あやしけものフレンズ~ようこそ怪獣ランドへ~   作:家郎

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注:構想は「怪獣黙示録」より前に練ったものですが、この文章はそれをオマージュしたものです


モスラ(1)

 2218/9/17 ブラジル・マナオス

 エリアス・マナ・フレミング インファント島調査団(非公式)団員(当時)

 

 初めにことわっておくけど、私はモスラに会ったことがない。あなたたちの欲しい情報を、私が持っているかは分からない。いい?

 ……じゃあ、始めましょうか。

 私は学者の端くれでね。ある時、知人と一緒に出かけることがあったの。

 インファント島。そこが私たちの目的地。

 太平洋上の南アメリカ寄り? そこにある小さな島でね、1900年代にある探検家とその一行が上陸したらしい。確か日本人だったわよ。

 でも、地図に場所が記されているだけで、他に情報はない変わった島だった。知人の探検家魂がくすぐられたらしくって、知り合い20人ほどで向かったわ。

 

 そこは、本当に変わった島だった。

 まず、独自の進化を遂げた植物によるジャングル。自ら動いて虫を食べる植物を、あなた見たことあるかしら?

 他にも、巨大な――といっても、怪獣ほどじゃないけど――生物の死骸があったかしらね。

 そこにはヒトもいた。

 昔の絵で描かれてた先住民みたいな感じ。葉っぱをまとめた服をまとって、黒い肌で……。独自の言語で、私たちじゃ全然分からない。

 でもね、さっき言った探検家のを真似たらしくって、英語を話す人もいたわ。おかげで、私たちは島について知れた。

 

 島の奥深くに行こうとした時。私たちの前に、島の人々が立ちはだかったの。

 「行くな」って。

 「この先には立ち入るな」って。

 訳を尋ねたら、彼らは私たちを連れていった。

 連れて行かれた先の洞窟。そこには岩でできた神殿と、捧げものがあった。

 彼らが岩の戸を開くと、そこには小さな人がいたわ。とってもかわいくて、美しかった。

 島の人々が訳を話すと、2人の小人は私たちに語りかけてきたわ。

 あなたたち、勝手に島に立ち入ってはなりません。そう言ってた。

 あの小人――小美人、そう言った方がいいかもしれない――たちは、言葉は話さなかった。でも、私たちの心に直接語りかけてきたわ。テレパシー、っていうのかしら? そういう感じ。

 疑ってるわね。見ればわかるわ。でも、私たちが体で、心で感じたこと。それが証拠よ。

 小美人は話してくれたわ。島民を帰らせてまで。どうして、奥に行っちゃいけないのか。

 

 モスラ。

 インファント島の守り神。

 彼らの作った祭壇も、全てはモスラをまつるものだったの。

 小美人の2人は案内してくれたわ。洞窟の奥に。

 そこには、巨大な壁画があった。

 巨大な蛾。それによって倒されんとしている悪しき存在。

 壁画にはそう書かれていた。

 2人が教えてくれた。モスラは、人々を脅かす存在を打ち砕き、人々を救う守護神なんだ、って。

 その日から、私はモスラの魅力に取りつかれ、研究を重ねたわ。でも、他に資料は見つからなかった。

 

 そして、3ヵ月後。

 メガギラスがブラジルを襲った。そして、そこにモスラが現れた。

 壁画の通りよ。あそこに記された「悪しき存在」、それこそ怪獣だったのよ。

 モスラはメガギラスを打ち払い、海に消えていったらしいわ。私は多分、モスラが帰った場所はインファント島だと思うの。

 洞窟の奥深くに住んでいるのがモスラ。そこから、モスラは危機を察知して飛んで来たのよ、きっと。

 ……ごめんなさい。まるで、モスラ教の信者みたいね。

 でも、モスラは人々を守ろうとしている。それは確かよ。

 あの後、私は1人でインファント島に向かった。私の仮説が正しければ……。

 着いたら、小美人の2人が迎えてくれたわ。もう、私がどうして来たか分かっていたらしくってね。すぐに教えてくれた。

 モスラが危機を払った。

 モスラが救った。

 2人はそれしか教えてくれなかったわ。もう来ないでほしい。私たちに言えることは何もない、って。

 

 そして、そのさらに後。

 カメーバが現れ、モスラともう1体が倒した。

 そのしばらく後。

 モスラにそっくりな怪獣が現れた。

 私はね、モスラⅡと呼ばれるあいつが、モスラと同じ存在とは思えない。

 あいつは人を殺め、ただ欲望のためだけに戦っている。

 そう見えたわ。

 ヒトは自然とともに、モスラとともに、つつましやかに生きていくべきなのよ。

 怪獣も自然だから。怪獣との共存の道を見つけていければいいと思うわ。

 モスラがそれを払ったとしても、それは本能。運命に従うべき、そう思ったわ。

 

 出現怪獣:モスラ

 体長:36m(推定)

 原種:不明




フレンズ化している怪獣については、ここに紹介(アプリ風)を。

《自己紹介》
こんにちは、モスラです。
私は「守護神」といわれているそうですね。あなたも知っているでしょう? その異名の通りに、あなたを全力で守りたいです。いざというときは、任せてください!
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