やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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前回までの奉仕部の臨時活動

川崎沙希の前世はやはり前世がジョナサンの師匠、ツェペリ男爵であった!
川崎はもはや隠す気もなく、自らの正体を明かし、そして小町に対して挑発的な態度を取る。
しかし、今は話し合いの場。川崎の退路を八幡が潰す援護を受けた雪ノ下が口火を切る!
雪ノ下は川崎を説得できるのか!


新・思い出のエンジェルラダー2

side雪ノ下雪乃

 

私と川崎さんはにらみ合う。

誰もがあまり正面を切って戦いたがらない小町さんを未熟者と断じ、そして比企谷君すらも緊張する相手、川崎さん。こうして睨み合うと、彼女の威圧がよくわかる。

この人は小町さん並みに怖い…。

これが前世の比企谷君の師匠。

 

沙希「触れられたくない部分…ねえ。アンタに何がわかるの?遊ぶ金欲しさに働いているわけじゃあない。そこらのバカと一緒にしないで」

 

雪乃「わかるわ。今の私はあなたと同じ」

 

沙希「アンタがあたしと同じ?はっ!なにがよ」

 

以前の私だったら、ここで自分のプライドが邪魔して、世間知らずを棚にあげて、川崎さんの事情を知ろうともしないで、「そのあたりでやめなさい。これ以上ほえるなら…」と、どこにでもある正義をふりかざしてジョースターさん達の逆鱗に触れていただろう。

 

沙希「ねぇ、アンタの父親さ、県議会議員だったんでしょ?そんな余裕がある奴にあたしのこと、わかるはずないじゃん」

 

結衣「ちょっと!ユキノンの家の事は……」

 

雪乃「由比ヶ浜さん。ありがとう。でも大丈夫よ。もう受け入れているから。川崎さん…。元……よ」

 

沙希「は?」

 

雪乃「いま、私の父親は県議会議員どころか、行方不明。雪ノ下建設は潰れ、今はSPW財団に吸収されて無くなってしまっている。運転手つきリムジンがあった実家は、既に売り払われて両親はどこに消えたかわからない。私自身は死んだと思われていた姉の扶養に入って養われている。今となっては姉の負担にならないように奨学金で学校に通っている。生活費でも負担にならないように、近々アルバイトを始めようと思っている。姉は財団の幹部と言っても、幹部の中でも最下級幹部。この店やホテルを管理している県支部の建築部門部長だって…かつての雪ノ下建設の規模以上の仕事をこなしても中間管理職。給料はそれほど高くはない。没落した社長令嬢の現実なんてこんなもの。今は高々勉強の成績が良いだけの世間知らずの娘…。情けないでしょ?」

 

私の身の上に川崎さんは絶句している。かつては千葉で栄誉栄華を誇っていた雪ノ下家の没落と、その社長令嬢の現実。

笑えないわ。

何も知らず、姉がいなければとっくの昔に路頭に迷っていた事実。しかも、その姉を救ってくれていたのは、事故で傷を負わせてしまい、そしてそのつもりは無かったつもりでも、態度で見下していた相手、比企谷八幡君。

情け無さすぎる…現実を知ったとき、どの面を下げてジョースター家や比企谷君と顔を合わせれば良かったのだと目の前が暗くなった。

 

川崎「ごめん、雪ノ下…売り言葉に買い言葉であたしはとんでもない事を言っちゃった。それに、例え今のアンタが前の立場だったとしても、親や家庭の事を口にするべきでは無かったのに…あたしは最低な事をいってしまったね。あたしは前世がイギリスの元男爵。生まれ変わっても、紳士であることを心がけねばならなかったのに、自分の事ばかりでそれを忘れていたよ。本当にごめん…雪ノ下」

 

雪乃「良いわ。こういう立場になって、初めてわかることもあったのだもの。以前の私だったら、あなたの事情なんて考えずに、薄っぺらい正義を語るだけだった。あなたが私を嫌って当然の事だったのよ。それでね、川崎さん、私はあなたが何故バイトをしているのか、バイトを必要としない方法を、そこのジョースターさん、比企谷君、一色さんが調べてきてくれたの」

 

沙希「ちょ!財団の地方支部長や国単位の支部長なんて言ったら…」

 

雪乃「それだけ大切な場所だったのよ。多少の損失を覚悟しても、この店は大切だったのよ。12年前に命を賭けて戦った、ジョースター家と比企谷君達の縁を結んだこのホテルが、この店が大切だったのよ。不祥事で思い出を汚されたくなかったの。だから、色々調べて双方にとっても円満に解決出来るように動いてくれたの。だから、川崎さん…お願い…こんなことは辞めて、話を聞いてちょうだい」

 

それこそ、他の仕事を後回しにして色々と動くくらい、

色々と調べていたみたい。そして比企谷君はみんなにはそれを伝えてくれてある。

 

沙希「……わかった。あたしも、好きで危ない橋を渡りたいわけじゃあないからね。それに、そんなことを聞かされたら強情張れないじゃん。あたしの正体を突き止めておいて…で、あたしの事情を考慮した円満な解決方法ってなに?」

 

雪乃「あなたの家は裕福ではないので、あなたと大志くん、二人を塾に通わせる余裕がないのよね?弟の大志くんが塾に通い始めた関係で、あなたが塾に通うお金が無くなってしまった。それで纏まった資金を得るためにバイトを始めたのが理由。これで合ってる?」

 

沙希「驚いた。まさかそこまで調べるなんてね」

 

雪乃「だけど、そのせいで学業が疎かになってしまっているのは本末転倒だわ。あなた、遅刻が多くなった上に、授業中でも寝ているわよね?そのせいで小テストとかでも点数が落ちている」

 

静「個人情報だから入手経路は伏せさせてもらったけど、調べさせてもらったよ」

 

嘘おっしゃい。理由が理由だから、一計企てたクセに。

真相は朋子先生と空条先生に頼んで川崎さんが出席していない授業の国語と英語の範囲の小テストを実施したのだ。当然、結果は英語はともかく、国語の方はボロボロだったわ。

ペテンのようなやり方だけど、学力が低下していると思わせるには充分なやり方ね。それにペテンのようなやり方とは言え、川崎さんの学力低下は事実。下手をすれば進級だって危ぶまれたかも知れない。

事が早くわかって正解だったわ。

だって、今のようなやり方であれば、いずれ学業が破綻する。それなら塾に通わないで学校の成績をコツコツ上げて行く方がまだ大学受験が成功する確率が高い。

 

雪乃「学力を上げるためにお金を稼いでいるのに、そのお金を稼ぐ為に学力を低下させるなんて、本末転倒も良いところよ。ジョースターさん達があなたを止めたい理由はそういうところ」

 

沙希「…………」

 

雪乃「解決策の1つとして、比企谷君は予備校のスカラシップの事を調べて来ていたけれど、今の川崎さんの学力ではスカラシップはとても無理」

 

予備校もこんな優秀な生徒を育てていますという宣伝の為に学費免除というスカラシップ制度…要は特待生制度を導入している。それなのに、成績不振の者を学費免除させるわけがない。

ちなみに私の場合は更に上の、籍を置いておくだけで一定の謝礼が入るような制度で稼いでいる。総武高校総合1位…さらに言えば、全国模試総合上位の私が所属していれば、それだけで宣伝になるからだ。その為の学力はキープしているわ。これは姉さんから教わったやり方よ。

 

沙希「く……後は何かあるの?」

 

雪乃「世間一般の幸せを願うなら、普通のアルバイトをしながら学校の成績を上げる方法をお薦めするけれど、あなたがジョナサン・ジョースターの師匠というのであれば、別の道があるわ。ただし、危険だけどね。

それでも、こんなことを続けるよりはお金も稼げて、学力も上がって、家族との交流も…4歳になったばかりで多感で手のかかる妹さんとの時間も増える理想的な仕事があるのだけれど、どう?」

 

ひくっ………

まあ、普通そんな美味しい話はない。そんな理想的な職場があるのなら、誰もが飛び付く職場だろう。まともな判断力を持つ人ならば飛び付かない。

ただし、彼女と大志くんならば、そんな詐欺や犯罪の片棒を担ぐようなキャッチフレーズの職場が存在する。波紋とスタンドを持つ彼女たちならば。

 

雪乃「怪しい事は否定できないわ。だけど、天下のSPW財団が用意した職場よ。詳しいことは比企谷君から聞いて貰えるかしら?」

 

すると川崎さんは視線を比企谷君にむける。興味を持ち、話を聞く気になったのだろう。

川崎さんに自ら興味を持ってもらうことができた。私の役目はここまでかしら?少しは役に立つことができたのならば良いけれど。

 

 

side比企谷八幡

 

川崎に興味を持ってもらうことが出来た。

まぁ、失敗しても強制的にそうする予定だったが、本人の意思によるかどうかで大分違う。

そういった点では雪ノ下はしっかり役目を果たしてくれた。

後は、俺の役目だ。

 

八幡「新しいバイト先はここだ」

 

俺はUSSと書かれた冊子を見せる。

そう、特務部隊スピードワゴン、略してアーシス。

そのチラシ。露伴先生が書き下ろしたアーシス活動内容の概要をまとめたスカウト用の冊子だ。材木座や戸塚、三浦、海老名にも見せた物だ。雪ノ下や由比ヶ浜?

一応候補生としては登録しているが、技量不足とかそういうのが目立つんだよな。ブラッディ・スタンドの件もあることだし。

 

沙希「これは……財団の特殊部隊?軍人にでもなれっていうの?」

 

八幡「いや?アーシスの活動内容はツェペリさん達波紋の一族がやっていたことに加えて、スタンド関連の事も交えた事を体系、業務化したものだ。実際には80年前から存在している財団特殊部隊だが、四年前のフロリダの事件がきっかけで、作られた別のチームと統廃合する形になって再編されたスタンド使い専門実働部隊。それがアーシスだ。普段の生活は財団の扱っている業務の何かに従事する形になるな。今の川崎兄弟にお薦めなのが総武高校の奉仕部という部活の部員になる奴だな。託児所代わりにもなるぞ?川崎お気に入りのジョセフ・ジョースターは子育て上手だ。力になってくれるだろう」

 

早い話が戸塚達と同じ立場になることだ。

 

沙希「部活の部員になる?それのどこが業務になるのさ」

 

八幡「気付いているんじゃあないのか?今の総武高校で取り巻くきな臭さ…。今や奉仕部は部活動と名をうって、特別顧問とか送り込んで、スタンド使いの部員を増やしているのはアーシスの最前線基地とする為なんだよ。

もちろん、業務だから給料は出るし、三浦達がやっているように勉強の面倒も見よう。国レベルの政治家の子供ですら受けることの出来ない教師が揃ってるぞ?

今やっている事が上手くいって予備校に通うよりも遥かに高い水準の受験勉強を約束しよう。

そうだろ?マイファミリー?」

 

俺が後ろを振り向くと、大人組が集まっていた。そして大志も。

 

ジョセフ「随分、ワシの事を高く評価してくれたのう?お若いレディ。中身がシーザーの祖父とは思えんぞ?なぁシーザー」

 

大志「気付いていたのか…ジョジョ」

 

やっぱりな。

スタンド使いはスタンド使いに惹かれ合うように、何故か転生者は転生者や前世との縁と惹かれ合うみたいだ。

最近、その奇妙な縁に気付いた俺は、もしかしたら川崎兄弟はツェペリ一族や、その縁者の転生者なのではないのかと思ったわけだが…正解だったか。

俺の周囲にジョースターの転生者が集まったのだから、大志も含めた川崎の兄弟も…。

 

小町「嘘……シーザーだったの?気付かなかった…」

 

ジョセフ「鈍ったのう?リサリサ先生。一目でわかったぞ?こやつはシーザーだってな」

 

大志「り、リサリサ先生!比企谷小町さんはリサリサ先生だったのか!道理で敵わないはずだ!」

 

八幡「お前も気付いて無かったのかよ」

 

俺は背後から大志の襟首を掴んで彼を見下ろす。

 

八幡「お前も話は聞いていただろう?出来ればアーシスはお前達四兄弟全員を迎え入れたい。どうだ?力を貸してくれるとありがたいが」

 

俺が川崎に目を向ける。

 

沙希「残念だけど、下の弟は無理だよ。あの子だけは年相応なんだ。ただキャッチボールと馬のぬいぐるみが好きで、たまにニョホ♪とか笑うけど」

 

下の弟は…ねぇ。川崎さん、アンタ、俺に情報をあたえすぎだぜ?元男爵ってのもあるから、このまま下級幹部待遇を考えていたわけだが……ちょっと適性検査が必要かもな。まぁ、元々そのつもりだったが。

 

承太郎「その言い分では、妹さんの方は問題ない…と見て良いんだな?川崎沙希」

 

沙希「アンタは先日の…まさかアンタもジョースターの関係者?」

 

徐倫「あたしの父さん、空条承太郎。海洋学者であると同時に、裏では財団の会長を務めているわ。表向きは違う人が会長ってことになってるけどね」

 

沙希「ハハハハ…笑えない。雇い主の娘が担任だったなんて…昨日言われた通り、充分迷惑をかけまくっていたっすね、あたし」

 

承太郎「海洋学者の空条承太郎だ。ジョセフ・ジョースターの孫であり、空条徐倫の父親だ。娘が世話になっている。あまり娘を困らせないでくれると助かる。バカな弟分と奇妙な関係だが、PTA会長の叔父と生徒の義理の叔母のせいで苦労しているようなんでな」

 

誰だろうね?バカな弟分って」

 

ゴン!

 

徐倫「ハッチ…あんたよ、あんた」

 

仗助「俺は財団日本支部の支部長、東方仗助。まぁ、PTA会長もやっているから、知ってるよな?血縁上はジョセフ・ジョースターの長男で、そこの静・ジョースターの義理の兄であり、婚約者。ついでに、静…俺の妹や兄弟分に上等ぶっこいたら、ただじゃあおかねぇんで気を付けてくれ。もしアーシスに入ったら、隊長として直属の上司になる。是非ともよろしく頼む」

 

あれ?大志がおとなしい。いろはといい、小町といい、戸塚、材木座、三浦、海老名といい、前世がジョセフの関係者は仗助やジョジョの関係を言うと、呆れるか怒り出すかのリアクションを取るのだが…。俺の正体を川崎が知っていたことといい…。そうかそうか、あの人か。裏でコソコソやってくれる。面白そうだから黙っていよう。

 

静「ハッチが悪巧みしている…言っておくけど、重要なのはここからだからね?」

 

八幡「わかってるよ。ジョジョ」

 

今日は色んな奴がジョジョと呼ばれる日だ。

 

ジョルノ「イタリア支部の支部長、ギャング団パッショーネの代表、ジョルノ・ジョバーナ。アーシスでは副隊長の立場となります。よろしく」

 

徐輪「あたしは説明不要ね。まあ、あたしは一隊員よ」

 

朋子「あたしも説明不要ね。ジョセフの内縁の妻で、仗助の母親よ。あたしはアーシスとしてではなく、あなたが最後まで強情を張っていた場合に、政府関係者として動くことになっていたから、そうはならなくて安心したわ」

 

沙希「ここまで完全に外堀を埋められていたら、どうあがいてもそちらの勝ちですよ。東方先生。そちらの提案の方が魅力的ですし。これからよろしくお願いします」

 

大志「ハハハハ…でも、全部が上手くいって良かった…俺のせいで姉ちゃんに苦労かけさせていたなんて、思ってもみなかったよ。ごめんね?姉ちゃん」

 

これで川崎兄弟の問題は終わったな。

こうなるお膳立ての為にいろはには昨日、動いてもらっていたんだしな。

あとは、俺の仕込みか…。

 

八幡「さて、じゃあ、最後のステップにいくか」

 

沙希「最後のステップ?」

 

大志「お兄さん…何を?」

 

八幡&小町「俺(小町)には弟も義弟(彼氏)もいない!」

 

八幡「ったく。最後のステップって言うのは、川崎兄弟の能力の掌握と、戦闘能力の把握だ。明日の5時に、妹を連れてあそこの正面玄関に来い。戦いが出来る格好でな」

 

俺がその場所を指差して言う。

その先には…

 

沙希「千葉マリンスタジアム?京華も連れて?」

 

大志「え?でも、何でケーちゃんまで?ケーちゃんはまだ…」

 

八幡「それは秘密だ…親御さんには連絡をいれておくから、お前らは兄弟を連れて今日はこのホテルに泊まれ。店にも川崎の解雇は伝えてあるから、川崎も今日は上がって客室で寝るように。エンジェルラダーのオーナー命令だ」

 

正確にはオーナーの上司の上司だがな。

さて、明日は大変だ。あのツェペリさんが相手だからな。しっかり相方を頼むぜ?○○○。

 

小町「ゴミィちゃん…ホントに何を考えてるの?」

 

俺の悪巧みを見抜き、共に実行する奴と目配せして、ニヤリと笑った。小町は悪巧みの臭いを察知し、ジト目で俺を見る。イヤだなぁ、マイシスター、マイドーター。

何年俺と一緒にいるんだ?性格の悪い俺と…。

フハハハハハハ!

 

 

←To be continued




はい、今回はここまでです。

原作とはかなり違う形となりました。
さて、八幡は原作からかなり前倒しで京華(9巻のクリスマスパーティーで登場)を登場させるように指示を出しました。
一体、何を悟り、何を企んでいるでしょうか?
第1章より続くフラグ回収に走ります。あ、下の弟は出さないですよ?第七部ネタで遊んだだけです。

それでは恒例の原作との相違点を。ほとんどぜんぶですが。

雪ノ下は終始世間一般の正義論を言うだけ➡自分の今の立場を交えて意見を言う。

雪ノ下は親や家の事でキレ、由比ヶ浜が庇い、八幡が場をうやむやにしてここで解散➡由比ヶ浜が庇うのはおなじだが、原作とは逆の意味で庇う。それを雪ノ下が止めて説得続行、八幡がアーシスに勧誘。

本当は翌日5時に全てが解決➡バトルパートの為に、翌日5時はそちらに。問題解決編をエンジェルラダーで。

翌日5時に呼び出す場所はマック➡千葉マリンスタジアム。しかも京華を巻き込んで。

川なんとかさんのバイトはその日はそのまま続行➡オーナー権限で即時解雇。給料は日本支部持ち。


それでは次回もよろしくお願いいたします。

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