自我を手に入れた少女達の翼   作:わんたんめん

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やばい、まじめに遅くなりました・・・。
危うくエタってしまうところでした。
しかも内容薄いし、新要素ぶち込むし字数少ねぇし。
これはもう、自爆するしかねぇ!!(自爆スイッチポチッ)


第50話 胎動

射撃演習場にきたシーブック達3人は早速『ピーコック・スマッシャー』の試射を始める。

7〜8のビーム発生機から放たれる閃光の束は孔雀の翼のように広がっていき、設置された的をことごとく撃ち抜いた。

 

「やっぱり、見ればみるほどに量産したディバイダーって感じがしますね。」

 

夕張が感じた感想を述べる。それに対し、シーブックは苦笑いを浮かべる。

 

「そう言われるのもしょうがないな。機能を一部簡略化したところ以外はほとんどガロードのディバイダーと遜色ないからな。」

「でもよ、そっちの方が取り回しが効くから面白い使い方ができそうだけどな。」

「面白い使い方・・か。」

 

ガロードの言葉にシーブックが考えるような素ぶりを見せた。

少しすると、シーブックはブースターを蒸し、的に接近する。

 

「何をするんですか?」

「いや、ガロードの言う面白い使い方をしようと思ってな。」

 

そう言うと、シーブックは空中で回転をしながらピーコック・スマッシャーを発射する。回転しながら撃っているため、指向性がなくなったビームの嵐が的に集中的に降り注ぐ。

 

「うわーっ!!あんな使い方があるんですね!!」

「名付けるなら『ランダム・シュート』だな。何のひねりもないが。」

 

降り立ちながら興奮気味の夕張を見るシーブック。

 

「私のディバイダーでもできっかな・・・。」

「やるにしてもやっぱり取り回しが問題では?ガロードさんのは大きさが身の丈ほどまでありますし・・・。」

「だよなぁ〜。そこら辺がキモだよな・・・。」

「それにビームの出力にも差がある。ガロードのでやろうとするとかなり負荷がかかると思うぞ。」

 

シーブックにそう言われると、やっぱ難しいかとガロードは自分の中で結論づけた。

 

「ま、そっか。シーブックはまだ試し打ちするか?」

「いいや、十分だ。すまないな、付き合ってもらって。」

「いいっていいって。気にすんなー。」

「はい!!私もいい経験をさせてもらいましたし。」

 

シーブック達はその場を後にした。

 

 

 

「明石さーん?居ますかー?」

 

工廠の一角、妖精さんに作ってもらった特別スペースで明石は自身を呼ぶ声を聞いた。作業を切り上げてその声がした場所に向かう。誰かは想像ついていたため、視界に入るとすぐにその名を呼ぶ。

 

「提督?どうかしましたか?」

「差し入れです。明石さん、没頭しすぎる癖があるそうなので。」

 

特別スペースに入ってきたのはヒイロだ。いつも変わらないジャケットにジーンズの服装で明石にサンドイッチの入った箱を手渡す。

貰いながらも時計を確認すると時刻は既に一時を回っていた。

明石は箱を手に取りながら、申し訳なさげに手で髪をわしゃわしゃとする。

 

「うわっ。本当だ・・。ごめんなさい提督。手を煩わせてしまって・・・。」

「気にしないで結構ですよ。進捗はどうですか?」

「そうですね。ひとまず、なんとかなりそうです。妖精さんも手馴れてきた、と言えばいいんでしょうか?あ、これ美味しい。」

 

ヒイロの作ったサンドイッチを頬張りながら、ファイルを取り出す明石。

その視線の先には淡く黒い光を反射しながら佇む、巨大な艤装と少々小ぶりな艤装があった。

それらは最近鎮守府にやってきた港湾棲姫と北方棲姫の艤装だ。

 

「しかし、やはりこうやって調べれば調べちゃう程、提督の理論が現実を帯びてきますね・・・。」

 

明石にそう言われ、ヒイロは顔に暗い影を落とす。深海棲艦は艦娘と同位体であるということ、アイアンボトムサウンドにて深海吹雪から語られた真実をヒイロは明石に話した。

 

「・・・やはり、驚きますか?」

「・・・まぁ、最初は。ですが、こうして妖精さんでもある程度治せてしまう現状を見てしまうと深海棲艦が私達、艦娘と同位体だと言うのも、納得がいくかもしれません。でも・・・、そうなってしまうと、私達は一体、何のために戦っているんでしょう・・・。」

 

明石はそういいながら表情を俯かせた。それに対し、ヒイロは少し沈黙を保っていた。

 

「・・・戦争を止めるためではないでしょうか?」

「戦争を止める、ため?」

 

明石がキョトンとした表情をする。ヒイロはそれに構うことなく話を続ける。

 

「正直言って、今の世界は歴史を繰り返している感じがするんです。悲しく、そして惨めな戦争の歴史を。この前のAL/MI作戦だって繰り返す戦争の歴史の一つです。昔と同じ作戦をやって、勝ったり、負けたりして……。

でも、それではまた私達や、君たちのような兵士が必要となってきてしまう。いつまで経っても戦争は終わらないんです。さながら終わらない円舞のようなもの。」

 

「まぁ、元々戦争を助長する兵器だった私達が、今度は戦争を止めるために戦うって、ちょっと皮肉かもしれないかもしれませんけどね。」

 

乾いた笑いをあげながら頰を指で軽く掻くヒイロ。若干の恥ずかしさを表している。

 

「戦争を止めるため、ですか・・・。」

「うん。人間と深海棲艦も本当は分かり合えると思うんです。だって、明石さんだって、こうして深海棲艦の装備、整備してくれているでしょう?」

「それは、そうですけど・・・。どちらかと言うと、提督、あなたの指示で・・。」

「それでも嫌な顔をしないで整備してくれていますよね?」

 

ヒイロに押し切られる形で黙りこくってしまう明石。

 

「遠い道かもしれない。厳しい道かもしれない。でも、それでも戦争なんかをずっと続けるよりはマシではありませんか?」

「・・・平和、ですかぁ・・・。」

 

明石はどこか遠くを見つめるように呟く。

 

「まぁ、戦争がずっと続くのはやっぱりごめんですね。戦争状態がデフォルトなんて、地獄以外の何物でもないですし。」

 

遠くを見つめているように上を向いていた明石が笑顔を浮かべながらヒイロに向き直る。

 

「それじゃあ、お願いしますね。体調にはお気をつけて。」

「承りましたよ、提督。」

 

ヒイロは笑顔を明石に向けながら工廠を後にする。

明石は先ほどの暗い表情は消え失せ、やる気に満ちた顔で作業に戻った。

 

 

 

 

 

「・・・ふむ、来たか。」

 

白い柵のようなものが張り巡らされた建物の中で、1人の女性がテーブルに座って紅茶を啜る。

その様子には上品さと女性の持つ妖艶さが感じられる。

建物といってもかなり解放的で、一見すると西洋風の庭で見られるものととてもよく似ている。しかし、その建物の外から見える風景は本来なら自然豊かな緑が見えるはずなのだが、その建物より外は何もない、真っ白な空間であった。

 

「いきなり何の用なのよ。こっちはせっかくのシャワータイムだっていうのに。」

 

その建物の中に突如として現れた水色の髪の女性。何やら苛立っている様子だ。

さながら瞬間移動のような現れ方に普通の反応であれば驚くべきところだが、

座っている女性はさながらそれが当たり前かのように特にこれといった反応を見せなかった。

先ほどの水色の女性の他に4〜5人ほどの女性もその空間に現れた。

 

「揃ったようだな。・・・・『アドミラルティ・コード』より我々に指令が下った。」

「おお!!やっとか!!それで内容はなんだ?どんな奴を叩き潰せばいいんだ!?あ、でもこの前見たいな奴らはごめんだぜ。弱っちくて話しになんねぇからな。」

 

テーブルに座る女性の言葉にタンクトップもどきのちぐはぐな格好をした女性が獰猛で好戦的な笑みを浮かべる。

 

「落ち着け。今回の指令は、日本の佐世保鎮守府の制圧だ。」

「佐世保・・・確か、艦娘化したガンダムがいるっていう噂の鎮守府。」

「そうだ。おそらく、『アドミラルティ・コード』は奴らの増長をこれ以上看過できないらしい。」

「ふん、元々そっちの不手際のくせに、私達に後始末を任せんのかよ。・・・・なんだよ。大好きな『アドミラルティ・コード』を貶されて怒ってんのか?」

 

悪態を吐く先ほど好戦的な笑みを浮かべていた女性が側にいた赤いドレスにメガネを身につけた女性に睨みつけられていたことに気づき、喧嘩を吹っかけるような口調で話しかける。

 

「そこまでにしておけ、ちなみに今回の指令ではMSが一機、ついてくることになっている。」

「一機だけ?戦力になるの、それ?」

「さぁな。わたしにもよくわからん。」

 

作戦について、一通り話終わった後、女性の視界は先ほどの真っ白な空間からしっかりとした風景のある世界へと変わる。どうやら一種の精神世界だったようだ。

女性が身を翻すとそこには一機のMSがいた。左腕にはムチのような下げられており、一種の凶悪な感じさせる。右腕から伸びているコードの繋がっている先には剣が握られている。

そして、何より目を惹くのはワインレッドに輝く装甲。背中にわずかに見える翼はさながら悪魔のような風貌をしている。

そこにはかつて、アフターコロニーにてホワイトファングの首長、ミリアルド・ピースクラフトが駆った『ガンダムエピオン』がそこにいた。

 

 

 




というか、新要素、わかる人には普通にわかるんだよなぁ・・・。タグ追加しなきゃ・・・(使命感)
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