やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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どうでも良いことですが、『ジョジョ第4部ダイヤモンドは砕けない』の中期OPアニメ『chase』と『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』のOPアニメの『春擬き』の前奏部分のアニメですが…。
キャラクターがぐるぐる回り、カットインが入るところって似てませんか?

chaseの方は仗助、康一、億泰、ジョセフ&透明の赤ちゃん(後の静)、承太郎が。
春擬きは八幡、雪ノ下、由比ヶ浜が。
それぞれ中華料理屋の回転テーブルのようにぐるぐる回っているのですが、入れ換えて想像してみたら意外とマッチしてました。(chaseに入る俺ガイルキャラはいろはと任意なキャラを入れて下さい)
本作の場合は各章毎に変わりますね。
第4章でしたら
いろは&徐倫、小町&ジョセフ、静&承太郎、仗助、陽乃&ジョルノ。
又は はちまんくん、比企谷隊長、幻想郷承太郎、丈城、承一郎となりますか。

それでは本編どうぞ!



野生の掟

side比企谷八幡

 

巨大な赤黒い塊は水中から飛び出し、近くの車を数台踏み潰しながら着地した。

俺達の乗った車も、その中の一台だった。

 

承一郎「危ないッ!『世界ザ・ワールド』‼︎」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥン……

 

承一郎は初めて俺の『ザ・ワールド』を使い時を止めた!

 

承一郎「くっ…!停止時間が三秒秒だけとは…!だが皆を車から脱出させるには十分!」

 

3秒だけでも十分だと思う。ディオや承太郎でも最初は瞬きするだけの一瞬だけ止めるのがやっとだった。

初めての時止めで3秒も止められるのはかなりの才能だろう。

一度共にレクイエムを体験したからか?

承一郎は陽乃さん達を車から脱出させ、少し離れた場所に移動する。

 

承一郎「時は動き出す…」

 

時が動き出し、巨体がバキバキィ!という音を立てながら車を踏み潰す。

 

陽乃「…ハッ!承一郎、まさか時を…⁉︎」

 

承一郎「はい、三秒だけですけどね…八幡は八秒だったのに…」

 

それは長いこと訓練したからだ。

もっとも、8秒以上はどんなに訓練しても伸びなかったが…それが俺の時を止める成長の限界だったのだろう。

ディオだったときは最大9秒だったんだがな…。

なまじハーミット・パープルと融合をさせた弊害かも知れないな。

 

パック「ジョジョ、これは…?」

 

承一郎「パック、君は早く他の反乱軍達と避難をッ…!」

 

ザ・ワールドの事を知らないパックさんは驚いている。無理もない。スタンド使いの能力なんて大抵が未知の領域の事だものな。ましてや良く見知った人間の新能力なら尚更だろう。

 

パック「…済まない、この礼は必ずする!」

 

パックさんはそう言って避難した。

その巨大な赤黒い塊はさっき戦ったカムシンのボディの数倍を大きく、見上げるほどだった。

だが、承一郎はこの巨体を知っていた。

 

承一郎「クソッ、これは…『RAY』ッ!」 

 

陽乃「知ってるの、承一郎?」

 

承一郎「ええ、こっちの世界で開発された二足歩行兵器ッ…!しかもコレはAI無人操縦型だ!」

 

承一郎の記憶を探る。

アメリカの海兵隊マリーンが開発した、大型無人機。現在ではその応用として『月光』やサイボーグ技術が発展した。

この世界の閣下…なんてものを開発したんだ。

そのうちMSモビルスーツやASアームスレイブを開発する勢いだな。

はて…AS?何だろう…その世界にも比企谷八幡が紛れ込んでいる世界があったような…。気にするのは止めよう。何か最近はゴーストスイーパーにもなっているみたいだし…。やっぱり比企谷八幡は特異点?

この二足歩行無人機の特徴は、人工筋肉だ。最近ではカーボンナノチューブ筋繊維によって兵器とは思えないような人間に近い動きを再現出来るようになっている。

ますますASだな。

 

雪乃「ウソでしょ…この大きさって…」

 

承一郎「二人は先にLZランディングゾーンで退避を!」

 

陽乃「承一郎は?」

 

承一郎「…僕が斬る・・!」スラァッ!

 

承一郎は『村雨』を抜き、水圧カッターを帯びさせる。

 

陽乃「さすがにこの大きさは無理よ!私もやるわ!」

 

承一郎「陽乃さん、なら聞きますがあなたの能力は対人向きの能力だ。こんな大型兵器に対応出来ますか?」

 

無理ではないんだろうが…

 

陽乃「……」

 

温存すべきか共闘すべきか迷っているみたいだな。 

 

承一郎「僕が思うに、あなたの能力で上がるパワーは最高でも人間が発揮出来るパワー限界まで。そんなあなたが挑んでも、挽き肉ミンチが出来上がるだけですよ」

 

かつてのアヌビス神ならば可能だったかも知れない。

乗り移った本体を使い潰すつもりで人間の限界以上を引き出せば。

だが、今は陽乃さん自身がアヌビス神で、刀はただのスタンドだ。 

 

陽乃「でも…!」

 

承一郎「少しは信用して下さい。伊達に『不可能を可能にする男』と呼ばれてませんよ」

 

ジョセフみたいな事を…だが、それがジョースターだな。

 

陽乃「…分かったわ、無理はしないでね」

 

承一郎「死なない体を持つ男に言うセリフじゃあありませんよ。…それに、彼女達を残して逝くわけにはいかない!」

 

死なない体か……次のおまけコーナーネタをジョジョと打ち合わせるか。もっと過激なヤツを…。

 

天の声《やめろ性悪コンビ!》 

 

無人操縦型兵器RAYが咆哮を上げる。その咆哮は実は機体の金属部分が摩擦で軋む音が重なり合って咆哮のように聞こえるのだ。

 

ジョニィ「フン、海の王者RAYごときが、生物界の頂点吸血鬼にケンカを売るとどうなるか、教えてやろうッ!」

 

承一郎の中ではBGM『Rules of Nature』

 

俺の中では『chase』が流れている。

 

ダダダダダダッ‼︎とRAYの両腕部の機銃が発射される! 

 

ジョニィ「フッ!」キィン!キィン!

 

ジョニィはRAYに向かって走りながら機銃から発射された弾丸を叩き落とす。

接近してくるジョニィに対して、RAYは頭部の口腔部を開く。次の攻撃は恐らく水圧カッターだろうと予想したジョニィだったが、それは外れだった。

 

キュィィィィィン…ッ‼︎

 

ジョニィ「こ、これはッ…‼︎」

 

RAYの口腔部が赤く光り、承一郎に向けられた。

 

ドグォォォーーーーーーz_____ン‼︎

 

RAYの口腔部から巨大なプラズマ砲が放たれ、周囲の建物を吹き飛ばす!

アルティメット・ルビーレーザーみたいな事を…。

案外、ルビーレーザーの恐怖を思い出したかもな。 

ジョニィは一瞬早くRAYが向けた頭部から横っ飛びで回避してどうにかなった。 

 

八幡『クソッ、なんて威力だ!』

 

カズ『大丈夫か、ボス!どうやらそのRAY、水圧カッターがプラズマ砲に改修されているぞ!』

 

ジョニィ「プラズマ砲とはロマンがあるな!良いセンスだ!」

 

ジョニィ……もう一度ルビーレーザーを食らうか?

俺はしょっちゅう食らってるからイヤだ。もはやトラウマだ。特にイタリア支部に行くのは胃が痛い。

必ずドンパチになるし、訓練でもジョルノがいるから小町も遠慮なくルビーレーザー射ってくるし。アルティメットは二度と使うなと厳命されてるが。(ワートリ編で使いました) 

 

オセロット『そんな事を言ってる場合か!まずは奴の脚を止めてくれ!』

 

まったくだ。 

 

ジョニィ「了解、くらえ膝治療ッ!」

 

ジョニィは『村雨』の水圧カッターで膝を徹底的に斬る。RAYはそれをやめさせようとしてミサイルを発射するが、『村雨』の水圧カッターで迎撃する。

 

ジョニィ「今だ、支援攻撃開始!」

 

カズ『了解!』 

 

無線から聞こえるカズの声と共に、遠くから重い砲撃音がした。はやっ!

次の瞬間、ドンッ!ドォン!RAYの体に次々と爆撃が襲う!

すげえ!曲射の砲弾で試射もなくいきなり目標にぶち当てた!アメリカ特殊作戦軍でも無理だぞ!

RAYの機体が軋み、咆哮のような音が鳴る。榴弾をまともに直撃を受ければそうなる。というか、それでも行動不能にならないなんてどれだけ丈夫なんだ!?

ジョニィは圧倒的な速度で走り、RAYへ接近。

RAYはミサイルをジョニィに発射、すかさずジョニィは信管を切り裂き、地面に突き刺さる。

一瞬でこんなことをしやがった…アムロみたいな真似をするなぁ…。

ジョニィは斬った直後にRAYの脚元へ向かう。

RAYは片腕を振り下ろす。その腕には、ブレードが装着させている!

 

オセロット『ボス!ブレードを受け止めろ!』

 

ジョニィ「無茶を言うな!」

 

ジョニィは『村雨』で巨大なブレードを受け止める!

 

ジョニィ「ぐっ…!ハァッ!」

 

ジョニィはRAYのブレードを弾き返す!

そしてそのブレードを『村雨』ともう片方の腕で掴む!

 

ジョニィ「WRYYYYYYYYYYYYウリィィィィィィィィィィィィーーーーーーッ‼︎」 

 

ジョニィは自分の体の数十倍の大きさもあるRAYを投げ飛ばす!

 

カズ『いいぞ!ぶった斬ってやれ!』

 

ジョニィ「もちろんだ!」

 

ジョニィは跳躍、RAYの腕に飛び乗り走りながら腕を斬り刻む!

 

ジョニィ「セイッ!」

 

スパァァァンッ…‼︎

ジョニィはそのままRAYの片腕(ヒレ?)を切断する!

 

八幡『ウソだろ、あのぶっとい腕を切断しやがった!』

 

こんにゃく以外は何でも斬れる売れ込みのアヌビス神だってこんなん無理だわ!

 

承一郎『吸血鬼と波紋、本来は相反する性質を持つ体質と技術による相乗効果。こんなのが出来るのは僕達しかいないよ』

 

ジョニィ「『村雨』は高周波ブレードの中で最高峰の斬れ味を持つ!それに今は八幡の波紋も重なってるからな。さらにパワーアップしてるぜ!」

 

まぁ、俺の波紋はカーズの半分くらいというジジイの見立てだしな。小町?カーズそのものだ。

RAYは片腕を切断されながらも、片腕をジョニィに向け腕に内蔵されている多目的榴弾HEMPをばら撒く!

 

ジョニィ「シッ!」

 

ジョニィは『村雨』の水圧カッターで切断、腕の機銃を切断する!

RAYはジョニィを捕らえようと頭部で攻撃するが、ジョニィは『村雨』で受け止め、頭部の装甲を逆に斬り崩す!

RAYはそ後方に跳躍、そして、ミサイルの雨を降らした!

 

ジョニィ「この野郎、テメェからケンカふっかけといて逃げるんじゃあねぇッ!」

 

ジョニィは空間を使って跳び、RAYのミサイルの信管を切り裂きながらミサイルを飛び変える。ミサイルや榴弾は安全管理上、信管が無ければ爆発しない!ジョニィはそれを知っていた!だが、驚くところはそこじゃあない。

 

八幡『なんて度胸だ……。信管を切り裂けば爆発しないと知っていても、そんな手段に出るなんて…。やっぱりただ者じゃあないな!』

 

知っていても失敗したらお陀仏だ。マジで恐怖した。その度胸に感服する。

もっとも……激怒もしてるがなぁ!

 

承一郎『前は戦車部隊を全部フルトンで回収した事もあったからね。問題ないよ』

 

ジョニィはそのままRAYに接近、装甲を斬り崩して、

 

ジョニィ「無駄ァッ!」

 

スパァァァンッ…‼︎

もう片方の腕も切断した!

さすがに無人機も力尽きたのか、RAYが倒れる。ジョニィは『村雨』を鞘に納める。

しかし、RAYの一度消えた眼光は再び光り、ジョニィを口腔部で捕らえる!

死んだ振りか!機械にそんな知能があるとか舐めてた!

相手が人間だったら金的食らわしていたのに!

 

天の声《外道…ではないね。軍隊なら死んだ振りを警戒してそれくらいは当たり前だし》

 

ジョニィ「何ッ⁉︎」

 

八幡『野郎、まだ動けるのかよ⁉︎』

 

ジョニィ「野郎、食らってくたばりやがれッ!」ドスゥッ!

ジョニィはRAYの頭部に『村雨』を突き刺す!水圧カッターがRAYの頭部を内側から崩壊させていく。

RAYは堪らずジョニィを近くの時計塔へ投げて叩きつける!ジョニィが叩きつけられた時計塔は、上部が崩壊する。

 

ジョニィ「ぐはっ!」

 

承一郎『大丈夫かいジョニィ⁉︎』

 

ジョニィ「ああ、お前の骨の鎧でどうにか無事だ」ピキピキ…

ああ、それには俺も手を焼いたからな。利用したこともあるけど。主にディオが。

時計塔が崩れ落ち、瓦礫が落ちてくる。

 

ジョニィ「まずは…あのRAYを両断してやるッ!」

 

ジョニィは時計塔の下で待ち構えるRAYに向かって疾走する。

RAYはミサイルとプラズマ砲で迎撃するが、ジョニィは崩れ落ちる時計塔の瓦礫で回避する。

ジョニィはRAYの頭部に飛び乗り、『村雨』を掴む!

 

ジョニィ「信乃、力を貸してくれ!全開だ!迸れ『村雨』ェッ‼︎」

 

水圧カッターの勢いがより強力になり、RAYの頭部からボディの一番下まで一気に貫く!

そのままジョニィは『村雨』をRAYに突き刺したまま尾の部分まで走り抜ける!

ジョニィは着地し、『村雨』を鞘に納める。

次の瞬間、RAYの機体がずれ、真っ二つに分かれた。

 

ジョニィ「…やれやれ、任務ミッションクリアだ!」

 

こうして、波乱のミッションは終了した。

ホントに……やれやれだぜ。 

 

←to be continued

 

 

おまけコーナー♪

「2代目は誉めると図に乗るタイプ」

 

これは千葉マリンスタジアムでの決闘の後である。

 

 

sideジョセフ・ジョースター

 

いつも通りに奉仕部の部室でワシはコーヒーを飲んでおった。今は授業中。承太郎もジョルノも所用でおらんためにワシは仗助と二人で仕事をしておった。

 

ジョセフ「ふんっ!日本のコーヒーはまずいのう!」

 

仗助「ったくぅ。機嫌が悪いといっつもそれを言いやがって。不味いんなら飲まなきゃ良いんじゃあないっスかぁ?」

 

やかましいわい!ワシの長年の夢を奪われた理由がお前にはわからんじゃろう!

 

仗助「そりゃリアルルビーレーザーなんてやられりゃ、あの特殊な義手を取り上げられたっておかしくねぇっスよ」

 

そう、ワシの長年の夢であった「もっと便利な義手」。

それが最近開発が終わり、マリンスタジアムの決闘で御披露目したのじゃ。

ワシの意思を信号にして伸びるワイヤーフィスト。往年のロボット物のファンならば夢の武器であるロケットパンチがリアルで実現した。そこまでは誰も咎めなかったのじゃが、もうひとつのギミックがまずかった。

指関節……丁度拳の位置にあたる位置には小粒のエイジャの赤石を仕込んでおいたのじゃ。

小町のサンシャイン・ルビーの必殺技、ルビーレーザーをワシの技に出来た…のじゃが、考えもせんかった欠点があった。

サンシャイン・ルビーのルビーレーザーはスタンド能力故に小町の意思で射程を絞れるが、本物のエイジャの赤石で発射したルビーレーザーはどこまでも飛んでいく危険な物じゃった。

結果、ワシの夢の結晶はその一回きりで没収されてしまい、第7倉庫に仕舞われてしまった。

また普通の義手に逆戻りじゃ!ガッデム!

 

仗助「だからってコーヒーにあたるなよ…あとそれ、コロンビア産だからな」

 

なんじゃって良いわい!ワシの気持ちなぞ誰にもわからんわい!あれ以来コーヒーが不味くて仕方がない!

 

ガラッ!

 

男の子「ジョセフさんいますかぁ?ここだってホリィさんから伺ったんですが?」

 

ジョセフ「ん~?誰じゃねお若いボーイ」

 

仗助「おめぇは…承一郎!承一郎じゃあねえか!久し振りだなぁ!」

 

承一郎「はい、仗助さん、数ヶ月ぶりですね。そっちにしたら四年ぶりですか?」

 

ジョセフ「おおっ!君が一条承一郎君か!話には聞いとったぞ!初めましてじゃな。ワシがジョセフ・ジョースターじゃ!」

 

承一郎「わ、若い!僕の世界のジョセフ・ジョースターさんよりもはるかに!」

 

そのようじゃな。八幡から聞いておる他の平行世界のワシはいつ寿命が尽きてもおかしくない…それこそ杜王町時代のワシの姿じゃった。

 

ジョセフ「そうみたいじゃな。波紋の修行を小町の指導の元でやり直したからのう。そのせいかも知れん」

 

承一郎「いやいやお若いですよ!すごくダンディーな感じです!」

 

ジョセフ「ワシがハリウッド俳優みたいじゃと!?それは誉めすぎじゃ!どんなもんですかいぃぃぃ!ワァハッハッハッハッ!」 

 

わかっちょるのぅ!この若者は!

照れるじゃあないか。

 

承一郎「いえ、そこまでは言ってないんですが…」

 

仗助「誉めると図に乗るタイプだからな…このジジイは…で、承一郎よぉ、ジジイに何の用なんだ?」

 

承一郎「あ、そうでした。何でも先日開発したオーダーメイドの義手が取り上げられてしまったとか」

 

ふんっ!丁度今、その話をしとったところじゃ!

ワシの機嫌がまた悪くなる。

 

承一郎「お話を聞いて僕の組織で作った新しい義手をお持ちしました!ワイヤーフィストも他のギミックも詰め込んでいますよ?」

 

おおっ!なんと気の利く!

 

仗助「お、おめぇ……まさかエイジャの赤石を…」

 

承一郎「いえいえ、まさか!あれの怖さは僕が一番分かってますよ!エイジャの赤石なんて仕込みませんって!安全な物ですよ!エイジャの赤石よりはね」ボソッ

 

仗助「今、何か小声で言わなかったか?」

 

承一郎「いえいえ、何も。使い方はエイジャの赤石同様に波紋で作動するように改造してありますから。八幡辺りに試してみてはどうですか?それほど危険でもありませんしエイジャの赤石よりは」ボソッ

 

仗助「やっぱり何か小声で言ってんなぁ」

 

承一郎「大したことじゃありませんよ。それでは」

 

ガラッ!ピシャッ!

そう言って承一郎君は帰っていった。

そうじゃのう。ブラッディ・スタンドの件もあることじゃし、八幡を鍛え直すのには賛成じゃ(建前)。この義手のギミックも試したいしのぅ(本音)。

 

仗助「グレートにイヤな予感しかしねぇぜ……」

 

放課後の屋上

 

八幡「何だよジジイ。仕事が溜まってるから早く終わらせたいんだが」

 

ジョセフ「なぁに。最近お前さん、沙希に負けとったりして不甲斐ないからのう。ちと鍛え直さんといかんと思ってな(建前)」

 

八幡「………その新しいオモチャを手に入れた子供のようにキラキラした目でニヤついててもまったく説得力ないんだけど」

 

ジョセフ「ええから格闘戦でかかってこんか!このスカタンが」

 

八幡「……何か企んでそうで嫌なんだよなぁ…帰っていい?仕事も含めて」

 

ジョセフ「アーシススクランブルをかけても構わんのじゃったら、そうするがええ」

 

八幡「捕まるだけじゃねぇか……このペテンジジイ」

 

日頃の行いじゃわ間抜けめ。

 

八幡「何企んでるんだか知らんが、やるならやるぞ?ジジイ」

 

やっと観念しおったか。じゃが、隙あらば逃げようとしておるな?最初からいくか!

 

ジョセフ「ズームパンチ!」

 

八幡「いきなりかよ!」

 

八幡は即反応し、間合いを開く。ここで終わったのじゃあ面白くない。何のためのじっけ……もとい訓練じゃかわかったものじゃあないしの。

 

ジョセフ「……からのロケットパンチ!」

 

バシュウ!ボクゥッ!

 

八幡「ぶっ!まさか……その義手は!」

 

ワシはそのまま八幡の顔をアイアンクローのように鷲掴みにする。

 

ジョセフ「安心せい。エイジャの赤石じゃあないわい!承一郎君からもらった新しい義手じゃ!」

 

八幡「じょ、承一郎だと!ちょっ!おまっ!」

 

ジョセフ「コォォォォォォォ…」

 

バリバリバリバリ!

 

八幡「スタンガン・ハンドだとぉ!ギャアアア!」

 

プスプス……コンガリ……バタッ!

 

ジョセフ「んん~?ちと強力すぎるのぅ……普通の人間なら感電死しとるレベルじゃ」

 

八幡「そんなもん……試運転せずに訓練で使うんじゃあない……おのれ承一郎……なんて物をくそジジイに渡しやがった………」ガクッ!チーン♪

 

ジョセフ「おーい、はちまーん、生きとるかぁ」

 

仗助「あーあ、やっぱり嫌な予感的中かよ。グレート、生きてるけど完全に気絶してやがる……クレイジー・ダイヤモンドっと…ジジイ、八幡の仕事、今日はオメェがやれよ?あと、その義手は電圧下げとくから終わるまでは没収な」

 

ジョセフ「Oh my god!またかい!」

 

仗助「人に試す前にちゃんと試しとけ!ボケェ!」

 

 

 

←To be continued






はい、今回はここまでです。

承一郎無双ですねぇ(^_^;)

やっとザ・ワールドが登場しました。

ちなみにおまけコーナーは私の書き下ろしです。実際の感想欄でのやり取りに加筆しました。

それでは次回もよろしくお願いいたします。

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