故かベッド脇に吊るされているユエが目に入った。
「……動けない」
体を精霊で編まれたらしい紐でぐるぐる巻きにされ、クネクネ動くユエがそこにいた。
「ふわぁ~あ……あ、おはようございますリリィ」
「……ジブリール、
「……あぁ、あの蚊はリリィの寝込みを狙っていたので―――吊るしました♪」
「……」
「てへ……♪」
「……ジブリール、ないす……」
「お気になさらず~♪」
可愛く舌をチロッと出すユエ。ただ、その前のジブリールの報告で可愛さよりも身の危険を感じるが……
「んぁ……?なんじゃ?もう朝かの?」
「くぁあ、お?お前らもう起きたのか?」
墨壺の上で眠っていた帆楼と、リリィと同じくベッドで眠っていたハジメが目を覚ます。
「……ん、おはよう……」
「うむ、おはようじゃ!して、なんぞや?この状況は」
「……何でユエが吊るされてんだ?」
「……ジブリール、説明……」
「了解しましたぁ~♪状況確認!リリィが就寝!忍び寄る影!それはなんと
「…………」
「ユエ……お前……」
「ごめーんね♪」
可愛く言っても許されません。
ユエを皆でこってり絞り上げた後、反逆者の住処の探索を開始した。
流石にヒュドラと戦った昨日は、疲れでベッドルームを見つけ次第ベッドに飛び込み即眠ってしまったのでマトモな探索は一切していなかった。
「……凄い、造り……」
「……なんかよくよく探索してみると、凄まじい造りしてるのがわかるよな……」
「これは面白いですねぇ!時間によって月光と陽光のレプリカが切り替わるのですね♪」
「ほぉ、これは中々よいのう……」
「……光が気持ちいい―――偽物だけど」
それぞれが反逆者の住処の精巧なオブジェクトに対する感想をもらす。
そうして住処の中を探索して行くと、川や畑、滝までもが区画として存在し、果てには家畜小屋まであった。
「少しばかり精霊を使ってで調べましたが、魔法でロックをかけられた部屋もそれなりにあります。あと、お風呂らしき区画、トイレ、リビングルームを発見いたしました♪」
「……ジブリール、おめがぐっじょぶ……」
「風呂……だとッ」
「おお!風呂かの!?久しぶりに入れるのか!」
「……ペロリ……」
日本人の大好きなお風呂ッ!っと内心はしゃぎながら探索を続ける。
「……そういえば、帆楼とジブリールは仲は悪くないの……?」
「えぇ、というより知り合いですし」
「そうよのぉ……後で久しぶりにゲームでもするかの?」
「ほぉう?いいですねぇ……勿論勝たせて貰いますが♪」
「……言うではないか……」
「「ふふふふふ……」」
仲が悪くないと言いつつも火花を散らす二人。
知り合いということも含め、世界は広いようで狭いことをリリィは実感した。
そして、最強一行は歩みを進め、三階へ到達する。
部屋は一つしかないようで、奥の重そうな扉を開ける。
そこは、最早芸術と言っても過言でない程に緻密な幾何学模様が施された直径八メートルほどの魔法陣が中央に刻まれた部屋だった。
その魔法陣の奥には椅子に座った一つの骸。
美しい汚れも少ない黒と金の刺繍が施されたローブを纏い白骨化した、まるで何かを待つかのように座り、そのまま朽ち果てた骸骨。
「……行く?―――多分、キーポイント……」
「勿論な……前に進めるのなら恐れなんか捨ててやる!」
頷き合い、魔法陣に踏み込んだ瞬間、眩い光が部屋を包み込む。
頭の中に何かが入ってくる感覚。
帆楼との出逢い、ユエとの出逢い、アルトシュとジブリールとの出逢いの光景が頭を巡る。
そして、光が収まり目を開くと……
そこには、見覚えのない黒衣の青年が立っていた。
百回層から六十五階層へプレゼント(物量)
リクとシュヴィの胃痛がマッハで進行。
がんばれ両親!第三章にいけば癒し(息子)が待っている!
ただし、今回の胃痛の原因はその息子である模様。
斬裂松ぼっくり、状態異常がめんどくさい出血になりましたねぇ……
ただ、新しい攻撃や既存の攻撃がいい感じにマッチしててとても面白いです!
是非皆様もMHFをやってみてはどうでしょう!
次回、オスカー・オルクスによる正史の授業!お楽しみに!
昇り上がれモチベ!!
頑張って書き上げてやりますよオルァン!(宣誓)