やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

556 / 742
騙しの手品で辛くもエドモンド本田を退けた静・ジョースター。
残るは第三章から本人も知らない所でいじり続けていたメーラー大門こと大門五郎!
KOF初期より草薙京や二階堂紅丸と共に日本チームで活躍していた大門五郎を相手にどう立ち向かうのか!?
ストライカー禁止状態でどうする!?静・ジョースター!


地獄の大門五郎

Sideなし

 

「これは大番狂わせ!あの相撲界の異端児、エドモンド本田を無名のジャパニーズ女子高生が下すなど、誰が予想できていただろうか!?これまで麻宮アテナ選手を始めとして女子高生が優勝候補選手を下す大番狂わせを見せてきたKOF!まさか今回もそれを見ることが出来るとはぁぁぁ!目が離せません!」

静(好き放題言うんじゃあないっつーの………コオォォォォ)

 

いくら罠を張るためだけとはいえ、150Kgの体重をマトモに腹部に受けた静は、表情ほど余裕があるわけではなく、波紋の呼吸で回復に専念していた。

腹部だけではない。

百裂張り手と打ち合いをしていた際に張り手を捌いたり、逆に山吹色の波紋疾走(サンライトイエロー・オーバードライブ)を手刀で弾かれていた際の腕のダメージも、実は無視できない程のダメージを負っていた。

 

大門「………」

静「チイっす。大門先生。日頃のお礼を返す為に、全力で行かせて貰うっすよ?グレートにねぇ」

 

静かに道着の上着を脱ぎ捨て、トレードマークの日の丸鉢巻を結びなおしてリング内に飛び込む大門に一声かける静。

 

大門「うむ。軽口を叩いておる暇があるならば、少しは回復に時間を使うがよい。その特殊な呼吸で、他の者よりも早く体力を回復させる事が出来るのであろう?」

静「………流石は大門先生。目ざといッスねぇ」

 

波紋の戦士の特権とでも言うのだろうか?

波紋の呼吸によってインターバルの時間での回復量は他の選手よりも優れている。

 

大門「ふ………観察していればわかることよ。それに、ワシにとっても都合が良い。お主にはお灸を据えねばならんからな。お主の体力が有り余っておればおるほど、躾け直し甲斐があるというものだ」

 

大門の言葉を聞くと、静は口許に指を当ててコテンと小首を傾ける。

 

静「はて、躾け?私、大門先生に何かしましたっけ?」

大門「ほぅ………嘘メールアドレスがどうとか、その手の話でワシの名前を方方に吹聴しとると聞いたが?ワシを困らせて、そんなに楽しいか?静・ジョースター」

 

アドレス間違いの通知に返ってくる、Mailer daemonのdaemonの部分をモジッてメーラー大門五郎とイジっていることである。

元々の世界でもKOFはゲームとして発売されており、身内以外には嘘アドレスを息するように教えるDIOと静はMailer daemonにかなりお世話になっており、その都度「今頃メーラー大門五郎先生からメールが届いているだろうなぁ………勤勉な人だから即返信をせっせとやっていらっしゃる………」と失礼極まりない事を日頃から言っていた。

それが元の世界で創作物のキャラクターに対して言っているのであればつまらないボケで終わるのであるが、恐れを知らない性悪コンビはよせば良いのに大門五郎が現実に存在するこの世界に来ても同じ事を吹聴していた。

むしろ本人の耳に届くように普段の倍は言い回っているほどである。

 

静「そんな!こんなに私は大門先生をリスペクトしていると言うのに、何がそんなに気に入らないの!?それに連続背負投げ(地獄極楽落とし)をしこたま食らって、懲りているというのに!」

 

静の言葉を聞き、糸目の大門の目がクワッ!と見開く。

 

大門「その態度のどこが懲りておるというのだ!ちっともリスペクトしておらぬではないか!」

静「リスペクトしてますよ!むしろ大門先生の勤勉さを見習って、草薙京と二階堂紅丸も働くべきだと進言する!紅丸は女のケツを追ってばかりいるし、ポルナレフさんの髪型を真似しているし、京は高校2留の上にネスツのイザコザが終わった後は放浪三昧だし!」

大門「お主………会ったこともない相手によくそこまで言いたい放題ツラツラ言うな………本人達が聞いていたらタダでは済まぬぞ?」

京「もう聞いてるぜ?大門」

 

声に気が付いて二人が振り向くと、そこには草薙京と二階堂紅丸が、沙希に敗れた矢吹真吾を伴って立っていた。

日本チームの結束は強い。

もはや親友兼ライバルという関係である京と紅丸(とおまけの真吾)が、大門の試合を応援しに来ないわけがない。

 

京「へぇ………?テメェ、初対面なのに人が気にしていることをツラツラと並べやがって………どういう性格してやがる?」

紅丸「言うねぇ?可愛い子ちゃん。ジョジョに登場するポルナレフの事は知っているけど、この髪型は俺様のファイティングスタイルとして独自にしているのさ。真似しているなんて言われるのは心外さ。可愛そうだけど、ゴローちゃんが言う通り、性根を叩き直してもらった方が良いぜ?マドモアゼル」※1

 

京はわかりやすく怒っており、紅丸は自慢の髪が猿真似だと言われて少し呆れている感じである。

 

大門「ぬぅ………短気な京はともかく、女性に甘い紅丸を初対面でこうまで言わせるとは………」

静「褒めちゃイヤン♪」

大門「褒めとらんわ!アンディさん。苦労していますね………」

アンディ「わかってくれるか………大門………」

 

変なところで意気投合するアンディと大門。

このアンディはいつもの大会で顔を合わせる大門とは別人なのだが、細かい事は触れないのがKOFのマナーだと言うものだ。

 

アンディ「ところで静。君、波紋の呼吸とやらは良いのかい?」

静「ハッ!しまったぁぁ!」

 

静も修行の成果により無意識で波紋の呼吸を日常的に(それこそ寝息が波紋の呼吸だったり)しているのだが、今のように治療を促進させる為には意識を集中させる必要がある。それを大門をイジる事に夢中になってしまい、中途半端な回復しかできていなかった。

 

静「このために私を雑談に引き込むとは………中々策士じゃあ無いですか………大門先生。抜け目のない糸目め………」

大門「お主が勝手にワシをおちょくっていただけだろうが!いい加減にせい!」

 

ここでインターバルタイムが終了。

大門は着ていた柔道着の上着を脱ぎ捨てる。

 

静「イヤン♪女の子相手にだ・い・た・ん♪」

大門「………………」

 

もはやイチイチ相手にしていたら胃に穴が開くと思った大門は、静を無視して一礼し、大きく腕を広げてから「バン!」と両手を叩く。

それだけで周囲が震度1くらいの局地的な地震が発生する。

大門の力の強さが現れていると言えるだろう。

そしていつでも相手を掴めるように前に腕を突き出す構えを取る大門。

そこで静の表情からも笑みが消え、自然体になる。

本気になったということだ。

 

「静!バーサス!大門!」

 

大門「覚悟はよいか?静・ジョースター」

静「そっちこそ、覚悟は出来てる?私は出来ている」

 

「ラウンド4………レディー………ゴー!」

BGM…Funky ESAKA(KOF95 日本チームのテーマ)

 

大門「ふんごぉ!」

 

ラウンド開始早々、大門は両腕を高く上げ、片膝を突いて地面を掌で叩く。

 

静「ぐっ!!」

 

局地的な地震に襲われ、その震動によって静は立っていられなくなり、ダウン。

 

静「これが………地雷震!?」

 

地雷震。

前述する通り、大門の気が大地の気脈に影響を与え、局地的な地震を発生させる必殺技だ。

しゃがんでいたり、宙に跳んでいれば回避する事が出来るのだが、大門の地雷震を構えから予測して跳んで回避する芸当が出来るのは長い付き合いのある京と紅丸くらいだ。

 

静「く………野郎………!?」

 

ただの地震程度と思って侮っていた静は思わぬダメージに驚き、対応が遅れた。

すぐに立ち上がろうとするも………

 

大門「言ったであろう?性根をしっかりと叩き直すと」

静「いつの間に!」

 

すぐ側まで接近してきていた大門がダウンしていた静の胸倉をムンズと掴み、片手で斜め45°の位置まで持ち上げる。

 

静「キャーッ!エッチ!変態!糸目の熊ぁぁ!」

大門「諦めい!仮にお主がイタイケな少女であろうとも、この場に立っている以上は一人の武術家!容赦などせんわ!仮に紅丸や山田十平衛先生でも、この場で手を抜く事などない!そもそも、その悲鳴だとて演技であろう!」

 

静の叫びなど気にも留めずに間髪入れず、大門はそのまま背負投げで静を投げ落とす。

切り株返し。

ダウンした相手を無理矢理掴んで持ち上げる技だ。

そして大門の言葉は全て正しく、静のそれは大門を動揺させる為の演技である。そして大門は例え相手が本当のイタイケな少女………麻宮アテナやクーラ・ダイアモンド、ナコルルであろうとも立ち合いの場にいる以上は相手を一人の武術家と認めて敬意を払って手を抜く事などしない。そしてそれは女好きを公言する二階堂紅丸や山田十平衛でも同じで、手を抜く事はない。

静も普段ならば投げ封じをしようとするだろうが、完全に持ち上げられてからの背負投げである為、自ら跳んで投げを封じる事ができず、投げられるしかなかった。

 

大門「ほれ。喚きつつもしっかりと受け身を取って衝撃を緩和しているではないか………しかもキッチリと反撃をしてきおって………」

 

素直に投げられる事を選択した静だが、本体は何も出来なくてもスタンドは抵抗できる。

咄嗟にアクトンACT1を出し、大門に反撃の拳を加えていた。

 

静「いつつ………やられっぱなしは性に合わないっつーの」

 

再び切り株返しを食らってはたまらないと静は痛みを無視して即座に立ち上がり、間合いを取ってから息を整える。

そして、地雷震対策でしゃがみ態勢を取っていた。

 

静(迂闊に近付けば投げられる!ならば!)

 

今度は透明にしたアクトンをACT1にし、しゃがんでいる自分を囮にコッソリと飛ばして上から攻撃をしようとするが………

 

大門「甘いわ!お主ならそうやってくると思ったわ!似たような攻撃手段をしてくる者もいたからな!」

 

今度は腕を頭上に伸ばし、うえから奇襲しようとしている透明のアクトンACT1を掴み、再び背負投げ。

切り株返しの対空技バージョン、「雲掴み投げ」である。

そして大門が言っている手段を取るのがナコルルだ。

意識を自分に集中させ、お供に連れている相棒の鷹、ママハハで上から奇襲をかける………大門は1回戦でキム・ジェイフンに対して同様の手を仕掛けていたところしっかりと見ていた。

そして、スタンドのダメージは本体にフィードバックされる。

 

静「ぎゃっ!」

 

またしても年頃の女子があげるには不格好な呻き声をあげる静。

エドモンド本田を手玉にとった静がなぜこうも逆に苦戦するのか。

エドモンド本田とて弱い訳ではない。

実力だけを見れば、大門とエドモンド本田は同等だろう。

差があるとするならば、生死を分けた戦いの場数の違いである。

しつこいようだが、KOFという大会はただの格闘大会では終わらない。主催者の陰謀や思惑によって必ず裏が存在し、それによって最後には必ず事件が発生する。

そして、その陰謀によく巻き込まれるのが付き合いの長い草薙京だ。

ルガール、オロチ一族、秘密結社ネスツ、彼の地より出る者達のイザコザに必ず巻き込まれるのが草薙京。京が巻き込まれるイコール、彼とよくチームを組んで大会に参加している大門も巻き込まれる………命がけの戦いを何度も経験しているのは何も静だけでは無かった。

その勝負勘が大門の戦いの経験を1枚上に押し上げていた。

 

静「流石ですよ、大門先生。冗談抜きで本気でリスペクトしますよ。でも、私だとて小細工だけが戦法じゃあないん………で!」

 

静は砂浜の凹凸に足を固定し、身を縮ませて一気に蹴り込む。

砂浜の凹凸を短距離陸上選手がクラウチングスタートをきる時に使う台………スターティングブロック代わりに使用し、突進力を高めたダッシュで一気に大門との間合いを詰める。

 

大門「ぬぅ!」

静「タコスと叫べ!」

 

勢いの乗った回し蹴りを大門の側頭部へ放つ静。

大門はそれをガードしようとする。

 

大門「がっ!」メメタァ!

 

蹴りの衝撃はガードしている腕では無く、守ったはずの頭部を襲ってくる。

 

静「波動寸勁!」

 

蹴りで仰け反り、腹部を晒した大門。そこに今度は腹部に対してショートボディブロー。中国拳法の寸勁と日本拳法の波動拳を併せたデスブローを放つ。

寸勁の溜めを作った後に波動拳の特殊な握りで打ち込む日中拳法の複合技だ。マッハショートブローとでも言うべきだろうか?

それにも大門は反応して掌でガードするが………

 

大門「ぐぅ!」メメタァ!

 

掌には衝撃が伝わらず、腹部に………それも体の内側に衝撃が走る。

腹部の衝撃で前のめりになった大門。その隙をついて静が次の一手を放つ。

 

静「双風貫耳!ドラァ!」

 

立て続けに今度は掌で挟むように大門の耳に狙いを定めて繰り出す。

双風貫耳。勢いよく相手の両耳を叩いて挟む事により、速度と風圧で鼓膜と脳に揺さぶりをかける技だ。

 

大門(これまでは崩し!全てはこの技に繋げるための技だ!この技はまずい!)

 

これまでの回し蹴り、デスブローは204cm(更に下駄を履いている)の長身を誇る大門を屈ませる為の崩しだった。

先程のように謎の原理でガードを貫通する双風貫耳をうけたならば、いかに屈強な大門とて大ダメージは避けられない急所攻撃だ。

大門は両腕で顔を挟み、ガードを固めた上でわずかに頭を無理矢理後方にずらす。

メメタァ!

大門の読み通りに掌打はガードを貫通し、頬に衝撃が走る。

脳を搖さぶられた事には変わりはないが、耳に受けて鼓膜を傷つけられるよりはましだった。

 

Sideなし

 

沙希「あの攻撃は………?大門監督のガードは間に合っていたのに………」

N八幡『あれは………アーシスの川なんとかさんが使っていた波紋法の攻撃か?』

 

ノスフェラトゥ陣営の川崎沙希(餓狼世界)の呟きに八幡が答える。

 

沙希「アンタまで名前ネタであたしをイジらないでくれる?比企谷の顔でそれをやられるとは腹が立つ」

N八幡『それは悪かったな。川崎。で、アーシスの川崎………確かツェペリが俺の世界でやっていた攻撃だよ。原理はわからないが………』

 

その二人の会話に承一郎が割って入る。

 

承一郎「もしかして………通称『メメタァ』か?」

 

自身も波紋を長く使っていたので、静の攻撃方法に気が付く承一郎。

 

N八幡『メタ発言?』

承一郎「いや、確かにアーシスの連中のメタネタの効果音に『メメタァ!』はよく使われるけど、そうじゃあない」メメタァ!

沙希「今、鳴ったみたいだけど?」メメタァ!

承一郎「いや、そうじゃあなくて………効果音!少し黙れ!」メメ………

承一郎「コホン………えっと、波紋法の技に殴ったカエルを傷付けずに、その下にあるカエルが足場にしている岩を砕く技術があるんだけど、静さんはそれを使っているんだと思う。アーシスの川崎さんの前世、ツェペリさんの得意技だったし………」

沙希「よりにもよって、アイツらの世界のアタシの技なの?それにしてもメメタァ!って………もっとマシな名前はなかったわけ?確かに効果音がメメタァ!と聞こえなくも無いけど………」

 

まさかここで並行世界の自分の得意技を聞くことになるとは思わなかった沙希は驚くやら呆れるやら………。

 

沙希「でも、実質的にガード不能技じゃん?アンタも使えるの?」

承一郎「『メメタァ!』は実はデリケートな技だからね。僕も実戦でいきなり使いこなすのはまだなんだ。技のツェペリさんからみっちり修行を付けていた静さんだからこそ出来る芸当だと思うよ。加えて幼い頃から力のリサリサ…小町さんの修行の下地もあっての事もあるからかもね」

承一郎(だが、惜しいな…多分、アクトン・クリスタルには波紋を通す力がない。だから静さん本体が『メメタァ!』をやるしかないんだ………。だから決定打に繋がらない。これが波紋を通すハーミット・パープルの力を使えるザ・ジェムストーンならば………アイツがメメタァを出来るのかは分からないけれど………)

 

Sideなし

 

承一郎が予想は正しく、静のアクトン・クリスタルに波紋を通す力はない。

アクトン・クリスタルが『メメタァ(仮)』を使うことが出来たならば、大門が頭を後方にずらす隙を与えずに、スタンドによる双風貫耳で決まっていただろう。

何とか危機を脱した大門は………

 

大門(このままではいずれ防御不可能な急所攻撃を受けてしまう!ならば本田殿のように!この技に賭けるしかない!もってくれよ!ワシの体!)

 

大門は本田と同様に全身の気を防御に回し、棒立ちになって両手を広げる。

 

大門「来い!静・ジョースター!」

静「重量級お得意のハイパーアーマーモード?でも、私の技は防御不可能!内側から衝撃を与える私の攻撃には無意味だと知れっつーの!太極拳・雷声!」メメタァ!

 

静は一歩下がり、再びスターティングブロックの要領で一気に間合いを詰める。そして踏み込みの勢いと波紋法の横隔膜を震動させる力が速度が乗り、拳に乗せて突きを放つ。

太極拳の極意、雷声。

銃に例えるならば、横隔膜の震動が撃鉄で拳が弾丸である。

健康太極拳が有名過ぎて誤解されがちだが、本来の太極拳は実に攻撃的で破壊に特化した拳法である。

その太極拳の特殊な呼吸法とよく似た原理の波紋法と雷声は相性が良い技だった。

弾丸+波紋法+メメタァ(仮)の暴力は隙だらけの大門の鳩尾に突き刺さる。

 

静「いかにハイパーアーマーモードの筋肉ダルマでも、流石に雷声の威力までは………」

大門「確かにその技は効いたぞ………だが、耐え切った………」

静「なっ!」

 

静の目が驚愕に見開かれる。

小町にですらダウンをさせかけたメメタァ雷声。それに耐え抜くとは思わなかったからだ。

渾身の力と技術を込めて打ち放たれた雷声。しかし、大門は痛手を受けながらもそれを耐え抜き………

ガシッ!と柔道の組み手で静の胸元と腕を掴む。

 

大門「少し痛いが、我慢できるな?」

静「まずい!猫柳を………!」

 

静は投げ封じの為に飛び込む………が。

 

大門「甘いと言ったであろう!根っこ抜き投げの前では、勢いつけの飛び跳ねなどむしろ助走に過ぎんわ!」

 

根っこ抜き投げ。

大門が考え出した当て身投げで、柔道式の技で名付けるなら『飛び込み背負い巻き込み』とても言うのだろうか?

背負投げをしながら飛び跳ね、投げながら相手の上に自分の体重を乗せる技だ。

大門本人が言うように、相手の投げに合わせてジャンプをし、足から着地する『猫柳』の勢いが仇となり、大門の体の下敷きになる静。

 

静「カハッ………!」

 

更に大門の勢いは止まらない。

背負い巻き込みから前回り受け身で立ち上がった大門は、倒れた静の胸元をもう一度掴み………持ち上げて………

 

大門「ふん!続・切り株返し!」

 

初撃でやった切り株返しで再び静を地面に叩きつける。

更にもう一度静の胸元を掴み………

 

大門「とぉあ!続・天地返し!」

 

掴み上げてから数えること3回、地面に背負投げで静を叩き付けた後に、最後に投げっぱなし背負投げで静を宙に放り投げる。

 

大門「可哀想だがコレでトドメだ!続・雲掴み投げ!」

 

空中でキリモミ回転をする静に手を伸ばし、空中キャッチをした大門は、最後に渾身の力で静を叩きつける。

 

大門「ぬおおおお!コレが………『嵐の山』だ!」※2

 

調子がいい時には相手の体力の9割を持っていくこともある大門の超必殺技、一連の投げコンボ乱舞・嵐の山。

もはや静に、一切の体力が残されていなかった。

 

静「かなわ………ない………」

 

「K・O!WINNER is 大門!」

 

大門「………これで懲りたか?静・ジョースター」

 

胸の前で拳を握り、地味な勝利ポーズを取る大門が静に問いかける。

 

静「………流石っす、大門先生。でも、ジョジョの名を受け継ぐ者に………屈服という二文字は無いんで………」

 

指1つ動かす力も残っていない静だが、減らず口だけは止まらない。

歴代ジョジョがそうだったように、屈服する事だけは決してしない静。

例え血が繋がっていなくても………それがジョジョだ。

兄と同じく、水晶は砕けない。

 

大門「お主はある意味で、京以上だな。その減らず口と負けず嫌いなところは………ワシには手に負えんよ」

 

静・ジョースター(アクトン・クリスタル)

嵐の山により………KO(リタイア)

 

←To Be Continued




※1
紅丸はジョジョを知っている
紅丸の嫌いなものは「オタク」だが、正確には「にわかオタク」が嫌いであり、実は紅丸自身が結構なオタク。
それが如実に出ているのが投げ必殺技の「紅丸コレダー」であり、まんまガンバスターのバスターコレダーのオマージュ。
紅丸がオタクである事はSNKの公式でも語られている。ジョジョの事を知っていてもおかしくはない。
なお、紅丸がポルナレフのような髪型をしているのは格闘をする時のみであり、普段は綺麗な金髪を下ろしている。
紅丸を通じてポルナレフが髪を下ろした時の姿がイメージできるかも?

※2
嵐の山
KOF97で初登場した大門の第二の超必殺技。
本文にある通り、ぶっこ抜き投げ→続・切り株返しへとコンボし、通常版ならば柔道式バックドロップと言われる裏投げに、MAX版なら静が受けた続・天地返しへと続ける投げコンボの総称。
まず最初のぶっこ抜き投げを成立させるのが困難な上に、タイミング良くコマンドを成立させる必要があるので、失敗した時の精神的ダメージは大きい。
ぶっこ抜きを決める際の条件が度々変更される。
初登場の97ではただの投げ技。98以降の作品ではしばらくハイパーアーマー状態で棒立ちになり、棒立ちの時に間合に相手がいれば発動。98UMでは当て身投げタイプの技に変更された。
威力に関してもまちまちなのだが、特に2002UMのMAX版の威力は凄まじく、他のキャラクターならばMAX2超必殺技でも半分くらいまでの威力しかないところを、MAX版嵐の山だけは8以上の大ダメージを与える凶悪技に。
その反面、前述する通り当てるのが難しいのだが………。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。