続いてイギーのストーリーだ。プレイヤーは…。
海老名がコントローラーを由比ヶ浜に渡す。
イギーの転生はサブレ。そのサブレの飼い主である由比ヶ浜にプレイヤーをやれということだろう。
結衣「や、優美子。あたしこういうゲームはやらないし」
ああゲーム好きの父親のプレイを見ているか、もしくはボンバー○ンとかマリ◯カートとか、後はF○(フー・ファイターズの事ではない)とか基本的に操作が簡単なものしかやらないって遊戯部との騒動の時に言っていたっけ。問題の起点であった格ゲーについてはよくわからない的な発言もしていたようなしていなかったような……。
結衣「ヨッシーが代わりにやるんじゃダメ?」
材木座「それでも構わぬが、我がサブレだったのなら飼い主の結衣にやってもらった方が嬉しいと思うぞ?」
犬の気持ちはよくわからないし、なによりサブレは由比ヶ浜になついているかと言えば微妙っちゃ微妙だが、材木座の一言は由比ヶ浜を奮起させるには充分な威力があったようだ。
確かにいろはや小町がDIOでプレイをしてくれたら俺も嬉しいかも?絶対に二人はDIOを使うことはないだろうけど。
結衣「あたしがイギーでプレイではすればサブレが喜ぶ……うん!頑張ってやってみる!」
キャラクター選択でイギーにカーソルを合わせてプレイを開始する由比ヶ浜。
場面はンドゥール戦で使われる砂漠ステージにてSPW財団の職員がスタクルメンバーにイギーを引き渡すシーンから始まる。
結衣「サブレって無理矢理ジョースターさん達に連れて来られたんだね……。確かにサブレなら怒るかも……」
だって本人だし。それを考えるとサブレは由比ヶ浜家で悠々自適に生活しているのかも知れないな。
ストーリーデモではポルナレフさんがイギーをバカにした発言をして顔にへばり付かれる。イギーお得意の顔面に「屁」だ。髪の毛をむしるというのもあるから、そのどちらかをポルナレフさんはやられたのであろう。
ポルナレフ「確かに当時の私はそう言ったかも知れないな。イギーの事を知っていたならばからかいはしなかっただろう」
そして怒ったポルナレフさんがイギーにドンパチを仕掛ける。そんなエピソードがあったのか?
承太郎「確かにそうなりかけたがアヴドゥルが止めた。イギーが俺達の旅に参加したのは9英神の時でかなり後の話だったからな。無理矢理戦いに持っていかなければゲームにならなかったのだろう」
そう言えばイギーが実際に戦ったのはペットショップくらいだったと聞いたしな。だから日常のケンカシーンをドンパチにするしかなかったのだろう。
気になるイギーの性能だが……小さい!
犬……しかも小型犬であるボストンテリアだから仕方がないが、イギー小さい!
本体モードの時はほとんど攻撃が当たっていないじゃん!
結衣「ほっ!えい!やぁ!」
だがそのイギーを操る由比ヶ浜の操作がせっかくのアドバンテージを活かしきれていなかった。
というか、本体モードの時のイギーって攻撃が当たりにくいという利点はあるものの、逆を言えば手足が短いから攻撃を当てにくいという欠点もある。
スタンドモードと切り替えながら上手く立ち回るのがイギーの正しい使い方らしいのだが、そんなテクニカルなキャラを格ゲー初心者の由比ヶ浜が使いこなせる訳がない。
格ゲー初心者に上級者用のテクニカルキャラとか……由比ヶ浜が可愛そうに思えてきた。(勝手に八幡がそう思い込んでいるだけでイギーは初心者から中級者用のキャラで必殺技の命中率はかなり高く、スタンドモードの通常攻撃のごり押しだけでかなり強い)
結衣「難しいよー!」
最初の1ラウンドを取られてしまう。これでマニッシュ戦は無くなったか?
本来ならこの段階でマニッシュは花京院にやられていたのだが。
結衣「あ、ザ・フールを出したら攻撃が当たるようになった!」
比較的弱めに設定されている第1ステージのポルナレフさん。ガチャコン(メチャクチャにボタンを押してプレイをする事)の攻撃でも面白いように攻撃が当たる。由比ヶ浜に合わせて難易度が最弱に設定されていることもあるだろう。
そして、ガチャコンプレイヤーは時としてものすごい奇跡をやってのける。
偶然にも由比ヶ浜は瞬獄殺コマンドを成立させていたのである。
結衣「あ、スーパーコンポが出た」
由比ヶ浜……それはどんなコンポだ?
スーパーコンボとはいわゆる超必殺技だ。DIOのロードローラーとかザ・ワールド、ナイフ投げ等がそれに該当する。
イギーの瞬獄殺コマンドで出たのはイギーが無造作に相手に近寄り、ザ・フールが敵の足を『イギーさん!やっちゃって下さい』と言わんばかりにキャッチ。そしておもむろに顔にへばりついた。サブレがやる顔にへばりついてオナラをするモーションだ。
次にどうなるかと思ったら画面がアナログテレビの未受信状態……いわゆる砂嵐画面になったかと思うと十数発の打撃エフェクトとヒット音。
普通の対戦画面に戻った後は倒れているポルナレフさんとその近くに立っているニュートラルポーズのイギー。
砂嵐中にどんな攻撃が行われていたのか凄く気になるんだけど!
八幡「あとさ……」
承太郎「ん?」
八幡「イギーの絵柄が時々別人……いや、別犬のように変わりすぎじゃね?顔にへばり付くときはリアルなボストンテリアの顔つきなのにさ、ニュートラルポーズの時とかは何か別の犬種になっているような気がするんだけど」
スタクルメンバー(転生含む)「…………………」
おい、そこで黙るなよ。何か心当たりでもあるのかよ。
そうこうしている内に由比ヶ浜操るイギーはポルナレフさんを撃破。中間デモにてポルナレフさんは味方から野次られる。
ポルナレフ「まぁ……確かに昔の私はこんな性格だったな」
結衣「今からじゃあ想像できないし。さがみんが知ったらビックリするんじゃあないかな?」
今日は用事で不在の相模は確かにポルナレフさんに憧れているような節がある。昔のポルナレフさんの事を再現しているこのゲームを見たらビックリするだろう。
そして中間デモは続く。アヴドゥルがイギーの好物であるコーヒーガムを一枚渡そうとすると、その隙を突いて箱ごと奪う。躾が必要だと判断したアヴドゥルが次の対戦相手のようだ。
三浦「確かにやられたね。けど、こんな戦いを始めた記憶は無いんだけど……」
承太郎「この直後にンドゥールの襲撃が始まったからな」
結衣「サブレのコーヒーガム好きって前世の頃からだったんだ……」
普通はいないわな?ガムが好きな犬って。それもコーヒーガムって。
材木座「変な犬よな」
お前、サブレがここにいたら髪の毛をむしられてるぞ?サブレは頭が良いから人の会話を理解できている。動物組のリーダーをやっているし。
アヴドゥル戦もやや危なげだったが勝利。イギーってスタンドモードのごり押しが強いな……。
続いて次のステージは予想通りンドゥール戦。これはある意味では史実通りだろう。ンドゥールは承太郎とイギーで倒したらしいし。
ちなみにだが攻略本でのコマンド表を見てみると、イギーはスタンドモードでジャンプ中に上ボタンを押すと、ンドゥール戦で使ったグライダーで滑空することが出来るらしい。史実……いや、このゲームを作った世界にとっては原作か……原作の再現率が半端ないな……。
次はミドラーさん………っておい!
八幡「………なぁ、確かイギーって大アルカナカードのスタンド使いとの戦いではいなかったんだよな?」
承太郎「ああ。大アルカナのスタンド使いはイギーで最後だ」
八幡「じゃあ何でミドラーさんと戦ってんだよ!ミドラーさんとの戦いの時にはイギーいなかったじゃん!」
いや、苦肉の策だったのだろう。そうでもしなければジョセフ同様に敵がいなかったのだと無理矢理自分を納得させる。
次のステージはチャカだ。これも史実とは全然違う………。
………と、思ったら。
陽乃「ううん。ある意味では史実通りよ」
はい?
陽乃「ねぇ、私が犬嫌いなのは知ってるよね?でもおかしいとは思わない?基本世界の(原作俺ガイル)わたしは犬嫌いどころかむしろ猫よりも犬の方が好きらしいって知ってるかな?」
そうですね。陽乃さんの犬嫌いは筋金入りだ。犬嫌い所かむしろ犬恐怖症を通り越して犬憎悪症にまで悪化している。が、基本世界の陽乃さんは犬嫌いではなく、むしろ犬好きらしい。あれ?どうしてこうまで基本世界と違いすぎるの?
………ん?そう言えば陽乃さんの犬嫌いの原因って確か……。
陽乃「そうよ。イギーが原因。承太郎に刀を折られたわたし(アヌビス神)だけど、まだその段階では生きてたの。で、刀身を拾った子供を操って背後から奇襲しようとしたんだけど……」
あ、思い出した。
陽乃「投げようとした瞬間にイギーに躓いてコントロールをミスってナイル河にドボン……そこでアヌビス神は錆びて死んじゃったの……」
ああ……。それで犬が嫌いになったし川限定でカナヅチになったのね……。納得したし史実通りだ。
スタッフがそこまで見越した上でこの対戦カードを組んだのなら神采配とも言える。偶然だろうけど。
由比ヶ浜はところどころでラウンドを落としているからマニッシュの乱入はなし。次のステージはアレッシー。
ジョセフ「あの時のイギーは行動を共にしてはおっても仲間としてワシらを認めておらんかった。アレッシーとマライアが同時に攻めて来たときもどちらにも参加せんかったのう」
つまりこの戦いもゲームオリジナルのドンパチと言うわけか。あ、セト神の攻撃を食らった。
結衣「イギーの子犬時代ってどうなるんだろ!サブレには悪いけど興味ある♪」
おい飼い主……。
って、え……?
結衣「全然変わって無いんだけど…というか可愛くない顔でガムを噛んでるだけだし……」
うん。ホントだね。
サブレは可愛いし、ゲームでのイギーも可愛いけど、このイギーは可愛くない。
世の中舐め腐っているっていうか、目が腐ってるって言うか……。あれ?なんか親近感を感じる。
そしてアレッシーを倒したイギーは鬼門のヴァニラアイス戦へ。
ペットショップ戦はペットショップが『未来への遺産』からの登場キャラなので削除されている。イギーの見せ場だったであろう故に惜しいな。
え?前世がDIOだったくせに何でジョースター寄りのコメントだって?
俺はジョナサンの転生でもあるし、何より史実は史実。創作は創作だ。別に考えなければ楽しめるものも楽しめん。
さてさて。中間デモでは史実通りにアヴドゥルは死亡。本来ならポルナレフさんがやる戦いをイギーが代行。
由比ヶ浜は仗助の承太郎や三浦のアヴドゥルがここで負けた経緯から、材木座にバトンタッチ。これが初めての共同作業です♪
ケーキ入刀か!
そして史実におけるストンピングシーンは丸々カット。イギーが主人公なのにそれはないよね。でもさ、画面外からノコノコと現れて『やったなイギー。アヴドゥルの仇を取れたぜ』とか言ってくるポルナレフさんに本物のポルナレフさんが背中で哀愁を漂わせていた。
そりゃ史実ではここでポルナレフさんはかなり辛い目に遭ったというものな…。こりゃ無いわ……。
そしてDIO戦。
うん、花京院の扱いにはやっぱり悪意を感じる……。そしてジジイとDIOが戦った場所で最終決戦。
空烈眼刺驚は本体モードでいれば何もせずに回避できる。おい、俺はそんな間抜けな真似はしないんだけど……。俺の中のディオがうるさいんだけど。
そしてDIOを倒してエンディング。
イギーのエンディングは元のニューヨークの野良犬に戻り、野良犬達の王になって可愛い彼女(嫁?)を見付けて気ままに幸せな生活を送った……のかも知れない。チャンチャン♪
………そこはハッキリさせろよ!どうせ創作なんだしさ!
結衣「あ、このエンディングで思った。サブレのお嫁さんを探さないと」
八幡「あと首輪の管理な。イギーの経歴を見てると犬種に関わらず、普通に野良犬でもたくましく生きるぞ?」
結衣「う……わかってるし。でもサブレ、ヒッキーから貰った首輪を結構気に入ってるみたいだよ?多分野良にならずにヒッキーの家に行くかも?」
八幡「最悪の場合はカマクラとペットショップを連れて野良になりかねんが」
元がイギーのサブレならやりかねん。
徐倫「……と、今日はもうお開きにしない?父さん達の仲間は全員クリアしたし、キリがいいしさ」
……まぁ、これだけ長い時間やってればそんな時間にもなるか。
ヴァレンタイン「ふむ。では明日もまたお邪魔しよう」
閣下、暇なんですか?
大統領が暇な訳がないか。平行世界の時間を上手く調整しながら息抜きを兼ねていらっしゃっているのだろう。
ん?
八幡「………あ、仕事が全然進んでない」
SPW財団幹部達「あ…………」
←To be continued
イギー
格ゲージョジョのチョイ・ボンゲ。
スタンドモードでの通常攻撃のゴリ押しが強く、初心者向きのキャラクター。通常こういうキャラって中級者向け以上のキャラなのだが……。(←チョイ使い)
必殺技
サンドアタック
突進技。イギー版のスーパー頭突きとでも言うべきか?
サンドクラッシュ
対空技。イギー版のサマーソルトでも言うべきだろう。
サンドクラッチ
どんな技たったのかは忘れてしまいました。移動投げだったような気もしますが……。
サンドマジック
イギー版のヨガテレポート。砂の中に潜り、ボタンに応じた場所に瞬間移動する。
スーパーコンボ
ビッグサンドウェーブ
ザ・フールを砂の波にし、イギーが波乗りしながら相手に突進する技。当たり判定が強く素早い為、イギーの主力武器。
サンドストーム
イギー版の瞬獄殺。コマンドも効果も正に瞬獄殺。違いと言えばゲージ消費が1つであること。滅多に当たらない。