執筆ペース上げていきたい。
「えっ!? た、食べ……」
「やばいよ、これ何?」
緑色の何かは、植物のツタに見えなくもない。大きく口を開け、襲いかかってくる。サーバルが爪で撃退しようとした、その時。
2人の目の前を、黄色い稲妻のような光が横切った。食らったツタは先端をちぎられ、力なく地面に横たわる。直後、森の奥から誰かが現れた。
「大丈夫か? ……ったく、危ないって聞いてないのか?」
金色に光るフレンズだ。その姿からは、どこか神々しさも感じられる。
「……ん? 見ない顔だな……ここのもんじゃないってことか?」
鋭い目で2人をまじまじと眺めてから、そのフレンズは来た方に呼びかけた。
「おい、ラドン。大丈夫だ。怪しい奴じゃない」
すると、赤っぽい服装のフレンズが静かに現れた。どうやら、まだかばんたちを警戒しているらしい。
彼女を見たかばんは、ハシビロコウに近い何かを感じた。
「あの……ありがとうございました。あなたは?」
「キングギドラだ。こっちはラドン。ところで、島の外のもんだとはいえ、森は危ないって聞いてなかったか? だいぶ前から『ビオランテ』とかいう奴がはびこってる、って」
そういえば、アンギラスが別れ際に何か言っていた気がする。ほとんど聞いていなかったが、そういうことだったのか、と2人は納得した。
ところで、サーバルが何も言わないのが気にかかる。いつもなら興奮しそうだが、ついさっきゴジラの熱線を見たばかりだからか、今の光線が物足りないのかもしれない。
「……さて、気をつけろ、早めに森を出て海辺に行った方がいい。もう行くからな。じゃあ」
「待って下さい! 何か、お礼がしたいです」
キングギドラはしばらく立ち止まると、振り返った。鋭い八重歯がのぞく。
「分かった。じゃあ、ちょっと手伝ってくれるか?」
「なんだ、そんなことなら言ってくれればいいのに!」
「え? でも……会ったばっかりの人を巻き込んじゃ悪いかな、って……」
人見知りのラドンが、勇気を出して話してくれた。それによれば、2人はラドンが落とした「シプニオキス」の化石を探していたらしく、偶然通りかかったところでかばんたちに会ったという。その探し物を手伝ってほしいというのだ。
「でも、大丈夫か? またビオランテが出てきたら……」
「ビオランテ」というのが、2人を襲ったツタの名前らしい。キングギドラが言うには、さらに大きい本体が島のどこかにいる、とのこと。森は、今やビオランテの縄張りになっているそうだ。
「大丈夫だよ! 私の爪でやっつけちゃうから!」
「ああ……大丈夫みたい、だな。じゃあ、頼む」
かばんは大きく返事をする。ラドンが、シプニオキスの出す波長を感じ取れるらしく、だいたいの位置は分かるというので、それに従って探すことにした。
「ところで、その翼は……」
「ああ、これか? もともとだ」
キングギドラの首には、2つの頭をモチーフにしたマフラーが巻かれている。暑くないのだろうか。かばんは気になったが、聞くのはやめておいた。
だいたい30分は経っただろうか。手当たり次第に探しているが、一向に見つかる気配がない。
「かばん、そっちは?」
「ありません。キングギドラさんの方は?」
ラドンが波長を感じ取っているのかも怪しくなってくる。本人いわく、本当に大まかな位置しかわからない、ということらしいが、いい加減見つかっていい頃だろう。一同が諦めかけていた、その時。
「あっ! ねえねえ、これじゃない?」
サーバルが何かを見つけ、ラドンのもとに差し出した。シダのような植物が化石になっている。
サーバルがラドンの顔を見ると、彼女の目からは涙がこぼれていた。
「これ……これだよ……ありがと……」
後で聞いたところ、ラドンにとってシプニオキスの化石は思い出の品らしい。思い出は「恥ずかしいから」と話してくれなかったが、とても大切なものなのだろう。ラドンはずっと化石を握りしめている。
「ありがとな。ラドンも少しは他人を信用しやすくなっただろうから、そっちも礼を言っとく。ところで、これからどうするんだ?」
「えっと……そうだ、デスさんって、どこにいるか知ってますか?」
「ん……いつもその辺をうろついてるからな……まず、島全体をめぐってみたらどうだ?」
キングギドラは森の奥を指して続けた。
「あそこに大きな池がある。今日はここで寝て、明日そっちに行けばいい、と。ちょいちょいそこで見るからな」
熱心に探していて気付かなかったが、もう日が沈むところだ。ここはさっき切り開いたし、比較的安全だろう。
その夜。突如として大地が揺れ動いた。
「噴火か!? そこそこでかいな……」
キングギドラ達も周辺で寝ていたため、かばんたちのもとに駆け付けた。揺れは数十秒で収まったが、火山からサンドスターが噴出しているのが見える。
「注意。注意。高濃度ノさんどすたーガ噴出シテイマス。直チニ……」
サンドスターの噴火に、かばんは驚くばかりだった。
《登場怪獣》
・キングギドラ
「超ドラゴン怪獣」として登場。引力光線を吐ける。あえて、一人称を使わずに話す。ラドンの理解者。
・ラドン
とさかは2つの初代準拠で登場。大きい翼があるが、今回は使わず。なんとなく、ハシビロコウに近いタイプ?
《予告》
次回はあの人気怪獣。インパクトが強く、トラウマな人もいるのでは?
次回、「みずべ」