自我を手に入れた少女達の翼   作:わんたんめん

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艦娘がまだ出てこない・・


第3話 記憶、そして始動

意識を覚醒させると、そこは光のささない真っ暗闇だった。

 

あれ、ここは・・?

 

思考を始めると、まず自分が考えることができるということに気づく。

なぜこうなったか、慣れない頭でなんとか、捻り出そうとするが、

 

まず、俺は誰なんだ?

 

自分のことが分からない、それどころか、何も分からない。混乱しかけて、発狂しそうだ。おもわず叫びそうになったその時、

 

「おや、こんな所で人に会うとは、そんなこともあるのだな。」

 

突如として、聞こえた声に驚き、振り向く。

 

「驚かせてしまったかな。私としては驚かせるつもりはなかったんだけどな。」

「だ・・・れ・・?」

 

たどたどしく目の前の人物に対して問いかける。

 

「私はただの死人・・と言いたいところだが、それでは君は納得しないだろうね。ギルバート・デュランダルだ。」

 

そう名乗ったギルバートはまだ名も持っていないハイネをまじまじと見て、

 

「ふむ、なるほど、君はあの計画のか・・・。」

一人納得した様子で自分を見つめるハイネは声を上げる。

「知って、いる、のか・・?俺の、こと・・。」

「そうだね、君の存在は知っていた、と言っておこう。」

「なぁ、アンタ。俺は、死んだ、のか?」

「いや、君は生まれたんだよ。命あるものとしてね。」

 

予想外の答えにハイネの目は驚きの表情を出す。

 

「どう・・いう、ことだ?」

「私もかなり驚いているよ。だけど、君の後ろから出ているその翼は見間違いはないな。」

 

そう言われ、自身の後ろを見てみると、真っ赤な赤が基調とし、橙色の部分がある機械的な翼があった。

 

「君の名前は、デスティニーガンダム。運命の名を持つガンダムだ。」

「デスティニー・・運命・・。」

 

自分の名前を聞いた途端に、体が引っ張られる感覚が出始める。

その感覚に促されるまま、ハイネはギルバートに問う。

 

「なぁ、俺はこれからどうすればいいんだ?」

「それは、君が決めることだ。君の、君自身が思うがままに、自由に生きてみるといい。」

「・・そうかい。」

 

そう言い残し、落ちてゆく意識を身を委ねる。ギルバートはその背を見送る。

 

「ハイネ・ヴェステンフルス。名を問われたら、そう言ってみるといい。」

 

その言葉はハイネに届いたが、返すことはできなかった。

 

 

ハイネの話を聞いた後、寝ることにしたヒイロ達、しかし、一人寝付けない者がいた。

 

( ハイネ・・・やっぱり、君は・・ザフトの・・。)

 

キラはハイネについて、ある程度の予想はついていた。元々ザフト生まれだったからか、フリーダムのパイロット(キラ・ヤマト)の友人が着ていたからかは分からなかったが、彼女が着ている服がザフトの、しかもアカデミーと呼ばれる兵士の養成学校で優秀な成績を残した者だけが肩を通すことの許される赤服であることも気づいていた。

 

(どうしよう・・)

 

もし、仮にハイネにザフトのことを言っても、信じてくれるだろうか?

 

「キラ。」

「え、刹那・・?起きてたの?」

 

自分に背をむけながら、話しかけられたため、驚いているキラをよそに刹那は言葉を続ける。

 

「迷っているのか?」

 

 

まさしく寝耳に水のような発言にキラの目が見開かれる。

 

「図星のようだな。大方、ハイネのことか?」

「う・・・実は・・・。」

 

刹那に言い当てられたのを皮切りにキラは自分が気づいていることをすべて話した。

 

「だそうだぞ。皆。」

「え・・・?」

「はぁ、何か妙に落ち着きがないとは思ってましたが・・。」

「ヒ・・ヒイロ!?」

 

呆れたような表情で自分の顔を見るヒイロ、続けてアムロも起き上がる。ヒイロ同様、キラの落ち着きのなさが気になっていた。そして、

 

「ったく、知ってんなら言ってくれよな。」

「ハ・・ハイネまで!?」

 

一番状況的に聞いて欲しくない人物に聞かれていた事実にキラの顔は真っ赤になる。

 

「どうして・・。」

「ハイネのことを聞いた後、君の妙に忙しない様子が気になってな。寝るのは建前で観察させてもらった。まぁ、刹那があんなストレートに切り込むとは思わなかったが・・」

「まぁ、しかし、俺とキラが同じ軍のMSとは思わなかったな。」

 

恥ずかしさのあまり、どんどん身が縮こまるような錯覚を覚えていたキラだったが、

 

「ハイネは、僕に対して、なんとも思わないの?」

「なんとも、というか、少し察しが悪くないか?」

 

ハイネにそう言われ、キョトン、とするキラを見かね、アムロがキラに告げる

 

「ハイネはペーパープラン、つまりMSだったころの記憶は一切ないんだぞ。君がそのザフトと何があったかは知らないが、少なくとも彼女が君に悪感情を抱くことは無いと思うぞ?」

「ま、アムロの言う通りだぜ、だから気にすんなよ!」

「ハイネ・・・ありがとう。」

 

「丸く収まったみたいですね。」

「ああ、特にこちらが行動を起こさなくても問題はないと思っていたがな。」

「ああいう光景を見るのは嫌いなんですか?」

 

刹那が目をやると、ハイネとキラが仲睦まじく握手している光景が目に入った。

 

「いや、むしろ好きだな。この光景をみるのは。」

 

刹那が笑顔を浮かべている中、ヒイロはとある疑問がうかんだ。

 

「あれ、ガロードは?」

「彼女なら寝ているぞ。」

刹那が指を指すその先にはスヤスヤと寝ているガロードがいた。

 

「ええ〜・・・寝落ち・・ですか・・・。」

 

苦笑いを浮かべるヒイロであった。

 

 

翌日の朝、登り始めた太陽の光でキラが目を覚ます。

 

「ん・・?朝・・?」

 

覚醒し始めた意識の中、海岸にだれかがいるのを見つける。

 

 

「ガロード・・・?」

 

どうしてそんなところに、といいかけたが、昨日ガロードとはまるで違う、柔らく、儚げな雰囲気に言葉が詰まる。

 

 

「・・・来ます。」

「・・・何が来るの・・・?」

「貴方がたと、運命を共にする者が。」

 

本当にガロードかと疑わざるを得ない程の雰囲気にキラをおもわず彼女に問う。

 

「君は・・誰?」

 

しかし、その疑問はいきなり響いた轟音にかき消された。

その轟音はさながら雷のような。

 

「っ・・何だ!?」

 

音に気づいたアムロが飛び起きたと同時に3人も轟音に気づく。

 

「なんだよ!?今の爆音!?」

「キラ、何かありましたか!?」

 

ヒイロに聞かれたキラは、咄嗟に聴こえてきた方角を見る。

そこには黒いナニカの集団に追われている、6人の少女達の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




デュランダルの口調が不安です・・・
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