輝きのAqoursとゼロ   作:ズラマヨ

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今回でこの作品も最終回を迎えます
まぁ細かい話は本編後ということで



ありがとう

「話ってなんだよ」

 

[実はな…]

 

夢の中のゼロは何かを言おうとしているが戸惑っているようだった

 

[東仙カイが消えベリアルもいなくなった今、俺の地球での任務は終わった]

 

「それって…」

 

[あぁ、俺は俺の宇宙に帰らないといけないんだ]

 

「……」

 

分かってはいた。いつかはその時が来ることを…

 

「そっか…そうだよな…」

 

[………]

 

「ありがとうゼロ。この星を護ってくれて。ゼロと一緒に戦えて本当に良かったよ」

 

[零斗…]

 

「これで俺も普通の人間に戻るわけだ」

 

[そう…だな、千歌たちによろしく伝えといてくれ]

 

「分かった。……なぁゼロ…また会えるか?」

 

[この星に新たな危機が迫ったらすぐに駆けつけるぜ]

 

「それは…嬉しいのか嬉しくないのか分からないな」

 

[ハハハッ、そうだな…じゃあな零斗。お前のことは忘れないぜ]

 

 

すると目の前にいたゼロはゆっくりと姿を消した

 

 

 

「ゼロ!!」

 

俺は目を覚ました。そこにはなんだか見覚えのあるような無いようなそんな天井があった

 

「ここは…」

 

「あっ零斗くん目が覚めたんだ」

 

襖を開けて入ってきたのは見覚えのある顔だった

 

「千歌…ここは?」

 

「私の家だよ」

 

「千歌の?そうか…そう言えば俺、あのまま眠っちゃったんだっけ」

 

「そうそう。それに2日間も眠ってたんだよ」

 

「そんなにか…」

 

「何かいい夢でも見てたの?」

 

「夢?そうだなぁ、…………っ!!」

 

勢いよく体を起こして左腕を確信した

 

「どうしたの?」

 

「夢だけど…夢じゃなかった…」

 

左腕にはゼロと一体化した証であるウルティメイトブレスは消えていた

 

「ゼロ…俺も忘れないよ」

 

ーーーーー

 

それから数日が経った。ゼロの力で町は復興…というか何事もなかったと言っても不思議じゃないほど元の姿をしていた

 

 

そして

 

 

浜辺から海を見渡す一人の少女

 

その少女の後ろで話しかける一人の女性

 

「どうしてあそこなの?」

 

「みんなからよく見えるところが良かったから」

 

「いつきてもいつ戻っても出迎えてくれるようにね」

 

浜辺に刺さったラブライブ優勝旗

それはみんなのことを想いみんなのことを考えそこにあった

 

「おーい!千歌!きたよー!」

 

「新しい学校の制服!」

 

「はーい!」

 

廃校となったら浦の星の代わりに彼女たちが春から新しく通う高校の制服である

 

「春だねぇ〜。後輩の子と3年生の子達はもう発ったの?」

 

「うん。鞠莉ちゃんもダイヤちゃんも果南ちゃんも碧くんも、もういないよ…」

 

「ねぇ覚えてる?昔の千歌は上手くいかないことがあると人の目を気にして本当は悔しいのに誤魔化して諦めたふりをしてた」

 

そうして少女の母そっと紙飛行機をなげた

 

「紙飛行機の時だってそう」

 

「…ねぇ」

 

「なに?」

 

「私見つけたんだよね?私達だけの輝き…あそこにあったんだよね?」

 

「本当にそう思ってる?」

 

ラブライブで優勝して栄光を掴んでも果たして輝きを見つけることが出来たのか…あまり分かってはいない。その複雑な感情に比例するかのように紙飛行機は手前で失速し地に落ちる

 

「相変わらずバカ千歌だね!」

 

「何度でも飛ばせばいいのよ!千歌ちゃん!」

 

「本気でぶつかって感じた気持ちの先に答えはあった筈だよ」

 

「諦めなかった千歌にはきっと何かが待ってるよ」

 

そしてもう一度紙飛行機をなげた。また紙飛行機が落ちそうなった時

 

「いけ!飛べーー!」

 

強く吹いた風に乗った飛行機は空高く飛んで行った

その少女。高海千歌はそれを追いかけて走り出した

 

「行ってらっしゃい」

 

ーーーーー

 

ひたすらに走って走って走り続け、気がつけば学校の前にいた。

すると一つのことに気がついた。閉めたはずのシャッターゲートが少し開いていたのだ

 

「失礼しまーす。2年A組高海千歌でーす」

 

ゆっくりと扉を開けて校舎の中に入る。そして色々な場所を見て回った。廊下の掲示板に理事長室。2年A組のクラス

 

色々な思い出が脳裏をよぎり楽しかった時の声が聞こえてくるようだった

 

それから3年生のクラスに図書室。そして屋上。屋上についてからもみんなの声は聞こえ続けている

そこには空高く飛んで行った紙飛行機があった

 

その紙飛行機を拾おうとした時目から涙が溢れ一瞬紙飛行機を掴むのを躊躇った

 

「私は嘘つきだ。泣かないって決めたよね…千歌…」

 

涙をこぼさないような空を見上げてた。それでも涙は止まらない

 

「どうして…!思い出しちゃうの…どうして聞こえてくるの…どうして…」

 

するとどこかからまた聞いたことのあるような声が聞こえてきた。かすかに聞こえたその声の方を向くと一瞬だけだったが人影が見えた気がした。気のせいかもしれない。でもその人影が気になってただ向かって走り出した

 

 

 

普通の私の日常に、突然訪れた奇跡。

 

何かに夢中になりたくて、

何かに全力になりたくて、

わきめも振らずに走りたくて、

でも、何をやっていいかわからなくて。

 

くすぶっていた私の全てを吹き飛ばし、

舞い降りた。

 

それは.、その輝きは!

 

 

 

無我夢中で走り体育館の扉を開く。そこには…

 

「千歌!」

 

「遅いじゃん!」

 

「また遅刻だよ」

 

そこにはみんながいた。その通りみんな。浦の星の生徒たちみんな

 

「みんな…でもどうして?」

 

すると正面の幕が少しずつ上がっていった。そこには8人の少女がいた

皆がよく知る8人。共にラブライブを戦い抜いた8人の姿が

 

「夢じゃないよ」

 

「千歌とみんなで歌いたいって」

 

「最後に」

 

「この場合で」

 

「約束の地で」

 

「待ってたずら」

 

「千歌ちゃん」

 

「歌おう!」

 

8人は腕を千歌に向かって伸ばした

 

「「「「「「「「一緒に!」」」」」」」」

 

目の前の光景を信じららない千歌。するとその背中に2つの手が当たる

 

「さぁ!千歌先輩!」

 

「行ってこい!」

 

もう振り返らなくても誰か分かる

 

「碧くん…零斗くん…うん!!」

 

千歌はもう一度走り出した。目の前の仲間の元へ

 

 

 

《WONDERFUL STORIES》

 

夢を駆けてきた

 

僕たちの WONDERFUL STORIES

 

全力で

 

輝いた物語さ!

 

 

 

 

「分かった。私が探していた輝き。私達の輝き。足掻いて足掻いて足掻きまくってやっと分かった!最初からあったんだ。初めて見たあの時から、何もかも一歩一歩。私達の過ごした時間の全てが…それが輝きだったんだ!探していた私達の輝きだったんだ!」

 

ようやく見つけた。いや、最初から目の前にあった。

輝きはそれを目指した時点で既に持っていたのだ

 

「お前にもこの光景を見せたかった。ありがとう。ウルトラマンゼロ」

 

ーーーーー

 

青い星地球を黙って見つめる1人の巨人

 

[ありがとう。この星で出会った人間たち。千歌、曜、梨子、ルビィ、花丸、よし…いや、ヨハネ、果南、鞠莉、ダイヤ、碧。そして…零斗]

 

その言葉を最後にその巨人 ウルトラマンゼロは地球を背にして飛び去った

 

[………]

 

 

 

「なーに、感傷に浸ってんだよ。ゼロちゃん」

 

「珍しいこともあるのですね」

 

[なっ、お前ら…!]

 

「久しぶりだなゼロ」

 

「あぁ」

 

ゼロの前に現れたのはゼロ自身が組織した新しい宇宙警備隊

炎の戦士 グレンファイヤー

鏡の騎士 ミラーナイト

鋼鉄の武人 ジャンボット

その弟 ジャンナイン

 

[どうしてここにいんだよ?]

 

「知らなかったのですか?私たちのマイティーベースのある宇宙とこの宇宙は近くにあるのですよ」

 

[そ、そうだったのか]

 

「俺たちはお前を迎えにきたってわけよ、な!焼き鳥!」

 

「私はジャンボットだ!」

 

この下りもなんだか久しぶりだ。そうだ。俺だって1人じゃない

 

[よーし、じゃあ帰る……ん?]

 

とふと正面を見ると文字が映し出されていた

 

「ウルトラサインか…」

 

[……どうやら帰るのはお預けになりそうだ]

 

「新たな任務ですか?」

 

[そうらしい]

 

「よっしゃー!腕がなるぜ!」

 

ゼロは左腕のウルティメイトブレスを変形させウルティメイトイージスを装着する。そして別宇宙へと繋がるゲートを出現させる

 

[………]

 

ゼロは振り向き遠く離れた地球をみた

 

「どうかしましたか?」

 

[いや、最後に一言。また会おうぜ!みんな!]

 

そしてゼロとウルティメイトフォースゼロは別の宇宙へと去って行った




というわけで輝きのAqoursとゼロはこれにて完結です。
長い間お待たせして申し訳ない。言い訳をしますと新生活が始まりなかなか忙しかったもので…
見てくださった多くの方には感謝でいっぱいです!本当にありがとうございました!!

そして今後の話なのですが、まずラブライブサンシャインの劇場版ストーリーを書くかどうかはまだ決めてません。
そして別シリーズを作るかどうかですが〜正直これも決めてません。
皆さまからの要望があれば書くと思います。それではまたどこかで

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