やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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激闘の末、綾瀬絢斗とサンタナを倒した八幡達。
クリスタル・クルセイダーズの目的の1つを果たした。
後はエンリコ・プッチただ一人!
空白のラストページにその拳を叩き込め!


-鎮魂歌-

side比企谷八幡

 

懲罰房の上の階に戻った俺達。

そこでは意識を取り戻した女性陣達が待っていた。

 

ジョルノ(忍)「ちょっと待っててね。すぐに体の部品を作るから」

 

忍さんはジョルノに変身して、女性陣達の欠損した体のパーツを作り始めた。

パーツはすぐに造られ、失った血液も補充。

全ての体勢は整った。

整ったのだが…

 

八幡「悪いが、俺はここで待っている」

 

承一郎「八幡?」

 

忍「ここまで来て、どうし……いえ、そうね。万が一を考えたら、そうなるのよね」

 

そう、アイツのホワイト・スネイクは特殊だ。

アイツのスタンドは記憶と能力を奪える。

ザ・ジェムストーンと名を変えているが、アレは元がザ・ワールドだ。

奪われてしまえばここまでの苦労が水の泡だ。

 

八幡「俺の手で決着を着けたいところだが、それを考えるとな…俺のやることはザ・ワールドを奪われないことだ。最後を見届けられなくて残念だが、後は頼む」

 

それに、ここまで来て何だが、プッチを倒すのは俺ではない。

ふさわしきは空条親子と一緒に行ったやつらだ。

それと…

 

八幡「行けよ、承一郎。お前はわざわざ異世界に連れてこられてまで力を貸してくれていたんだ。お前には資格がある」

 

承一郎「そうか…任せてくれ。八幡。お前の代わりに俺がプッチを止めてくる」

 

そう言って承一郎は走って行った。

頼んだぞ、承一郎。

今、プッチと戦っているであろう承太郎、徐倫、ジョルノ、億泰さん…そして…仗助。

 

俺の兄貴分を、頼んだぞ。

俺達は承一郎の走っていくその背中を見送った。

 

 

sideジョルノ・ジョバァーナ

 

プッチとの戦いは中盤といったところだ。

プッチを探すので時間を取られたのと、奴の能力に警戒して。

ホワイト・スネイクの記憶とスタンドを奪う能力。

あいつはそれがあるから中々攻撃に転じる事が出来ない。

ディアボロのキング・クリムゾンも中々厄介だったが、これも厄介だ。

 

承一郎「兄さん!」

 

僕達がまごついている間に承一郎がやってきた。

負傷こそ無いが、すこし顔に疲労が出ている。

相当な数の戦いをこなしてきたな。

 

ジョルノ「もう1つの目的は終わらせて来たんだね?承一郎」

 

承一郎「(ええ。綾瀬絢斗とサンタナは始末しました。女性陣は静さんを除いて危なかったですが。特に小町義姉さんと陽乃さんは死にかけましたし)」

 

仗助「何ぃ!小町が!?」

 

承太郎「無事なのか!」

 

徐倫「助かったのよね!?みんな!」

 

エンポリオ「これ以上の犠牲は嫌だよ!?」

 

ジョルノ「どっちなんだ!承一郎!小町と陽乃は僕にとっても妹みたいなものなんだ!無事じゃあなかったら、僕達はゆるさないぞ!」

 

僕達は戦いの最中だと言うのに承一郎に詰め寄った!

 

承一郎「落ち着いて下さい!戦闘中ですよ!死に『かけた』と言ったじゃあないですか!ちゃんと生きてますよ!忍さんが兄さんに変身して陽乃の両足と、小町の欠損した両腕と右足を血液と一緒に作って治療をした後に、いろはが痛みを消してくれたから、今は八幡達と一緒に僕達を待ってくれています!

だから皆さん、離して下さい!流石の僕も揺さぶられてはプロテクターとか関係なくダメージ受けますから!」

 

承一郎が必死に説明してくれて、僕達も彼を離した。

そうか、間接的に僕の能力が小町を救ったのか。

彼は「ハァ、ハァ…この世界の兄さん達は家族愛が強すぎて、たまに付いていけない…」とか言っている。

ごめんね。

でも仕方がないじゃあないか。

そっちの僕はどうだかわからないが、僕達は家族や仲間が大事なんだから。

たった一週間の付き合いだったけど、君も今となっては同じ扱いだからね?

 

仗助「その八幡達はどうした?何でここにいない?」

 

承一郎「ホワイト・スネイクのスタンドをディスクにする能力を警戒してです。本人も内心は悔しがっていましたけどね。僕だけを行かせてくれました。僕には資格があるって。他のみんなは送り出してくれました」

 

承太郎「そうか…ならば共に行こう。これが最後だ」

 

徐倫「!!父さん!」

 

承太郎さんに向けてプッチがナイフを投げてくる。

 

億泰「よっと」

 

それを億泰さんがザ・ハンドで軌道をそらし、そして代わりに自分に向かったナイフを再び消した。

承一郎も対処しようとしたみたいだが、同じく気付いていた億泰さんに場を譲ったらしい。

 

億泰「最後に、俺にも見せ場を作ってくれてありがとよ、承一郎」

 

承一郎「同じ仲間ですから。ここまで一緒にやってきた仲じゃあないですか」

 

億泰「粋じゃあねぇか、承一郎。仁義ってのがわかっているな。ヤクザの跡取りってことらしいけど、良い組長になれるぜ、オメェはよ」

 

ジョルノ「僕の弟ですから」

 

承一郎は苦笑いをする。

何か思うところでもあるのだろうか。

 

億泰「粋には粋で返さねぇとな。俺もここでリタイアするぜ。もっとも、危なくなったら乱入するけどな」

 

億泰さんはエンポリオ少年を連れて建物の屋根へと上がり、見物体勢に入る。

 

プッチ「おのれ、最下層の人間ごときがぁ!」

 

承一郎「億泰さんを下に見るな。プッチ。億泰さんは自分が頭が悪いとか自嘲しているけど、1番大切な事はわかっている。反対にお前はどうだ?学があり、人を導く神父でありながら、お前はやってはならないことを平然とやってきた外道。お前なんかが黄金の精神を持つ億泰さんを…いや、億泰さんだけじゃあない。このクリスタル・クルセイダーズのみんなやこの世界にはいない秀英組やビーバイブ…凡矢理高校の友達を下に見ることなんて許さない…。絶対に!」

 

承一郎…よく言った。僕は君を誇りに思う。

 

承一郎「みんな、僕と同じ考えみたいだな。周りの屋根を見ろ、プッチ」

 

わあああああああああ!

 

音石「承太郎さん!頑張れ!貞夫さんに元気な姿をみせるんだ!」

 

ミドラー「承太郎!負けるんじゃあないよ!」

 

陽乃「承太郎!頑張るのよ!」

 

ダニエル「承太郎、あなたとの再戦ははたされていない!必ず勝つのです!」

 

承太郎「ミドラー…アヌビス神…ダービー…それにスターダスト・クルセイダーズのみんな。お前達に応援されるとはな…」

 

かつてはスターダスト・クルセイダーズの敵であった者達が、彼らの代わりに応援する!背後に金髪のドリル髪と重なったアヴドゥルさん、赤い眼鏡(この人を見ると寒気がするのは何故だ?)の少女と重なった花京院さん、ミニチュアダックスフンドと重なったイギー、ジョースターさん(今の姿はこの頃の姿なんだよな)、昔の姿のポルナレフさんの幻影が見える。

 

露伴「東方仗助!今だけは応援してやろう!」

 

間田「仗助!君は八幡君の兄貴分だ!負けるんじゃあないぞ!」

 

未起隆「仗助さん!私だってやれました!次はあなたの番です!」

 

玉美「東方仗助!康一さんの舎弟が応援するぜ!」

 

由花子「仗助!必ず勝ちなさい!」

 

トニオ「やって下さい!仗助さん!」

 

噴上「約束は果たしたぞ!東方仗助!次はお前だ!」

 

億泰「わざわざ場を譲ったんだ!負けたりしたら承知しねぇからなぁ!仗助!」

 

静「お兄ちゃん!勝って婚約発表だよ!頑張って!」

 

仗助「静、億泰、露伴、間田、未起隆、玉美、噴上祐也、トニオさん、由花子…それに重チーに玲美さん、猫草まで…」

 

静を始めとした杜王町のみんなが仗助さんを応援する。

それに、ふわふわな雰囲気の女の子と重なった杜王町の守り神の杉本玲美さん、比企谷家の飼い猫のカマクラと重なった今は枯れてしまった猫草、頭がごつごつした少年、康一さん、そして若返る前のジョースターさんの幻影も見える。

 

ミスタ「ジョルノ!我らがジョジョ!必ず勝てよ!覚悟の見せる時だ!」

 

ジョルノ「ミスタ。それにブチャラティ、ナランチャ、アバッキオ、フーゴ、トリッシュ、ポルナレフさん、ココ・ジャンボも…」

 

ミスタが僕を応援してくれる。

生きている人の中ではミスタ一人だが、黒髪ロングの少女と重なったブチャラティを始めとしたかつてのブチャラティチーム全員の幻影が揃っていた。

そうかブチャラティ…あなたも転生していたのですね。

 

エルメェス「やっちまえ!徐倫!」

 

アナスイ「F・Fとウェザーの仇を取れ!」

 

エンポリオ「勝って!徐倫お姉ちゃん!」

 

徐倫「エルメェス、アナスイ、エンポリオ…それにF・F、ウェザー…来てくれたんだ」

 

エルメェス、アナスイ、エンポリオ少年が徐倫を応援する。その背後にはおかっぱの少女と角の生えた帽子の大男がいた。彼等がF・Fとウェザーなのだろう。

 

いろは「承一郎さん!頑張って下さい!」

 

小町「承一郎お兄ちゃん!頑張れ!」

 

忍「頑張るのよ!承一郎ちゃん!」

 

沙織「頑張れ!承一郎ちゃん!最後の戦いよ!」

 

ヴァレンタイン「行け!一条君!」

 

承一郎「いろは、小町、忍さん、沙織さん。それに平行世界を越えてまで来てくれたんだね。父さん、母さん、小野寺、千棘、万里花、春、集、宮本さん、竜、鶫、クロード。そして五十年前の波紋の戦士達、それに…」

 

エリナお母さんと重なったいろは、リサリサ姉さんと重なった小町、忍さん、沙織さん、大統領が直々に承一郎を応援する。

その後ろには承一郎の家族や多分、大事にしている仲間達、そして太った体の男子と重なったナチス軍人、女なのか男なのかよく分からない人と重なったスピードワゴンさん、水色のポニーテールの少女と重なったシルクハットの男、その兄弟なのか同じく水色の髪の少年と重なったバンダナを巻いた金髪の男など、色々な幻影が彼を応援しに世界や時代を越えて集まっていた。

 

そして幻影の中には…

 

承太郎・仗助・ジョルノ・徐倫・承一郎

「八幡…」

 

死んではいないが、事情からここに応援をしにくることも出来なかったジョナサン、父さん(DIO)の幻影と重なった八幡の幻影があった。

 

プッチ「DIO…あなたまで私を裏切るのですか…」

 

幻影達は一様に頷くと、それぞれの体の場所へ…そして天へ…時空の穴へと消えて行く…

 

プッチ「DIO!どこへ行かれるのですか!私と共に天国を目指すのではないのですか!DIO!待ってくれ!友よ!私を導いてくれ!」

 

プッチは嘆きながら八幡とジョナサンの幻影と共に消えて行くDIOの幻影に手を伸ばして叫ぶ!

 

承一郎「もう、お前は終わりだ、プッチ。一人寂しく、看とる者も、迎える者もいない世界へと消えて行け。兄さん、今こそポルナレフさんから預かったアレを使う時です!この男に与える結末は、最悪であるのが相応しい!」

 

プッチはやけくそになって数本のナイフを承一郎に投げる。

承一郎の腕に刺さるナイフ。

だが、その腕は承一郎のプロテクターで守られている。

ダメージはない。

承一郎はそのナイフとクリスタル・ボーンの力で自分の骨から作った大量のナイフを取り出し、構える。

 

承一郎「無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

ジョルノ「無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

承一郎が投げたナイフに僕の力を加える。

ナイフは蔦やピラニアに変わり、プッチに突き刺さったり噛みついたりする!

その間に僕はゴールド・エクスペリエンスにポルナレフさんから託された矢を突き立てる。

 

ジョルノ「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!」

 

ゴールド・エクスペリエンスに変質が起こり始める!

これが二度目のゴールド・エクスペリエンス・レクイエムだ!

 

プッチ「あれだ!アレを…」

 

仗助「ドラララララ!」

 

仗助さんがプッチを承太郎さんと徐倫のいる方向に殴り飛ばす!

 

徐倫「ストーン・フリー!」

 

徐倫のストーン・フリーが糸となり、プッチをサナギのようにぐるぐる巻きにする!

 

徐倫「この位置?」

 

承太郎「そうだ…その位置が1番…」

 

承太郎&徐倫『拳を叩き込みやすい角度!』

 

S・P&S・F『オラオラオラオラオラオラ!』

 

空条親子のダブルオラオララッシュがプッチを承一郎の方へと飛ばす!

プッチは僕の前を通り過ぎ、承一郎のクリスタル・ボーンの前に飛ばされてきた!

あれ?今……。何かを…

 

承一郎「終りだ…プッチ…」

 

C・B「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」

 

プッチの体はあらゆる箇所に拳の跡を残しながら飛んで行った。

 

プッチ「ごふ…終わりなのは…貴様らの方だ…私はこれで…天国へと…到達する…」

 

プッチの手にはディスクが握られていた。

あのディスクは…ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムのディスクだ!

さっきの僕の前を通過したあの一瞬でやったのか!

 

プッチ「この能力が何なのかはわからないが、スタンドの能力のその先にこそ、真実の到達に…天国への扉があるに違いない!私の勝ちだ!ジョースター!」

 

プッチはゴールド・エクスペリエンス・レクイエムのディスクを頭に差す。

 

承一郎「お前のぶちまいている天国論だが、僕達にはそうは思わない」

 

JOJO「俺達は既に到達していた。お前には永遠と到達しうる事の出来ない天国に」

 

承太郎「生き残るのは…」

 

仗助「この世の真実だけだ…」

 

ジョルノ「真実から出た真の行動は…」

 

徐倫「決して滅びたりはしないわ…」

 

JOJO「おまえの行動が真実から出たものなのか、それともうわっ面だけの邪悪から出たものなのか?それはこれからわかる」

 

承一郎「お前は果たして、滅びられずにはいられるかな?プッチ」

 

例え切り札を奪われたとしても、取り乱さない。

僕にはわかる。

そんな事をしても無駄なんだ。

だが、言っても無駄だろう。

 

プッチに差し込まれたはずのディスクはプッチごと僕の方へと戻り、ディスクは僕の頭の中に、プッチは足元に落ちる。

 

陽乃「ディスクは取られていない」

 

静「矢は永遠にジョルノ兄さんの物だよ」

 

小町「プッチ、お前が求める天国なんて…」

 

いろは「その先にある平穏なんて、決して訪れない!絶対に!」

 

プッチ「何故だ…確かにディスクは奪ったはずだ!そのスタンドは確かに私の物になったはずなんだ!」

 

プッチが叫ぶ!

 

sideゴールド・エクスペリエンス・レクイエム

※本来はカタカナですが、通常表記でお送りします。ご了承下さい。

 

再び私は目覚めたのか。私の本体であるジョルノ・ジョバーナも普段は私を恐れて封印しているのに。

む?一条承一郎は知覚できるらしいな。

それと、比企谷八幡も…この者達は運命の先にある真実に到達できるかも知れない何かがあるのかも知れない。

DIOに連なる者達は面白い。

だが、先にこいつからだ…始末するべきこいつもこの空間を知覚できる。

こいつだけは私の能力でそうしているからだ。

 

ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム(以下GER)

『お前は…』

 

プッチ「!?」

 

承一郎「!?これは…レクイエムの能力!?」

 

承一郎が戸惑う。

 

GER『どこへも……向かうことはない…特に…真実に到達することは…決して』

 

プッチ「な、何だこいつは…」

 

承一郎「世界が止まっているように見える…なぜ僕には見えるんだ?」

 

それは私にもわからない。

だが、真実に到達することは現段階ではお前でも無理なのだ。

 

GER『実際に起こる真実に到達することは!私の前に立つものはどんな能力を持とうと絶対に行くことはない!|それがゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』

 

プッチ「私は…どうなるんだ…」

 

私の存在とは対極の位置を目指した愚か者よ…

 

GER『私のこの能力は、本体であるジョルノ・ジョバーナも知ることは決してない!

天国への到達を失敗したお前へ、そのペナルティを与える者は鎮魂歌(レクイエム)こそ相応しい。さあ…罰を…鎮魂歌(レクイエム)を受け、この世界から浄化されろ。天国へと到達するべきはお前ではない。お前には地獄の中の地獄、コキュートスこそが相応しい』

 

GER『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!』

 

ドババババババババババババババババ!

 

プッチ「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

プッチが海に向けて飛ばされて行くところで、プッチの動きも止まる。

 

GER『一条承一郎よ…そしてJOJOと比企谷八幡よ…』

 

承一郎「!?」

 

比企谷八幡もこの私の声が聞こえる。

それも真実だからだ。

 

GER『残念ながら、この空間での出来事は、知覚できたとしても、その記憶がこの真実に到達することは決してない。それが私の能力だからだ』

 

承一郎「忘れる…ということか?」

 

GER『何が起きたと言うことだけは、ジョルノ・ジョバーナ同様に感じる事が出来るが、今のお前達では真実に到達することも、天国を超えることも出来ない。今はまだレクイエムに少し触れることが出来るだけだ。だが、いずれはその領域に踏み込む運命に到達することもあるかも知れない』

 

承一郎「真実…レクイエムや天国を超えた領域に…」

 

GER『その時、再び私に会うことがあるかも知れないな。お前と会うのが私なのか、お前の世界の私なのか、その時の私がゴールド・エクスペリエンスなのかはわからないが…さて、もうお別れのようだ。さらばだ、一条承一郎、JOJO、比企谷八幡。次に会えることを願う』

 

承一郎「待ってくれ!もっと話を聞かせてくれ!レクイエム!」

 

残念ながら真実のその先は私にもわからない。

知っていたとしても、それは無駄だ。

私の能力はここで途切れる。

さらばだ運命の歯車に抗う虜囚たちよ。

 

 

sideエンリコ・プッチ

 

私は海に落とされたが、辛うじて生きて海岸にたどり着く事が出来た。

 

プッチ「がハァ!おのれ、ジョルノ・ジョバーナ…そして一条承一郎…だが、生き残る事は出来た…地下に潜伏し、もう一度計画を…」

 

ペルラ「兄さん…」

 

プッチ「ペルラ!バカな…死んだハズでは…」

 

ペルラ「あの時、死んでいたのは私じゃあないわよ?」

 

プッチ「そうか!良かった!生きていたのか!」

 

私はペルラを抱く。

 

ブスっ!

 

腹に衝撃を受けた。何だ?

見るとペルラが私の腹をナイフで刺していた。

 

ペルラ「兄さんが生きていたら、私とウェザーは幸せに生きられない」

 

ウェザー「お前が死ねば俺とペルラが兄弟と知るものは誰もいなくなる。死ね、兄よ」

 

ペルラ「ウェザーを殺そうとした兄さんは、もう兄さんではないわ。さようなら」

 

プッチ「うおおぉぉぉぉ!ペルラぁぁぁ!お前まで私を裏切るのかぁ!」

 

暗転…時の加速したケネディ宇宙センター

 

プッチ「ハッ!ここは…」

 

DIO「我が友よ…これで天国の階段は出来たのだ…比企谷八幡からは解放され、ジョースターの血統は私が始末した。君が奴らを引き付けてくれたおかげだ…良くやった、プッチよ…」

 

プッチ「DIO!あなたがやってくれたのですね!これで美しい世界に到達出来るのですね!」

 

DIO「いや、まだやることが一つだけある…」

 

プッチ「何とでも協力しよう。我々の友情の為に!」

 

DIO「そうか…では」

 

 

 

 

DIO「死んでくれ」

 

DIOは私の首を手刀ではねる。

 

DIO「天国に到達するのはこのDIOだけでいい!貴様は既に用済みなんだよ!プッチ!所詮貴様など、承太郎に敗れたときの為の保険に過ぎん!貴様がこのDIOと友情だと?身の程を弁えろ!このマヌケが!」

 

プッチ「…DI……O…」

 

暗転…エジプトのDIOの館

 

プッチ「ハッ!」

 

ヴァニラアイス「DIO様、妙な男がここに…」

 

DIO「貴様…ジョースターの仲間か。それともSPW財団の手の者か…単身でこのDIOの所までやって来るとは、勇気のある男だ」

 

プッチ「待ってくれ!DIO!私だ!プッチだ!」

 

DIO「馴れ馴れしい…このDIOを呼び捨てするなど…アイスよ、始末しろ。この男の血などいらん」

 

ヴァニラアイス「かしこまりました。DIO様」

 

クリームが私に迫ってくる!

 

プッチ「何故だ!私は何度死ななければならない!これがあのレクイエムとかいうスタンドの力なのか!」

 

そして私は何度もペルラ、ウェザー(ドメニコ)、DIO、綾瀬絢斗に殺され続けた。

 

DIO「友よ…」

 

プッチ「私に近づくなぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

sideジョルノ・ジョバーナ

 

プッチが吹き飛ばされ、海に落ちる。

同じだ。ディアボロをやったときと…。

レクイエムが何かをして、プッチがラッシュを食らったようだが、僕には何が起きたのかわからなかった。

 

承一郎「思い出せない…何が起きたのか…重要な何かを見て、知ったはずなのに…僕は何が起きたのか思い出せない!結果だけはわかるのに!JOJO!思い出せるか!?」

 

何だと…?承一郎は何かが起きたのかわかったのか!?

だが、彼は心の中にいるJOJOと何かを話すのに夢中で今はそれどころではないようだ。

 

仗助「ジョルノ!大丈夫か!」

 

承太郎「奴はどうなった!生きているのか!」

 

ジョルノ「わかりません。多分、生きてはいますが、もう終わりました。終わりの無いのが終わり…それがゴールド・エクスペリエンス・レクイエムなのです」

 

ディアボロの時と同じだ…。

このスッキリとしない終わり方。

僕達はゴールド・エクスペリエンス・レクイエムをみる。

レクイエムはただじっと立っているだけで、何もしない。語らない。

僕はスタンドを仕舞う。

矢はカラン…と乾いた音で地面に落ちる。

それを拾いあげ、僕はそれを仕舞う。

いつかまた、レクイエムを使うその時まで、これはポルナレフさんに預けるだろう。

 

仗助「終わったぜ、みんな!オペレーション・クリスタル・クルセイダーズはたった今、終わったんだ!俺達の勝ちだぁ!」

 

わあああああああああ!

 

大歓声が刑務所跡に響く。

だけど、僕の気持ちは晴れない。

承一郎、そして建物から出てきた八幡からは大量の脂汗が出ていた…

 

彼らは何を見たのだろう…。

 

←To be continued




はい、真のラストバトルが終わりました。

本音を言えばここは承一郎sideでやりたかったのですが、GIOGIO様からお借りしたキャラクターでしたので、レクイエムを発動させるジョルノ視点で書きました。

レクイエムの件は完全にオリジナルです。

そしてプッチにとってのレクイエムにおけるラストは地獄以外の何物でもありませんね。
幸せを感じた直後に殺されるのですから。

今後、第3章以降でやるかは不明ですが。
次回、第2章のカーテンコールです!
次回もまた、読んで頂けると幸いです!

仗助「…………おい」

淳「ビクゥ!ダラダラ…(脂汗)」

仗助「この最終決戦の真の主人公が承一郎なのはまぁ、仕方がない。そこは認めるぜ?だったらよぉ、別にジョルノじゃあなくても、俺の主観でも良くなかったか?別に俺が主観でも問題なかったよな?主人公なんだよな?ジョルノはサブ主人公で、俺が主人公なんだよな?」

淳「ハーヴェスト!あばよ!後書きの主人公!」

シャカシャカシャカシャカ!(ハーヴェストによる高速バケツリレー)

仗助「おいコラァ!それはギャグキャラがやるポジションじゃあねえか!納得できるかボケぇ!あと、なに懐かしい逃げ方をしてんだコラァ!待ちやがれ!このダボがぁぁぁぁぁ!」

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