ありふれた勇者の物語 【完結】   作:灰色の空

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帝国編はさっさと終わらせるつもりです。


帝国にてこそこそと動き回る

 

 

「檻の中の奴隷って初めて見ました。貴方はどうですか清水様。やはり助けようと思うのですか」

 

「人身販売が盛んってのは聞いていたけど、あちらこちらでやってるな。美少女達を見つけたらどうする?清水」

 

「清水様ならそれはもうさっそうと助けるでしょう。悪党をテンプレ如く打ちのめして『大丈夫かいか君達?この俺が来たからにはもう安心だ』とか何とか言って」

 

「ほぅほぅそしてお持ち帰りをしてぬちゃぬちゃのハーレムをするわけですな」

 

「3、4Pプレイですか。精が出ますね清水様。 …ところでもし妊娠したらどうするんですか清水様」

 

「異世界で無責任に種付けして子供ができたらその時はちゃんと認知するのか?教えてくれよ清水」

 

「さっきからうるせぇんだよ!このポンコツ主従!なんでオレにそんなこと聞いてくるんだよ!」

 

「「面白いからに決まってるだろ(からです)」」

 

「だぁーーーー!!!」

 

 ヘルシャー帝国にて現在ハジメ達一行はメインストリートを歩いていた。そのハジメ達の後ろでコウスケとノインは清水を仲良くからかっていた

 

 何故ハジメ達が寄る必要のない帝国にいるのか。それはひとえにシアの家族であり一族であるハウリア族のためだった。

 

 元々帝国へ向かって飛空艇を飛ばしていたのだがその道中兎人族たちが帝国兵を虐殺しているところを発見し、様子を見て見れば、その兎人族たちはハウリア族だった。

 

 こんなところで何をしているか事情を聴けば、

 

1 魔人族が大多数の魔物を引き連れ樹海に攻めてきた。ムカついたから殺戮して回った。

 

2 ひと段落したので戦後処理をしていたら、今度は帝国が亜人族を誘拐してきた。

 

3 ハウリアの長カム、ブチ切れる 少数のハウリアをつれ、残りは樹海の警護(この時誰が行くかで揉めたらしい?)

 

4 カムたち帰還せず。仕方がないので斥候として出向いた。

 

5 途中で亜人族を輸送中の馬車を見つけたので襲撃、亜人族奪還

 

 と、いうことだった。

 

 簡単にまとめると樹海が魔人族によって被害に遭い、撃退したが今度はカムたちがさらわれた亜人族たちを助ける為に帝国へ侵入したが帰ってきていないということだ。 

 

 ひとまず斥候であるハウリアたちを帝国から少し離れた場所でリリアーナ達と共に飛空艇から降ろし、一行は【ハルツィナ樹海】へ。そこで、亜人族たちと再会したハジメ達はフェアベルゲンの惨状を知る。

 

 一通り亜人族の長と会話したハジメ。残っていたハウリア族全員を引き連れカムたちの救出に行くことを決める。

 

「でもハジメさん、父様たちは自分から帝国へ向かったんです。何があってもそれは自己責任では…」

 

「いやいや助けに行こうよシア、カムさんたちが無事だって保証はないんだからさ、なぁ南「行こう帝国へ」お前決断早いな!?」

 

 シアが目的は大迷宮ではないのかとハジメに聞くがハジメはカムたちの救出を優先すると決断した。そんなこんなで帝国へ着いたハジメ達。今現在の目的はカムたちの情報を探るために冒険者ギルドに向かってる真っ最中なのだ。

 

「なぁ何なの?さっきから話しかけてきたと思えば、奴隷を見かけるたびにオレに奴隷がどうこう聞いてきてさ。マジで何なの?」

 

「んー折角奴隷制度のある町に来たんだしさ、よくある美少女奴隷を助けるってテンプレ的展開の事を清水はどう考えているのかなっと思いまして」

 

「私もマスターと同じ考えですね。清水様ならどうするのか、少々気になりまして」

 

 帝国についてメインストリートを歩き居ていくまではよかったものの奴隷が居れば煽るように話しかけて来る勇者?と戦乙女?の主従に清水は大きなため息を吐く。

 とは言え自分もかつてはこの世界に来たとき奴隷の美少女との出会いを妄想したことがあるので何とも言えない表情になってしまう。

 

「はぁ、そりゃオレかってそういう妄想ぐらいはしたことあるけどよ、いざ場面に出くわしても…」

 

「ても?」

 

「……時と場合によるってのは駄目か?」

 

「有耶無耶にしましたね」

 

「お茶を濁したな」

 

「うるせぇっ そんな事よりもさっさと歩かないと南雲達に置いて行かれるぞ」

 

 コウスケとノインのジト目に耐えきれなくなったのか清水はさっさと前夫を歩くハジメ達の方へ行ってしまった。ニヤニヤ笑いながら笑うコウスケとどことなく詰まら無さそうな雰囲気のノインは顔を見合わせる。  

 

「やれやれですね。マスターいくら清水様を弄るのが楽しいからってやり過ぎは駄目ですよ」

 

「ノインも一緒に楽しんでいたくせにー」

 

「ふふふそうですね。でも良いではありませんか。どうせここではマスターの記憶によればマスターも私も清水様ですら部外者でしかないのですから」

 

「んん?あー言われてみれば…ってノインまた俺の記憶を覗いたの?」

 

「ええそれはもうしっかりと」

 

 しっかりと記憶を盗み見たと発言するノインに一株の不安を感じるコウスケ。いったい彼女はどこまで自分の記憶を読んでいるのか。

どこまで知っているのか。

 

「原作『ありふれた職業で世界最強』の事はもちろん、マスター貴方の過去もです。付け加えれば今マスターがこの国に対してどう思っているのかも何となく伝わっています」

 

 どこまで知っているのか、気にはなりつつもどうやらノインは話を続けたいようだ。溜息一つを吐いて雑談に応じる。どうせこの帝国での自分の役割など無いに等しいのだ。なら少しは気を紛らわせるために時間遊びに付き合う事にする

 

「へぇ なら今俺が考えていることは分かるのか?」

 

「そうですね ……この国の必要性ですか」

 

「と言うと」

 

「カム様を助けたい気持ちは本当、ですがそのためならこの国全てが滅んでも別にいいのではないのか」

 

「ふーん 当たらずとも遠からずってところかな」

 

「と言うのは建前で、『原作でのこの国におけるすべての事柄が気に食わない』『この国に来てから見るのがつまらなくなった。だから全てがどうでも良い』」

 

「……」

 

 どうやらノインの察する力はコウスケが思うほど優秀なようだ。現に今ノインが言ったこと殆どが当たってしまっている。予想外の言葉に何も言えないでいるとノインが謝ってきた。

 

「すみません。どうにも不躾なことを言ってしまったようですね」

 

「そんな訳ではないんだけど…図星過ぎてちょっと面食らった」

 

「…マスター 私だけがあなたの状況を把握できています。悩みも愚痴も口に出して吐き出さなければ心が弱っていきます。不満があれば言ってください、原作と言う物を言葉ではなく実際に見た物として知ることができるのは私だけですので…」

 

「…ありがとうノイン」

 

 原作について思うところは多々ある。今自分がいるこの世界は原作の世界ではない。納得している事でもコウスケは考えてしまう事があるのだった。

 

 そんなこんなでコウスケが悩んでいる間にどうやら冒険者ギルドに付いたようだ。今ハジメがバーのマスターに情報を聞き出そうとしている。どうしてかその目はきらきらと期待と興奮で輝いており、何とも子供っぽいハジメにコウスケは苦笑する。

 

「マスターこの店で一番キツくて質の悪い酒をぉお!?」

 

「酒を頼んで何をする気だお前は」

 

 お酒を頼もうとしていたハジメに軽くチョップをするコウスケ。頭を抑えるハジメは少々涙目になりながらテンプレをやってみたいと目で訴えかけてきたので肩をすくめ呆れてしまう

 

「あのなぁ未成年が堂々と酒を飲もうとするんじゃねぇよ。清水、香織ちゃんもちゃんとこの馬鹿のやること止めてやってくれよ」

 

「うぅ~折角のテンプレの場面だったのに~」

 

「あはは…二十歳になってからお酒の飲もうねハジメ君」

 

「異世界だからって日本の法律を破るのは駄目ってか コウスケは案外厳しいんだな」

 

 香織が苦笑してハジメを慰め意外なものを見るような目でコウスケを見る清水。法律云々を言うコウスケも実は運転でいろいろ暴走しているところがあるので人の事を言えるわけではないのだが…気を取り直してマスターに向き直るコウスケ。

 

「さて、うちのモンが迷惑をかけたな」

 

「フン、なんだ次はお前が酒を頼むのか」

 

「いやいや、オレが頼むのは情報だ。…少しばかりあんたに同情するが事故に遭ったと思って諦めてくれ」

 

 マスターに目を合わせたコウスケは少々この場に居合わせてしまったマスターに同情しながらも魂魄魔法を使う。魂魄魔法を使われ虚ろな目になったマスターにコウスケは捕らわれているカムの情報を聞き出す。

 

「そもそもなんで酒を頼むっていう遠回りをするのかね?相手を操れるのなら魂魄魔法を使った方が早いだろうに」

 

「誰もがお主のように自在に魂魄魔法を使えるわけじゃないのじゃぞコウスケ」

 

 あらかたマスターから情報を聞き出し疑問に思うコウスケにティオが溜息をついた。ハジメ達の中で魂魄魔法を自在に操れるのがコウスケで次に続くのは清水だからであり次にユエ、ティオ、香織そしてそれ以外の仲間たちは似たような物だからである。

 

 

「取りあえずカムさんたちの居場所の詳細は分かったけどメンバーはどうする?」

 

「そうだね…シアは絶対だとして、僕とコウスケ、後はついてきたい人いる?」

 

「ん、私も行く。久しぶりに会ってみたい」

 

「これで4人。後は?」

 

「あーすまんオレもついて行きたいんだがいいか?南雲とコウスケが出会った人ってのは興味がある」

 

「いいよん♪これで5人、こんなもんか」

 

「では後のメンバーは帝都の外にいるハウリア族と合流という事にするかのぅ 香織、ノインそなたたちもかまわんじゃろ」

 

「ええ問題ありません」

 

「こっちはパル君たちと一緒に待ってるからね。念のため気を付けて」

 

「うん。じゃあまた後で」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 深夜。

 

 光一つ存在しない闇の中に格子のはめ込まれた無数の小部屋があった。特殊な金属で作られた特別製の格子は、地面に刻まれた魔法陣と相まって堅牢な障壁となり、小部屋にいる者を絶対に逃がさないと無言の意思表示をしている。

 

 汚物や血などから発生する異臭で、何も見えなくとも極めて不潔な空間であることがわかる。

 

 そんな最低な場所とは、もちろん囚人を拘束し精神的に追い詰めることを目的とした牢獄、それもヘルシャー帝国帝城にある地下牢であった。

 

「おらっ!とっとと吐きやがれ!誰がお前たちの裏にいるんだっ!一体何人の亜人族が、いいや亜人族全体で何を企んでいるんだ!」

 

「ふん、痛みつければ儂が言うとでも思ったか、このたわけが」

 

「ク、クソッ俺をなめるなぁ!」

 

 その地下牢で老人と男の声が聞こえていた、老人はハウリア族であり男は拷問係であった。現状拷問係が老人に対して尋問を行っているように見えるが実際は違った。

 拷問係の男の方が顔を青ざめ手足を震えながら虚勢を張っている状況だったのだ。

 

「なんじゃそのへっぴり腰は!それより何をしておる!このおいぼれ一人殺すこともできんのかぁ!」

 

「ううううるせぇ!だまりやがれぇ!」

 

 男は恐怖していた。始めはいたぶりがいのない爺の相手だと落胆していたが、傷をつけるごとに何故だか自分の寿命が縮まっている感覚を受けているのだ。

 

 現に手から拷問するための鞭がポロリと落ちてしまった。だが男は鞭を拾う余裕が無い。老人の冷たく底冷えするような目を見てしまったからだ。

 

「…のぅそんなに震えんでもよい。何も取って食おうとは思っておらん」

 

 傷つけられているはずなのに妙に優しく孫に言い聞かせるような声で話しかけてくる老人。だがその目は一つも笑っていない。それどころか臓腑を鷲掴みされるような圧を感じる。

 完全に立場が逆転している。その事に理解した男は体がすくみ上るのを感じた

 

「そうじゃ…ちょっと教えてほしいことがあるんじゃが…聞かせてくれんかのぅ」

 

「ひ、ひぃぃいいいい!!」

 

 男は悲鳴を上げに拷問しているはずの老人をほっぽりなげ逃げ出してしまった。残された老人は深い溜息を一つ

 

「ふぅむここまで帝国の人間とやらが腑抜けじゃったとはのぅ…潮時か。カムと合流を…?」

 

 情報はそれなりに集まったとはいえそろそろ脱出をするべきか、そう考えたたところで逃げた男の足音が無くなったことに気付き訝しげな表情になる。

 しかしその顔はだんだん信じられないという驚きと懐かしさで喜びの感情が同時に出てきたのだ。なぜならとても懐かしい足音が聞こえてきたから。

 

「おじいちゃん!?大丈夫ですか!」

 

「じっちゃん!?うお!?ひどい傷!今すぐ治しますからね!」

 

 故郷を離れていった一族にとっての可愛い孫娘シアと孫のようにかわいがっていたコウスケが現れたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひでぇな…年寄りに酷い傷を負わせやがって」

 

 清水が痛々しそうに語る言葉通り老人の傷は酷いものだった。何度も鞭で打たれているのか肌には裂傷が多くあり火傷跡や折れているのか腕はプランと力なく揺れていた。

 

「ほっほっほ 若いの気遣いは有り難いがこんなものマッサージにもならんよ。年寄りは案外丈夫なんじゃぞ?それよりボス、お久しぶりですのぅ」

 

 しかし老人は清水の気遣いを問題なしと言い放ちコウスケがおぼつかない治癒魔法をしたにもかかわらずすくりと立ち上がると改めてハジメに向き合った。

 

「う、うん 久しぶり」

 

「む?ボス…なんだか雰囲気が変わったような いやそれよりも一体どうしてここへ?」

 

 ハジメの様子に首をかしげるもすぐに気を取り直し、何故ハジメ達がここにいるのか聞いてくる先ほどまで見た目満身創痍だった老人。

コウスケがかいつまんでここに来た説明をすると少しばかり難しい顔をした

 

「むむぅ ボスたちが助けに来てくれたことは誠にありがたいのじゃが…しもたな時を使いすぎたか。バルの奴め、無駄な心配をしおって…」

 

「無駄って…おじいちゃんさっきまで捕らわれていたんですよ?それなのに」

 

「たわけ わざと捕まって帝国の情報を得ようとしていたんじゃ。出るのじゃったらいつでも出れるわい」

 

 首をコキコキと鳴らし体をほぐしていく老人。その様子は先ほどまで捕らわれていたのが嘘の様であり、実際言われなかった信じられないほどまでに体が回復していた。

 

「取りあえず一端外にいる他の連中と合流をしてほしんだけど」

 

「気遣い真に感謝。しかし問題ないですじゃ、すぐにでもこんな腑抜けの国出れますしほかに潜伏している仲間とも合流しなければいけませんわい」

 

 体の調子を確認した老人はそういうと帝国の外にいる仲間たちの場所をハジメ達に聞いた後カムの詳しい居場所を話しすぐに煙のように消え去ってしまった。

 

 残されたのはゲートキーと呼んでいる空間と空間を開く鍵を持ったまま顔が引きつっているハジメとポカーンとしているコウスケに老人の身のこなしに困惑している清水とシア、難しい顔をしているユエだった。

 

「ハジメ ハウリア族はあんなに頑丈だった?」

 

「僕、心構えは教えても身体能力をあげた覚えはないんだけど…」

 

「…じっちゃんがカッコよくなっちゃった…トゥンク」

 

「シアさん、あんたの家族ってのは皆あんな感じなのか?」

 

「…ノーコメントですぅ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気を取り直したハジメ達はカムが居るべき独房へと進んでいく。途中魔法のトラップがあったがハジメの錬成によりすべてが無力化されていった。

 

「やっぱ南雲の錬成は凄ぇな」

 

「そんなに褒めても何も出ないよ清水。それにもし罠の解除に失敗して見張りが来ても清水が闇と魂魄魔法を使えば問題ないしね。こっちは気が楽だよ」

 

「なるほど無機物は南雲が、人は清水が相手すればいいってことか。改めてえげつねぇメンバーだな」

 

「…ん。2人とも頼りになる」

 

 一般的には厳重なトラップの通路を難なく進んでいくハジメ達。久しぶりの父親との再会に足取りが少々早くなるシアが声をあげる。

その顔は何とか隠そうとしても緊張しているのが見て取れる。父親が無事かどうか心配でたまらないのだろう

 

「そろそろ父様が居る独房のはずですぅ。急ぎましょ皆さん」

 

「あ、ああ…」

 

「…清水?」

 

「どったの?」

 

 だが早歩きになるシアとは別に何故か清水は顔色が普段より悪くなっている。最後尾にいたコウスケとユエが調子の悪そうな清水に気付き顔をのぞき込む

 

「二人とも、この先にいるのはシアさんの父親であるカム・ハウリアって人で間違いなんだよな?」

 

「ん、間違いないはず」

 

「…じゃあ なんでだろうな」

 

「???」

 

「カムって人に近づけば近づくほど圧力を感じるような…慣れないことをしているせいか緊張しているのかね」

 

 見れば清水はうっすらと冷や汗をかいていた。しかしユエとコウスケは問題なく、前を歩くハジメとシアも特に異常はなさそうだ。

 原因が分からないので対策はなくしかして向かっているの先にいるのは間違いなくカムのはずだ。とりあえず警戒を怠らないようにしつつ、ついにカムのいる独房へとハジメ達はやってきた。

 

 その扉は金属製で重厚で分厚かった。まさしく何が何でも逃さないという帝国の意思表示の表れでもある。

 

 そっと扉を開け中を確認するハジメ。室内は暗く異様な匂いと腐臭がした。一体此処でどれだけの命が無くなったのか。そう思わざるを経ないほどの悪臭の中を進むと室内の中央から声が聞こえた

 

 

「…懐かしい足音が三つ。この音は我らの恩人が出す音。聞きなれぬ音が一つ。私の知らぬ音だが恩人たちの音と距離が近いことから察するにお仲間かな?」

 

 低く穏やかな声だった。この部屋とはあまりも合わない声音。ユエが光球を作り出し部屋の中身が照らされる。

 

「そして最後に…誰よりも愛しい我らハウリアの娘の音。私の最愛の娘が織りなす足音」

 

「父様!」

 

「久しぶりだなシア。元気にしていたか?」

 

 声の主カム・ハウリアは鎖と言う鎖で体を雁字搦めにされながらも娘に向かって優しく微笑むのだった。 

 

 

 

 

 

 

 

 




 どうでもいい本編には出てこない裏設定
 話の中で出てきたハウリア族の老人 
 名前はゼノ ハウリア族の中で最高年齢。
 
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