やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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実際はもっとグロいのを考え付きます。


これでも比企谷八幡は残酷さは抑えている。

side比企谷八幡

 

陽乃さん達はサイボーグ達を倒しつつ研究所のサーバールームに到着した。

 

iDROIDの有線をサーバーに接続して『TOKYO通信』が再び侵入、情報を集める。

 

カズ『ボス、お目当ての動画が見つかったぞ。警備サイボーグの視覚ログから例の男が写っていた』

 

承一郎「再生してくれ」

 

カズ『ああ』

 

iDROIDがデータを投影していく。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

自分が見ている視界が動いている、歩いているのだろう。扉の前に立っているサイボーグと IDチェックをして警備を入れ替わった。

 

大男『…早く製品を送るんだ。 VR訓練はもう始まっている』

 

次に視界に移ったのはスーツを着た男とコート着た大男、そして白衣を着た男だ。スーツの男は顔が見えない位置に立っている。

 

研究員『「シアーズプログラム」ですか?』

 

大男『ああ、リベリアでの少年兵訓練を仮想VR化した。 VRといっても脳に直接情報を送っているわけだから彼らにとって現実と変わらない』

 

『シアーズプログラム』…なんでも二代前のアメリカ大統領、ジョージ・シアーズが残した負の遺産というやつだ。彼はそれが露見して暗殺されたらしい。

 

研究員『素晴らしい技術ですな』

 

大男『追従は不要だ。それより早く出荷しないとここも危ない。我々の計画を嗅ぎつけた奴がいる』

 

完全に俺達のことだな、それ。

 

研究員『ですが、製品の数が揃っていません。生身の脳というのは一つ一つ異なります。それを私がこの手で取り出して一つ一つパッケージングするのですよ、フフッ…』

 

こいつら、絵に描いたようなクズだな。輝かしい子供達を商品にする…か。更に頭が冷えていく。

 

スーツの男『なるほど、話は分かった』

 

今までしゃべっていなかったスーツの男が喋る。

 

研究員『お分かりいただけましたか』

 

研究員はスーツの男の前に立つ。

 

スーツの男『ああ、出荷が無理なら素材は処分しよう』

 

研究員『え…?ですがあれだけの素材を集めるにもそれなりの時間が…』

 

スーツの男『フッフッフッフッフ…中南米にどれだけのストリートチルドレンがいると思っている?また集めればいい。各国政府も喜ぶだろう。犠牲なくして改革はない。全てはより良い社会を創るためだ』

 

こいつは…プッチと同じ奴だ。自分を『悪』だと気づいていない…もっともドス黒い『悪』だ。こういう奴らは罪悪感というものはない。精神がねじ曲がったサイコパス野郎だ。

 

研究員『…分かりました、ですが素材の調達にかかった費用は…』

 

スーツの男『それは保証しよう。経理部から連絡させよう』

 

研究員『ありがとうございます。確認が取れ次第、素材は処分いたします』

 

スーツの男『要件は済んだな?そろそろ行くぞ』

 

視界の向きが変わる。どうやらこの視覚ログのサイボーグが正面に向き直ったらしい。

 

スーツの男『我が国のためには、「テクムセ作戦』の方も進めんと…』

 

研究員『本日はご足労ありがとうございました』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

承一郎「見たかカズ?あの大男、資料で見た…」

 

カズ『無法者デスペラードの首領だな。通称サンダウナー、カルフォルニアの熱風…』

 

今さらながらデスペラード社の幹部ってなんでこうも厨二臭い名前なんだろう?うちらは特にコードネームを持たないから何とも言えん。裏の世界で名を売りたいと思わんしな。

 

承一郎「子供達が…」

 

カズ『間に合うか?』

 

承一郎「分からない。だがこれは昨日の記録だ。もしかしたら経理部の連絡とやらがまだなのかもしれない」

 

カズ『そうかもな…それにしても奴ら、VR訓練はすでに始まっていると…』

 

承一郎「さっきの脳とは別に、すでに奴らの手元に送られた脳がある…ところで、あのスーツの男は?」

 

カズ『調べてみよう。見覚えがある気がする』

 

承一郎「分かった、僕達は子供達を探す!」

 

陽乃「じゃあ、これからやる事は決まったわね」

 

承一郎「はい、まずは敵を制圧しながら子供達が囚われている部屋を探します。運ばれた脳は無理ですけど、ここにある脳は保護の流れでいきましょう」

 

ザ・フューリー「なら、ここは手分けした方がよろしいかと。この研究所はかなり広いですし、我々は自ら言うのはなんですが一騎当千の猛者と言いますか。サイボーグや無人機に遅れは取らないと思います」

 

承一郎「僕もそれに賛成だ。制圧もそうだけどこれは時間との勝負、子供達が殺されてしまう前に終わらせないと意味がない。僕は髑髏部隊と、陽乃さんと留美ちゃんはコブラ部隊と一緒に制圧しましょう」

 

陽乃「それじゃあ承一郎君、気をつけて」

 

承一郎「そちらこそ気をつけて。コブラ部隊、よろしく頼む」

 

キング・クリムゾン‼︎

 

陽乃さん達と別れて数十分後、カズから連絡が入った。

 

カズ『ボス、あの男が誰か分かった!スティーヴン・アームストロング、コロラドの上院議員だ。時期大統領候補の一人でもある。二年前にはあるPMCとの癒着が大陪審に調査されたが…』

 

承一郎「ワールド・マーシャル社か?現在業界最大手の…」

 

カズ『ああ、サイボーグ兵士に最も力を入れている企業でもある。つまり、デスペラード社のバックは…』

 

承一郎「保安官(マーシャル)無法者(デスペラード)が手を組んだ訳か。全く、いいセンスだ」

 

カズ『だが、どうする?ワールド・マーシャルがバックとなると、話は簡単じゃあない。アームストロングの件も含め、奴らはアメリカの経済界に深く入り込んでいる。大手メディアは奴らの醜聞スキャンダルを報道しない』

 

承一郎「このまま奴らの好きにさせておくのか?この研究所ラボを潰したところで、いずれまた同じ事を始めるぞ?あいつの言っていた『テクムセ作戦』とやらも気にかかる。奴ら、何を企んでいる?こんな事までしてサイボーグを増やすには何か理由があるはずだ」

 

テクムセの由来はおそらく大統領に降りかかっていたという『テクムセの呪い』からだろう。何か嫌な予感がする。

 

カズ『だが奴らと戦争を始めるわけにはいかないだろう。一応は法治国家だぞ、アメリカは』

 

承一郎「どうだろうな?デトロイトに続いてデンバーも警察を民営化している。委託先は…」

 

カズ『地元の大企業、ワールド・マーシャルだ。分かってるさ。とはいえ、全ては法的なプロセスを経ている』

 

承一郎「…とにかく、今はここに囚われている子供達を助け出そう。話はそれからだ」

 

カズ『ああ、頼むぞ』

 

いくらか進んだ先にある装置がある部屋に到着した。少し冷えているな。

 

オセロット『人工血液充填型の臓器保全装置(クライオ・プリザーバー)だな。予備冷却が始まっているようだ』

 

承一郎「どういう事なんだい?」

 

オセロット『この装置には冷却した人工血液が充填されている。摘出した臓器を入れておくと冷却により代謝を低下しつつ人工血液で酸素を補給する。ここに入れておけば腕だろうと脳だろうと数時間は維持出来る』

 

承一郎「その予備冷却が始まっているという事は?」

 

オセロット『おそらく奴ら、脳は諦めて他の臓器だけでも売り捌くつもりかもしれない』

 

承一郎「なんて奴らだ」

 

ちっ……胸糞悪い事で。

 

オセロット『急いだ方がいい』

 

承一郎「ああ、分かっている」

 

ようやくたどり着いた。僕は子供達が囚われた部屋を発見する。子供達と僕を隔てるガラスはあるが、おそらく防弾ガラスだろう。『村雨』なら余裕で切断可能だ。

 

だが急に警報が鳴り、子供達がいる部屋へ何かが流れ込む。

 

承一郎「なんだ?」

 

研究員「そこまでだ」

 

後ろを振り返ると、視覚ログで見た胸クソ悪いあの研究員が少年に銃を向けている。

 

少年「た、助けて…!」

 

研究員「クロロホルムを知ってるか?有機溶剤だが麻酔にも使える。ただ一つ欠陥があってな。吸い過ぎると死んじまうんだ」

 

子供達を見ると、咳き込んで苦しんでいる。承一郎は『村雨』を引き抜こうとするが、

 

研究員「ガラスを割るか?そのときにはこいつの頭は吹っ飛ぶ…」

 

分かりやすい人質で。

つまり、こいつはもう後がない。気付けよ?承一郎。

仕方なく承一郎は『村雨』を鞘に納める。

おい……。バカ、納めるな。

テロリストに譲歩するな。

 

研究員「投降しろ。それともお前は命を数で秤にかけるのか?」

 

俺なら構わず突入している。何故ならこいつは人質を殺せない。こんなことを聞いてくる段階で後がないと言っているようなものだ。

 

少年「助けて…助けてくれ…!」

 

研究員「フン、言ってるだろう。早く「早く皆を助けてくれ!」何ッ⁉︎」

 

少年「俺の命なんて…どうせクソだぜ…。こういうクズを道連れに出来るなら…本望だ…!」

 

研究員「黙れ…!」

 

…良い覚悟だ。安心しろ。この手の奴等は目の前に人質を取る意味を理解していない。

自分の必死さをアピールするだけだと気付いていない。

交渉材料を手放す度胸が無いからな。

お前は助かる。

 

承一郎「…少年、君の名を聞こう」

 

ジョージ「俺は…ジョージだ」

 

ジョージか…前世、ジョナサンの父親であり、息子の名前だ。判断を誤れば俺が動く。どうでる?承一郎。

 

承一郎「ジョージ…いい名だ。君の決意、しかと受け取った」

 

承一郎は『村雨』を引き抜いて研究員の方へゆっくりと歩み寄る。それで良い。

 

研究員「や、やめろ…!バカな真似はよせ…!」

 

こんな手段に出てる段階でお前がバカな真似だと気付いていない。

 

承一郎「だが、それは『覚悟』ではない。『覚悟』とは犠牲の心ではない」

 

研究員「なっ⁉︎体が…!」

 

研究員の体は指一本も動かせない。『仕込み』の時間は十分だった。『隠者の紫(ハーミット・パープル)』が奴の体を雁字搦めにするのにはな!

それがベター解だ。ヤケクソでホントに殺す場合があるからな。

 

承一郎「『覚悟』とは‼︎暗闇の荒野に・・・・・・‼︎進むべき道を切り開く事だ・・・・・・・・・・・ッ!」

 

承一郎はジョージをこっち側へ引き寄せ、『村雨』でガラスの壁を破壊した。

 

承一郎「…さて、あんたに対する慈悲の気持ちは全くない。可哀想とも思わない」

 

八幡『待て承一郎、俺がやってもいいか?』

 

そろそろ動きたくなったしな。

 

承一郎『…いいよ、殺さない程度にならね。後で尋問するからね』

 

ザ・ジェムストーン(以下GS)『了解。さて、腐れ外道(ゴミ)処理の時間だぜ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ‼︎』

 

原石(ザ・ジェムストーン)』の拳の連打ラッシュが研究員の全身をバキバキにへし折る!しかもブッ飛んだラッシュから逃れられないように『隠者の紫水晶(ハーミット・アメジスト)』で縛り付けて。

 

GS『無駄ァッ‼︎』

 

最後に思い切り振りかぶり、トドメの一撃を打ち込まれて研究員は壁に叩きつけられた後に倒れた。安心しろ。クリスタル・ボーンで骨は再生させてやる。

実際は尋問しながら始末する手段もあるが、神経剤とかの影響でボロボロな子供達の救出を急がなくちゃならんからな。

使用後は灰人になる自白剤の使用とか、一本ずつ骨を折りながら自白させるとか、聞きたいことを聞き終えた後に助けてやると言っておきながら『自分を知れ』と言って始末するとか。

 

八幡『お前の能力なら問題ないだろう?骨を操るってやっぱりチートだぜ』

 

この程度で許してやったんだ。

後はもっと非人道的な扱いを受けようが知ったことではない。

まぁ、アームストロング……だったか?処刑法はたっぷりあるから楽しみにしていろよ?

 

 

<= to be continued=




はい、今回はここまでです。

実際、ボコる程度で残酷さは抑えています。
まぁ、その後は知ったことではないと思っているからなのでしょう。

それでは次回もよろしくお願いいたします。…といいたいたいところですがここで第4章両作者のストックが切れました。
ここで皆さんにお聞きしたいのが今後どうするか…です。

1,上がるまで更新停止。

2,四章エピローグへ進む。

3,四章幕間へ進む。

4,第5章、俺ガイル本編へ。


ご意見を待っています。

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