少しづつ投稿してい行きます
『ぬぅ 中々強固な結界じゃのう』
「ティオさん…」
『先生殿、心配せずとも良い』
神山の頂上大聖堂上空にて黒龍状態になったティオは歯噛みをしてい居た。背中にいる愛子に心配話かけさせまいと声を出すが、いささか不利な状況だった。
ティオはハジメから愛子を渡された後コウスケの読みに従って大聖堂で聖歌を歌っているエヒトの信徒たちを排除しようとしていたのだ。
だが大聖堂自体が魔法陣となって結界を張っているのでかなりの強度があり、ティオのブレスでも中々壊せないでいた。今もなお数百人規模の司祭たちと神殿騎士団が聖歌を歌い魔法を放ちティオに攻撃してくる。どれもが致命的な攻撃とはいかずとも、じりじりと削りとられているようなものだ。
「ぬぅぅう…」
「…っ!ティオさんやっぱり私も協力します!こう見えても魔力だけなら人一倍あるんです!だから!」
『ならぬ!』
「っ!」
ティオの援護のため発行操作という技能を使おうとした愛子にティオの鋭い制止がかかる
『先生殿、助力してくれるその気持ちはとても嬉しいのじゃ。しかしそれだけはしてはならぬ。妾を手伝うという事はすなわち人殺しに加担をするという事。先生殿の世界では人殺しは最大の禁忌なのじゃろう?だからそれだけは決してやってはいかぬ』
「でも…このままだと」
『確かに妾は情けなくも攻めあぐねているのは確かじゃ。それでも先生殿は妾の援護も助力もしないでほしいのじゃ。先生殿は元の世界に帰っても教職を続けるのじゃろ?人を殺したその手で人を教え導こうというのか』
ティオはこの世界で生きる人間だ。だからこそ命を奪う事に迷いはなく、また命を背負う覚悟はとっくの昔にできている。
捕らわれている愛子の救出の時、自分に人殺しの罪を背負わせる事に考え込んでいたコウスケには問題はない、と言い切ったのだ。気を使ってくれるのはとても嬉しいがもうとっくの昔に覚悟はしていると
だからこそコウスケと同じ世界(厳密には似て異なる世界だが…)の出身である愛子には手を汚してほしくないのだ。たとえそれが偽善と言われようとも
「……」
『心配し気遣ってくれている。それだけで妾は十分じゃ。だから先生殿はこの戦いが終わった後の事を頼む。お主の教え子たちのためにも。頼めるか?』
「…はい!」
『うむ。では、距離を取るから多少大きく動く。振り落とされないようにしっかり捕まっていてほしいのじゃ』
迫りくる魔法の数々を躱し被弾を最小限にしながらもティオは攻略方法を考える。愛子には大丈夫だといったものの未だ打つ手がないのは事実。
(ふぅむ…しかしここまで厄介なのは想定外じゃの。何か助言でも…いや、コウスケの情報に頼り過ぎてもダメじゃ。もしもの出来事が起きてしまったとき立て直すのが難しくなる。)
先に起こることが分かっていても絶対に起こるとはいつだって限らないのだ。そんな事を考えながらもティオは結界を破壊する方法を模索する。
(頼まれた以上、妾がここで気張らねばならぬ。…結界か。ふむしかしいくら強固とは言えコウスケの守護よりかは脆いはずじゃ)
思い出すのはエリセンの郊外で行ってい居た訓練。コウスケの魔力が阿保みたいに強力になりその調整と原因を調べながらも
訓練をしていたのだ。
(あの時は妾のブレスでもコウスケの守護を罅を入れることができなかったのぅ…そうどうやっても)
『HAHAHAんっん~~ティオさんのブレスはまるでそよ風見たいですなぁ~~』
(………)
『Fu~流石俺の守護だなんともないぜ!…それにしたってなんかティオさんのブレスってチョー余裕なんっスけど~まさかそれで本気なんスか(鼻ホジ)』
(…あの時の挑発は妾の全力を出させるため…妾は大人じゃ。それぐらい分かっておる)
『…思うんだけどさぁ―ティオって結構中途半端だよね。魔法はユエの方が威力たかいし、防御力は俺の方が上。物理攻撃はシアが圧倒的。万能さでは南雲が天元突破。知識力はあっても、それぐらいしかパッとしないしさー』
(…そう、あの時疲れ果てておったから聞き流しておったが、きっと妾を激励するためにあえて…)
『原作においてティオは変態と言う属性があってにぎやかしではあったけど戦闘ではあんまり活躍するところはなかったのよねーっていう訳でティオには強くなってもらいたいわけだけど、さっきから何なの?ユエの魔法より弱いってどゆこと?』
(……イラ)
『…あのさぁ折角の変身なんだよ?おまけに龍だぞ?わかるティオ?男心をくすぐる力を持っていながら何その体たらく。特撮好きな俺でもがっかりですわー黒い光線ってカッコはいいけど大したことはないしーぶっちゃけ昔テレビで見た怪獣王の光線の方が凄かったですわ~』
ブチンッ
「あのティオさん?何か…変な音が聞こえたような気がするんですけど」
『先生殿、すまぬが耳を抑えながら妾にしがみついてくれるかの』
「え?いったいどうやって…っ!?」
思い出してしまったコウスケの様々な発破をかけるという名の嫌味にティオの堪忍袋は切れてしまった。背中の愛子が振り落とされないようにしがみついているのも忘れ高度をあげると、聖堂にを標的にし体内の魔力を一気に練り上げる。
「あわ、あわわわ」
ティオの魔力によって愛子の乗っている背中が黒く光り始め、その光は体内を通じてティオの口元へと次々と運ばれていく。この様子を日本人であるハジメとコウスケが見たのならばきっとこういうだろう。まるで怪獣王みたいだと
キュゥゥイイイインンン!!
『妾は役立たずではおらぬ…実は戦闘では長所がないのではなどと考えた事はない!』
コウスケに煽られたときの怒りと実際は気にしていた本心を当てられたティオの虚しさが口元に集まっていき遂に大聖堂に向かって放たれた
『コウスケの……馬鹿者ーーーーー!!』
ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
ティオの怒りが詰まった黒い光線が大聖堂に命中する。その衝撃はすさまじく、先ほどまではティオのブレスをはねのけていた結界を粉々にし、司祭や神殿騎士もろともを吹き飛ばしてしまった。
「うわぁ…」
『フン!コウスケの守護に比べたらやはり脆いのじゃ、それはそれとしてコウスケにはあとで説教じゃな』
神山頂上にそびえたっていた大聖堂を根こそぎ崩壊させたティオはまだ怒りが詰まった声でコウスケに折檻することを誓っていたのだった。
短いですね…
はぁー