side比企谷八幡
閣下が平行世界から持ってきた格ゲー、『ジョジョの奇妙な冒険』および『ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産』をやっている最中だ。
現在はオリジナルストーリーが展開されるアーケードモードをプレイしており、承太郎とジョセフ(若ジョセフ)のストーリーを見終わったところだ。
次に誰のストーリーを誰がやるかを決めている。次はスタクルメンバーの生き残りの一人であるポルナレフさんに決定したのだが……。
ポルナレフ「私にそれをやれと言うのは無理だろ。私はこんなだからな」
ココ・ジャンボから上半身を出してポルナレフさんが言う。幽霊だからコントローラーが持てない。
海老名「だったらさ、冷凍保存されている本体に入ってやったら？」
ポルナレフ「簡単に言うんじゃあない。戦いでも無いのに体を使う訳にはいかないだろう」
それもそうだな。となると……
スタクル時代とは無縁の誰かがやった方がいいだろうな。
いろは「ではわたしが……」
静「じゃあ私が……」
小町「だったら小町が……」
バチバチバチバチ！(メンチの知り合い)
何だかんだで盛り上がっているからやりたくなったのだろう。俺は……ＤＩＯと影ＤＩＯを使うことになるんだろうな、やっぱり。
ジョルノ「なんだ。やらないなら僕がやりますよ？誰がプレイするかで争うなんて無駄なんだ。無駄無駄」
３人娘「あっ！」
トンビに油揚げさらわれるとはまさにこの事だろう。ポルナレフさんはパッショーネのナンバー2だ。ボスであるジョルノがやる理由も無くはない。無いのだが……さすがに大人げなくね？
３人娘のメンチなど涼しく受け流してジョルノがポルナレフさんでプレイ開始。
最初の対戦相手はアヴドゥル。
三浦「またあーしだし……」
史実だから仕方がない。
海老名「それ、さっきのわたしの気分だよ」
ああ、若ジョセフの時に何故か花京院が敵で出てきたな。ポルナレフさん編のアヴドゥルは史実だからわかるとして、若ジョセフ編の花京院はホントに何で？
無印の時には流れていた中間デモも『未来への遺産』では中間デモがカットされたからその辺はわからずじまいだったし。
小町「あれ？ジョルノお兄ちゃん、ゲーム上手いね。普段からやってる？」
最低限の必殺技、スーパーコンボを使うくらいの初級者クラスはあるような…。でもジョルノがテレビゲームをやっているところなんて見たことがないぞ？
ジョルノ「ジョセフさんや材木座のプレイで大体わかった。最低限なら見よう見まねで出来るさ」
いや、ほとんどコントローラーを握ったことが無い奴が見よう見まねで格ゲーって…さすがはジョルノ。
後ろで面白く無さそうにしている承太郎は見えない。直視する勇気はない。
一方で三浦が疑問符を浮かべている。
三浦「つーかさー、あーし(アヴドゥル)が負けてるけどこれってどうなるわけ？史実だとあーしが勝ったじゃん？」
デモを見ていると……。
結局ポルナレフさんの勝ちはアヴドゥルが遊んでいた扱いになり史実通りに。じゃあなんのためのこのステージがあったんだとツッコミたい。
そしてスタクル入りした後はデーボ戦。これは内容はともかくとして史実通り。そして話は大きく飛んでンドゥール戦。
ポルナレフ「ちょっと待ってくれ」
そこでポルナレフさんから待ったがかかった。
ポルナレフ「そのゲームにはホルホースとＪガイルがいるんだろ？何でその戦いが飛ばされているんだ？」
確かに！
Ｊガイルはポルナレフさんの妹を殺した因縁深い相手だ。ポルナレフさんの見せ場と言っても過言じゃあない。
雪乃「多分だけど、ジョセフ師匠編のマライアって人と同じ理由では無いかしら？ホルホースって人は『無印』という方には出て来てないようだもの」
ん？
あ………。確かにホルホースは未来への遺産からの登場だった。アーケードモードは無印も未来への遺産でも対戦カードは変わらない。むしろ途中デモが未来への遺産では(無印で既出のキャラも含めて)削除されてしまっているし。
ポルナレフ「……そうか。それは残念と言うべきか…」
ヴァレンタイン「その代わり史実を再現したスーパーストーリーモードというものがあるがね。面白いことに如何に史実を再現したかを評価されるシステムが存在している。例えば空条博士がアヴドゥル君との戦いではアヴドゥル君を再起不能リタイア」させた段階で牢屋から出ているかどうか……とかね」
承太郎「あったな……確かにそういうことが……」
それはそれで面白そうだが、今はアーケードモードのポルナレフさん編だ。雑談している間にジョルノはンドゥールを倒し、次にミドラーさん……ってちょっと待て！
だから何で９英神の後にミドラーさん！？
それにジョセフ編の仮説を完全に否定された気分だ。何故ならンドゥールの後にミドラーさんを入れたのはマライア戦の代用としてミドラーさんを入れた説をこのポルナレフさん編では矛盾が生じてしまう。
何故なら……ここで出てくるべきはアレッシー(登場キャラ)のはずなのだから。
海老名「ついでに言えば史実ではミドラーとの戦いの時ではポルナレフって例のハンドシグナル(パン、ツー、マル、ミエ)をやった以外は特に何もしていないしね」
そのシーンも丸々カットされてるし。名シーンだったと思うんだけどね。
ちなみにミドラー戦の後は陽乃さん(チャカ)戦、その後にヴァニラアイス戦となったのでアレッシー戦は完全にカットされた。何でだよ！
ちなみにそのヴァニラアイス戦のデモでは三浦の前世のアヴドゥル死亡シーンが再現されていた。
三浦「あーし……気が付いたら死んでいたから知らなかったけど、こんな死に方だったんだ……」
一同「……………」
な、何も言えない……特に元凶だった俺は本当に何も言えない。
ジョルノ「とりあえず倒すよ」
ジョルノ……過去の出来事とはいえドライ過ぎだろ。
材木座のプレイでヴァニラアイスの攻略法を掴んでいたジョルノは時折凡ミスをしてダメージを貰うもヴァニラアイスを撃破。その辺りも史実を再現しているあたりそつがないと言うか……。
なんでも今は冷凍保存されているポルナレフさんの遺体は五体満足だが、それはジョルノがポルナレフさんの遺体の欠損を全て直してあるからだ。ヴァニラアイスのクリーム戦でポルナレフさんは足や手の一部を欠損していたらしい。
ジョルノの凡ミスは皮肉にもそこを再現してしまっていた。ジョルノ……知らなかったとはいえそれはポルナレフさんのトラウマをえぐり過ぎだろ。
そしてヴァニラアイス戦後の中間デモ。
はい、イギーの死亡シーンをバッチリ再現。しかもやりすぎのストンピングを忠実に。
結衣「サブレーーー！こんな死に方だったの！？ヴァニラアイス……許さない」
千葉村で君はその転生の屍生人を倒したじゃあないか。三浦やサブレの前世の仇は由比ヶ浜がきっちり取っていたんだよな。偶然ってホントに凄い。
そしてＤＩＯ戦。
ＤＩＯ…つまり俺の前世が承太郎にしこたまナイフを刺しまくった後にポルナレフさんから奇襲を食らったシーン(ちなみに花京院死亡のシーンはジジイ編で再現されていた)。
ＤＩＯはチャリオッツのサーベルを頭に受けるも時間停止をし、ポルナレフさんに一撃を加えて再起不能にするのが史実だが、ポルナレフさんのストーリーではそこで最終決戦。
ジジイの血を吸うシーンも無く、そこで滅多斬りにして終了。
エンディングは史実通りの物語の後にワンシーン追加されていた。帰りの機内でポルナレフさんが泣いているシーンだ。
ポルナレフ『俺はいつもそうだ。大切な物は失ってから気が付くんだ……アヴドゥル…イギー……』
……泣ける。泣いていい立場じゃあないが、どれだけポルナレフさんがアヴドゥルやイギーの事が好きだったのかが伺えるシーンだ。
ポルナレフ「そうだな……今だからハッキリ言えるが、私はアヴドゥルやイギーの事が好きだった」
三浦「ポルナレフ……あーしもポルナレフの事が好きだよ。多分……」
三浦が由比ヶ浜を見る。
結衣「うん。サブレもポルナレフさんに会うと凄い機嫌が良いからポルナレフさんの事が前世から好きだったと思う」
ポルナレフ「……ありがとう、結衣」
ポルナレフさんはココ・ジャンボの中に引っ込んでしまった。多分照れ臭くなったのだろう。
さて……次のキャラクターだ。次は…
←To be continued……
ポルナレフ
中距離タイプのスタンド故にスタンドモードでは任意に本体から離すことが可能。
連打系と溜め系の必殺技が多く、その手の技が得意な人向けの中級者以上の腕が求められるキャラ。ちなみに本城は溜め系のキャラは苦手なのでポルナレフとは相性が悪いです(^_^;)
必殺技
ミリオンスピット
判定、串刺しの刑でＪガイルを始末した連打技。連打が得意な人には
レイダーツ
素早く相手に向けて突進し、剣で突き刺す技。連続技に組み込みやすい。
シューティングスター
画面端に壁のように張り付き、斜めから相手を急襲する技。誰の時に使った技だっかな……(^_^;)
下溜めの上のコマンドで、溜め具合で威力が変化する。
串刺しの刑
コマンド乱舞系の技。その場で剣を薙ぎ払い、ヒットすると三連撃で攻撃する。最後の一撃は浮かせ技となっている。一旦ポーズを取るため、連続技には使い辛い。
スーパーコンボ
ラストショット
チャカを操ったアヌビス神戦で使用した剣先を飛ばす技。押した攻撃ボタンによってどういう軌道で飛ぶかが変わる。空中でも使用可能。
アーマーテイクオフ
アヴドゥル戦で使用。何故ポルナレフがこの技を以降の戦いで使わなかったのかは謎。
乱舞技で、性能的にはジョセフの師の教えのように切り上げ、相手が浮いている間に鎧を脱ぎ捨て、分身とともに空中でボコボコにする技。ブラボー・オー・ブラボー。