side比企谷八幡
ミドラーさんの戦いが終わり、承太郎達は紅一色の洋館に侵入した。
すると、一人のメイドが洋館のエントランスに立っていた。
承太郎「咲夜か…」
咲夜「承太郎様…博麗の巫女…霧生様…射命丸様…風見様…上白沢様…侵入者はあなた達でしたか。あなた方が侵入者なのならば美鈴が敗れるのも頷けます。そうですか…もう博麗の巫女が動きましたか」
メイドはそれぞれのメンツを一通り見回して納得したように頷く。
文「勘違いしているようですが、ここまで来るまでのほとんどはこの方々が戦ってきましたよ?私たちはサポートしていただけです」
結果だけを見ればそうだろうな。実際は人外が闊歩する異世界。強い弱いで言えば俺達の方が格段に弱いだろう。だが、それぞれが知恵を出して各個に撃破してきた。
咲夜「なるほど…博麗の巫女と肩をならべるだけはある…と言うことですか。それならばここは私が相手になりましょう」
ブウウウン………
この感覚は…ザ・ワールドの…ならば十六夜の相手となるべきは…
八幡『代わってくれ。2号』
承太郎『お前が戦うのか?八幡』
八幡『いや、多分メインで相手するのは…』
十六夜が時間停止の中でナイフを放って来た。
空条「スター・プラチナ!」
S・P「オラァ!」
カチカチ…
時が動き出した。そして弾かれたナイフが床に転がる。
咲夜「スター・プラチナ…。似ているとは思っていましたが、あなたは…」
空条「承太郎…空条承太郎。この世界にいる空条承太郎の祖先らしい。スター・プラチナは元々俺のスタンドだ」
時を止められる戦いとなればこいつが黙っていないだろう。
八幡「ジョジョ、博麗。先に進め。吸血鬼が相手ならお前らが適任だろう?」
静「承太郎さん…いえ、ハッチだね?わかった!おじさんをお願いね!いくよ!博麗!」
霊夢「あっさりメインを譲ったわね?どういうつもり?」
博麗が怪訝な顔をしてこちらを睨む。
八幡「ただのスタンド使いが必要なら俺達は必要ない。承太郎だけで十分だ…本当に必要なのはジョジョ…波紋の戦士だろう。ならばレミリア・スカーレットの所に行くべきなのはジョジョだ」
霊夢「わかったわ。あなたも承太郎の体を大切に扱いなさいよ?」
八幡「………善処する」
ジョジョと博麗は階段を登ってレミリア・スカーレットがいるであろう場所へと走っていった。
それにしても博麗よ。俺は戦いでは真面目だぞ?
ふざけることはあまりない。斜め下の方向になることはあってもな。
承太郎『お前の戦闘記録を見る限り、斜めに走っていない方が珍しいのだがな』
あいつにも言われた気がするな。
まぁ、それが俺のスタイルだから諦めてもらう他はないだろう。
魔理沙「あたしは別の所に行くんだぜ。顔馴染みがいるならな」
三浦「昨日会ったバチュリーっていう魔法使いのところっしょ?あーしも行くし」
魔理沙「何で?」
三浦「海老名やイギー、ミドラーのお陰であーしはまだ元気全開だし、それにあんたは一人にしたらなにするかわかんねーし」
ポルナレフ「同感だな。俺も行こう」
三浦とポルナレフさんと霧雨はジョジョとは別の方向へと飛んでいく。
空条「思えば、お前と俺がコンビを組むのは初めてだな?八幡」
八幡「ああ。もう十数年の付き合いなのに、言われて見ればそうだ」
空条「頼りにしているぞ」
八幡「任せろ。承太郎」
sideジャン・ピエール・ポルナレフ
魔理沙に着いていって到着した場所は図書館だった。日が差し込まず、古い本が発するカビ臭い匂いが部屋に充満している。
バチュリー「魔理沙。やっぱりあなたはこっちに来たわね?どさくさに紛れてまた魔法書を盗みにきたのかしら?」
魔理沙「盗みに来たんじゃない。借りに来たんだぜ」
バチュリー「それは死ぬまで…よね?」
魔理沙「当然だぜ」
三浦「それを盗むって言うんだし…」
優美子がそう言うと、バチュリーと呼ばれた司書はあーしを睨み付ける。
バチュリー「あなたも魔理沙と一緒かしら?」
優美子はすごく心外だと言う顔をしている。そして私をみる。
表情が語っている。「そういう汚れをやるのはあーしの役目じゃあない。若い頃のポルナレフの役目だし」…と。エジプトでマライアに襲われた時、当時はアヴドゥルだった優美子がトイレで襲われ、ジョースターさんにそう叫んだようだしな。
相変わらずのアヴドゥルで安心した。変な所でプライドが高いのもアヴドゥルらしい。
それに優美子は魔術師の暗示を持つが、魔法使いと言うわけではない。占いの的中率はかなり高いから素質はあるかも知れないけどな。
だが……
三浦「あーしはあーしの今の能力に誇りを持ってるし、安易に別の力は求めねーし」
バチュリー「信じられないわね。小悪魔達。魔理沙達を捕らえなさい」
バチュリーがそう言うと、蝙蝠の羽根を生やした少女達がわらわらと現れた。
若い頃の生きていた頃ならパリシャンの血が騒いで愛の駆け引きをしていたことだろうが、生憎と今の私は幽霊だし、死んでいる。
まぁ、フランス紳士らしく、やり過ぎない程度には押さえるつもりだがな。
大物は優美子達に任せよう。
私はその露払いをやるだけだ。
ポルナレフ「ここは私が受け持とう。優美子、バチュリーは任せたぞ」
三浦「メルシー。ポルナレフ」
さて、始めよう。速やかに、そして紳士的に。
ポルナレフ「シルバー・チャリオッツ。行くぞ、かわいこちゃんのマドモアゼル達」
私についてこれるかな?
side三浦優美子
数の多い方はポルナレフが受け持ってくれた。最近のポルナレフは本当に頼りになる。
若い頃はトラブルばかりを運んできたのに、時の流れは人を成長させる。
優美子「すぐ楽にさせるし。行くし!」
あーしはマジシャンズ・レッドを出現させて掌の中に炎を出し、それを握りつぶす。
バチュリー「火符『アグニシャイン』」
バチュリーが炎の魔法を放ってくる。
三浦「それがどうしたぁ…し!くらえし!散れし!」
あーしは地を這う炎を交えながらバチュリーの炎を相殺しつつ反撃に出る。
バチュリー「水符『プリンセスウンディーネ!』」
今度は水の魔法を打ってくる。
あーしはそれに対して全身に炎を纏う。
三浦「おぉぉぉぉぉ……食らいやがれし!『大蛇○ぎ』」
水の魔法を体の炎で相殺しつつ、腕を振るう。
火力を重視している為、射程は無いが水の弾丸は全て蒸発させた。
三浦「楽には倒れさせないし!『八○盃』」
適度に空気を交ぜた炎はより強い火力を含んだ青い炎へと変化する。
その炎の柱がバチュリーに使って飛んでいく。
バチュリーは○酒盃をまともに受ける。
バチュリー「キャア!ケホッ!ケホッ!なに、この炎は…身動きが出来ない!」
八酒○はレッドバインドの強化版。全身を青い炎が包み、その動きを止めてじわじわとダメージを与えていく。
三浦「ちぃっ!燃えろし!琴○・陽!」
マジシャンズ・レッドがバチュリーにダッシュして、胸に肘打ちをした後に首を掴んで持ち上げ、炎を一気に爆発させる。
バチュリー「く……こんな時に呼吸が…遊びは終わりよ!奥の手…賢者の石!」
バチュリーが本を展開し、それぞれの属性を一度に展開して弾幕を発射してくる。
当然、四方八方にばらまかれた弾幕を避ける術はあーしにはない。まだあーしは飛ぶことに慣れていない。ならば……
三浦「この弾幕を気合いで突き抜けるし!遊びは終わりなのはこっちの台詞だし!」
あーしは痛みを我慢してバチュリーに突進し、その身に体当たりをする。そして、対ヒキオの為に訓練したコンビネーションを拳で、手刀で、抜き手でバチュリーに叩き込む!
三浦「泣けし!叫べし!そして……再起不能になるし!」
一通りコンビネーションを叩き込んだ後に、最後にバチュリーの両こめかみを掴み、ゼロ距離で青い炎を爆発させる。
バチュリー「ぐぅぅぅぅ……ケホッ!」
バチュリーは倒れ、そのまま咳き込む。
三浦「……残念っしょ。体調が悪くないときに再戦するし…喘息の発作が無いときに」
本当に残念だ。もし本調子ならあーしと良い勝負だったと思う。不調でありながらあーしが受けたダメージも小さくはなかった。
バチュリーの力はこんなものではない。だけど発作によって鈍った力ではあーしの敵ではなかった。
三浦「とりあえず毎日空気の良いところで体を置くし。こんなカビ臭い所で引き込もっていたら喘息が酷くなるのは当たり前っしょ。あと、この部屋の換気も小まめにするし。そのうち本当に体を壊すよ?」
バチュリー「うう……逃げなさい…あの娘は…あなたには手に負えない…」
あの娘?どういう事?
小悪魔軍団…
バチュリー・ノーレッジ(魔法を使う程度の能力)…
←To be continued
さて、意味深なバチュリーの言葉。
一体何が起こるのか!?
(バレバレ?)
さて、三浦の使った技はKOFの草薙京と八神庵の技です。また、ポルナレフは紅丸の真似をしています。
紅丸のモデルはポルナレフですから、逆輸入した形になりますね。
それでは次回もよろしくお願いいたします!