輝きのAqoursとゼロ   作:ズラマヨ

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ウルトラマンジードのアーツを買おうか迷ってるのですがもし買ったよ〜と言う人がいましたらコメント等でオススメかどうか教えてください


自分たちの背中

早朝から電車を乗り継ぎようやく東京に到着した。さすが東京。どこを向いても人だらけ

 

「みなさん心をしっかり!負けてはなりませんわ!東京に飲まれないよう!」

 

「大丈夫だよ。襲ってきたりしないから〜」

 

「あなたは分かっていないのですわ!」

 

「どうしてあんなに敵対視してるの?」

 

「まさか東京が嫌いとか?」

 

「お姉ちゃん迷子になったことがあるらしくて」

 

「トラウシだね」

 

「「トラウマね」」

 

善子とツッコミがハモった

 

「そう言えば梨子ちゃんは?」

 

「ここで待ち合わせだよ」

 

そろそろ待ち合わせ時間のはずである。あたりを見渡すとコインロッカーの前に確かに彼女はいた。何やら荷物を詰めている様子だった

 

「何入れてるの?」

 

「え、えーっと…お土産とかお土産とかお土産とか」

 

「全部お土産じゃねーか」

 

「わぁ!お土産!」

 

するとお土産袋が床に落ち中身が少し露わになった。それを確認しようとした千歌の目を塞ぐ梨子

 

[おい、梨子のあれは何だ?]

 

「まぁ世の中には色んな趣味があるからさ〜」

 

[答えになってねーよ]

 

ーーーーーー

 

「さぁ、じゃあ行きましょうか」

 

「とは言ってもまずどこに行く?」

 

「タワー?ツリー?ヒルズ?」

 

「ツリー賛成!」

 

「遊びに来たんじゃありませんわ」

 

「うっ……」

 

あっさり却下されてしまった

 

「そうだよ。まずは神社!」

 

「また?」

 

「うん!実はねある人に話し聞きたくてすっごく調べたんだ。そしたら合ってくれるって」

 

「ある人?誰ずら?」

 

「それは合ってのお楽しみ〜でも話しを聞くにはうってつけのすごい人だよ」

 

それよりも千歌の目元にくっきりと手形が残っているのに気が散って話が入ってこない。あの跡は梨子が千歌の目を塞いだ時にできたものだろう。かなりの力で押さえたようだ

 

「東京…神社…」

 

「すごい人…まさか」

 

「「まさか!まさか!まさか!まさか!」」

 

まさか伝説のあの人か?

 

 

 

「お久しぶりです」

 

「お久しぶり」

 

「「なーんだ〜」」

 

「誰だと思ってたの?」

 

そこにいたのは以前東京のイベントで出会ったSaint Snowの2人だった。千歌達はこの神社で初めて知り合ったらしい

 

3年生は初めて会うことになるのだろう。零斗も会ったことはあったがほぼ初対面と言ってもいいだろう

 

ーーーーーー

 

UTX高校のカフェスペースへ場所を移すことにした。ここは一般の人も使用ができるようになっており大学の食堂に少し似ているかもしれない

 

「予備予選突破おめでとうございます」

 

「クールなパフォーマンスだったね」

 

「褒めて褒めてくれなくて結構ですよ」

 

「再生数はあなた達の方が上なんだし」

 

「いえいえ〜」

 

「それほどでも〜」

 

「でも決勝では勝ちますけどね」

 

ものすごい自身だ。きっとそれだけの練習を積み重ねている証拠なのだろう。天狗になりかけていた我々とはやはり違う

 

「私と理亞はA-RISEを見てスクールアイドルを始めようと思いました。だから私たちも考えたことはあります。A-RISEやμ'sの何がすごいのか。何が違うのか」

 

「答えは出ました?」

 

「いいえ、ただ勝つしかない。勝って追いついて同じ景色を見るしかないのかもって」

 

どうやらそれがSaint Snowの出した答えのようだ。すると千歌は思いもよらない一言を告げた

 

「勝ちたいですか?」

 

「「えっ?」」

 

「ラブライブ勝ちたいですか?」

 

「…姉様この子バカ?」

 

おい、言い過ぎだろ

 

「勝ちたくなければなぜラブライブに出るのです?」

 

「それは…」

 

「μ'sやA-RISEはなぜラブライブに出場したのです?」

 

千歌は何か考えているようだったがまだはっきりと答えは出ていないそんな様子だ

 

「そろそろ今年の決勝大会が発表になります。見に行きませんか?ここで発表になるのが恒例になってるの」

 

ーーーーーー

 

UTX高校の入り口付近には大きなスクリーンがある。ラブライブの情報などはそこで発表になるのがほとんどである

 

「アキバドーム?」

 

「本当にあの会場でやるんだ…」

 

スクリーンに映し出されたのは決勝大会の会場名その名もアキバドーム。かつてμ'sの活躍によって行われるようになったそこは今では全スクールアイドルにとって憧れの舞台である

 

「ちょっと想像できないな…」

 

それもそのはずあんなに大きな会場でダンスをするなど今の自分たちに想像しろと言うのが無理な話しだ

 

みんなどこか不安げな表情を浮かべている。すると

 

「ねぇ音乃木坂行ってみない?ここから近いし。前私がわがまま言ったせいで行けなかったから」

 

「いいの?」

 

「うん!ピアノちゃんと出来たからかな。今はちょっと行ってみたい。自分がどんな気持ちになるか確かめてみたいの」

 

「みんなはどう?」

 

「賛成!」

 

「いいんじゃない?見れば何か思うことがあるかもしれないし」

 

「音乃木坂?」

 

「μ'sの?」

 

「「母校!?」」

 

梨子が提案してきたのはμ'sの母校音乃木坂学院を見に行くことだった。もしかしたら何か見つかるかもしれない、みんなが賛成した

 

「よし!じゃあ善は急げだレッツゴー!」

 

ーーーーーー

 

「この上にあるの?」

 

「なんか緊張する!どうしようμ'sの人がいたりしたら」

 

「へ、平気ですわ。その時はさ、さ、さ、サインと写真と握手…」

 

「単なるファンずら」

 

「まぁらしいちゃらしいけど」

 

黒澤姉妹のちょっとしたコントを見ていると千歌が何も言わずに走り出した。みんなその後を追いかける

 

無我夢中で走り息を切らしながらもたどり着いたそこにはμ'sが守り抜いた学校。音乃木坂学院があった

 

「ここがμ'sのいた…」

 

「この学校を守った」

 

「ラブライブに出て」

 

「奇跡を成し遂げた」

 

 

 

 

 

「あの?何か?」

 

「え?」

 

そこにいたのは女子高生だった。制服を見るからしてこの学校の生徒であろう。確かによく考えてみれば別の学校の生徒が別の学校の前で黙って立っていれば不審だ

 

「すみません。ちょっと見学してただけで」

 

「もしかしてスクールアイドルの方ですか?」

 

「はい。μ'sのこと知りたくて来てみたんですけど」

 

「そういう人多いですよ。でも残念ですけどここには何も残ってなくて…」

 

「ん?何も残ってない?」

 

どういうことであろうか。何かしらあるのではないのか?

 

「μ'sの人たち何も残していかなかったらしいです。自分たちのモノも優勝の記念品もモノなんか無くても心は繋がっているからって」

 

「それでいいんだよって」

 

それほどまでに強い絆で結ばれているということなのだろう。いつかAqoursもそうなれる日が来るのだろうか

 

「どう?何かヒントはあった?」

 

「うん。ほんのちょっとだけど、梨子ちゃんは?」

 

「うん。私は良かった。ここに来てはっきり分かった。私この学校好きだったんだなって」

 

千歌は深々と頭を下げた。それをみて他のみんなも続いて頭を下げていった。そして全員声を合わせて

 

「「「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」」」

 

「あ、ありがとうございました!」

 

と零斗は出遅れる。そして顔をあげるとさっきの女子高生はいなくなっていた

 

「あれ?どこいったんだろ」

 

[まさか幽霊だったりしてな]

 

「怖いこと言うなよ」

 

そして音乃木坂を後にした

 

ーーーーーー

 

「結局東京に行った意味はあったんですの?」

 

「そうだね、μ'sの何がすごいのか。私たちとどこが違うのか。はっきりとは分からなかったかな」

 

「果南はどうしたらいいと思うの?」

 

「私?…私は学校は救いたい。けどSaint Snowの2人みたいには思えない」

 

3人の話しを通路を挟んで黙って聞いていた。近くにいたルビィと目の前の花丸に善子。そして後ろにいる梨子と曜は熟睡中だった

 

今現在起きているのは3年生の3人と零斗と千歌だけだ。千歌の隣に座っていた零斗は妙に静かで寝てしまったのかと思っていたが外を眺め何か考えているようだった

 

「どうした?さっきから黙って」

 

「えっ?あっうん。色々と考えてて」

 

すると千歌は何か思いついたように立ち上がった

 

「ねぇ!海見て行かない?みんなで!」

 

「お、おい千歌」

 

[どうしたんだ?]

 

「あいつの考えることはよく分からん」

 

ーーーーーー

 

海に太陽が沈んでいくなんとも魅力的な光景が広がっていた

 

「私ね分かった気がするμ'sの何がすごかったのか」

 

「ほんと?」

 

「多分比べたら駄目なんだよ。追いかけちゃ駄目なんだよμ'sもラブライブも輝きも…」

 

「どうゆうこと?」

 

「さっぱり分かりませんわ」

 

「俺もだ」

 

「そう?私はなんとなくわかる」

 

「1番になりたいとか誰かに勝ちたいとかμ'sってそうじゃなかったんじゃないかな」

 

「μ'sのすごいところってきっと何もないところを何もない場所を思いっきり走ったことだと思う」

 

「みんなの夢を叶えるために…自由にまっすぐにだから飛べたんだ!」

 

μ'sのように輝くということはμ'sの背中を追いかけることはじゃなく自由に走るということ

 

「全身全霊!何にも囚われずに!自分たちの気持ちに従って!」

 

「自由に…」

 

「Run and run」

 

「自分たちで決めて自分の足で」

 

「なんかワクワクするずら」

 

「ルビィも!」

 

「全速前進だね!」

 

「自由に走ったらバラバラになっちゃわない?」

 

「どこに向かって走るの?」

 

「私は0を1にしたい!あの時のままで終わりたくない」

 

「そっか」

 

「それが今向かいたいところ」

 

「ルビィも!」

 

「そうね!みんなもきっと!」

 

自由走っても目的地は一緒である。0を1にすることそれがAqoursの目標となった

 

「なんかこれで本当に1つにまとまれそうなきがするね」

 

「遅すぎですわ」

 

「みんなシャイですから」

 

円陣を組み声をかけようとした時

 

「待って、指こうしない?これをみんなで繋いで0から1へ!」

 

「それいい!」

 

「でしょ!」

 

「じゃあもう一度!」

 

今度は曜の提案した方法で円陣を組む

 

「あれ?何やってるの?零斗くんもだよ」

 

「え?俺も?」

 

「当たり前だよ。零斗くんそれにゼロを含めてAqoursだから」

 

みんなの顔を見ると全員笑顔で迎えてくれていた。今更ながら気づかされた自分は1人じゃないことに

 

「おう!」

 

零斗が加わり10人で作り上げた大きな0の文字

 

「0から1へ今全力で輝こう!Aqours!」

 

 

 

サンシャイン!!!!!!!!!!

 

 

仲間だけを見て目の前の景色を見てまっすぐに走る。それがμ's。

 

それこそが輝くこと。

 

だからAqoursはAqoursの景色を見つける。μ'sの背中ではなく自分だけの景色を探して走る。いつの日か

 

 

今ここに新たな物語が幕を開けた

 




音乃木坂にいたあの穂乃果ちゃん似の少女のくだりは省略しました、、、すいません。

そろそろ1期分が終了しますがゼロと零斗くんにはまだ戦ってもらう予定です。そして2期に入る前に少しの間番外編を入れる予定です。もちろん主人公は零斗くんです

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