やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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とあるメールのやり取り

材木座『八幡、我だ!材木座だ!どうだ、勉学に励んでおるか?ところで話は変わるが、露伴先生から隠れられる場所はないか?さいきん、早く提出しろと家にまで押し寄せて来るのだ!』

材木座『八幡、ザザ…八まザザザザ…むう、ここは敵の妨害電波が強いようだ。八幡、応答せザザ…よ応答せよザザ…』

八幡『悪い、寝てた。
つうかさ、アーシス用のアドレスでプライベート用の内容文送るなよ。あと、素直に露伴先生に原稿を提出しろ。そろそろアーシススクランブルがかかるぞ?』

材木座『逃げるんだよォォォ!』

八幡『材木座が逃げた!アーシス、スクランブル!』



真の100話目です♪そして、お気に入りが300件越えました!こんな駄作にお付き合い下さる皆さんに感謝感激でございます!
さらに!嬉しいことにUAが7万突破!
評価が低くていまいち自信を無くしかけてましたが、やる気が復活して参りました!
今後とも応援、よろしくお願いします!


ホテルロイヤルオークラでの勉強合宿

side比企谷八幡

 

中間試験が目前まで迫っていた。

勉強するときはだいたい、ファミレスであったり図書館であったりする場合が多いが、高校生は夜11時以降に出歩くと補導されかねない。ファミレスも10時になると退店するように言われてしまう。

なので、奉仕部の連中は夜の勉強場所として、何故か俺の家に集合する。

ここは比企谷家や一色家、東方家が集中する場所である。何で勉強が必要ない幼なじみーズの家に集まるんだよ!明らかに教師にする気、満々だろ!

ちなみに、夜の勉強と言っても「夜のプロレス」的な意味での夜ではない。

わざわざ人の家に集まるくらいなら、いっそのこと勉強合宿でもした方が効率は良くないか?

ボソッと誰かが言った言葉が、金使いの派手な男の耳に入ったのが運のつき。そう、先代SPW会長、ジョセフ・ジョースターである。聞くや否や、ジョセフはジョースター家御用達の千葉幕張のホテル、ホテルロイヤルオークラの一番高級なスイートルーム。

あの思いでの俺達の出会いの場所だ。

 

奉仕部の全員が高級ルームのリビングで勉強またはその指導をしている。幹部連は仕事を合間に挟みながらやっている。残業代?サービスだよ畜生!

時計の針が12時近くを示していた。俺はんんー!っと

伸びをする。もうあと1、2時間ほど頑張れそうだ。

何をって?仕事だよ!もう今更だろ!別に今日のノルマは終わらせてあるけど、三浦と海老名、それに由比ヶ浜がリビングで勉強中だから、俺も眠れねぇんだよ!

 

八幡「……コーヒーでも飲むか」

 

部屋の冷蔵庫にストック入れておいたよな?眠気覚ましにはコーヒー。そして書類仕事のような脳を酷使する場合には糖分の補給が必要不可欠だ。

 

いろは「はいハチ君、マッカン」

 

八幡「ああ、ありがとう。よくわかったな」

 

いろは「決算期は大体この時間に飲むじゃない?だからそろそろかなって」

 

八幡「そうか?よく見てるな?」

 

いろは「ハチ君の事ですから。よく見てるに決まってるじゃないですか」

 

八幡「もう夫婦だな、俺達」

 

いろは「えへへ。何年も四六時中一緒にいれば…ね」

 

俺はいろはの頭をポンポンと撫でながらやり取りをする。

 

結衣「………ブラックコーヒーがMAXコーヒー並みに甘いんですけど」

 

戸塚「でも、二人の邪魔は僕がゆるさないからね?」

 

雪乃「邪魔したくもないわ。先日のあの比企谷君の不機嫌さは異様だもの。あれに入れる姉さんに尊敬するわ」

 

うるさい外野ども。お前らも大事なものが出来ればわかるようになる。

 

三浦「こっちもだけどさ、あっちもどうにかならないわけ?」

 

三浦が指を指した方向には…

 

静「そろそろ、長さを調節した方がいいかな?」

 

仗助「たまにはリーゼントもやりたいから、ある程度は長さを残してくれよ?」

 

静「わかってるよ。それより、櫛を通すからじっとしてて。髪の毛も寝る前には手入れしておかないと」

 

仗助「いつも悪いな」

 

静「なに言ってるの?私の日課なのよ。絶対にこれは誰にも譲らないわ。夫婦になったらお風呂でも毎晩やるからね?」

 

仗助「グレート。風呂の時間までプライベートは無くなるのか…後はトイレだけじゃあないか」

 

静「それもその内お世話するわ…」

 

仗助「こええよ!八幡じゃあないが、あとグレートに怖い!」

 

あれ?羨ましくないのはなんでだろう。

風呂やトイレの時間くらいは夫婦でも共有したくないよな?

風呂はまぁ良いとしても、トイレまでは勘弁してほしいわ。

 

結衣「ヒッキー、男紹介しろし!」

 

八幡「しょっちゅう口説かれているじゃあないか」

 

結衣「あんなの所詮見た目と体が目的の下心しか感じないし!奉仕部やアーシスの人みたいにあたしという人間を見てくれないし!」

 

まぁ、十代半ばの思春期男子、思春期女子なんてそんなものだろう。

 

八幡「まぁ、頑張れよ?」

 

結衣「うう、一番の優良物件が売約済みだなんて…」

 

いろは「もう10年以上前から売約済みなのであげません!」

 

八幡「同時にいろはもやらん!」

 

結衣「や、もういりませんから」

 

戸塚「あ、そう言えば八幡。さっき寝室のソファで小町ちゃんが寝落ちしていたよ」

 

八幡「何だと小町が!?あのバカ、いくらこの部屋に泊まりなれているからって不用心な…」

 

俺はため息を吐いて寝室へと入ると(比企谷兄妹&いろはの部屋)、小町は大胆にもソファで腹を出してグースカと寝ていた。

白い肌はすぅすぅという寝息に合わせて規則正しく波打ち、その度に可愛いヘソがうごく。んっと身じろぎすると、勝手に着たのであろう、だるだるに伸びきった俺のTシャツからブラジャーが覗いて見えた。小町が丸まっているせいで気付かなかったが、なんでこいつパンツ姿なんだよ。誘惑しているのか?

俺が理性の化け物じゃあなかったら、お持ち帰りしていたよ?同じ家だけど。

とりあえず、ガチ寝しているようなので、キレイにメイクされているベットに素数を数えながら寝かせる。

一仕事をして、小町が寝ていたソファに座り、いろはから受け取ったマッカンを開ける。

すると、小町が匂いを嗅ぎ付けたのか、「ピョッ」と跳ね起き………天井に頭をぶつけて「う~~…」と涙目のルカになった。

次に俺を見つめて2秒静止。次に夜の幕張の夜景を見下ろして三秒静止。そして、くわっと波紋をバチバチ撒き散らしながら時計を見て5秒静止。最後に自分の格好を見て6秒静止。都合16秒とザ・ジェムストーンの停止時間の二倍の時間をかけて現状を把握したようだ。

 

小町「しまったぁ!寝過ぎたぁ!一時間だけ寝るつもりが五時間寝てたぁ!しかも彼シャツやるならYシャツにするべきだったァ!だからお兄ちゃんが夜這いしなかったんだぁ!」

 

八幡「最近、君、誘惑があからさますぎませんかねぇ!しかもチェックインして即寝たのかよ!」

 

小町「失礼な!いつお兄ちゃんが夜這いしても良いように、ちゃんとシャワー浴びてから寝たよ!」

 

八幡「やべぇ!理性に勝った自分を全力で誉めてやりたい!」

 

小町「そんなことより、なんで夜這いしてから起こしてくれなかったの!?」

 

するか!ジョースケを完成させたくねぇっつーの!

思わずジョジョの口癖がうつったわ!

 

八幡「どうでも良いけどズボンはけ、ズボン。それと、勝手に俺の服を着るな」

 

小町「ん?ああ、これ?最近じゃ、小町の寝巻きはお兄ちゃんのシャツだよ?ちょうどワンピースっぽいし、彼シャツっぽいでしょ?」

 

彼シャツじゃあなくて兄シャツな?あと、びろーんとTシャツの襟元を引っ張って伸ばすな。ブラが見える。一回転するな。パンツが見える。表情作るな。理性が崩れる。

 

八幡「……まぁ、もう着てねぇからやるよ」

 

小町「ええー!それは小町的にポイント低いよ?それをさりげなく戻して、それを着るお兄ちゃんを見るのがまた良いんだよ!」

 

八幡「どおりで最近、たまに良い匂いがするシャツがあるとは思っていたが、お前の仕業だったのか!」

 

小町「むぅ~、じゃあかわりに小町も下着を何かあげるよ」

 

八幡「要らねぇよ!何に使えと言うんだ!」

 

小町「またまたぁ♪そんなことわかってるくせにぃ♪早いところ堕ちた方が気持ちも楽だよ?お兄ちゃん♪」

 

わかるけどわからない!わかってはいけない!

落ち着く為に俺はマッカンをすする。

小町は兄シャツ改め、ワンピースパジャマの裾を直しながら、リビングルームに向かおうとしていたが…

 

八幡「いや、待て。流石に他人の前ではズボンをはけよ。戸塚とかエンポリオとか他の男がいるんだから」

 

小町「なら、お兄ちゃんの前ならこの格好でも良いんだね♪なんなら何も着なくてもオッケーだよ?」

 

この小悪魔!どこまで兄を誘惑すれば気がすむのだ!素数を数えなければヤバい発言をしおって!

小町はホットパンツをはいて牛乳を取った後に、レンジに入れてホットミルクを作った。

普通にルームサービスでホットミルクを頼めばよくね?

 

小町「それで、勉強する必要もないのにお兄ちゃんは何していたの?」

 

八幡「勉強を教えながら、同時に仕事をしてる。何もしないよりは、少し仕事を進めた方が良いからな」

 

小町「お兄ちゃん…口ではなんだかんだいいつつ、もう立派に社畜だよ…将来お兄ちゃんがワーカーホリックになりそうで心配だよ」

 

??「そうそう♪部下としては上司のその姿に頼もしさは感じるけど、仲間のお姉さんとしては感心しないな?八幡くん♪」

 

げ、この声は…

 

がしっ!ズルズル…

 

小町を寝かせたベッドの隣のベッドから手が伸び、俺は引きずり込まれる!

魔王襲来!魔王襲来!

 

八幡「いつの間に現れたんですか!?陽乃さん!」

 

陽乃「んっふふーん♪たまにはお姉さんにもご褒美ちょうだい♪八幡くん♪ちゅう~~♪」

 

小町「アーシススクランブル…は、かけなくてもいっか♪小町も小町も♪ちゅう~~♪」

 

ギャアアアアア!夜の勉強が本気で「夜のお勉強」になるぅ!

 

結局、そのあとにアーシススクランブルが、中々戻ってこなくて心配したいろはによってかけられたのは言うまでもない。最後の1枚は守り抜いたぜ…

 

←To be continued




今回は短いです。
原作が短かったですから。

久々に魔王登場です♪



それでは、原作の相違点を。

勉強会はホテルロイヤルオークラへ。

八幡は自宅で勉強中➡ホテルで仕事

マッカン切らして自作マッカンを作る➡いろはがマッカンを準備

小町が兄をめっちゃ誘惑。

魔王、最近出番無かったので、脈絡なく登場(意味なし。波紋の戦士枠で登場)

ではまた次回に!


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