やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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越後屋大輔さんとのコラボ ボンクレーの転生が奇妙なゲッターロボの世界にやって来たようです
比企谷八幡は最後のピースを嵌めに行く


side比企谷八幡(DIO)

総武高校

 

小町「………帰ろう。お兄ちゃん………」

 

八幡「…………ああ」

 

いろは「もう、ここに来ることは無いのかも知れませんね………」

 

八幡「閣下を呼ぼう………」

 

静「まさか私が本来はハッチ達と関係がない存在だったなんて………」

 

失望の果てに自分達の世界へと帰っていく四年前の俺達を、俺は隠れて見送った。

ある考察を考えて以来、一度はここに来なければならないと思っていたが、踏ん切りが付かなかった。

 

DIO(八幡)「行ったかな」

 

ジョジョ(静)「多分ね」

 

DIO「鉢合わせでもしたら、俺達の世界をベースにした平行世界が誕生する」

 

ジョジョ「今更じゃない?あの残念イケメンとか、それっぽい世界と接触した平行世界だと思うよ?」

 

だろうな。

ノスフェラトゥなんて組織がある平行世界と関わった記憶がない。

あるとすれば…………。

 

DIO「あの残念イケメンは俺をDIOと呼び、いろはをエリナと言っていたな」

 

ジョジョ「多重に分岐した世界に可能性があるとしたならば、いつだろうね?」

 

DIO「千葉村だろうな。恐らくは、徐倫といろはが俺を助けに行った世界が別の世界だった場合……なんだろうな」

 

ジョジョ「その世界にとっても私達が関わった場合と関わらなかった場合の分岐した世界が誕生したパターンが存在するんだよね?」

 

ファニー「ふむ。多次元宇宙論上、それは間違いが無いだろう」

 

例えば、あのストーンオーシャンが八幡くんの世界ではなく、別の平行世界だったとしたならば……。

例えば、異次元からの侵攻ではなく、スタンドとは似て非なる隕石が落下した世界なら。

例えば幻◯郷や駒◯町、本◯苔にいたのがスタンド使いではなく、別の比企谷八幡が混じった世界だったのならば……。

たらればの数だけ平行世界は誕生する。

 

例えばこんな世界だ。

ジョルノが行った世界は承一郎の世界ではなく、別の比企谷八幡がいる世界だったとする。例えば何故か本◯苔町でヤクザをやっている比企谷八幡とか、逆に千葉の総武高校に小◯寺達がおり、千葉でヤクザをやっている比企谷八幡がいたとする。

そこでの比企谷八幡はパッショーネと敵対している。

そこにあの千葉村で砕けた俺の聖人の遺体が現れる。

ヤクザの俺からもたらされる情報はこうだ。

パッショーネは麻薬を売りさばき、世界の裏社会を牛耳ろうとしている。

SPW財団もパッショーネと敵対。

ジョルノのパッショーネとは何もかもが違う事に気が付いた俺はパッショーネについて調べる。

ボスは謎の人物。トリッシュ・ウナは死亡している。

……導かれる結論はジョルノが15年前の事件で失敗し、死亡した世界………。

ジョルノの死亡により、ポルポは生存。ブチャラティさんは幹部にならず、だがトリッシュさんの護衛は務める。

そしてディアボロによりブチャラティさんとトリッシュさんは殺害され、ブチャラティチームはそのまま解散。

旧ブチャラティチームはフーゴさんが引き継ぎ、ミスタさん、ナランチャさん、アバッキオさんは何も知らないまま暗殺チームの後釜に据えられ、そのままのしあがる。

15年後、ディアボロはボス親衛隊と暗殺チームを中心にどんどん組織を拡大させ、SPW財団と本格的にドンパチする世界の完成ってところか?

そしてプッチ達はディアボロに吸収されるか始末されて世界の一巡は起こらない。徐倫がジョジョになることもない。

そしてその世界にたどり着いた俺や俺を助けに来たアーシスのジョルノチーム、は悲しいことにミスタさんを始めとした仲間達と本気の殺意を向けあった血で血を洗うドンパチを展開する………とかな。

 

DIO「と言うことを考えたんですが、あると思います?」

 

ファニー「あるだろうな?たった今、君が想像したことによってね」

 

ジョジョ「じゃあ残念イケメンの世界はどうだろ?」

 

うーむ。あの残念イケメンはサイボーグだった……。

ノスフェラトゥという名称からまともな組織とは考え辛い。オカルトチックな世界。

残念イケメンの発言では母ちゃんや白良さんを「義母」と呼んでいた事から察するに、その世界の俺は本当の比企谷家の人間ではない可能性がある。

小町ももしかしたら義妹なのかも知れない。

そういうパターンの場合、よくあるのが承一郎やジョニィのようなパターンだろう。

悲惨な少年時代を辿った可能性がある。

それこそ那由多さんのような多重人格症を引き起こす…または埋め込まれる。

俺が言うのもなんだが、恐らくはその比企谷八幡ほまともな体ではあるまい。

されど、故にその中身は非常に人間に近いだろう。

 

DIO(だとしたら、スピード勝負になるだろうな。早期解決だったあのストーンオーシャンの場合、顕著にならなかったが、そんな人間ではスタンド能力が適合するとは思えない……)

 

適すると言えば弥七、クソ扱いされていた葉山、七里ヶ浜………くらいか?八幡君では間違いなくスタンド能力は適していないだろう。

比企谷隊長の世界では………うん、適合しそうなのしなさそうなの一杯だわ。

何故ならばスタンド使いになるような人間は……。

 

また、残念イケメンの話によれば、その世界のいろはは「さとり」らしい。材木座と良い雰囲気だと……。(イライラ……)

マジモンのオカルト関連か?

それに、気になる事を言っていた。

俺の声がどうとか…………

うん。とにかくヤバい連中そうだと言うことがわかったわ。想像の中だけだけど。

 

ジョジョ「で、確認しに行くことは?わざわざ基本世界に来てまでさ」

 

DIO「こいつでちょっとな」

 

確認しに来たことはスタンドの矢を使った実験だ。

といっても基本世界の総武高校の人間をスタンド使いにしに来たわけでも、レクイエムの実験をしに来たわけでもない。

矢は新たにスタンド使いを目覚めさせる場合、自ら刺す人間を選ぶ。

これまで色んな人間がスタンド使いの資質というものの検証を行ってきた。俺もその検証なのだが、俺が仮説を立てた資質の検証を矢が選んだ人間、そしてその人となりを見に来たという感じだ。

 

時間軸は平行世界の俺達の世界の今日と同じ日時。

俺達が杜王町から帰って来た翌日。俺達は除夜の鐘をやったあの時、基本世界ではわりと深刻な話をしていた。

 

(ググッ!)

 

お?矢に反応があった。

矢の矛先は………

 

DIO「比企谷八幡………やはりな」

 

ジョジョ「誰かが立てた仮説は、悪人がなりやすいってやつじゃあなかった?」

 

DIO「なりやすいだろうな。悪人なら」

 

その仮説は間違っていない。もっとも、悪人ならこうだから……という発想が欠如しているわけだが。だから悪人以外でもスタンド使いが誕生してしまうわけだが。

事実として……

 

ジョジョ「比企谷八幡は悪人ではないよ?」

 

DIO「だろうな。あの男が悪人になりきる度胸はないと思う」

 

基本世界の比企谷八幡という男は悪人なんかではない。だが………

 

DIO「仮説を立てた条件には当てはまっている」

 

ジョジョ「確かにね………」

 

DIO「一方では………」

 

俺は平塚静に矢を向ける。ググッ!と反応あり。

平塚静とて悪人ではない。比企谷八幡では良い奴に分類されている。

 

DIO「俺が言うのもなんだが、スタンドの資質があるやつに良い奴判定をされるのもどうかと思うがな」

 

ジョジョ「ハッチのリストの正解に平塚静は○…と」

 

DIO「逆にだ」

 

俺は昼休み練習中の戸塚彩加に矢を向ける。

反応なし。戸塚はスタンドの資質はない。

 

ジョジョ「戸塚は無しと………これも当たりだね」

 

DIO「比企谷八幡を友人と考えているならば、可能性はあるかもとは少し思ったがな」

 

ジョジョ「自分で言ってて悲しくない?」

 

DIO「まったく。少しも。これっぽっちも」

 

ジョジョ「うん。少なくともハッチの場合は前世がDIOとかじゃあ無くともスタンド能力は身に付けていたかもね?」

 

DIO「そりゃどうも」

 

ジョジョ「誉めてない」

 

その程度の嫌みを言われてもなぁ。それで傷付くくらいならそもそもこんな人生を歩いてはいないし、スタンド使いになっちゃいない。

 

葉山「俺は雪ノ下さんと組むよ。……君はどうする?」

 

八幡「……どうもしねぇよ」

 

大胆にもすれ違う比企谷八幡と葉山のすぐ近くにアクトンで透明になった俺達が矢を構える。

矢は相変わらず比企谷八幡に対して反応しているが、葉山隼人には…………

 

ググッ!

 

ジョジョ「葉山には反応を?」

 

DIO「なんてな……」

 

ジョジョ「嘘かよ………」

 

単純に筋肉に力を入れてプルプルしていただけです。

可能性は秘めていたが、少なくとも外れだった。みんなの葉山隼人を徹底的に演じるこいつなら………なんて可能性を秘めているやつだから、可能性事態はあったがな。

 

ジョジョ「うちの世界のは?」

 

DIO「……まぁ、身の回りに俺らみたいなのがいればな。色々とあったし」

 

ジョジョ「奉仕部の二人は?」

 

DIO「反応なし。まぁ、あの二人は……な」

 

ジョジョ「適正がある方が人としては幸せだろうな」

 

人としては………な。

透明化したまま校舎をうろつく俺とジョジョ。

他に可能性があるとすれば………。

 

ググッ!

 

反応があった。その対象は………。

 

DIO「材木座か……」

 

ジョジョ「妙に納得」

 

あいつならばそうだろう。

材木座も悪人ではない。だが、俺が立てた仮説にはもしかしたら程度の気持ちはあった。

 

DIO「意外だったのが海老名だな。あいつのあれはポーズだったというわけか」

 

ジョジョ「うちの海老名は………」

 

DIO「あれは普通に見せかけていようとしている方がポーズだ。花京院がそんなわけないだろ」

 

ジョジョ「だね」

 

後は………川崎は○、三浦は×、戸部も空気が読めないだけで×、めぐり先輩も×、相模も×。

下手をしたら一般の生徒の方に反応があったくらいだな。例えば体育祭の時にゴミを俺の下駄箱に入れた奴とか。

 

ググッ!

 

ん?反応あり。誰だ?

 

いろは「葉山せんぱーい!」

 

ああ。一色か。あれならば確かに矢が反応してもおかしくないわけだ。

 

DIO「逆に小町は………反応なし。比企谷八幡がスタンド使いになったら面白い事になるか?」

 

ジョジョ「なるわけないじゃん?だとしたら朋子ママだって今頃あの世かスタンド使いになってるよ」

 

DIO「あの人にこれを刺したら多分スタンド使いになると思うけどな」

 

ジョジョ「残るは大志とけーちゃんと留美と陽乃さんだけれども、ハッチの見立てでは……」

 

DIO「前の三人は多分スタンド使いには適さない。陽乃さんは反応するだろうな」

 

俺は雪ノ下陽乃が通う大学に足を運ぶ。

ググッ!

やはりな………雪ノ下陽乃がスタンドに反応しないわけがない。

そうなった過程は問題じゃあない。そうなった結果が重要なのだ。

 

DIO「ある程度は仮説が当たりだったとしたならば」

 

ジョジョ「私達は………」

 

DIO「ジジイに報告だな」

 

←To be continued


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