やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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体育祭開始です


やはり俺とジョジョが特別ルールなのはまちがっている。

side比企谷八幡

 

八幡「いっちにぃ、さんしっ!」

 

静「いっちにぃ、さんしっ!」

 

体育祭開会式が終わり、俺とジョジョの特別ルール競技が開始される為、互いにストレッチをして体を解していた。

え?会議はどうなったかって?

なりましだけを言えば……ほとんど文実と同じ流れになったとだけ言っておく。

流れとしては………。ラグビー部の賭博麻雀の件と以前のチェーンメール事件で発生した野球部の乱闘騒ぎをネタにラグビー部と野球部を首脳部側に引き込む。

その上で更に体育祭の開催を巡ったアンケートを取ると脅す。

具体的にはチバセンに参加しないなら1競技だけじゃあなくて全部に出るな。体育祭の間は補修だ…と。

相互破壊理論ってやつだ。そして、プラスアルファで大会で結果を残さなければ廃部をちらつかせてみる。

そこまで俺とジョジョが脅しをかけ、更にそれを読んだいろはが俺達の行動を先回りした。

俺達の無茶苦茶な理論が通りかけた時……。

意外な人物が俺達を止めた。相模だ。

意訳すれば「何様のつもりだ。何でもかんでも決めるな!やりすぎだ!」……と。

そして、相模は訴えた。今回こそキチンとやりたいと。涙ながらに現場班に訴えた。

俺達性悪コンビといろはを止めたという事が大きかったのか、部活を盾に取られた流れを止めたかったのか、いずれにせよ現場班にとっては相模は救世主に見えたらしく、現場班の旗頭になっていた遥とゆっことはそこで和解。

逆に居場所が無くなったのは俺達だった。そこで悪役となった俺達性悪コンビといろははフェードアウト。後事を交代する形で三浦、川崎、戸塚、葉山にバトンタッチする形で運営委員から去った。

アーシス総武高校組からはめっちゃ怒られました。ハイ。

雪ノ下や葉山達からその後の事を聞くと、相模はその後も首脳部、現場班をまとあげたらしく、無事にチバセンも含めて体育祭が開催される形となった。

しかも、葉山はキチンと俺達のフォローまでしてくれたと言うのだから感謝する。

学園の王子、葉山のフォローは効果絶大で、下駄箱のゴミ事件以上の被害を覚悟していた俺達だったが、そういう事はまったくと言うくらいなかった。

葉山には本当に感謝である。

ただ、相模は少し怒っているようで、あれからあまり口を利いていない。

三浦曰く…「やったことに対して怒ってるんじゃあなく、あっさり自分をヒール役にしたことが頭に来た」との事。

ほとぼりが冷めた頃に織を見て話をしないとな。

こんなところだ。詳しく描写をしても胸くそ悪くなる内容なのでこれで勘弁してほしい。

碌でも無いことをした……とだけいっておく。

そして現在。雪ノ下は俺達がやる特別ルールに目を通して目をどんよりさせている。

何だかんだで徐倫に次ぐ苦労人になりつつある雪ノ下である。

 

雪乃「ねぇ、これをホントにやるのかしら?」

 

最初の競技、クロスカントリーのコースを見て雪ノ下が汗を流していた。

まぁ、このクロスカントリーのコースは明らかにおかしい。普通じゃあない。

雪ノ下と葉山、川崎、めぐり先輩の波紋の戦士達も練習で走ること自体を拒否した。特に第3チェックポイントを通過すること自体、命がけだ。

それと第7チェックポイントも常人では不可能。

第10チェックポイントの段階では陽乃さんも試行拒否。まぁ、トラウマの中を泳ぐからな…。

それを乱闘しながら14のチェックポイントを通過しつつ走るのだから正気じゃあない。

だが、やらないとジョルノに殺られる…。

 

海老名『それでは、クロスカントリーを開始します。赤組の比企谷選手と白組のジョースター選手はスタート地点の校門まで集合お願いします』

 

八幡「はぁ………行くか………死にに」

 

静「そうだね……行こうか……死にに」

 

いろは「あはははは…頑張って下さいね……」

 

頑張れねぇよ!第3チェックポイントを通りたくねぇよ!絶対にジジイ達はあいつに説明してない!殺される!

 

厚木「おまんら、死ぬなよ……位置について、よーい!スタート!」

 

パァン!とスターターの音が響き、俺とジョジョは走り出す。地面に木刀とか鉄アレイが落ちている。武器として使えと………。

出だしは同時。スピードもほぼ同じ。仕方ない。やるか。俺は木刀を拾って……

 

八幡「無駄ぁ!」

 

静「ドラァ!」

 

ジョジョに投げる。しかし、読まれていたのか向こうも鉄アレイを拾って投げてきた!二つは途中でぶつかり弾かれて落ちる。

 

海老名『おおっと!序盤から飛ばします!互いに武器を投げつけあって相殺され、最初のチェックポイントを通過しました!レースは稲毛の市街地へと入ります!』

 

第2チェックポイントは稲毛市街地だ。ここは道が狭く、更に小さな用水路が流れている。道を走るのもよし、用水路を泳ぐもよし。なお、波紋で水を走るのは禁止されている。さらにジャンプも2メートルまでと制限された。いくつかのチェックポイントは軽く飛び乗れるので、それを防止するためだろう。

 

八幡「先手必勝!無駄ぁ!」

 

並走するジョジョに裏拳を出す。

 

静「甘いっつーの!水に落ちろ!ハッチ!ドラァ!」

 

裏拳を屈んで回避したジョジョは、同時に拾った砲丸を投げて来た。

 

八幡「ぐふぅ!」

 

まともに脇腹に受けた俺は用水路に落ちてしまう。

 

三浦『おおっと!比企谷選手、ここで痛恨の落下!すぐに道路へと復帰しますがジョースター選手は……ええっ!第3チェックポイントは民家!民家の中へと入るコースです!どういうコースなのでしょうか!』

 

かかったな!ジョジョ!

先に第3チェックポイントへ入らせる為にわざと落とされたんだよ!

ジョジョが入っていった民家は……

 

「ジョセフ・ジョースター、空条承太郎、東方朋子」

 

そう、承太郎の家の、しかもその居間。

いつものこの時間は承太郎は居間で新聞を読んでいる。

 

承太郎「てめぇ!静ぁ!なに土足で人の家をダッシュで通過してやがる!逃げるな!スター・プラチナ・ザ・ワールド!オラァ!」

 

ドコォ!

 

ブウゥゥゥゥン……

 

よし!承太郎が時を止めた今がチャンスだ!

自分でスタンドを使うのは禁止されているが、第3者が時を止めたなら話は別だ!

お行儀よく靴を脱いで……。

 

八幡「あ、承太郎、悪いけどちょっと家を通過するぞ~」

 

承太郎「ん?八幡か。まぁ、構わないが。そこのバカと違って靴は脱いでいるようだしな」

 

あ、ジョジョがスター・プラチナに捕まってる。ざまぁ♪これで鬼門の第3チェックポイントは難なく通過っと♪

 

……………っていうか、ジジイと朋子さんはやっぱり説明してなかったか。そっちの方が見ている方としては確かに面白いもんな!

 

承太郎「そして時は動き出す」

 

静「ぶっ!」

 

時が動きだし、スター・プラチナに捕まったジョジョは転倒。お先にこっそり失礼しまーす♪

 

静「まって!おじさん待って!これは学校行事!体育祭のクロスカントリー!」

 

承太郎「他人の家をコースにするバカな種目がどこにある!嘘を吐くならもっとましな嘘を吐け!」

 

いますよ?他人ではなく、自分の家をコースにしたバカなジジイが。さて、今の内に先行しよう。

 

第4チェックポイント、空条家の縁側から庭に出て、ブロック塀をよじ登ってそのまま塀の上を走る。

 

静「まぁぁぁてぇぇぇぇぇ!ハッチぃぃぃぃ!」

 

げっ!案外簡単に解放されてやがる!しかも空き瓶を武器に投げて来やがった!

 

八幡「無駄ぁ!」

 

空き瓶を対処していたら、バランスを崩しかける!

ジョジョはその隙に塀を登り始めた!

やべぇ、早く逃げねぇとせっかく作ったリードが無駄になる!

 

承太郎「ちっ!覚えてろ!静!学校が終わったら説教だからな!」

 

静「パパに言って!パパと露伴先生が考えたコースなんだから!待て!ハッチぃぃぃぃ!」

 

誰が待つか!

鬼門の第3、第4チェックポイントを通過すると、今度はよそ様の家の屋根を爆走し、さらにフェンスを超えて道路に復帰する第5チェックポイントへと突入。

よく考えるな、こんな波紋の戦士しか出来ないメチャクチャなコースの選定。

ここはそのまま俺のリードのまま通過。

 

そして第6チェックポイントは橋。川に転落はオッケー。わざわざ水に落ちるバカはいまい。そのまま第2の鬼門の第7チェックポイント。

何故か行き止まりの道。だがコースアウトはしていない。何故なら……

 

八幡「ビルの壁を足場無しで登れとか、中級波紋の戦士がやっと通過できるコースだよな」

 

ガシッ!

 

静「そうだね。私もそう思うよ?ハッチ」

 

しまった!植え込みを飛び越える程度でばか正直に下から壁登りをした俺がバカだった!

ジョジョは壁まで一気に飛び越え、俺の足を掴んだ!

 

静「メキシカン!バスター!」

 

無理矢理俺を壁から引き剥がし、ジョジョはそのままブンブンと縦振りで俺を三回転振り回し……

 

静「good-bye!ハッチ!ドラァ!」

 

ドコォォォォン!

 

俺を植え込みに投げ込みやがった!野郎……ジョジョ!

 

海老名『おおっと!ここで順位が入れ替わった!ジョースター選手!高笑いしながら壁をヤモリのように登っていきます!』

 

三浦『これ……既にクロスカントリーじゃあねーし』

 

¥植え込みの弁償料、静の給料より天引き

 

やりやがったな……ジョジョ。普通なら死んでるぞ、その投げ技……。

俺は必死でもがいて植え込みから脱出すると、植え込みを足場に失格ギリギリまでジャンプして壁を登って第8チェックポイントの屋上まで登る。

 

八幡「少しでも詰める!リーフスラッシャー!」

 

屋上はパイプとかがむき出しになっており、走り辛い。だが、一ヶ所だけ走り易い場所があった。フェンスの上だ!

そこを足場にパイプをジャンプして進み、ビルを飛び降りようとしていたジョジョに向けて植え込みで調達した葉っぱに波紋を流して手裏剣のように投げる!

 

静「げっ!」

 

飛び降りるタイミングで足に葉っぱを受けたジョジョはそのまま転落。

これなら上手く着地は出来まい!

 

八幡「おおおおりゃぁぁぁぁぁ!」

 

一気にフェンスを走り抜けて俺も飛び降りる!

 

静「ドラァ!」

 

八幡「無駄ぁ!」

 

着地先ではちょうど起き上がったジョジョが俺の着地の瞬間を狙って殴ってきた。俺もキックで迎撃する。

 

三浦『そもそもビルから飛び降りるコースって……』

 

海老名『マリオの世界じゃああるまいし……おおっと!両選手!レースをそっちのけで殴り合い開始!』

 

『あいつら、人間じゃあねぇ……』

『コースもやってることも人間離れしてる……』

『騎馬戦なんて問題じゃあないくらい、危険すぎる…』

 

静「テメェ!いくらなんでも今のは普通なら死んでるぞ!ドラララララァ!」

 

八幡「お前のメキシカンバスターだって普通に死ねるわ!無駄無駄無駄ぁ!」

 

海老名『第9チェックポイントは公園林内の湿地道!足場には木の根が出ていて非常に危険です!それでも二人は殴り合いながらもコースを進めていく!』

 

三浦『ちなみにこの競技、完全ノックダウンでも失格となります!また、チェックポイントまで一定の時間を経過しても失格です!あ、もうじきタイムアウト!間に合うでしょうか!』

 

おっと、殴り合いをしている場合じゃあない!

 

八幡「勝ち抜き格闘で憂さ晴らししてやるからな!ジョジョォォォォ!」

 

静「その前の棒登り玉割りでのしてやるからね!ハッチィ!」

 

第10チェックポイント、公園からそのまま川に飛び込んで浄水道を泳ぐコース。

陽乃さんが嫌がったのはこのコースだ。

二人同時に川に飛び込み、そのまま浄水道の穴へと突入。そこが第11チェックポイント。

そんな中で殴り合いをしないと思うだろ?普通は。

だけど俺達は違う。

 

八幡「ぶだぁ!(無駄ぁ!)」

 

静「ドバァ!(ドラァ!)」

 

バキ!ドカ!

 

息が切れそうなら水面に顔を出して息継ぎをし、そして潜って殴り合い。

そしてそのまま流れに逆らって地下水道へ!

第12チェックポイントは別の地下水道から流れてくる水が落ちてくる為、滝壺を通るような水道を泳ぐ!

何でこんなところをコースにするんだよ!

しかもここでも乱闘あり?しかも武器が落ちてるし!

 

G・E「いい加減、再起不能(リタイア)しろ!ジョジョ!」

 

A・C「それはこっちのセリフだ!失格になれ!ハッチ!」

 

G・E「こんなところでKOしたら溺死するわ!下着が丸見えだぞ!ジョジョ!」

 

A・C「兄弟みたいな感覚で今更ハッチ相手に羞恥心もつか!ドラドラドラ!」

 

第13チェックポイントゴール。再び川に出るのでそこから道路へ戻り、総武高校へ。

 

八幡「服に着いた水が邪魔ぁ!無駄ぁ!」

 

静「透け透けでゴール出来るかっつーの!ドラァ!」

 

弾く波紋で水を一気に弾き飛ばし、そのまま殴り合いながらゴールを目指す!

 

「もうメチャクチャ過ぎてわからないけどジョースター頑張れぇ!」

 

「あと少しでゴールだぞ!比企谷ぁ!」

 

だが、ここまでの乱闘のつけが回ってきた。

互いにフラフラになりながら、あと数メートルというところで……

 

バッタリ!

 

ダブルノックダウン。

 

八幡「両者失格で………引き分けか……ジョジョ……」

 

静「次の障害部屋は………勝つ………」

 

八幡&静「ガクッ!」

 

比企谷八幡(ザ・ジェムストーン)…再起不能(リタイア)

静・ジョースター(アクトン・クリスタル)…再起不能(リタイア)

 

三浦『両者失格によるドロー!第1競技!終了!』

 

葉山「あの二人……最後まで持つの?」

 

雪乃「あの二人以外は無理ね………」

 

承太郎「まじで人の家をコースにしてたのか……ヤレヤレだ…」

 

←To be continued




クロスカントリーで1話が終わってしまった……

ちなみに会議シーンはほとんど文実と同様です。
細かい描写をしてもしていたのですが、エシディシ風に言えば「あんまりだぁ!」の内容だったので止めました。
相模が性悪コンビを止めたと言うことだけご理解頂ければと………。
それでは次回もよろしくお願いいたします。

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