やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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ジョジョの代表的な主人公、承太郎編です。


エンディング 空条承太郎編

承太郎の前に倒れているベガ

 

承太郎「どうやら俺の勝ちのようだな?ベガ」

 

ベガ2「くっ!異世界のスタンド使いめ……」

 

承太郎「だが、弱っているテメェをぶちのめして終わらせるのは俺の人生に後味の悪いものを残す。その体がサイコパワーとやらで回復するのに何秒かかる?治ったと同時にスタンドを叩き込む!」

 

ベガ2「ククククク……バカめ!」

 

サイコボールを承太郎にぶつけるベガ。

 

ベガ2「ここに来て貴様はやはりただの人間よ!だが、このベガ様は違う!人生に悔いを残すだとか、後味の悪いものだとかは関係ないわ!食らえ!サイコクラッシャー!」

 

(サイコクラッシャーで突進してくるベガ2)

 

承太郎「やはりテメェはDIOと同じだな……スター・プラチナ・ザ・ワールド!」

 

ブウウウウウウン………

 

承太郎「やれやれだぜ。こんなところまでDIOの野郎と同じだったとはな。テメェにはもぅ、何も言うことはねぇ。とても憐れすぎて………何も言えねぇ」

 

帽子を被り直し、そして指を向ける

 

承太郎「全ての悪行のツケを……払うんだな、ベガ!」

 

S・P「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!オラァ!」

 

時が動き出す

 

ベガ「な、なにぃ!バカな!これが空条承太郎のスタンド能力というヤツなのか!」

 

S・P「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!オラァ!」

 

体が崩壊するベガ

 

ベガ2「バカな!このベガが……このベガがぁぁぁ!ヌハハハハ!今回は私の負けだ!しかし、私は死なぁぁぁぬ!悪の心が人の中にある限り……私は何度でも……復活………ぐはぁぁぁぁ!」

 

ベガ消滅

同時に地獄門に光の矢が吸い込まれる。封印の儀だ。

 

楓「今度こそ、本当にさよならだ……義姉さん……」

 

禍々しかった空が、まるで何事もなかったかのように雲ひとつない、澄みわたった空に変わる。

 

承太郎「お前の敗因はたった1つだ……ベガ。たった1つのシンプルな答え………」

 

背中を向け、煙草をふかす。

 

承太郎「何度も言わせるな……悪党ども。テメェらは俺を怒らせた………」

 

サウスタウン

 

ムイムイ「これで全部が終わったね?ジョースターと火の勇者達♪」

 

ナコルル「元の世界には責任をもってお届けいたしますので、安心して下さいね」

 

卍丸「じゃあな!ジョセフのじいちゃん!承太郎!」

 

ジョセフ「楽しかった……辛いこともあったが、それ以上に楽しかった……。心からそう思う」

 

カブキ「ああ!それじゃあな、しみったれたじいさん!それにそのケチな孫よぉ!俺様のこと、忘れるなよぉ」

 

承太郎「忘れたくても忘れるキャラをしてねぇぜ。テメェはよ。女好きも程ほどにな。元気でな」

 

静「おじさん、パパ。そっちの私の事をよろしくね?必ず見付けてね?………わりかしマジで……」

 

承太郎「やれやれ……肝に銘じておくぜ。11年後の杜王町だな。それよりも……春麗とかいう女刑事にしょっぴかれたテメェの相棒は良いのか?」

 

静「半年後にはキムさん、更に半年後にはガイさん、その後もハイデルンさんとかが更正を担当するって。そのうち隙を見て逃げ出すんじゃあないの?」

 

承太郎「本当にやれやれだぜ。俺の知ったことじゃあないがな……帰るぞ、ジジイ」

 

ジョセフ「ああ。元気でな、静。10年後に必ず会おう」

 

ウォークマンを耳に付け、ナコルルに導かれるジョセフ達。

 

……その後。

 

元の世界で花京院やポルナレフ達と再会し、今後も協力しあうことで合意し、それぞれの故郷へと戻る。

その2年後………イタリア

 

承太郎は基本世界とは違い、自らジョルノ・ジョバァーナと接触を図る。

EOH事件で既にジョルノという人間の人となりを知っていたからかも知れない。

ディアボロとブチャラティチームの戦いに介入し、本来ならば死んでいたブチャラティ、アバッキオ、ナランチャを救出。

一方で、ポルナレフの方は生存していたモハメド・アヴドゥルがポルナレフのピンチを救う。

 

ポルナレフ「メルシー。アヴドゥル。またひとつ、借りが出来てしまったな……」

 

アヴドゥル「野暮な事を言うなよポルナレフ。お前と私の仲だろう?」

 

死を回避したポルナレフは、ジョルノに矢を託し、イタリアにおける事件を終結させる。

 

レクイエム『この私を前にして、真実に到達することは決してない。それが、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム。私のこの能力は、本体であるジョルノ・ジョバァーナも決して知ることはない』

 

承太郎(オーバーヘブンを持つこの俺を除いてはな…これで懸念するべきはあと1つか……)

 

ピリリリリ!

携帯が着信し、電話に出る承太郎。

 

徐倫「パパ?数ヵ月も帰ってこないで何してるの!?早く帰ってきてよ!」

 

承太郎「分かっている、徐倫」

 

グレる事なく、まっすぐに育っている徐倫からの電話だ。

基本世界と違い、家庭円満ですくすく育っている徐倫。

若干ファザコン気味であり、将来親離れできるのかと心配になる。

 

承太郎「だが、あのアナスイとか基本世界で徐倫を嵌めやがったロメオとかという野郎に徐倫を渡す気は全く無いがな……ヤレヤレ」

 

自覚は無いが、承太郎は承太郎で徐倫に首ったけだったりする。血は争えないのか、それは母のホリィにそっくりなまでに子離れ出来ていない承太郎だった。

 

承太郎「徐倫。新しいお兄ちゃんをじきに紹介してやる」

 

徐倫「新しいお兄ちゃん?仗助みたいな?」

 

承太郎「ああ。楽しみにしておけ」

 

徐倫「やったー!パパ、大好き!でも、一番はやっぱりパパだよ!早く帰ってきて欲しいな!」

 

承太郎「ヤレヤレ………分かっている。ママの言うことをちゃんと聞いて、良い子にしているんだぞ?」

 

ピッ!

電話を切る承太郎。

 

承太郎「守って見せるぞ……徐倫。プッチの下らん野望から……運命からお前をな……『運命なんてものはくそっくらえ』……そうだろ?卍丸。俺も抗うぞ……運命からな……どんな手段を使ってでも……」

 

いくつもの困難を乗り越え、運命を覆してきた空条承太郎。今の彼ならば、エンリコ・プッチの野望を食い止める事が出来るだろう。

悪が栄える事はない。空条承太郎がいる限り。

 

承太郎「帰ったぞ……良い子にしていたか?徐倫」

 

徐倫「うん!お帰りなさい!パパ!」

 

帰宅した承太郎に8歳の徐倫が満面の笑みで出迎え、その巨体に抱き付く。

承太郎は普段の強面からは想像がつかないほど優しい笑顔で徐倫を受け止める。

 

徐倫「あたし、将来は絶対にパパのようになる!それでね、それでね?パパと一緒に悪者をやっつけるんだ!」

 

仗助「おっ!頼もしいじゃあねぇか!徐倫!」

 

ジョルノ「僕も協力しますよ。徐倫」

 

静「しずかもー!しずかもお姉ちゃんと一緒にやるー!ね?パパ?」

 

ジョセフ「頼もしいものじゃな。ワシは徐倫から感じるよ……ワシがエジプトや杜王町で感じたお前達の黄金の精神を……徐倫や静からな。安心して次代に託せるな?承太郎……」

 

その黄金の精神は受け継がれる。

空条承太郎の意思を受け継ぐジョースターの血統が続く限り。

いつまでも……いつまでも……。

 

承太郎「ああ……全くだ」

 

FIN




はい、承太郎編のエンディングです。

EOHのエンディングを踏まえ、花京院とアヴドゥルの生存は第4部や第5部の結末を変え、第6部はそもそも発生すらしないという御都合主義エンドにまとめてみました。
たまには報われる承太郎のその後というエンドがあっても良いのではないかと思います。
それでは次回はジョセフのエンディングです。
大筋は変わらないとは思いますが、ジョセフですからねぇ……(^_^;)

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