輝きのAqoursとゼロ   作:ズラマヨ

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4話完結



君のために

「ウルトラマンゼロビヨンドですか。想像以上でしたね。」

 

某廃工場

1人の男はそう独り言をつぶやく。

 

「お前、奴とやり合って負けたそうだな」

 

その男に話しかける宇宙人が1人。

 

「デスレムさん。居らしてたんですね。彼はなかなかの強さでしたよ」

 

「お前が本気で戦ってれば勝てたんじゃないのか?」

 

「さぁどうですかね」

 

「なんなら俺が奴を殺してやろうか?策謀宇宙人と言われるこの俺がな!」

 

「焦りは禁物です。じっくり行きましょうよ。私の力が完全なものになるまでね」

 

「ケッ!相変わらず甘い奴だな、なぁストルム星人さんよぉ」

 

ーーーーーー

 

ルビィの姉ダイヤのこともあり仮入部として練習に参加することになった花丸とルビィ

これからの練習場所を探し校内を歩き回る

 

「中庭もグラウンドもいっぱいだね、部室もそこまで広くないし」

 

「砂浜じゃダメなの?」

 

「移動の時間を考えると練習場所はできれば学校内で確保したいわ」

 

「屋上はダメですか?」

 

「屋上?」

 

「μ'sはいつも屋上で練習してたって」

 

確かに普通の部活は屋上では練習はしないだろう。とてもいいアイデアだ

 

「じゃあ行って見ますか」

 

ーーーーーー

 

予想通り屋上は誰も使っておらず広々としていた。それに加え富士山も見える。これほどよい練習場所はなかなかないだろう。

 

「思ったよりもいい場所じゃん」

 

しばらく雰囲気を味わった後円陣を組み練習スタートだ

みんなが真ん中に手を合わせていく

 

「零斗くんも!」

 

「え?俺も?」

 

「当たり前だよ。零斗くんもAqoursの一員だよ」

 

目頭が熱くなるのを感じた。

 

「わかった。じゃあやるか!」

 

そして零斗の手も加わる

 

「じゃあいくよ!Aqours〜」

 

「「「「「「サンシャイーン!」」」」」」

 

それから5人は曜の指導のもと練習を始める。

仮入部の花丸とルビィはついていけるか心配だったが思った以上にできており驚いた。

 

ーーーーーー

 

「今日までって約束だったはずよ」

 

「思いつかなかったんだもん」

 

作詞が関係してない千歌は梨子に怒られていた。

 

「何かあったんですか?」

 

「新しい曲今つくってて」

 

「花丸ちゃんも思いついたら何か言ってね」

 

「はぁ…」

 

花丸はルビィの方に目を向け少し微笑む。

すると何か思い出したように零斗に話しかける

 

「あの、神田先輩」

 

「先輩はよしてくれ。零斗でいいよ」

 

「じゃあ零斗さん。その左手にあるブレスレットかっこいいですね」

 

「あぁ…これ?これはね〜はっ!」

 

「どうしたんですか?」

 

「この前買ったんだよ」

 

危うくまたポロリと言ってしまうところだった。

 

(それにしてもなんでみんなこのブレスレットが気になるんだ?)

 

ーーーーーー

 

一日の締めくくりとして淡島の階段ダッシュが始まった。

 

「じゃあ、μ's目指して、よーいドーン!」

 

千歌の一声で階段を登ってく5人。零斗はそれを眺めていた。

 

[零斗は登らないのか?]

 

「別に登ってもいいんだけどこの練習のメインはあいつらだから」

 

[そうか。じゃあせめて様子を見に行ったらどうだ?]

 

「それもそうだな、一応マネージャーだし」

 

そう言ってゆっくり階段を歩き始める。しばらく歩くと脇道に見覚えのある人影が見えた

 

「花丸ちゃん?何やってんだ?」

 

バレないように尾行することにした。一体何をするつもりなのか

すると

 

「何ですの?こんなところに呼び出して」

 

(うげ!生徒会長!)

 

花丸は生徒会長に近づき

 

「あの、ルビィちゃんの話をルビィちゃんの気持ちを聞いてあげてください」

 

「ルビィの?」

 

そう言い一礼した後走って階段を降りて言ってしまった。

 

「おぉい!花丸ちゃん!?」

 

零斗はすかさず跡を追いかける。途中生徒会長に一礼をして

 

 

 

 

「そんなの分かってる。」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「ルビィ!?」

 

ーーーーーー

 

「おーい!待ってくれよ花丸ちゃーん!」

 

その言葉に気づいた花丸は動きを止めて後ろを振り返る。

 

「零斗さん!?」

 

「どうしたの?急に?階段走ってたんじゃないの?」

 

「あの…それは…その…」

 

何か隠しているようだった。あまり詮索するのは良くないと思ったが放ってくのはもっと良くないと思い

 

「話してくれないかな?もしかしたら力になれるかもしれないから」

 

「あの…実は」

 

ーーーーーー

 

「そうゆうことか。それで生徒会長をあそこに呼び出した訳か」

 

「はい…」

 

「でもだからって花丸ちゃんが手を引かなくてもいいんじゃない?」

 

「でも、私体力ないですし、センスもないから向いてないんです」

 

「そんなことな…」

 

「失礼します!」

 

「あっ!…」

 

零斗の話しを聞かずそのまま走って帰ってしまった。

 

「……」

 

ーーーーーー

 

「よろしくお願いします」

 

「よろしくね」

 

「はい!頑張ります!」

 

「そういえば国木田さんは?」

少し微妙な表情をするルビィ

すると勢いよく零斗が部室に入ってきた

 

「ルビィちゃん!」

 

「ピギィ!?」

 

「うわっ!なんだ零斗くんか〜」

 

「ルビィちゃん、花丸ちゃんを迎えに行って欲しい」

 

零斗がそう言うとルビィは驚いた

 

「でも…」

 

「今彼女を救えるのは君しかいないんだ。ルビィちゃんが花丸ちゃんと一緒にスクールアイドルをやりたいって気持ちをぶつければきっと分かってくれる。俺はそう信じてる。」

 

しばらく黙り込んでいたルビィだが決心したのか部室から飛び出していった。そのあとを4人も追う。

 

ーーーーーー

花丸は図書室の受付で座っていた

 

「ルビィね!」

 

「ルビィちゃん?」

 

「ルビィね!花丸ちゃんのこと見てた!ルビィに気をつかってスクールアイドルやってるんじゃないかって、ルビィのために無理してるんじゃないかって。心配だったから。」

 

 

そう花丸がルビィのことを気にしていたのと同時にルビィも花丸のことを気にしていたのである

 

 

「でも練習してる時も、屋上にいるときも、みんなで話してる時も、花丸ちゃん、嬉しそうだった!それ見て思った」

 

 

「花丸ちゃん好きなんだって!ルビィと同じくらい、好きなんだって!スクールアイドルが!」

 

「ま、マルが…?」

 

 

「ルビィね!花丸ちゃんとスクールアイドルできたらって、ずっと思ってた!一緒に頑張れたらって!」

 

「それでもオラには無理ずら。体力ないし、向いてないよ…」

 

「そこに写ってる凛ちゃんもね、自分はスクールアイドルに向いてないって、ずっと思ってたんだよ」

 

「…!」

 

 

 

「でも好きだった。やってみたいと思った。最初はそれでいいと思うけど?」

 

「ルビィ、スクールアイドルがやりたい!花丸ちゃんと!」

 

「マルにできるかな?」

 

 

「私だってそうだよ。1番大切なのはできるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ!」

 

千歌の手を掴む花丸。そこに他のみんなの手も重なる。

 

 

 

 

「ようこそ!スクールアイドル部に!待ってたよ君が来るのを」

 

「零斗さん…」

 

ここに新生Aqoursが誕生した。




忘れてるかもしれないので再度書いておきます。
主人公の名前は神田零斗。
千歌、曜とは幼馴染で両親は両方とも海外で働いており本作の登場予定はありません。
外見はさくら荘のペットな彼女の主人公神田空太くんをイメージしてくださると分かりやすいと思います。(まぁ外見は読者にお任せします)

花丸ちゃんとルビィちゃんの入部まででした。
今回零斗くんには主人公らしいことをしてもらいました。

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