やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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大志「なんだ。試験休み中か」

徐倫「そこの中学生!部外者が何をしている!」

大志「しまった!この高さは自信がないけど…逃げるんだよォォォー!」

徐倫「逃げられた!…………ところで作者、いつまで前回のあらすじをサボる気なのよ………ヤレヤレだわ」





大志の相談

side比企谷八幡

 

今、俺はいろは、小町、陽乃さんを連れて複合商業施設マリンピアに来ていた。黒のレースの件で、むくれたいろはと小町、面白半分で観察に来た陽乃さんのご機嫌を取るため、お洒落なカフェでスイーツパーティーをするためだ。一応は放課後デート?

普通の一般的な高校生の金銭感覚を失わない為に、普段は財布の中に大金を入れないようにしている俺だが、今日ばかりは臨時の出費をせざる得ない為、ATMでおろしてきた。親しい人間関係ほどの宝はない。それならば多少の出費など、喜んでする。だが、徐倫には今度何か奢ってもらわなきゃ気が済まん。

だが……。

 

いろは「試験前だから、学生が込み合ってますねー?ホテルのカフェにした方がよかったかな?」

 

小町「仕方ないね、味気ないけどホテルに帰ろ……んん?」

 

八幡「どうした?小町」

 

小町「あそこに戸塚さんがいる」

 

八幡「ホントだ。ここって、スイーツが有名な店だったか?」

 

小町が言うとおり、ジャージ姿の戸塚がショーケースのケーキとにらめっこしている。ちなみにうちの学校は制服とジャージ、どちらで登校してもよい。…が、テニス部をやめて奉仕部に入ったのに、何で野暮ったいジャージを着ているんだろう?

 

陽乃「そうだよー?あれ?雪乃ちゃんにガハマちゃんもいる」

 

お、ホントだ。

 

結衣「じゃあ次はユキノンが問題を出す番ね?」

 

雪ノ下達はレジに並んでいる待ち時間の間も無駄無駄にせず、試験勉強に励んでいた。

 

雪乃「では、国語から出題。次の慣用句の続きを答えよ。『風が吹けば』」

 

結衣「京葉線が止まる!」

 

小町「勉強してるのかと思ったら、千葉県横断ウルトラクイズをしているみたいだね」

 

いろは「違うよマチちゃん…あれでも一応、結衣先輩は真面目にやってるんだよ。ちなみにマチちゃん、答えは?」

 

小町「お姉ちゃん…バカにしてる?『桶屋が儲かる』」

 

八幡「ちなみに、ウルトラクイズ的にも間違いだな。『最近は止まらずに徐行運転の方が多い』だ」

 

雪乃「由比ヶ浜さん。不正解よ」

 

この間違いには雪ノ下も顔を曇らせる。

 

雪乃「地理より出題。『千葉の名産品を2つ答えよ』」

 

結衣「味噌ピーと、ゆでピー」

 

八幡「落花生しかねぇのか?この県は」

 

食べ物なら他にもビワがある。

 

結衣「うわっ!なんだヒッキーか、いきなり変な人に話しかけられたかと思った…」

 

しまった…勉強に付き合わされたくないからスルーしようとしていたのに、由比ヶ浜のあまりのアホさ加減に思わず突っ込んでしまった。それにしても変な人扱いとは良い度胸だ。

 

八幡「小町、修行量2倍」

 

小町「ラジャ」

 

結衣「ひいぃぃぃぃ!ただでさえキツいのにぃぃぃ!」

 

由比ヶ浜の絶叫で戸塚がこちらに振り向いた。そして、天の助けを得たというか、地獄に仏というか、ゾンビの群に波紋使いを得たという顔を浮かべる。

やめろ、このパターンはエンポリオの時にやった!

 

戸塚「八幡!小町ちゃん!いろはちゃん!陽乃さん!勉強会に呼ばれてたんだね!」

 

微笑みながら戸塚は俺の横に並んだ。が、俺は今日、こいつらがここに集まることなど知らないわけで、由比ヶ浜は「やっばー、誘ってない人来ちゃった!」みたいな気まずげな顔をした。

いや、誘われたく無いから良いんだけど。むしろ、鉢合わせてしまった己の不幸を呪うまである。

 

雪乃「比企谷君は勉強会に誘ってないのだけれど、助かったわ」

 

八幡「だが断る。俺の好きな言葉に、自分が助かったと思ってすがる奴に、ノーを突きつけることだ!」

 

結衣「すこぶる最低だ!でも、ヒッキーにも声をかけようと思ったんだけど、呼び出し食らってたみたいじゃん?」

 

八幡「そ、呼び出したのは徐倫先生じゃあなくてコイツらだけどな」

 

むしろ、呼び出してくれてありがとう。でも、有効活用出来なかったよ!

 

雪乃「比企谷君も試験勉強…するわけが無いわよね。そんなことをする意味がないのだし。ハーレムデートかしら?姉さんとは良い仲みたいのようだし」

 

陽乃「あらー♪雪乃ちゃん、ヤキモチ?お姉ちゃんが相手してくれないから?」

 

雪乃「…………(顔真っ赤にしてプイッ!)」

 

図星かよ、雪ノ下。

 

結衣「ヒッキー!勉強手伝って!そして奢って!」

 

八幡「良いぞ、何飲む?ガムシロ?」

 

結衣「あたしはカブトムシかっ!」

 

うっ!カブトムシ……だと?

 

八幡「らせん階段、カブト虫、廃墟の街、イチジクのタルト、カブト虫、ドロローサへの道、カブト虫、特異点、ジョット、天使、紫陽花、カブト虫、特異点、秘密の…」

 

陽乃「正気に戻れ!14の言葉を言ってるから!せっかく救った世界を一巡させないわよ!」

 

八幡「ハッ!危なかった!危うくオーバーヘブンをやるところだった!」

 

雪乃「え?何で姉さんは比企谷くんを叩いたの?」

 

陽乃「雪乃ちゃん!DIO様の転生である八幡君にこれらの単語を無闇に言ってはダメよ!宇宙が滅びるわ!」

 

雪乃「わ、わかったわ…よくわからないけれど」

 

ふぅ、危なかった。せっかく救った世界を、下らないボケで滅ぼすところだった。

 

八幡「とりあえず、相手が金持ちだからって、安易に奢れって言うのはみっともないからやめておけ。身内の冗談とかならともかく、本気なら健全な関係を失うぞ?すぐにたかろうとするのは屑だ」

 

結衣「身内の冗談で言ったつもりだったんだけど…」

 

いろは「え?身内のつもりだったんですか?」

 

小町「素直にビックリしました」

 

陽乃「雪乃ちゃん?友達は選びなさい?」

 

雪乃「ええ、そうね。由比ヶ浜さん。身内ネタは身内だけでやった方が良いと思うのだけれど」

 

結衣「あたし、みんなに身内扱いされてないとか、かなりショックなんですけど!」

 

由比ヶ浜が雪ノ下に泣きつくのを横目で見つつ、くすりと笑う。バカだなぁ、これが身内でやるネタだろ。でなければからかうことはともかく、俺達が口を利くわけがないじゃあないか。この間はまじで命を救われたしな。

みんなで由比ヶ浜をいじくっていると、レジが俺の番になった。

 

八幡「ほれ、この際だ。みんなの分も奢ってやる。好きな物を頼め。この間のお礼だと思ってくれれば良い」

 

俺は自分のエスプレッソだけを注文する。たまに飲むくらいにならジョルノの影響で好きになった。

 

結衣「やったあー!頑張った甲斐があったね!ユキノン!」

 

雪乃「現金な物ね。命を賭けた代償がケーキ食べ放題だなんて」

 

八幡「要らないのなら、良いんだぞ?雪ノ下」

 

雪乃「だ、誰も要らないとは言っていないじゃない!」

 

雪ノ下は慌ててショーウィンドゥのなかを確認して食べたいもの選び始める。

みんなが食べたいものを注文し終えた後は、席を探す。

ちょうど空きスペースと、四人連れが席を立ったのですかさずそのツーボックスに戸塚と滑り込んだ。流石はスピードワゴン。こう言うのは得意だな。

テーブルにトレイを置き、鞄を放る。が、勢い余って鞄はソファを滑っていってしまった。それを横の席に座っていた学ラン姿のクソガキが戻してくれた。

一応、会釈だけはしておく。

親切にしてくれた少年に対しての態度ではないが、こいつだけは話が別だ。

 

大志「お前は……比企谷八幡……さん」

 

そのクソガキは川崎大志だった。何やら妹さんに言われて小町や陽乃さんに付きまとっている変な男。姉が不良化したのは俺達のせいだと早合点して襲ってくる迷惑な男。というか、妹さんは何で俺達を知っているんだ?

 

八幡「…………お前、ここで何してんの?」

 

大志「や、ここで普通にお茶しながら勉強をしてたんですけど」

 

八幡「………それもそうだな」

 

いや、普通はそうだよね?完全に偶然なんだし。

 

陽乃「あれ?大志くんじゃん。ヒャッハロー♪」

 

大志を見つけた陽乃さんが声をかけてくる。その後ろから小町もひょっこり顔を覗かせる。

 

大志「あ、雪ノ下さん………に、比企谷小町。この間はよくも!」

 

陽乃「やめておきなさい、お姉さんに負けているようじゃあ、比企谷兄妹には勝てないわよ」

 

八幡「というか、ここまで多種多様のスタンド使いに囲まれて、ケンカを売るのは自殺行為だぞ?」

 

大志「え……ここにいる全員が……」

 

陽乃「そう。スタンド使い。それも、これで仲間内の一部」

 

大志「すんません。というよりも、申し訳ありませんでした。強い波紋使いと聞いて、我慢できずに勝負を挑みたくなってしまいまして。波紋使いとしては、姉に遠く及ばなくて…焦っていたんです。姉の件で誤解してしまっていました。この件についても謝ります。すみませんでした」

 

はた迷惑な。それでいきなり挑んだのが現在登録中の波紋の戦士の中でも最強の小町に挑むとか正気か?

仲間内の中で、ランクを付けるなら小町(波紋の全てを極めし者)➡俺(免許皆伝)➡ジョセフ(免許皆伝)➡ジョジョ(上級)➡陽乃さん(中級習得中)➡戸塚(入門クラス)➡仗助(同調のみ)といった具合だ。アイツはどのレベルだろう?アイツは独学だが、サンタナをやったときのアイツはジョナサンとツェペリさんの波紋がブレンドしたクラスの中級レベルだったと聞いている。

小町の見立てでは大志はアイツよりも低いレベルと見ている。

 

八幡「それでいきなり小町は無謀だろ。最強の波紋使いだぞ?ヘルムクライム・ピラーを秒単位でクリアするレベルでないと、相手にすらならん」

 

ほんっと、サンタナとの戦いの時に小町がいたかいなかったかで全然違っていただろう。

あの時、小町は綾瀬絢斗にリタイアされていたから大苦戦だった。

 

大志「いえ、ホント、身の程を知りました。それで比企谷さんには僕の師匠になって欲しいと…お兄さんさえ良ければ」

 

八幡「ハハハハ…お前にお兄さんと言われる筋合いは欠片もない!」

 

雪乃「比企谷君も大概シスコンよね。東方社長をバカに出来ないくらいには」

 

いろは「もう、その点はわたしも諦めかけてます」

 

八幡「小町の弟子になりたければ先に陽乃さん、ジジイとその養女に勝って、俺を波紋のみで苦戦させてみてからいえ!それに、お前は先に解決しなくちゃいけない問題があるんじゃあないか?」

 

陽乃「ああ、お姉さんが不良化したってやつね?八幡君、よくわかったわね?」

 

夕べ、名前だけは聞いていたからね。

こいつは陽乃さんにだけ打ち明けた家庭の悩みを抱えている。普通はそんなことを赤の他人にするのはおかしいのだが、俺やいろは、ジョジョがそうだったように、こいつらが心から信頼し合えるのは兄弟だけだったのだろう。

波紋とスタンド、両方の使い手故に、理解されない事が互いに依存してしまうのだ。故に、兄弟以外で初めて出会った両方の使い手の陽乃さんになついたのだろう。

 

八幡「どうすれば元のお姉さんに戻ってくれるのか…だったっけ?そういうのは家族で話し合うのが当たり前なんだが…お前の両親は波紋やスタンドは…」

 

大志「亡くなった祖父はスタンド使いだったそうですが、両親は違いました。僕達四人兄弟は隔世遺伝なんです」

 

なるほど。だから両親にも心を開くことが出来ない……と。花京院やいろはが陥った情況ににているな。更に言えば、俺達兄妹がジョースター家に出会わなかったバージョンのようなものだろう。

 

八幡「先に言っておくと、俺とお前の姉は同じクラスだ。俺の姉貴分が担任を務めるクラスのな。お前の問題は、奇しくも俺の問題にもなってくるわけだ」

 

本当に、なんて偶然なんだろうな。一方的に因縁を吹っ掛けてきた奴の問題が、巡りめぐって俺の問題にもなるなんてな。徐倫の問題はジョースター家の問題。関わってしまった以上は放っておくわけにもいかない。

それに、川崎姉の波紋、俺の中の前世どもが何か反応しているんだよな。徐倫に関係なく、いずれ何らかの形で関わるべきだろうとは思っていた。このタイミングで大志に出会ったのは、何か縁があっての事なのかもしれない。

 

小町「仕方がないなぁ…。大志くん…だっけ?とりあえず、色々話してくれる?」

 

小町もため息を吐きながら応じる。

 

八幡「一応、この問題は奉仕部の案件と見て良いだろうな。この場にいるメンバーを紹介しよう」

 

部長であるジョジョがいない(今日は出勤日。事件に巻き込まれただけとはいえ、無断欠勤の穴埋めで、ここ最近は連続でシフトを入れている。いろは?地方の副支部長と国単位の副支部長とでは立場が違う。材木座?露伴先生によってホテルの別室で缶詰め中だ)ので、完全に副部長である俺の独断となるが、ジョジョがいたとしても、同じ判断をしていただろう。俺は黙って聞いていたこの場にいる奉仕部のメンバーを紹介した。

 

キングクリムゾン!

 

自己紹介が終わり、問題の川崎沙希の議題に入る。

 

雪乃「川崎沙希さん?」

 

雪ノ下は川崎の事をよく知らないのか、小首を捻る。一方、由比ヶ浜はさすがに同じクラスだけあって、ポンと手を打った。

 

結衣「あー、川崎さんでしょ?ちょっと不良っぽいっていうか、少し怖い系っていうか。ヒッキー達が不機嫌でも、涼しい顔をしているよね?」

 

八幡「お前、友達じゃあないの?」

 

俺?聞くな。今日初めて認識したんだぞ。

 

結衣「まぁ話したことくらいはあるけど…友達ではないかなぁ…。アーシスと関わる以前の話だったし」

 

由比ヶ浜は微妙に言葉を濁した。まぁ、トップカーストと言っても、三浦や海老名もあんな感じだから、不干渉だったんだろうな。あの冷めた態度じゃあ、三浦とは反りが合いそうもないし。きっかけがあればすぐに仲良くなれる気がするが。何となく直感なのだが、川崎もジジイの言う黄金の精神が宿っている気がする。

 

戸塚「でも、川崎さんが誰かと仲良くしているところって見たことがないなぁ。いつもぼーっと外見てる気がする。何となく気になるから話しかけても『あたしの事を知ったら、アンタも距離を取るに決まっているよ。いざとなったら逃げ出すタイプね』とか言われちゃった。何か同じ事を以前にも言われた気がするなぁ…」

 

八幡「俺もだ。悲しい記憶と罪悪感と共にな」

 

もしかしたら川崎は…。そして大志も…。

 

いろは「お姉さんって不良化する前はどんな人だったの?」

 

大志「総武に入学するくらいだったから、中学の時はすごい真面目だったんです。面倒見も良くて、家族の多いうちでは母親代わりに家事とかやってくれていました。高一の時もそんな変わんなくて…変わったのは最近なんすよ」

 

陽乃「八幡くんと同じクラスになったときからね。徐倫ちゃんとか、ジョジョちゃんとかと関わるようになってからかぁ。変な改造制服着ていたりとかするから、影響出ちゃったんじゃあないの?」

 

八幡「否定できない…だと?」

 

戸塚「自覚あったんだね…」

 

雪乃「比企谷菌?」

 

小学校の頃、ガキ大将をKOするまでのあだ名をなぜ知っている。比企谷菌にバリアは効きませんって何だよ。確かにバリアは効かなかったね?師の教えの免許皆伝アッパーを舐めるな。それにしても雪ノ下。最近は甘やかしていたから調子に乗ってるようだな?

 

八幡「小町。由比ヶ浜共々、修行、二倍な?」

 

小町「アイアイサー!」

 

雪乃「!!か、噛みました…」

 

八幡「そう言って後悔した奴は何人もいるんだよ。ちょいとでも情けをかけるとでも思っていたのか?間抜けめ…」

 

雪乃「うう…」

 

口は災いの元だ。覚えておけ。忘れっぽいなら、几帳面にメモでもするんだな。

 

いろは「でもさ、帰りが遅いって何時くらいまで?わたしも帰りが遅いことってよくあることだし?高校生ならおかしなことじゃあないんじゃない?」

 

大志「それが、五時くらいなんすよ。うちら兄弟と親って、何か溝があるので親も言い辛いみたいですし」

 

八幡「むしろ朝じゃあないか…俺達だって決算期でもそんな時間にはならないぞ…」

 

そりゃ遅刻もするわ。寝れても二時間とかだもんな。それに両親との溝か…他人事ではないな。ジョースター家と関わるまでは俺やいろはがそんな感じだった。

 

雪乃「家庭の事情ね…どこの家でもあるものね」

 

陽乃「雪乃ちゃん。私達は特殊よ。でも、近年には片をつけるわ。雪乃ちゃんには辛いことかも知れないけど」

 

雪乃「姉さんだけに押し付ける気はないわ。今ならわかるもの…比企谷君達のお陰というのが複雑だけれども」

 

陽乃「無理をしないでね?あなたのスタンドは…」

 

雪ノ下姉妹の表情に陰りが見える。悪いな…だが、止まる訳にはいかない。更に後ろにいる奴や、全ての元凶を引きずり出さなければならない。神がいるのだとしたら、それが俺達ジョースターやディオに課した試練なのだろう。

 

大志「あと、変なところから電話がかかってきたりするんです。エンジェルなんとかっていう…多分店なんでしょうけれど、店長ってやつから…」

 

……………

 

俺、いろは、戸塚の視線が小町と陽乃さんに刺さり、そして二人は目を反らした。

心当たりあり、しかも非常に身近な所に。

だって、予想が正しければモロに千葉支部直轄の案件だったりする。

 

八幡「奉仕部解散。この案件は財団が預かることになりました。異論、反論、抗議は受け付けません」

 

結衣「何でだし!」

 

雪乃「納得のいく説明を要求するわ。アーシス関連だったら引き下がらないわよ?」

 

アーシスは関係ない。

言わなきゃダメ?出来れば隠密に処理したい出来事に発展したんだけれど。

 

いろは「言わなきゃダメですかー?あまり言いたく無いんですけど」

 

小町「…いや、小町もこれは…」

 

陽乃「アーシスは関係あるようなないような?」

 

戸塚「直接は関係ないよね。財団の表の問題だし」

 

財団の幹部連は冷や汗をかいて目を反らす。

 

結衣「ハッキリ言うし!」

 

雪乃「そうよ?何でここまで聞いて引き下がらなければならないのか、説明をしてもらわなければ納得いかないわ」

 

大志「何か知ってるなら教えて下さい!藁にもすがる思いなんです!」

 

察しろよ………。

今度はいろは、小町、戸塚、陽乃さんの視線が俺に集まる。うん。奉仕部的にも財団的にもこの場で一番立場が上なのは俺ですね?仕方がない。

 

八幡「他言無用で頼む……エンジェル何とかは多分、ホテルロイヤルオークラ…つまり、今合宿に使っているあのホテルの最上階にあるラウンジバー、『エンジェルラダー』の事だと思う。そして、ホテルロイヤルオークラ自体が財団御用達の財団が直営している。管理そのものは千葉支部の管轄だが、日本支部で何かをするときの宿泊や催しにはホテルロイヤルオークラやエンジェルラダーが使われている…コンチネンタルホテルとしても利用できるようにしたしな」

 

結衣「それって…」

 

雪乃「部活の領域を越えている…」

 

八幡「完全なる不祥事だよチクショー…」

 

放課後デートがなぜこうなった…。

 

←To be continued




はい、今回はここまでです。

第1章で書いた通り、エンジェルラダーを含むホテルロイヤルオークラはジョースター家直轄で運営しているホテルです。ですので、ここであの問題が発生したら?

解答…一介の高校生が関わって良いレベルの問題ではありません。普通に不祥事で世間から叩かれます。


それでは原作との相違点。

八幡は一人で勉強するためにカフェに行った➡いろは、小町、陽乃とのデートでカフェに行った。

自らへの暴言を心の中で突っ込む➡暴言を放置するわけがない。体力増強トレーニング倍増。

由比ヶ浜、雪乃、戸塚は任意で勉強会を開く➡仗助の命令で実は戸塚は強制だった。つまり、仕事。

八幡を呼び出したのは平塚先生(暴力あり)➡休職中。よって徐倫を通じていろは、小町、陽乃が呼び出した(説教という名目の放課後デート)

八幡にカブトムシは禁句!ストーンオーシャンはもう終わりました!というか、カブトムシ率多くないですかね?

料金不足で八幡はブレンドを戸塚に奢らせた➡関東支部の支部長がそれはない。むしろ全員分を普段の労いとして奢る。上司の嗜み。

八幡と雪乃は由比ヶ浜を身内扱いをしていない(やや本気)➡命を張って共闘しているのにそれはさすがにドライすぎる!ちゃんと仲間としては身内扱いしています。

小町と大志は塾仲間、大志は小町と訪れていた➡何話か前に説明した通り。好き放題設定を弄くったつけが回ってきました。無理矢理和解&無理矢理身の上相談に。

川崎家の両親は共働き故に家族との話し合いが中々出来ないだけの普通の家庭➡ジョジョ原作の花京院家や本作の一色家、比企谷家と同じ事情。ジョースター家の影響力に八幡は大感謝。でも社畜はイヤだ!

あーしさんをアヴドゥルにした関係で、炎と氷のおかんの関係に?

陽乃と雪乃の関係は険悪(双方歪んでいる)➡双方、ジョースター家の影響で歪みは矯正済み!姉妹仲は良好。後は家の問題を片付けるのみ!簡単にはいかないけどね。

八幡争奪戦は三学期の段階では雪乃、由比ヶ浜、いろはの三人がメインで陽乃、小町は応援➡いろはは既に確定済み。小町と陽乃が愛人狙い。雪乃、由比ヶ浜は争奪戦からは離脱。陽乃と雪乃の立場が入れ替わっている。

奉仕部臨時始動!川崎家の問題を解決せよ!➡奉仕部臨時始動即時解散!スピードワゴン財団の不祥事が発覚!部活動のレベルで何とかなる案件じゃあない!

ホテルロイヤルオークラのモデルはホテルニュー○ータ○?グループごと買い取った?➡はて、モデルって何ですか?あくまでもこれは架空のホテル、『ホテルロイヤルオークラ』です!


それでは次回もまた、よろしくお願いします!

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