輝きのAqoursとゼロ   作:ズラマヨ

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接客のアルバイトなどの経験がある人ならわかる迷惑な客をスカッと成敗します


新たな決意

「美渡ねぇが余った食材は自分たちで処分しなさいって」

 

「そんなに余ったの?」

 

「ヨキソバはほぼ売り切れたんだけどシャイ煮と堕天使の涙全く売れてなくて…」

 

「申し訳ない」

 

「デース!」

 

見たことない謝り方をする2人。土下座か?

 

「それってどんな味がするんですか?」

 

「ちょっと興味あるね」

 

「そうですね」

 

「マルも食べてみたいずら」

 

「「いいですわ!」」

 

食卓に並んだシャイ煮と堕天使の涙はひときわ異彩を放っていた。ここまで得体の知れないと注文する客も少ないだろう

 

「「さぁ!召し上がれ!」」

 

「「「「「「「い、いただきます」」」」」」」

 

まずシャイ煮から口をつけていく。すると驚いたことに思っていた以上に美味しいのだ。

 

「シャイ煮はワターシが世界から集めたスペーシャルな食材で作った究極の料理デース!」

 

なるほどそれは美味しいわけだ。世界中の美味しい食べ物を鍋に入れて煮込めば不味い訳ない。だが1つ気になることがある

 

「で一杯いくらするんですのこれ?」

 

「さぁ10万円ぐらいかな?」

 

流石の値段の高さに吐き出すみんな

 

「じゅ、10万円?」

 

「高すぎるよ!」

 

「え?そうかな?」

 

「これだから金持ちは」

 

「あははっ次は堕天使の涙を」

 

先陣切って堕天使の涙を口に入れたルビィの体が硬直する

 

「ん?ルビィ?」

 

するとルビィの顔がどんどん赤くなっていく

 

「ピギュアァァァァァァァ!!」

 

叫び声をあげてルビィは外に出て行った

 

ーーーーーー

 

<よし着いたぞ。あとは自分で歩け>

 

「おう、悪いな」

 

遅れてみんながいるであろう海の家に到着した。すると家の前で"辛い"を連呼する少女が1人

 

「な、何?何がどうなってんの?」

 

今話しかけても無駄な気がしそのまま海の家に入る

 

「おっす皆さん!お疲れ様っス!」

 

「おつかれ〜零斗くん」

 

「お疲れ様であります!」

 

「飯食いにきた……ってまさかこれ?」

 

「うん。そうだよ。シャイ煮と堕天使の涙」

 

花丸が夢中になって食べているので不味い訳ではなさそうだが

 

「オーウ!零斗も食べて〜」

 

「い、いただきます。………うまっ」

 

想像の5倍は美味しい。高級食材を使っていると聞いた時は驚いた

 

「でこのダークマターは?」

 

「ダークマターって何よ!堕天使の涙!」

 

もう焦げているようにしか見えないそれは1番食べずらかった

 

「あーでも美味しいじゃん。このたこ焼き」

 

「だ・か・ら!堕天使の涙!」

 

 

 

しばらくしてソースがなくなってしまったと曜から言われ家に取りに行く千歌。戻って来た時少し様子が違う気がした

 

「おい、どうかしたか?」

 

「ううん。なんでもない」

 

ーーーーーー

 

次の日も海の家の手伝いが始まった。昨日と同じ定位置につき仕事をしている

そんな中ちょっとした事件が起こった

 

「ねぇ、そこのお嬢ちゃん」

 

「は、はい。何でしょう」

 

「この焼きそばの中に虫入ってたんだけどさ、どうしてくれるの?」

 

「え?本当ですか?少々お待ちください」

 

2人組のカップルがダイヤにそう言った。髪の毛を無駄に派手に染めピアスの穴が空いている2人。つまりクレーマーのヤンキーカップルだ

 

その話を聞いたダイヤは曜に確認するがそんなことは絶対にないと言い張る。第一曜に限ってそんなミスをする訳がない

 

「あのお客様。こちらも細心の注意を払っておりますのでありえないと思うのですが」

 

「あぁ!?何だとゴラァ!」

 

「うぅ…」

 

男はでかい声でダイヤを怒鳴りつけた。周りの客もどうしていいのか分からず気まずそうにしている

 

「こんなもん食べさせられて気分わるいんですけど」

 

女の方も言いたいことを言い放つ

 

「申し訳ございません。今回お代は結構なので…」

 

「あぁ?代金分だけ?」

 

「こんなもん食べさせといてそれはないでしょ?」

 

言いたい放題のカップルについに我慢できなったものがいた

 

<おい。ちょっと待てよ>

 

「何だ?てめぇ」

 

零斗は男の方を指差し

 

<そこのお前ら。ふざけたこと言ってんじゃねーよ。うちのスタッフに限ってそんなミスは絶対にないんだよ>

 

「じゃあ何か?お客様がわざと入れたとでも言うのか?」

 

<そう言ってんだよ。言いがかりつけんならもっと利口な真似しろよおっさん>

 

「このガギ!ぶっ飛ばされないのか!!」

 

完全に頭に来た男は零斗に殴りかかる。がその拳を片手で止めそのまま店の外へ放り出す

 

<ダイヤの言う通りお代はいらねぇからさっさと行っちまいな>

 

「何しやがる!ゆるさねぇぞ!」

 

我を忘れた男は零斗に向かって突進してくる

 

<善子!技借りるぜ!>

 

「え?何?」

 

向かって来た男の間合いに入りどこかで見たことがある固め技を決め込む

 

<堕天使奥義!堕天龍鳳凰縛!んでもってウルトラハリケーン!>

 

以前善子がルビィとダイヤに決めた固め技堕天龍鳳凰縛(コブラツイスト)を男に決めそのままお得意のウルトラハリケーンをかます

 

ウルトラハリケーンといってもただ海に向かって投げ飛ばしただけなので正確にはウルトラハリケーンではないのだが

 

<俺たちに喧嘩売るのはなぁ……2万年早いぜ!>

 

海に吹き飛ばされた男と女は居場所がなくなり一目散に帰っていった

 

「お前も無茶するよな」

 

<俺は何もしてねぇよ>

 

カップルがいなくなったのを確認して海の家に戻るとそこにいた客と曜たちからの拍手を浴びる

 

「さすが零斗さんずら」

 

「零斗くん!ありがとう!」

 

「あれは俺じゃなくてゼロだ。そんなことはいいから塩撒いとけ」

 

「結構古いこと知ってるのですわね」

 

ーーーーーー

 

色々あったが今日の仕事も終わり例のごとく特訓を済ませる。

結局今日もシャイ煮と堕天使の涙は売れ残る結果となった

 

「できた!カレーにしてみました!」

 

「船乗りカレーwithシャイ煮と愉快な堕天使の涙たち」

 

余り物を全てカレーの中にぶち込んだ一品

 

「ルビィ死んじゃうかも…」

 

「流石に死にゃしないと思うぞ?」

 

そうは言ったものの見た目だけ見るとそう思っても不思議ではない

 

「じゃあ梨子ちゃんから召し上がれ」

 

恐る恐るカレーを口の中に運ぶ。すると

 

「美味しい。すごいこんな特技あったんだ」

 

「んん〜デリシャス!」

 

「パパから教わった船乗りカレーは何にでも合うんだ」

 

さすが曜だ抜け目がない

 

「ンフフフッこれなら明日は完売ですわ」

 

「お姉ちゃん?」

 

「おかわりずら」

 

「はや!」

 

色々あったが曜特性カレーを食し帰宅した。ダイヤからラブライブの歴史の講義が始まろうとしていたと後から連絡が入った時は参加しなくてホッとした

 

ーーーーーー

 

「………んートイレ…」

 

用を足したくなりふと目が覚めた。それをすませるとふと窓から2人の人影が見えた

 

「あれ…千歌に梨子ちゃんか?」

 

そう、そこに立っていたのは零斗もよく知る高海千歌と桜内梨子の2人だ。なぜこんなところにいるのだろうか?

 

「なんか話してるな…よし!」

 

2人に気づかれないようにそっと近づく。そして声が聞こえる場所にたどり着く

 

「梨子ちゃん」

 

「ん?」

 

「ピアノコンクールに出て欲しい」

 

「…!」

 

(!?)

 

「こんなこと言うの変だよね。スクールアイドルに誘ったのは私なのに…梨子ちゃんAqoursの方が大切って言ってくれたのに…でも……でもね!」

 

「私が一緒じゃ嫌?」

 

「違うよ!一緒がいいに決まってるよ!」

 

「思い出したの最初に梨子ちゃん誘った時のこと」

 

「あの時私思ってた。スクールアイドルを一緒に続けて梨子の中の何かが変わってまたピアノに前向きに取り組めたら素晴らしいなって素敵だなってそう思ってたって」

 

「でも」

 

「この町や学校やみんなが大切なのはわかるよ。でもね梨子ちゃんにとってピアノは同じくらい大切なものだったんじゃないの?その気持ちに答えを出してあげて」

 

「……」

 

「私待ってるからどこにも行かないってここでみんなと一緒に待ってるって約束するから…だから」

 

千歌の言葉を聞いて梨子が勢いよく抱きつく

 

「ほんと…変な人」

 

「大好きだよ」

 

朝日が昇った。まるで梨子に新たな光が降り注いだようなそんな気持ちにさせてくれるような優しい光だった




クレーマーのくだりは僕の高校の後輩から聞いた話をちょっとアレンジしました

さて10話までが終わりましたね。次回はサンシャインの中でも人気の高い11話です
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