やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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目覚める…


最後の黄金の精神3

side比企谷八幡

 

木立の間を抜けると、開けた場所に出た。山の中腹に位置するその地点がゴールだ。

俺達はこの広場で生徒達を出迎える準備をしなければならない。

 

平塚「おお遅かったな。早速だが、これを…」

 

仗助「億泰達、お疲れさん。後はこの配膳とかをやれば良いんだよな?」

 

仗助は平塚を無視して億泰さんに話しかけた。まぁ、同じ立場だったら同じ事をする。

アーシスのみんなはこぞって億泰さん達の方に集まる。

 

億泰「おう、仗助。俺は運転してきただけだから楽だったけどよぅ、大志と陽乃は頑張っていたぜ?なぁ」

 

八幡「陽乃さん、お疲れさまでした」

 

陽乃「八幡くんのその言葉で修行のつかれが吹き飛ぶよ!あ、ついでに肩も揉んでくれる?」

 

八幡「お安いご用です」

 

大志「お兄さん、俺もがんばった…」

 

小町「前にも言ったよね?大志くん。誤解を招く言い方をしないでって…。あなたは霊長類ヒト科オシリアイ。わかる?霊長類ヒト科オシリアイ」

 

大志「あの、せめてデシって呼んでくれても…」

 

小町「あなたはオシリアイ。下位互換性にアカノタニンがあるけど、そっちにする?」

 

大志「リサリサ先生。前世の弟子なんっスからもう少しグレードあげてくれないっスか?」

 

小町「うーん、まぁとりあえずオシリアイで」

 

大志はがっくりと頭を垂れた。

それに構わず俺達は億泰さんがマイクロで運んできた弁当とドリンクだけ(・・)を下ろす。

 

トリッシュ「あと、私たちから差し入れとしてデザートに梨が冷やしてあるから、みんなで皮剥きとカットをしましょう」

 

トリッシュさんが指差すと川のせせらぎが聞こえる。どうやら流水に浸かってるらしい。

 

平塚「おい貴様ら、こちらの手伝いも…」

 

音石「包丁類も用意しておいた」

 

億泰「音石よぉ、ナイスだぜぇ!小町や八幡、いろはに静、陽乃の包丁捌きは大したものなんだよ。特に八幡はあのトラサルディのトニオさんが太鼓判を押すくらいだからよぉ」

 

八幡「小町やいろはも相当ですよ?」

 

京華「さーちゃんの包丁もスゴいよー?明ちゃん」

 

音石「あ、明ちゃん?」

 

ジョセフ「音石よ。彼女はスージーの転生なんじゃ」

 

音石「おおっ!スージーさんの!お久しぶりです!そしてお帰りなさい!スージーさん!」

 

京華「うん!ただいま、明ちゃん!」

 

しかし一学年分の梨を剥くとなると結構な労働量だ。加えて弁当の配膳の準備もある。

 

平塚「貴様ら!私を無視するな!」

 

ばんっ!とワンボックスを叩く平塚。それ、「わ」ナンバーだからレンタカーだよな?知らねぇぞ?

 

陽乃「なに?平塚ちゃん。私達は楽しくボランティア兼キャンプをしてるんだけど」

 

まったくだ。勝手に入り込んで来るんじゃあない。

 

平塚「だからこちらの手伝いもしろと言っているだろ!何故無視をする!」

 

雪乃「愚問ね。私達は総武高校として参加しているわけではないの、そっちを手伝う義務はなければ義理も無いわ。葉山くんとか戸部くんとか相模さんとかに頼むべきでは無いかしら?」

 

平塚「何だと雪ノ下…」

 

ジョルノ「我々はSPW財団のボランティアとして毎年恒例で参加しています。そちらはそちらで好きにやれば良いじゃあありませんか」

 

陽乃「私達はお給料が関係する仕事としてやっているんだよ?平塚ちゃん?だから邪魔したら損害賠償を求めるからね?こっちは会社の看板を背負ってるんだから」

 

陽乃さんはシッシッ!と犬を追い払うかのように手を振る。

 

平塚「タダではおかないぞ…陽乃…雪ノ下…。そして汐華初流乃。覚悟するんだな」

 

ジョルノ「簡単に覚悟という言葉を使うんじゃあない。お前こそ、覚悟は出来ているか?」

 

アーシス一同「我々は出来ている!」

 

アーシス全員の睨みを受け、平塚は後退した。

本能では分かっているのだろう。決して精神面では絶対に敵わない存在であると。

 

平塚「くっ!葉山達は何をしている!」

 

あっちで夢の中にいますよ?今頃小学校の方から総武高校側に苦情が行ってるかもね?平塚は森の中に葉山達を探しに行った。どうでも良いけど、弁当を放置で良いの?野犬とか虫にたかられるよ?まぁ、こっちは余分に持ってきているから万が一何かあっても対応は可能だけど、かかった費用はきっかりお前個人に請求するからな?

挑発とはじわりじわりとやるものだよ?ワトソン君。

 

八幡「とりあえず、総武高校が請け負った作業は放置で。うちらは会社が請け負った分をきっちりこなそう!母校の評判が落ちるのは仕方ないけど」

 

静「まぁ、あっちは単位目的の落ちこぼれなんで、一緒にしないで下さいって言っておけば良いでしょ」

 

いろは「優秀なのはみんな財団が確保しちゃってますしね?」

 

小町「解雇間近の問題教師と小町達を一緒にしないでくださいってね♪」

 

仗助「PTA会長も太鼓判を押しておくぜ!両方ともなぁ!」

 

陽乃「そこ意味は両極端でしょ?社長」

 

仗助「おうよ!」

 

幼なじみーズ+陽乃さんで円陣を組んで目元を影で隠し、口許だけはニタ~っと悪い笑顔を浮かべている。

 

雪乃「柱の一族も真っ青な邪神よ…邪神以上の邪神があそこにいるわ……」

 

億泰「おいおい、俺も加えろよ」

 

ミスタ「お、だとすれば俺達もだな?ジョルノ」

 

ジョルノ「もちろんです。一人足りませんが、久し振りにクリスタル・クルセイダーズ正規チームが加わりましたね」

 

円陣にジョルノ、ミスタ、億泰さんが加わる。あいつがいないのは寂しいが、十人揃わないことに越したことはない。9人で1つ。それがクリスタル・クルセイダーズだ。俺は空にアイツの顔を浮かべて涙した。

 

side○条承○郎(平行世界)

 

承○郎「ヘキシッ!…………このくしゃみの感じは…あの野郎だ…またろくでもないこと考えてるな?」

 

side比企谷八幡

 

承太郎「アホな事は一旦止めて、配膳と皮剥きとカットを分けよう。皮剥きは陽乃をリーダーに小町、いろは、静、八幡、雪ノ下、川崎沙希、京華、エルメェス、ミドラーが担当でどうだ?包丁捌きは一級品だ」

 

中々いい組み合わせだ。けーちゃんも中身がスージーさんなら問題なく皮剥き程度はこなせるらしい。

 

ジョルノ「次はカットですね。僕をリーダーに由比ヶ浜、承太郎さん、三浦、海老名、材木座、川崎大志、徐倫、億泰、ミスタ、アナスイでどうでしょう?」

 

皮剥きは苦手でも、カットくらいなら出来るだろうと判断出来るメンバーだ。実際のところは億泰さんも皮剥き担当が出来るくらいには炊事ができる。何せ幼少の頃から虹村家の家事全般を担ってきたのだから。

何気に億泰さんは見た目で損をしているよな?

 

ジョセフ「最後に配膳じゃ。ワシをリーダーに仗助、音石くん、康一くん、トリッシュ、露伴くん、めぐりくん、スピードワゴンのじいさん、ペットショップ、カマクラ、サブレじゃ」

 

財団の主催者のジョセフ、日本支部の顔である仗助、人当たりのいい康一さんと戸塚(じいさん呼びで少し苦笑い)、世界的アーティストの音石さんとトリッシュさんと露伴先生、総武高校生徒会の顔である城廻先輩、アニマルセラピー役で動物組。つまり宣伝役だ。

 

三浦「料理とか無理なんだけど」

 

海老名「同じく…」

 

ジョセフ「いやいや、将来を見据えれば悪くは無いぞ?例えば就職先として承太郎のハウスキーパーとかどうじゃな?エルメェスもそろそろ年頃じゃ。結婚相手も目星が付いておるし、そろそろ後任が欲しいじゃろ?花京院なんぞ承太郎の相性も良いしのう?家事を覚えるのほ悪いことじゃあないぞ?」

 

海老名「あ、その就職先は魅力的かも♪」

 

エルメェス「ちょっ!あたしはまだ間田とはそんなハッキリとは…」

 

康一「そうかな?間田君も満更じゃあないみたいだよ?八幡くんとエルメェスさん、噴上さんには心を開いているみたいだし、この間なんてエルメェスさんのプレゼントは何が良いか相談してきたし」

 

間田さんにも遅い春がやってきたんだなぁ。

 

結衣「あたしも皮剥きやりたかったなぁ…」

 

八幡「止めとけ、導かれし小道に小学生1学年送るつもりか」

 

食べ物系は由比ヶ浜にやらせてはダメだ。せめてやる気がないほうのカットをやってもらうべきだ。

 

結衣「ヒッキーのバカっ!もうそんな事にならないもん!」

 

由比ヶ浜はプンスカ怒りながら荷物の方へと向かった。

まぁ、それもあるが三浦や海老名と一緒の方が互いの親睦も深められるだろう。最近は由比ヶ浜が雪ノ下と、三浦と海老名はジョセフや承太郎にベッタリ過ぎるからな。俺は川まで梨を取りに行きながら考える。

さて……。

 

海老名「じゃあ、切るよー」

 

結衣「あ、待って!姫菜!そのままじゃあ…」

 

幼なじみーズ「ちょっと待てやコラ(# ゜Д゜)」

 

徐倫「バカー!」

 

バシーン!

 

海老名「タコス!」

 

雪乃&結衣「やっぱり………」

 

そう、手洗いと消毒は忘れてはいけない。(第3章・由比ヶ浜編参照)俺はこの時の為に大量に用意した手洗い消毒セットと調理服を全員に配った。なお、雪ノ下と由比ヶ浜はららぽで雪ノ下が買ったエプロンを着用していた。青春だなぁ。

 

調理場。

 

八幡「小町!」

 

小町「ほいさっさ!みんな!」

 

小町は指を上空に向ける!みんなアレを警戒して逃げる体勢をとりかけたが……

 

小町「ゴミゴミゴミゴミゴミぃ!」

 

小町がえらいスピード&正確さで梨の皮を剥き始める!

俺も負けてられん!

 

八幡「無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

いろは「無理無理無理無理無理ぃ!」

 

静「ドララララララララララぁ!」

 

陽乃「うりゃりゃりゃりゃりゃぁ!」

 

雪乃「うりゃうりゃうりゃうりゃうりゃぁ!」

 

沙希「パパウパウパウパウパウ!」

 

京華「アハハハハハハハハハハァ!」

 

ミドラー「バカバカバカバカバカァ!バカだねぇ!」

 

エルメェス「これもこれもこれもこれもこれもぉ!ぜぇんぶ、あたしが剥く!」

 

それぞれの口癖やスタンドのラッシュの掛け声をあげながら皮剥き組みは怒濤の勢いで作業を進める!

 

承太郎「オラオラオラオラオラぁ!」

 

徐倫「オラオラオラオラオラぁ!」

 

ジョルノ「無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

仗助「ドララララララララララぁ!」

 

トリッシュ「WAAAAAAAANABEE!」

 

材木座「ターミネェェェェェェェトォォォォォ!」

 

結衣「う、うわぁぁぁぁ…(ラッシュはしてない。ドン引きしている)」

 

まて、何で仗助やトリッシュさんまでカットに加わってるんだ?まあ、スピードが加わって構わないが…

 

三浦「これ、あーしらが加わる必要ある?」

 

海老名「何でみんな殴り合いの時みたいに元気なの?」

 

八幡「震えるほどハート!燃え尽きるほどヒート!WRYYYYYY!」

 

作業があっさり終わったのは言うまでもない。

 

←To be continued




ネタに走りすぎたぁ!しかも無駄無駄無駄ぁ!にラッシュが発生したぁ!

それでは恒例の

平塚先生のワンボックスから弁当とお茶を下ろし、梨も平塚先生が準備➡平塚先生をMU☆SHI♪億泰のマイクロバスから全部準備。葉山達は気絶中の為、到着せず。

梨の皮剥きに由比ヶ浜が加わり、セクスィーな梨を剥く➡この面子で梨の皮剥きに参加は不可能でしょ。

配膳は葉山、戸部、三浦、海老名➡三浦、海老名はカッティングに参加。

後のエピソードはカット。真面目に終わりが見えない…

それでは次回もよろしくお願いいたします。
ちなみに酷いタイトル詐欺になりました…。

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