ありふれた勇者の物語 【完結】   作:灰色の空

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出来ました。どうぞ―

ちと誤字脱字があるかもしれません。申し訳ないっす


天啓とハウリアの希望

 

 

 

 

「…自分の立場が危ういですか」

 

「うーん。見る限りではそんなことないと思うんだけど」

 

 うーんと、頭を捻るは若きハウリア族。ユエからの相談を受けたネアとラナ、パルはうんうんと頭を捻る。

 ユエの悩みは自分の立場の危機感と魔法についての悩みだった。

 

「そもそも俺達は魔法の事はからっきしですし…」

 

「パル、そんな事言ってないでユエ姉様の為に普段使わない頭を使いなさい」

 

「むぅ」

 

 パルとネアが悩むがいい案は無い。ユエも悩んでいるのだから手詰まりだった。

 

「オラッ!へばってないで体を動かせっ!」

 

「どうした?その程度なのか?そんな様子では俺達の様にはなれんなぁ!」

 

 そんなユエ達から離れたところではイオとリキが他の種族の亜人族達に声をあげている。2人とも協力する気満々だったのだがネアに追い張られてしまったのだ。仕方がないので他の種族の連中…彼らは奴隷から解放された亜人族たちである…に訓練をつけているのだ。マッスルポーズ付きで 

 

「そうね…私たちの力が何か参考になるってことはないかしら」

 

「ラナ姉?」

 

「ほら、曲がりにも何も私達コウスケさんから不思議な力を分けられているみたいだから」

 

 そういうとラナは淡く光る青い闘気を体に纏う。ほのかに漂うそれは意見するとただの発行した光だがユエからは妙な生命力を感じるものだった。帝国でその光をカムがぶっ放し壁もろともをいとも簡単に破壊したのをユエは目撃している

 

「それは…」

 

「コウスケさんからの贈り物ですよ。同じような色だからって本当にコウスケさんかどうかは分かりませんけど…族長が断言していましたしまぁそうなんだろうなと」  

 

「おかげで皆色々なものに目覚めちゃって」

 

 苦笑するラナと溜息を吐きながらも口角がはっきりと吊り上がっているネア。色々な物。妙にその言葉がユエの気を引く。その様子に気付いたパルが説明をしてくれた。

 

「この力…俺達は闘気って呼んでいるんですが、人によって得意不得意があるんでさぁ。俺は闘気をこうやって…放つのが得意なんです」

 

 パルが光を球体の様に手のひらに集める。その集まった光はふわふわと浮かび一見頼りなさそうだ。が、パルが訓練を指導していたリキに向かって手をかざすと光は弾丸の様に放たれた。

 

「む!マッスルパゥワァッ!」

 

 放たれた光の弾丸をポージングしたリキが筋肉を膨張させることによっていとも簡単に防ぐ。見るからに殺傷力がある弾丸を只の筋肉で防ぐリキ。ユエはちょっと引いた。

 

「変わってリキのアニィやイオの兄貴は体を変化させるのが得意でして、本人たちが言うには体の全身をめぐる気を纏うとか何とか」

 

 良くは分からないがその気を全身に巡らせることで体を変質させているのだろう。もっとも本人たちのたゆまぬ努力があってからこその筋肉量であるのだろうが

 

「…魔力と似てる?」

 

「うーん。そうなんでしょうか?俺達には魔力と言う物が理解できませんが…」

 

「用途がよく分からない力って点では似ているわね」

 

 パルが頭を捻らせるがネアが言った通りよく分からないが力と言う点では似たようなものだろう。そう結論づけることにした。

 

「…ん。誰がこの力をうまく扱えるの?聞いてみたい」

 

「なら長ですね。長が一番…一番?」

 

「アレを一番っていうの?…長と比べると私たち只の蟻んこさんじゃない」

 

「長はねー何なんだろうねー規格外っていうのかな…多分ボスたちと並べれるぐらいの」

 

 何故か物凄ーく、遠い目をするラナとネア。パルに至っては眉間のしわを解きほぐす様にぐりぐりとしている。

 

「ともかく、長はいま大事な用があるんで近づくのはやめた方が良いです」

 

 そういう事になった。ユエとしてはちょっとした参考程度のつもりだったのだがどうしても今は会わせたくないらしい

 

「どうしたそこの子猫ちゃんッ!お前の筋肉はまだまだ頑張れるって泣いているぞ!」

 

「んん~もう終わりかなぁ。今ここで諦めちまうのかなぁ~~ほれほれこういう時は何の為に鍛えているのか自分の原点を振り変えるんだぞっ☆」

 

 リキとイオが虎の亜人族の男性に対して檄?を入れている。どうやら筋トレにへばって力尽きてしまったらしい。 

 

「……俺はっ!」

 

「んん?声がちっさいなぁ~」

 

「俺はアイツらに復讐したいっ!もう二度と奴隷なんかぶべっ!?」

 

 声を上げ立ち上がった虎の亜人族の男は何故かリキに拘束されてしまった。ムチムチのリキの筋肉を直に押し付けられている男の顔は青くなってる

 

「駄目だぞ。そんな事の為に俺達はお前らを鍛えているんじゃない」

 

「ううーん。どうやら意識の改革が必要かな?そこの少年。君はどうだい。何のために強くなりたいんだ?」

 

 イオがほんの少し失望したかのように息を吐くと今にも力尽きそうになっている犬耳をはやした少年に質問をした。少年は息が荒く、それでも目に力が宿っていた。

 

「僕は…お母さんを守りたい!」

 

「ほぅ?」

 

「お母さんを守る男になるんだっ!」

 

「そうだ、その通りだ!俺達は誰かを傷つけるためにお前たちを鍛えているんじゃない!誰かを、大切な人を守れるようになるために鍛えているんだっ!」

 

 イオの言葉と同時に青の闘気が周りを広がっていく。その光はヘトヘトになった亜人族たちを覆っていき、イオの気に当てられたのか亜人族たちはふらふらと立ち上がらせていく

 

「忘れるな。力とはただ手に入れればいいものではない。誰かを守るという意思が無ければそれはお前たちをあの帝国と同じになってしまう」

 

「そんな事はさせたくねぇ。だから今一度自分を見つめなおせ。へばったら大切な誰かの事を思い浮かべろ。その意思に筋肉は答えてくれる」

 

 ポージングを決めるリキは至極真面目に言い放つ。その言葉に思う事があったようだった虎の男も頷く。

 

「お前たちがこの力を得られるかはわからない、もしかしたら誰もこの可能性へとたどり着けないかもしれない。だが諦めるな。決して悲観をするな。俺達亜人族は誰よりも頑丈で強健な肉体を持つ。だろう?」

 

「まずは基本へ戻れ。俺達が誰よりも誇るこの肉体を育て慈しみ、愛しろ」

 

「そして自分のスタンスを忘れるな。誰よりもしなやかで美しい筋肉を持つ我らこそ、誰かを守る勇者となるのだ」

 

 イオとリキの説得?によりへばっていた元奴隷だった亜人族たちは立ち上がっていく。その目はとても力強かった

 

「「さぁ皆、俺達に続け!『マッスル・ィズ・パゥワァ』!!」」

 

「「「「マッスルイズパワー!!!!」」」 

 

 どたどたと走りながらそのまま去っていく筋肉2人と亜人族たち。その姿をげんなりと見送る3人

 

「なんか…新しい宗教ができてしまった気がするわね」

 

「何でよりによってイオの兄貴とリキのアニィに教官役をさせたんですか長っ!」

 

「…まぁいいんじゃない?楽しければそれでオッケーよ」

 

 兄貴分が妙な主教を作り出そうとしている様でカムにツッコミを入れるパルに元気に走り出した同族たちをラナは苦笑している。ネアに至っては呆れと投げ槍が半分づつだった。そんな中ユエだけは走り去った人たちの方をまだ見ていた 

 

「……た」

 

「ユエお姉様?」

 

「天啓が来た!」  

 

「「「え?」」」

 

 ユエはガバリと立ち上がった。今のイオとリキの言葉で何か閃いたのだ。その様子は目がキラキラと輝いており普段とはうって変わって高揚しているのがよくわかった。分かったからこそ三人はドン引きしてしまった。

 

「ありがとうっ!私は原初に戻る!」

 

「い、いってらっしゃい?」

 

 鼻息荒く飛空艇へ戻っていくユエを見送りながら三人はポカーンとしてしまったのだった。

 

「…えーっと問題解決?」

 

「えぇ…これでいいの?そりゃユエお姉様がそれで良いのなら良いんだけど」

 

「あああ…あの馬鹿兄貴達のせいでユエさんが壊れたぁ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、私たちの旅はそんな感じですかね~」

 

「ほう。中々愉快な所を旅してきたようだな」

 

 シアは背中を向け前を歩く父にこれまでの旅の事を話していた。何か話があるとの事で父の背中をついて歩くシアはとても表情が綻んでいる。久しぶりの里帰りとなっているのだ。父と会うのはやはり嬉しさがあった。

 

「所で、父様?いったいどこへ向かっているんですか?」

 

「何…すぐにつくさ」

 

 森をかき分けながら歩くカムの顔はシアからは見えない。穏やかな声からしていつも通りのように見えるが…シアは気付いていた。カムが何かを決意したように見えることを。その事に薄々気づきながらもシアはカムについて行ったのだ。

 

「あ、父様。そう言えばお土産があるんですよ。エリセンと言う港町で仕入れた」

 

「シア着いたぞ」

 

 話の途中で着いた場所は大きな円を思わせる広場だった。霧が漂う森の中では実に珍しいどこか訓練所とシアに思わせる場所だった 

 

「父様?」

 

 カムは広場の中央まで歩むと立ち止まる。その背中から何かを感じ取ったシア。声をかけると振り向いたカムのその顔は

 

「シア…ハジメ殿達について行くのはやめなさい」

 

 その顔はシアがこれまで見てきたどの顔よりもとても優しく穏やかな顔だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!いきなり何を言うんですか父様!」

 

 ハジメ達について行くのはやめろ、すなわち旅をやめろとカムは言うのだ。父親の突然の言葉に憤慨するシアだったが対照的にカムは穏やかな顔をしている

 

「言葉通りだ。お前はもう旅をやめなさい。これ以上彼らについて行っては彼等の迷惑になる」

 

「なっ!?」

 

 お前はハジメ達の足手まといだと父親からはっきりと断言させられたシア。驚きに目を見開き怒りで手が震える。携帯宝物庫からドリュッケンを取り出しカムに向けて構える。しかしそれでもカムの穏やかな顔は変わらない

 

「父様…冗談もほどほどにしてください。あんまり口が過ぎるようなら…痛い目を見てもらいますよ」

 

「ふむ?私はただ本当のことを言ってるだけに過ぎないのだが」

 

 ゴゥンッ!!

 

 カムの言葉を聞いた瞬間シアは瞬時に距離を詰めドリュッケンを振りぬいた。殺すつもりはない、ただあまりにも笑えない言葉を言ったので多少痛い目に遭わせるだけだった。だが自分の手に何も手ごたえを感じられない。

 

「それがお前の全力か」

 

「っ!?」

 

 カムの言葉が真横から聞こえる。振りぬいたドリュッケンにカムは当たらずあろう事かシアの真横にぬるりと歩み寄ったのだ。

 すぐにその場から飛び跳ねそのついでにドリュッケンを振るう。暴風を纏った戦槌はしかしてカムに当たらない。ギリギリの距離を見切られ回避されてしまうのだ。

 

「……来なさいシア。私の言葉が冗談ではないという事をお前は身をもって知る必要がある」

 

「ぐぅうう!望むところですぅ!!」

 

 自分の攻撃が当たらない。驚愕を無理矢理飲み込んだシアは気迫を纏い敬愛している父に向かうのだった。    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「振りが甘い。腰に力が入っていない。そもそも当てる気はあるのか」

 

「うるせぇですぅぅ!!!」

 

 一体どれぐらい時間がたったのか。躱される、何をどうしても躱されるのだ。未だにかすりも当たらないシアの攻撃にカムは只々溜息をつくばかり。

 その姿に怒りが宿るが現実は変わらない。シアは依然としてカムに何一つ充てることができなかったのだ

 

「そろそろ反撃をさせてもらうぞ」

 

 カムが動く。そう認識した瞬間だった。

 

「がふっ!?」

 

 腹部に強烈な衝撃と痛みがシアを襲った。吹き飛ばされて木々を数本巻き込み体を地面にしたたかに打ち付けられようやくシアは認識した。腹部に拳を放たれたのだ。ただの一発、それがシアに内臓に甚大なダメージを及ぼした。 

 

「か…ひゅっ…」

 

 息ができない。呼吸をしようにも酸素が上手く吸えない。これほどのダメージを受けたのはいつぐらいだろうか。記憶を探るが痛みにより思考が定まらない。再生魔法を使い体の修復を図ろうとするが

 

「一発でそれか。いやはや、なんとも情けない」

 

 近くまで悠然と歩んできたカムがシアを持ち上げ先ほどの広場までシアを放り投げたのだ。空に放り投げられながらも内部の修復を終えたシア。体を反転させるが

 

「遅い。敵はいつまでも待ってはくれんぞ」

 

 空中にいたシアのさらに上にいたカムに掴み投げられ地面にたたきつけられる。大きな振動と共に地面をバウンドするシアにカムは真っ直ぐ垂直に急降下の蹴りを突き出す。

 

「あぐっ!」

 

 シアの身体にもろに入ったその蹴りは地面に大きなクレータを作り出す。地面に打ち付けられさらに追撃を食らったシアは衝撃と激痛により立ち上がれないでいた。その倒れ伏した体にもう一撃拳を放つ。それで決着だった

 

 

 

 

 たった数度の攻撃、それだけでカムはシアを圧倒した。それが短い親子喧嘩の結末だった。

 

「お前は私よりも強い。だが地に伏しているのはお前だ。何故かわかるか?」

 

 カムは地面に這いつくばっているシアの横に着地すると先ほどの言葉と同じ優しく語り掛ける

 

「強い慢心だ。シア、帝国から抜け出した時に私はお前から強い慢心を感じ取ったのだ」

 

 思い出すのはハジメ達から救出されたあの時、久しぶりにあった娘は以前よりも強くなっていた。強くなっていたはずなのにカムは慢心を感じ取ったのだ。

 

「おまけに洞察力も無くなっている。我ら兎人族は弱小種族。戦力差と言う物を誰よりも知る必要がある。そうしなければ生き残れなかったからな。だがお前は私たちと再会しても私たちの強さに気付けなかった」

 

 コウスケの力によるものが大きいとは言えカムたちは強くなった。だがシアは再会したときその強さに気付け無かったのだ。あの時少しながらシアに失望をカムは感じてしまった。

 シアはハウリア族の希望でありハジメ達について行ける自慢の娘だと思っていたのに

 

「…帝国にいる怨念とかした亜人族たちの嘆きもお前は聞こえなかった。我ら皆あの嘆きを聞いていたというのに」

 

 帝国に潜入した時からカムたちハウリア族はそのうさ耳で死者の声を聴いたのだ。『無念を晴らしてほしい』『あの者たちに復讐を』その声を聴いたから沈めるものとして帝国の要人たちは虐殺して回ったのだ。

 

「お前のうさ耳は一体何なんだ。只の飾りか?愛玩用のうさ耳なのか?…目はどうした?その先を見る目は一体どうしたのだ。曇ったままなのか」

 

 シアには兎人族として力がある。カムたちと同じような音を聞き分ける優秀なうさ耳をシアは持っているのだ。シアは誰にもない力がある。シアの目には先を見る予知の目があるのだ。

 

「今までの旅の話を聞いた。お前の口から、ハジメ殿の口から。…シアお前は今まで苦戦したことがないそうだな。増長するものだ」

 

 奴隷化解放の宴の時カムはハジメから旅の話を聞いた。そこでシアがどういう戦いをし、誰と戦ったのを聞いたのだ。

 

「気付かないのかシア。お前は……ずっと守られてきた。コウスケ殿に守られ、ハジメ殿が敵を撃ちのめしてきた。ずっとずっとお前は対等に戦っているつもりだったかもしれない。だが違ったのだ。お前はずっと仲間と言うものに頼り切って守られていたのだ」

 

 倒れ伏し動かなかったシアがピクリと動いた。手が何かをつかむ様に指先に力を入れようとしている。

 

「…あの戦槌か。アレはハジメ殿から贈られた物らしいな。…玩具を貰って嬉しかったかシア。対等になれたと考えていたのか。その武器こそがお前の強さを損なわせているのにな」

 

 先ほどまで爽やかな晴れ模様だった空が曇り空になってきた。一雨振りそうな気配の中カムは優しくシアに語り掛ける。

 

「もう終わろう。お前は十分戦った。弱くても必死に食らいついた。だがここから先は彼等の足手まといになる」

 

 今のままでは足手まといになってしまうかもしれない。今まではよかった、だからと言って次も上手く行くとは限らない。娘が危険な目に遭ってほしくない。それがカムの父親としての偽りのない気持ちだった。

 

 だがそれとは打って変わって族長としてカムはシアには立ち上がり強くなってハジメ達と一緒について行ってもらいたかった。一族の中で

一番の戦闘能力がある自慢の娘。恩人たちに少しでも力になって欲しいというハウリア族としての願いがあった。

 

 矛盾した考えを持つカムに呼応するように雨がポツポツと振って来た。雨はそのまま強くなっていく

 

「……さぁ帰ろうシア。寒くなってきた。このままでは風邪をひいてしまう。ハジメ殿達には私から伝えておく。…なにたとえ離れていてもお前と彼等の…ユエ殿との絆は消えんよ」

 

 雨足は強くなりどこかで雷鳴が響いているようだ。雨で体を濡らしたカムは空を見上げていた視線を下ろし…フッと笑った。

 

「……ですぅ」

 

 シアが傷だらけの身体に鞭を打ち立ち上がろうとしているのだ。カムの拳は内面に大きなダメージを与える。その痛みを堪えながらもシアは立ち上がる  

 

「私は……まだ…ユエさん達と…」

 

 シアは今にも消えそうな意識を必死でつなぎ留めながら拳を構えていた。カムに言われた言葉はおおむね正しかった。

 どこかで慢心があったのだろう、どこかで甘えがあったのだろう。それでもシアはハジメ達と別れたくは無かった。シアの脳内にあるのは

独りぼっちだと悲しんでいた最高の親友(吸血姫)の姿だった

 

「行く必要はない。お前の弱さが彼らを殺す」

 

「それ…でも……友達を……ユエさんを…私は!」

 

「…そうか。なら言葉は不要だ。我らハウリアの希望よ。その拳で掛かって来い」

 

 雨に撃たれ立ち向かうは親子のハウリア族。稲妻で全てが白く光る中両者の影は交差するのだった。

 

 

 

 

 





補足 シアの方がカムより基礎ステータスが高いです。がカムの方が目に見えないものが高いです(RPGで言うところのクリティカルやら命中率、回避率です)

 戦闘描写が難しいのでちょっとした言い訳ですね


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