やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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色々な意味での更なる強化

sideDIO

 

夕食前に戸塚は目を覚ました。体を明け渡してくれた八幡の体を使っていろはの頭をナデナデしながら看病している時だ。

 

SPW「ふ………スピードワゴンはクールに去るぜ」

 

DIO「いやいやいや!去るな!話があるんだから!」

 

いろは「そうですよ!なに勝利の立役者がクールに去ろうとしてるんですか!」

 

俺は去ろうとする戸塚を止め、そしてその体を抱き締める。ビークール…ビークール…。戸塚は男、戸塚は男。

 

DIO「戸塚…いつもありがとな。同年代の男ではお前が一番の親友だ。それに戦いだってお前の力はかなりの役に立っている…。千葉村でも、デラウェアでも、ロックマウントでも、さっきのマイマミビーチでも…これからもよろしく頼むぞ。俺の親友」

 

SPW「八幡……八幡!うう…うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

戸塚は俺の胸の中で泣き始めた。感謝の言葉が遅くなってごめんな……。戸塚。

 

いろは「一色いろははクールに去ります……」

 

DIO「お前、なに言ってくれちゃってんの!?」

 

八幡『ヤレヤレだぜ…』

 

空条親子の決め台詞をとるな!

 

キングクリムゾン!

 

あのあと、いろはの気が済むまでナデナデしてやった俺は体を八幡に返してみんなと合流し、夕食を摂って大統領が呼んだ増援の人達が来るのを待っていた。そして現れたのが……。まぁ、予想通りだな。

スタンド使いの血縁同士は互いの存在を魂で感じる事ができる。だから、こいつらが近くに来ている事がなんとなくわかっていた。あの三人も……近くに来ている。

 

久々に見た見事なトサカリーゼント頭をしている東方仗助と、相変わらずの金髪縦ロールな派手なファッションのジョルノ・ジョバァーナだ。

 

仗助「初めましてッス。杜王町の会社員、東方仗助ッス。一応親父のジョセフ・ジョースターを助けてくれてありがとうございました」

 

ジョルノ「僕はイタリアから来たジョルノ・ジョバァーナです。僕の弟達の件で何かあるとSPW財団から支援要請が来たので参りました。気になる事もありますけどね」

 

ジョルノが八幡をジーっと見ている。八幡の中にいる俺の存在を強く感じているのだろう。

 

ジョルノ「事情は聞いています。平行世界とか、父の生まれ変わりとか…信じられない事ですが、僕には分かります。君が……父の生まれ変わりですね?」

 

ジョルノは八幡を見据えて言う。

相変わらず何を考えているのかわからない目だ。

慣れ親しんだ兄貴分のジョルノでもそうなのだから、異世界のジョルノの考えなどもっとわからない。だが、どこか警戒をしているのはわかる。

パッショーネとしての仕事をしている時の目だしな。

 

八幡「は、初めまして。比企谷八幡です。あなたのお父さんの生まれ変わりは俺じゃなくて…俺の中で眠っている異世界の俺って言いますか……」

 

ジョルノ「ああ、そうでしたね。失礼しました」

 

ジョルノはそう言いながらもチラチラとこちらの様子を伺っている。警戒心の強さは相変わらずナデナデだな。イタリアギャングらしく素性を中々明かさないのも警戒心の現れだろう。

 

仗助「まぁまぁ。そんなに警戒心出さなくて良いだろうがよ。ジョルノ」

 

ジョルノ「馴れ馴れしいですよ?東方仗助さん。僕は仕事として来ているんです。それに、あなたとは今日が初対面です。馴れ馴れしくしないで下さい」

 

あー……ジョースター家の中でもジョルノだけは少し違うからなぁ……。基本世界でもそうだが、ジョルノはうちの世界のジョルノとは違ってジョースター家の一員とは認められていない。せいぜい、承太郎と知り合い程度の付き合いしかないのだろう。

 

仗助「あ?ちょっとくれぇ良いだろうがよ。ったく、何でこんな奴と一緒に行動しなくちゃあならねぇんだ。ジジイから頼まれたから来てみりゃ……」

 

いきなり険悪だな!

 

徐倫「まぁまぁ仗助兄さんもジョルノ兄さんも穏便に穏便に……」

 

徐倫が宥めようとするが……。

 

仗助「あ?誰だオメェ。何でオメェに兄さんって呼ばれなけりゃならねぇんだ?」

 

ジョルノ「あなたも馴れ馴れしいですよ。すみませんがどなたですか?首筋の星形の痣でジョースター家の人だとはわかりますけど」

 

うわぁ……徐倫とも面識がねぇのかよ…会わせてやれよ承太郎…。一応は仗助の兄貴分だろうが。

 

徐倫「あは……あははは……父さんに会わせてもらってないんだ…あたしは空条徐倫。空条承太郎の娘よ。異世界のだけど……」

 

仗助「あっ!オメェ徐倫かっ!いや、大きくなったなぁ!ガキの頃のお前を一回だけ見たっきりで会って無かったからよぉ。悪かったな」

 

ジョルノ「承太郎さんの娘ですか。僕は一度も会ったことがありませんでしたので。そちらの世界の僕とは仲が良いのですか?」

 

徐倫「ええ。ジョルノ兄さんはジョースター家の一員としてあたし達とは家族として付き合いがあるわ。と言っても、あたしは父さんと確執があったから頻繁に会うようになったのは四年前……この世界の今くらいの時期だけどね」

 

いろは「初めまして。一色いろはです。ジョルノさん。仗助さん。わたしは異世界ではエリナ・ジョースターの転生としてジョースター家と親しくさせてもらっています。もちろん、ジョルノさんとも」

 

そう言っていろははここ数年で撮った写真をスマホに出して仗助達に見せる。

 

仗助「え……このオールバックが俺ぇ!?それにこの女の子は誰だよ?何で俺にベタベタしてるんだぁ?」

 

徐倫「仗助兄さんの妹、静よ。ああ、基本世界を基準とした場合、兄さんと静は面識が無かったんだっけ?あっちの兄さんはアメリカに留学して以来、静の面倒を見ながらずっと暮らしていたから。ホント…静が片時も離れなくて、とうとう兄さんは落とされたから…」

 

仗助「はぁ!?いや、静は知ってたぞ?赤ん坊の頃の話だけどよぉ。丁度あの事件の頃だったし」

 

いろは「呆れた…要はそれ以来、ジョセフとは疎遠になっていたって話じゃあないですか!ジョセフもジョジョ先輩も可愛そうですよ!」

 

仗助「そんな事を言ったってよぉ…。俺は浮気相手の息子だぜぇ?」

 

基本世界のジョジョはジジイとスージーさんが亡くなった後に身寄りが無くなって仗助に引き取られ、そこで初めて仗助の事を知ったらしいからな。確執が無くなるまで相当時間がかかったようだし。

 

仗助「まぁなんだ。異世界から来たっていう連中は俺の事を知っているみたいだし、気安く接してもらって良いぜぇ!?」

 

沙希「わかりました。東方社長」

 

仗助「しゃ、社長!?俺は杜王町の一会社員だぜぇ?何で社長!?」

 

徐倫「仗助兄さんはアメリカで英才教育を受けて、今はSPW財団の日本支社の社長なのよ。次期財団の会長候補でもあるわ」

 

仗助「マジかよ…。とにかく社長はよしてくれ。俺の事は仗助で構わねぇからよぉ」

 

ああ、仗助同士も基本的に仲が悪かったっけ。ホント、自分同士って何で仲が悪いんだろうな。

 

ジョルノ「これは……僕とトリッシュの結婚式?比企谷くんとタキシード姿の僕が仲良く話している。信じられないな。こっちの女の子達は?」

 

ジョルノは陽乃さんと雪ノ下を見て質問をする。

 

いろは「その人達は雪ノ下陽乃さんと雪ノ下雪乃さんです。この世界の人ですのでジョルノさんとは関係ありません。ですが、わたし達の世界ですとジョルノのお母さんの親戚に当たるんですよ。だから、汐華と縁が切れた後はジョルノさんの事をジョルノ兄さんと呼んでなついていましたし、ジョルノも可愛がっています。わたし達の世界の仗助やジョルノは……別の世界に飛んでいったハチ君…比企谷八幡の魂の欠片を探しに別の平行世界を旅しています。ジョセフや承太郎も…」

 

ジョルノ「母の……。それに陽乃…か。雪ノ下さん達」

 

陽乃「はい?」

 

雪乃「何でしょうか?」

 

ジョルノは不意に雪ノ下姉妹を呼ぶ。その瞳は俺達のジョルノがアーシスのみんなと接するときのような優しげな瞳だった。

 

ジョルノ「君達さえ良ければ君達も僕の事を兄さん…と呼んでくれないかな。僕の本名は汐華初流乃(しおばなはるの)と言うんだ。同じハルノ同士で親近感も沸くしね。もちろん徐倫…君も。僕の家庭環境はあまり良くなかったんだ。母に育児放棄をされ、僕はギャングに育てられたんだ。だから、君達とはまったくの赤の他人かも知れないけど、僕の事を家族みたいに接してくれると嬉しい。肉親の情に餓えているかもね。僕の弟達はろくでも無いものばかりみたいだし」

 

承一郎が聞いたら泣くぞ?まぁ、会わせたら意気投合するだろうけどな。アイツはアイツでジョルノと仲良かったからこのジョルノとも仲良くなるだろう。

そして、当の雪ノ下姉妹は……。

 

陽乃「ええ。是非とも!ジョルノ兄さん」

 

雪乃「ジョルノ兄さん……。新鮮だわ…」

 

おーい雪ノ下ぁ?八幡が心の中でショックを受けてるぞー?確かにジョルノは金髪碧眼で日本人離れしてるから見た目もカッコいいけど、長年の義兄を忘れるなぁ?

あれ?そう言えば小町もあっちでは…。

 

八幡「これ以上妹を取られるのは嫌なんだがな…DIO」

 

いろは「ああ、確かにマチちゃんはジョルノになついてましたね?血縁的にも前世は義理の姉にあたりますし」

 

小町「ほへ?いろはお姉ちゃん、どいうこと?」

 

いろは「当時のジョルノの父、オリジナルのディオの首から下はわたしの前世の夫、ジョナサン・ジョースターの体を乗っ取った物なんです。そしてマチちゃんの前世はわたしの前世の義理の娘のエリザベス・ジョースター。だから前世では兄弟関係だったんですよね?ジョルノが生まれた時はエリザベスは老衰で亡くなっていましたけど」

 

小町「ホント、奇妙な関係だよね…そっちの世界って。でも、ジョルノお兄ちゃんか…悪くないかもね♪ゴミぃちゃんじゃ無さそうだし♪」

 

八幡&DIO『『ゴミぃちゃん……』』

 

全俺が泣いた。おのれジョルノォォォ!異世界でも俺の前にはだかるかぁ!

でもワサビの刑は嫌だから逆らわない!

 

八幡「ワサビの刑?」

 

いろは「ええ♪これです♪」

 

これは……四年前のホテルウィラードコンチネンタルで俺と仗助とジョジョが生首にされて瞼や上唇や舌にワサビを塗られている動画…。イタリア語で『バカ』と書かれている所がポイントだ…(第2章「結成!クリスタル・クルセイダーズ」を参照)。

 

八幡「うげぇ……顔が俺だから俺まで目と舌と呼吸が辛くなってきた…」

 

ジョルノ「ほう…そっちの僕は中々ユニークな事をやっているね。僕はそっちの僕を気に入ったよ」

 

仗助「何で俺までやられてるんだ?テメェ…ジョルノ」

 

ジョルノ「僕ですけど僕のやったことではありません」

 

ジョルノと仗助は睨み合う。俺達の世界では長年の親友のように仲が良いのにこっちでは仲が悪いな…。

と、思っていたが…

 

仗助「ま、許してやっぜ!兄さんだからな!」

 

ジョルノ「許してあげますよ。大叔父ですからね」

 

仗助とジョルノは二人で笑い合いながら握手を交わした。異世界では背中を預け合う仲の良い兄弟分。

きっかけがあればすぐに仲良くなっていただろう。

それに、仗助とジョルノの増援は正直ありがたい。いろはが治せない欠損の損傷や物を直す能力は今後は必要になるかも知れないから。

 

徐倫「結局、仲良くなってるじゃない。まぁ、妹分としては良かったわ。ヤレヤレって感じ」

 

徐倫が頭を掻きながら呟いた。

 

陽乃「イタリア最大のギャングのボスが味方かぁ…。もしも今後、縁が続いたりしたら…」

 

うわぁ…魔王ハルノンの顔が出てるよ…。何か雪ノ下建設がどんどん力を付けている気がするなぁ。

まとめてみると…アメリカ最大の建設会社のジョースター不動産、アメリカ大統領、スタンド使いの従業員、イタリア最大のギャングのパッショーネ(SPW財団と融合していないのでヨーロッパ最大の規模はまだない)…。

知らね!今後の事は俺の責任じゃあない!俺のせいじゃあ無いぞ!

 

八幡『いや、お前のせいだろ。確実に!本来は関わることが無かったんだから!どれもこれも!』

 

知りませーん。

 

←To be continued




仗助とジョルノが参戦です!

だんだんいつものアーシスになってきてるような。

静「幼なじみーズであたしだけハブられてるんだけど?」

ジョジョ「早く私達を出せっつーの!」

リサリサ「小町達の出番はまだ?」

ジョセフ「ここじゃここ!ワシがここにいることを忘れんで欲しいんじゃよ!」

三代目「前半組のジョジョが空気だ…ヤレヤレだ」

東方「おいっ!本物の俺を出せ、コラァ!」

ジョバァーナ「僕が最後ですよね?出番は相当後になりますよね?」

魔王「そっちの私は私じゃあないわよぉー!」

俺には何も聞こえない♪まぁ、いろはと陽乃は第四章ー2でも異世界バージョンが出るけど…。

魔王「え?八幡くん以外では私の出番が第四章では一番多いの?」

ええ。あと一応は雪ノ下も。

氷の女王「私の出番も多いのね」

でも、4-2では第3章初期の君よりもアンチだよ?
ワールドトリガーのクロスだと大抵奉仕部はアンチだし、コラボ先もアンチだから素直に喜べないと思うよ?

氷の女王「え……何?それ」

それと、4と5は相手の先生が書いてくれるみたいで、実は内容をよく知らないんだよね?
2と3は俺が書くけどさ。

氷の女王「待ちなさい!本城淳!なら2の方の私の方も少しは……」

それではまた次回もよろしくお願いします。
ガラガラ、ピシャッ!

第四章ー2~5組『ちょっと待てやコラ(# ゜Д゜)』

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