あの出会いから数年、小学校に入学直前、ジョースター家は日本に移住してきた!
その中でも仗助と静は千葉に移住。
彼らがいる生活が八幡達の日常となる!
いろは、小町が入学し、華やかになる日常。
しかし、出会いもあれば別れもまた、ある。
ジョースター家の母、スージーQ・ジョースター、逝く
老衰の末の大往生。
大好きな家族に囲まれ、穏やかに人生の幕を閉じた。
スージーとの別れから三年。
石の海がまであと1年…
八幡達のこれまでを見てみよう
side比企谷八幡
俺が小学校に入学してからもう五年。
気が付けばもつ卒業の年度だ。
俺達の生活に変わった事もあれば、変わらなかった事もたくさんある。
まずは俺、いろは、ジョジョ(静)に友達はいない。
例えば俺。
やはり精神が大人な俺で、しかも周囲に合わせるのが苦手な俺は、その場限りのヨッ友すらもまともにできない。
その場限りの関係で取り繕うのは疲れるし、そんなものは本物じゃぁない。
顔はそこそこいけてるが、さわやかとは言えない目の腐り具合で台無しと言われている俺に近付く奴はほとんどいない。
いても、宿題見せろとか、給食や掃除当番を代われだとか、そんな時だけ友達面してくるやつとなんで仲良くせにゃあかん?
断ると判を押したように「友達だろ?」とか言ってくるが、俺はお前達と友達になった覚えはないし、なりたくもない。
いろはや仗助やジョジョがいなければ、そんな関係でも欲しがっていたかもしれないが、いろは達本物がいる今ではどうでも良い。メアド交換も適当に教えた。
気まぐれでメール送った人は、多分メーラー大門さんとか言う英語が達者の柔道家から返信が来ていることだろう。
そんなことをしている内に次第にいないもの扱いされるようになり、クラスでは静以外に話しかけるものはいなくなった。
林間学校のフォークダンスでは静以外と踊らなかった。
静も俺以外と踊らなかった。
二人揃って「え?知り合いでもない人と踊るなんて、何の罰ゲーム?パートナー交換?なにそれおいしいの?」と言った時には皆固まっていたのが傑作だった。
クラス内での悪口とかは完全に無視。中には因縁をつけてくる奴もいるが、実力行使してくる度胸がある奴はいない。
一度空手を習っているとかでクラスのガキ大将っぽいやつがケンカを売ってきたことがあった。ジョジョが好きらしいのだが相手にもされておらず、仲の良い俺の事が気に食わないとか。
殴りかかられても、最初は無視していた俺も、小町やいろはの悪口が飛び出した次の瞬間には気が付いたら波紋なし「師の教え」風のアッパーが炸裂していた。
波紋なしでも侮ることなかれ。
仗助にはオリンピックを総なめ出来るくらいには人間を辞めてる身体能力で、ジョルノをKOし、「師の教え」という技の第一人者であるジョセフから免許皆伝のお墨付きが出ている技のアッパーである。
凄い勢いで高く浮かんだ。
すぐに正気に戻って駆け寄ってみれば、既に白目を剥いていて、ピクピク痙攣していた。
しばらく呆然としていると、騒ぎを聞き付けたいろはがエメラルドヒーリングで治療してくれた。
傷とかは治したが、心を完全に折ってしまったらしく、以降俺と静を見ると震えるようになった。
それ以降、誰も俺に絡んでくることはなくなった。
放課後についてはよく俺達3人(いろはと小町)は仗助に拉致られた。
勉強を教えてやると。
その内容は複式簿記とか経営学とかそういうの!
小学校高学年になる頃にはもはや勉強じゃなくて、既に千葉県の財団経営にガッツリ関わってるよ!最近じゃ千葉県地域課課長とか言われてるんだけど!
他の二人も会計主任(いろは)とか営業企画戦略主任とか(小町)、変に役職入れられてるんですけど?!
もう立派に労働基準法違反じゃね?
仗助曰く。
これは勉強だ。お前の口座に振り込まれてるお金は給料じゃなく、勉強に見合ったお小遣いだ。たまに出てもらっているパーティーも接待じゃない。俺のパーティーにお前らを招待してるんだ。…と。
ほうほう、サラリーマンの平社員の月収をはるかに超える金額がお小遣い…と。パーティーの企画やら何やらをやり、しまいには会計報告とかあげるのが招待客のやることだと…君はそう言うんだね?
……ざっけんな!
そんな生活を送っていたある日の夜、帰ったら親父の鞄とか玄関に放りっぱなしで置かれていたが、本人の姿は無かった。
妙だと思いながらも、特に気にすることもなく、コンビニにマッ缶買いに行く帰りに公園に寄ったらブランコに揺られているサラリーマンがいた。
あぁ、家族に言えないで公園で時間を潰しているリストラされたサラリーマンか…と思って通りすぎようとしたら、よく見るとそれは親父だった。
近所の恥なので、慌てて担ぎ上げ、家に連れ帰った。とうとうリストラされたのか?と聞くと、最近、早く帰ってきても誰もいない。小町はおろか、八幡もいない。
寂しいから家出してやる!とか思ったらしい。
何を今どき小学生でもやらないことしてんだよ!
とりあえず、家族全員で説教した。全く下らんことを。
そう言えば、最近はないのだが、前に数回ほど、下駄箱にラブレターっぽい変な手紙がよく来ていた。放課後にどこどこでまってます…とか。
まぁ、無視したけど。何故ただでさえ仗助のせいで忙しいってのに、下らん事で時間を割かねばならん。
そんなことをしていて、その間に発生した場合の損失の請求書を送付するまである。
大体、俺には事実上の婚約者のいろはがいるし。
俺が手紙を発見し、無視するくらいならまだ良い。
いろはやジョジョ、小町が知ったときには酷かった。
翌日には手紙の送り主が不登校になるか、親御さんが急なリストラに遭って転校するか、数ヶ月も休学したかと思えばギャングに連れられてイタリアのどこかの島に変な修行をさせられたとか。
怖いよ!特に最後のが意味不明過ぎて怖すぎる!パッショーネが絶対に関わってるよな!小町のやつジョルノまで巻き込んで何してんの!?
そんなことが噂になったのか、俺の所に変なラブレターが来ることはなくなった。
学校の成績はわざと平均値より上程度で納めている。
運動会の成績も大体3位、読書感想文とかも市の佳作で納めている。
仗助に言ったら「将来殺人鬼にならないように気を付けろよ?」とか言われた。
ワケわからん!
最近、東京都地域課所属の康一さんに聞くと、目立つ人生を嫌う殺人鬼が杜王町にいて、承太郎や仗助がかなり手を焼いたらしい。
なにその人。殺人鬼以外の所は共感もてるかも。
……と言ったら、康一さんから「小町ちゃんには黙っておくよ。またゴミいちゃんって言われるよ?」と言われた。
ホントに言われそうで怖い。
月日が過ぎ、俺は中学へと進学した。
そして、小学校の頃と変わらない生活を送っていたある日のことだ。
期に一回の、SPW支部長会議に世界中の支部長が日本支部(この時はたまたま日本支部への集会であった)へと集まっている時だった。
アメリカ本部より緊急通信が届いたのは…
『空条徐倫、投獄。空条承太郎、記憶とスタンドを奪われ、意識不明の重体』
八幡の学生生活、完全に原作ブレイクしてます。
比較
原作八幡➡本作八幡
無理矢理メアド交換してもらい、結果メーラーダイモンさんからの返信が来る➡嘘アドレスを教え、相手がメーラーダイモンさんからの返信が来る
フォークダンスは八幡のエアダンス➡静と踊るはずの男子がエアダンス
いじめに遭っていた➡いじめっ子が地獄を見た
理系は苦手➡ジョナサンもディオも大学卒&SPW日本支部の仕事で嫌でも学が付くので、小学生はおろか、総武高校クラスの勉強で苦労するほどやわな学力ではない
小町の家出➡一人で留守番程度で寂しがるなどやわな前世を送っていない!…ので代わりに親父が家出
告白の罰ゲームで受けても断っても女子にバカにされる➡八幡に無視されるくらいならまだ良い方。幼馴染み女子組に知られたときは人生の罰ゲームを受ける。エア・サプレーナ島に送られるパターンが一番ましかも?
途中で出てきた英語が達者な柔道家とはザ・キング・オブ・ファイターズの日本チームの柔道家でおそらく投げキャラでは格ゲー界屈指の強さを持つ強キャラですが、今時わかる人はいないですかね(^_^;)
また、幼なじみ三人組は静をジョジョ呼びしています。
これは静が三人を家族扱いしているので、家族ニックネームとして呼んでほしいと静が望んだからです。
いろはも小町も現在ではジョセフではなく、静をジョジョと呼んでいます。これはこの作品における7代目のジョジョが静であるという現れでもあります。
また、静は家族と幼なじみ三人組以外の者からジョジョと呼ばれることを絶対に許しません。
さて、次からは第2章に移りたいと思います。