大してストーリーが進んでいないため、前回までの奉仕部の活動はお休みです。
今回も日常回です。由比ヶ浜が勉強に対してやる気を見せたところから開始です。
side比企谷八幡
由比ヶ浜が勉強に対してやる気を見せた。
結衣「ユキノンって大学とか決めてるの?」
雪乃「いえ、まだ具体的には。志望としては国公立理系だけど。家業は建築業だったし、財団は色々な分野があるから、模索しているわ」
結衣「頭いい単語出てきた!そしてそういう人たちにありがちな選択肢はいくらでもある発言がきた!」
雪ノ下はそういう意味で言ったわけではないとは思うがな。まぁ、勉強に関してはトップクラスだから、俺達のような総合的に知識を求められる支部長とかよりかは、分野を絞って専門的な部署で腕を振るうのが雪ノ下には合っているかも知れない。
結衣「じゃあ、比企谷くんは?聞いている限りじゃあ、あまり日本の大学には行く意味が無さそうだけど」
八幡「俺は千葉大学に進学する。それにな、大学とかのレベルになると、偏差値とかの話だけでも無いんだよ。案外、教授とかの専門的な知識とかには数字だけでははかれないものだってあったりする。いい例がそこにいる承太郎だな。所属している大学の偏差値はそれほど高くはないが、海洋学者としては一種の権威として名前を轟かせている。教科書に載るくらいにはな」
大学教授は教師としてではなく、研究者の側面もある。
承太郎は教授としては口下手なところもある関係上、あまり教えるのは得意ではないが、研究者としては一流だ。
結衣「テストで遊ぶ人にしては意見がまともだ!でも、将来は専業主夫とか言っている割には、そういうことは考えているんだね。てっきり私立文系とか言い出すのかと思ってた」
いろは「先輩は働くのは嫌いですけど、知識を吸収するのは好きなんですよ。普段は悪口しか言いませんけど、そういうところではジョセフと気があってるんですよね。先輩って。かつては命のやり取りをしていたから素直じゃあ無いですけど、歴代ジョジョと呼ばれる中ではジョセフと一番仲が良かったりします」
いろはの言うとおりだ。もちろん、ジョセフの件のことじゃあない。戦いに関しての騙しのテクニックに関しては一番参考になるのは確かだが。
知識を得るのは嫌いじゃあない。頭でっかち過ぎるのも良いことではないが、それでもどの分野でも知識があって困ることはない。
仗助「そういう意欲を仕事でも見せてくれたら安心なんだけどな。こいつは未だに往生際が悪くて困る」
ヤバい方向に話が傾いてきた。外堀が埋められているから逆に逃げたくなるんだよ!ジョースター家の十八番じゃあないか!逃げるのは!とにかく、この話の流れから逃げるんだよォォォ!
八幡「それよりもだ、由比ヶ浜。私立文系ってバカってことじゃあないぞ?六大学の文系だって立派な私立文系だ。大体、仮に俺が私立文系だったとしても、俺とおまえじゃあレベルが違うだろ」
結衣「う、だから頑張るんだってば!」
由比ヶ浜は雪ノ下から離れると、大声で宣言した。
結衣「という事で、今週から勉強会をやります!」
八幡「……お前のグループ二人が既にそこでやっているじゃあないか。そこに混じれば良いと思うのだが?しかもかなりのハイレベルな教師付きでいたせりつくせりだから、それで良いじゃあないのか?」
三浦と海老名がジジイ達スタクルメンバーに教えてもらいながら、ほとんどマンツーマンに近い形で高レベルな勉強会を開いているぞ?
二代目と三代目のSPW会長が教師役、しかもここには次期四代目と前世が初代もいる状況なんて、一国の国王でもなかなかない環境だぞ?しかも、前世が教師のいろはだっているし。
三浦「あー…それなんだけど、ヒキオ達が仕事でいないときにやったんよ…でもさ…」
海老名「結衣ったらおしゃべりばかりして、結局勉強にならなかったんだよね」
ポルナレフ「かわいいマドモアゼルと雑談すること自体は良いんだが、流石に真面目に教えている時に雑談を始められても困る。私も仕事をしながらなのでね」
ジョセフ「エリナおばあちゃんの時はすまんかった…いろはよ。結衣君のあれを見ていたら、若い頃のワシがどれだけエリナおばあちゃんに苦労をかけたか身に染みたワイ」
承太郎「あれじゃあ、今でしょの教師をつけても無駄無駄無駄ぁな話だ。ヤレヤレだ」
おい、お前はオラオラだろ。無駄無駄は俺の掛け声だ。
それにしても…。
静「由比ヶ浜…お前はせっかくの貴重な機会で何してんだコラ(# ゜Д゜)」
いろは「こんなところで前世の謝罪をジョセフから聞くことになるなんて…聞きたくなかった…」
戸塚「あの勉強嫌いで学校をサボっていたジョジョがその事を謝罪するくらいのレベルだなんて…由比ヶ浜さんは将来、大物になるね…」
材木座「どんなことでも諦めたことのないジョジョを諦めさせるとは…」
あ、パパ大好きのジョジョがお冠だ。
それはそうだ。ジョセフと承太郎が同時に勉強を見てくれるなんて滅多にない。ましてやポルナレフさんまで混じってくれるなんてそうそうないだろう。
そして俺は知らないが、ジョセフの若い頃の事を知っている前世組が戦慄している…。ある意味ですごい才能とまで言える。
いろはが真っ青になるなんてそうそうないぞ?ルビーレーザーの射程内に入っているときから逃げるときくらいのものだ。
戸塚や材木座までもが顔を青くしている。
かくいう俺もだ。戦略上逃げることはあっても、戦いそのものから逃げないというのを家訓にしたジョセフが、由比ヶ浜結衣に勉強を教えるという戦いそのものから逃げる姿を初めて見せたのだ。あのジョセフが!
ジョナサン『ある意味すごい。あのジョセフを諦めさせるなんて…』
DIO『このDIOですらジョセフを屈服させることなど出来なかったと言うのに…由比ヶ浜結衣、ある意味でこのDIOを越えたというのか…』
前世二人も驚いている!あの三浦と海老名との戦いでも出てこなかったのに!(単に忘れていただけ)
そしてディオよ。変なところで感服するな。
結衣「うっ!だ、だからこれから頑張るんだし!テスト一週間前は部活ないし、午後暇だよね?」
SPW組「暇じゃあない。普通に仕事があるから」
結衣「ああ、今週でも火曜日は市教研で部活ないからそこもいいかも!」
SPW組「聞いてる?!暇じゃあ無いから!」
俺達のツッコミを一切無視し、由比ヶ浜はてきぱきと段取りを決める。
お前の算段はわかってる!これだけのメンツならテスト前なら心強いだろう。特に、教えることに関しては経験者のいろはがいればなおのことだと思う。
ひとつ問題があるとすれば俺達に協力する気が無いことだ。
当然だろう?
週に一日は会社に顔を出してロスを埋めてるんだぞ。大統領によってオペレーション・ブラッディ・スタンドが発動したから、アーシスSPWはここを拠点にしているだけで、本音を言えばそれぞれの部署で仕事をしたいんだぞ!そうでもなければ総武高校で会長以下が仕事をする非効率な事をする意味が無いじゃあないか!
それにテスト期間中で今まで貯まった仕事の遅れを取り戻す段取りを立てているんだからな!お前の都合で計画立てるんじゃあない!
仗助「ジョジョ、八幡、いろは、戸塚、材木座、ジョルノ、トリッシュ…」
ここで俺達の名前を小声で呼ぶ仗助。
やめろ、この流れで名前を呼ばれてろくなことがあったためしが無いじゃあないか。
八幡「その先を言うという事は、我々の友情を疑う事!友情を失うぞッ!」
静「無理なのよ…お兄ちゃんの頼みを断るのはとても心苦しいけど…でも、始める前からもう勝てる気がしない戦いに挑むのは無駄なんだよ」
いろは「ああ!ざ…残酷すぎます!由比ヶ浜さんの学力を救って犠牲になれとおっしゃるの?うう……私にとってそれは残酷なる勇気!わたくしの最期の希望はあなたと共に仕事することで逃げることなのに…」
ジョルノ「仗助さん。覚悟は出来てますか?僕は出来ていません」
トリッシュ「それ以上先を言わないないでェェェェー!それ以上先を言ったら殺してやるわッッ!!」
材木座「我がドイツの勉強法は世界一ぃぃぃ!それでも不可能なことはあるぅぅぅぅ!由比ヶ浜女史の学力向上などが正にそれだぁぁぁぁ!」
戸塚「ただ知識を詰めれば良いってものじゃあない!やる気だ…やる気が今の彼女には必要なんだ!」
口々に拒絶の言葉を口にする。
ジョセフですら匙を投げた由比ヶ浜の学力を何とかするなんてとても無理だ!
それだけジョセフは何が何でもやり遂げることに関する執念はみんなからの信頼が厚かった!それが何を意味するかわかるか!?
仗助「お前らの仕事は俺と承太郎さんとジジイとポルナレフさんと康一と陽乃とイタリアのミスタとシーラで何とかする…命令だ、由比ヶ浜の勉強会に参加しろ」
…
……
………
八幡「お前は人間を辞めてるぞォォォ!仗助ぇぇぇ!」
仗助「俺はこれから石仮面を被る吸血鬼か!前世が吸血鬼の奴に言われたくねぇよ!」
静「ゴミぃちゃんのバカ!ボケナス!ジョースケ!」
仗助「ぐっふぅ!おい、仗助は悪口じゃあない!大体よぉ!ジョースケがロリコンシスコンの代名詞になる原因となったオメェがそれを言うかぁ!シズカ!」
いろは「わたくしにはいったいどんな事態が起こっているのかわかりません…だって想像を超えていて泣けばいいのか叫べばいいのか、それとも気を失えばいいのか分からないのですもの…でも言える事はただ一つ。一色いろははあなたと伴に死にます…。この恨みをスタンドパワーに変えて…心中してやります」
仗助「それは『ハチ君』にしろよ!心中相手が恋人じゃあ無くて兄貴分っておかしいだろ!なぁ!?」
ジョルノ「あなた、覚悟があって言っているんですよね?人に死ねと言うからには、逆に自分が死ぬかもしれないという危険性を常に覚悟して言っているってことですよね?」
仗助「俺はよぉ、何もそこまで言ってねぇよ!そこまで覚悟が必要な事かぁ?」
トリッシュ「言っとくわ…この勉強会が終わったらあなたをぶっ殺してやる!絶対にお前をぶっ殺してやる!」
仗助「オメェもヤッパリギャングの妻だな!極妻なんだだろうなぁ!」
材木座「お…恐ろしい…自分は恐ろしい!なにが恐ろしいかって八幡!胃が痛くないんだ!快感に変わっているんだぜーッ!!」
仗助「口調もブレブレになるほど嫌か!末期に突入しているじゃあないか!」
戸塚「社長はくさい!ゲロ以下のにおいがプンプンするよ!!こんな下衆には出会ったことがないほどにねぇ!環境で下衆になっただって?ちがうねッ!!社長は生まれついての下衆だよッ!」
仗助「そこまで言われるほどの事か!?」
一同「間違いなくお前は人でなしだ!」
この絶望的な命令があってなるものか!
結衣「じゃあ、プレナのサイゼで良い?」
雪乃「私は構わないのだけれど」
おい、雪ノ下。知らないから言えるんだ。ジジイが匙を投げた意味を知らないから言えるんだ!やめろ、断れよ!
八幡「由比ヶ浜…その、なんだ…」
早く言わなければ決定事項となってしまう!社長命令なんぞ知ったことか!会長がまだ命令してきてない!
結衣「ユキノンやジョースターさんとお出掛けって初めてだね!」
雪乃「そうかしら?」
雪ノ下とジョジョ以外は最初から誘われていなかった。
ホッ…良かった…
結衣「比企谷くん、なんか言った?」
八幡「いや、三人で頑張って下さい♪」
ジョジョを生け贄にする気満々な俺ガイル♪
グッバァイ!ジョジョ!
くるっ♪(逃げようとして身を翻す音)
静「逃がすかっつーの!この場からも!仕事からも!」
ガシッ!(それを察知して俺を背後から抱き止める音)
くっ!放せジョジョ!
さすがはこの俺の相棒。次の俺の行動がよくわかっていらっしゃる!
俺の青春はジョジョとの青春!だが、これからおこる青春からは逃げなければならん!
静「待って!ハッチ!見捨てないで!私達は相棒でしょ!?親友でしょ!?」
バリバリ!
くっつく波紋で意地でも放さないつもりだな!
八幡「やめろジョジョ!いくらいい女と言えども、お前に抱きつかれても何とも思わん!健康的ですねとしか言えんわ!今すぐに放せ!ファーストクラスの一流C・Aが客に酒とキャビアを持ってくるように丁寧に放せとは言わん!速やかに!今すぐ!」
静「イヤだ!君が、止まるまで、抱きつくのを、やめない!」
いーやーだー!いくら懇願しても無駄無駄無駄ァ!逃げさせてもらおうか!
早くしないと、奴が…奴が…
承太郎「ヤレヤレだ。静を助けてやれ、八幡。夏休みを謳歌したいのであればな」
ですよねー。
ジョジョに激甘な承太郎がこういうに決まってるよねー。
はい、会長命令が下りました。
終わった…俺の中で、決定的な何かが。
←To be continued
今回はここまでです。
静以外の前世持ちキャラ&第5部組の名言をここぞとばかりに入れてみました。
ジョセフが匙を投げた事柄を、他の人間からしたらどう受け止めるか…と、イメージしたら阿鼻叫喚のカオスな光景になってしまいました。
それでは原作との相違点を。
ユキノンは国公立理系としてしか進学は考えていない➡国公立理系は変わらずだが、将来を見据えて学部は絞り混んでいる。
八幡は私立文系希望➡千葉大学いったく
由比ヶ浜は雪乃だけを誘った、それに対して微妙な気持ちになる➡由比ヶ浜は雪乃と静を誘った。八幡はこれ幸いと逃げ…静「逃がさないよ、相棒。死なばもろとも」ですよねー。
次回もお願いします。