やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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前回までのクリスタル・クルセイダーズの冒険

ミドラーの情報により、南北戦争時代の戦場、サバンナで待ち伏せを受けるという情報を得たクリスタル・クルセイダーズは、高級マイクロバスから2台のハイエースに乗り換え、別れて行軍を開始!

2台に別れたうち、八幡と承一郎が乗った車が「運命の車輪」のズィー・ズィーの襲撃を受ける!
20年前の古びた車ではなく、パワーと頑丈さを売りにしたトラックで攻めてくるズィー・ズィーに苦戦を強いられる八幡と承一郎!
このまま力負けしてしまうのか!?
それとも主人公の維持と逆転の発想で切り抜けるのか!?
どうなる!ダブル主人公!

カメオ(故人)触れろよ(涙)


春擬きとRally Go Roundの運命

side比企谷八幡

 

俺と承一郎といろはの三人は危機的状況に陥っていた。

水上を走るトラックに猛スピードで迫られているからである。

 

ズィー・ズィー「死ねぇぇ!ジョースター!」

 

ただ水上を走るトラックが来るだけだったらそれほど恐く無いのだが、なんかバンパーがクワガタみたいなハサミ型の刃が付いてるし、ラジエーターとかエンジン部分とかから銃口みたいなのが飛び出ていて何か射ってきてるし。

承一郎のプロテクターのお陰で痛くないけど。

 

承一郎「あまり多用したくは無いんだけどね」

 

承一郎は俺達を掴んで空間をつなげ、反対側の河原へと跳んだ。

 

承一郎「行くぞ、八幡」

 

八幡「了解だ。援護を頼んだよ?いろは」

 

いろは「了解です。ハチ君」

 

俺と承一郎は波紋の呼吸をして水上を走った。

 

八幡「そういえば、何気にタッグを組むのは初めてだな。俺達」

 

承一郎「そうだね。頼りにさせてもらうよ。八幡」

 

二人で運命の車輪を殴るが効果はない!

くそ、マジで波紋の戦士二人分の攻撃力をモノともしないなんて!

 

ならば!

 

八幡・承一郎「銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)

 

あ、承一郎も考えていることは一緒だったらしい。

 

金属に波紋を通すこの攻撃ならば通用するはずだ!

 

…と、思ったのだが。

 

ズィー「バカめ!そんな攻撃が通用するか!対落雷用処置の為に絶縁体が仕込んであるんだよ!」

 

運命の車輪は銀色の波紋疾走をモノともせずに俺達二人をはね飛ばす!

 

いろは「エメラルドストライク!」

 

カンカンカンカン!

 

いろはがエメラルドストライクで援護をしてくれるが、悲しいかな、ザ・ジェムストーンやブラッディシャドウでのパワーでもどうにも出来なかった運命の車輪では、エメラルドストライクでは威力不測でどうにもならない。

それでも構わずいろははエメラルドストライクで援護をし続けてくれた。

 

ズィー「ちっ!威力はなくても雨粒のように断続的にやられると鬱陶しいぜ!」

 

なるほど、これがいろは の狙いか。

それに、ストライクで援護しつつ、時折ヒーリングで治療してくれる。

遠距離回復ってマジでチーとだよな。

 

ズィー「カンカンカンカン鬱陶しい攻撃だな!あの女のガキから始末するか」

 

運命の車輪はいろはに狙いを定めて車を走らせた!

 

承一郎「させるか!八幡、いろはを守れ!」

 

承一郎は空間を繋いで俺をいろはの側に飛ばした!

あいつ、女性陣には甘いところがあるが、とりわけいろはには激甘だ。

なんでもエリナに対しては尊敬に近い感情を持っており、更には好きな人の妹といろはの声がそっくりだとか。

その為か、こうしていろはがピンチになると、こうして過剰に反応する。

お陰で一瞬でいろはの直衛に回ることが出来た。

 

八幡「ナイスだ承一郎!お前にも千葉の兄の素質があるぞ!シスコンは千葉の兄の鑑だ!だがいろははやらん!」

 

俺はいろはを抱き寄せながら、「パウッ!」っと鉄橋の鉄骨に飛び移る。

 

八幡「この高さなら追ってはこれな…うそん」

 

ガリガリ!

 

奴の車は橋げたを垂直に登って俺達を追ってくる。

 

承一郎「どういう物理法則だ!」

 

承一郎が奴に食らいついて攻撃をしかける。

しかし、奴はびくともせずに承一郎を無視して追ってくる。

 

八幡「くそっ!もう一回川に降りれば!」

 

承一郎「ダメだ八幡!」

 

承一郎の警告も少し遅く、飛び降りた俺達を狙って奴の銃口から射たれる何かが俺達を穿つ。

 

八幡&いろは「がはっ…!」

 

嘘だろ?このプロテクターを破れるのはルビーレーザーくらいしか…

 

ドボン!

 

俺といろはは水中に落下した。

 

一瞬意識をもっていかれはしたが、回復をして浮上する。

 

そして回復を終えて再び浮上すると、承一郎が一人で奴のトラックの進行を止めていた!

しかし、あの体勢はマズイ!

弾く波紋で何とか押さえているが、トラックの真っ正面に立っていては…

 

ズィー「バカめ!」

 

トラックの銃口から次々と弾が発射され、更には例のクワガタみたいな刃が承一郎に迫る!

 

八幡「承一郎!」

 

承一郎「来るな!いろはを守ってろ!」

 

承一郎は再び影を覆って逃げようとするが…

 

ガシッ!ガシッ!

 

奴の車体から伸びたコードが承一郎に絡み付いて電流を流し始め、感電した承一郎の行動が遅れてしまった。

 

承一郎「ぐあっ!」

 

スパアァァァァァン!

 

電流によって弾く波紋を途切れさせてしまった承一郎は、プロテクターごと刃で……

 

 

タルカスにやられたツェペリさんのように腹部から横一閃に切断され…トラックにはね飛ばされた。

 

八幡「じょ、承一郎ぉぉぉぉぉー!」

 

承一郎「…………」

 

ボチャボチャ…

 

言葉もなく承一郎は川に落下し、そのまま沈んでゆく。

 

ズィー「かった!まずは5人目のDIOの息子!完!」

 

八幡「嘘だろ?なんて…呆気ない…」

 

先日ミスタが始末したホルホースの言葉がよぎる。

人間の最期なんて大抵は呆気ないものだと…

まさか、それを目の当たりにするなんて…

 

八幡「やろう!ズィー・ズィー!」

 

ズィー「はっ!DIO様の転生とも聞くが、所詮はガキはガキ!貴様を動けなくして拐うもよし、プッチが言うにはDIO様の骨で最悪DIO様の魂を甦らせる事は可能だから殺しても構わないらしいなぁ!」

 

ちぃっ!奴等め!そこにとうとう気付かれたか!

最悪、俺の命を盾にという作戦も、もう使えない!

 

ズィー「殺しても良いのならば、もう遠慮なんかする必要もないよなぁ!クソガキがぁ!」

 

運命の車輪は承一郎にやったように、再び突進してくる!

しかも、承一郎がやられた以上、援護も期待できない!

ならば!

 

八幡「いろは!」

 

俺はいろはを再び抱き抱えて水中に潜った!

水上は走れても水中は走れないよな!

俺は潜水の要領で潜っていく。

途中、いろはに口移しで空気を送り、潜って反対側に逃れようとするが…

 

ズィー「バカめ!水上を走れるように出来なくすれば良いだけだ!」

 

八幡「!!!」

 

俺はいろはを弾く波紋で突き飛ばして俺から遠ざける!

 

いろは『ハチ君!』

 

八幡『ザ・ジェムストーン!』

 

ジェムストーン『無駄無駄無駄無駄無駄無駄!』

 

ズィー「もう遅い!脱出不可能よ!」

 

八幡『くそっ!息が…たった一呼吸で良い!空気を!』

 

ここでの俺の選択肢

 

1、ブラフォード戦みたいに川底から石をどかして空気を吸い込む。

 

2、突然逆転の秘策を思い付くか承一郎が復活して助けに来る!

 

3、逆転不可能!現実は非情である!

 

よしっ!ここは1だ!

俺はラッシュでトラックの沈没を遅らせながらも川底にたどり着き、大きめの石を退ける。

…………が、1CCすらも空気は出てこなかった。

 

八幡『ですよねー』

 

俺はアホかー!流れがない湖とかならともかく、流れが激しい川の、しかもほとんど海に近い流域の川底の石の下に空気が残っているわけ無いだろうがぁ!

 

八幡『チッ…詰んだ…か』

 

俺はとうとう酸欠になり、スタンドが消えてトラックに押し潰されてしまった。

 

ズウウゥゥゥゥゥゥン…

 

いろは『ハチくーん!』

 

ズィー「また勝った!これで第6部外伝、完!ついでに『やはり俺の奇妙な転生は間違っている。』も完!」

 

メメタァ!

 

←To be continued




八幡ぁぁぁぁぁん!承一郎ぉぉぉぉぉぉぉ!

本作とコラボ主人公がやられたぁ!

どうなってしまうのかぁ!第6部外伝と5人目のDIOの息子ぉ!

続きは次回!

なお、今回のタイトルは前回がそれぞれの第一期OPからとったので、今回は第二期OP、俺ガイル続の「春擬き」とニセコイ第二期の「Rally Go Round」から取りました。
やはり主人公二人がタッグを組むサブタイトルならこうでないと!
え?負けてるじゃあないかって?
何の事ですか?(目そらし)

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