ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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「こんにちは、ソーナです。今回も問題を出していきます。今回のゲストはこちら!どうぞ!」

「ヤッホー、みんな~!わたしストレアだよ!」

「今回のゲストはストレアです。ストレアようこそ」

「おー、ソーナ。今日は呼んでくれてありがとう♪」

「いえいえ。そういえば最近ストレアの活躍を聞かない気が・・・・・・・」

「そーなんだよ~。もっと出番増やしてくれないかな~(チラッ)」

「あ、ハハハハ・・・・・・・。さて、今回の問題を出します」

「話をそらされたような気がするなぁ~」

「今回の問題はこちら!」

「え!無視なの!?」

問題:『今回、レインが夕飯としてキリトに作るものはなんでしょう?』

Ⅰ:ラグー・ラビットのシチュー

Ⅱ:ビーフストロガノフ

Ⅲ:煮込みハンバーグ

Ⅳ:ムニエル

「正解は本文の最後に!」


HF編 第95話〈謎のギルド〉

 

~キリトside~

 

「で・・・・・・・なんで俺もここに居るわけ?」

 

「いやー、人が多いい方が良いでしょ。それぞれ着眼点が違うと思うし」

 

「だからってなぁ・・・・・・」

 

「諦めてくださいキリトさん。この子がこうなったら引かないこと知ってますよね」

 

「ラン・・・・・・・。まぁ・・・・・・俺も気になるからいいけど」

 

「あははは。まあまあキリトくん。ご褒美に今日の夜ご飯は煮込みハンバーグにするからね」

 

「ほんとかレイン!?」

 

「うん♪」

 

「こんなところでも惚気けないでほしいな~」

 

「今さらですよユウキ」

 

「あははは・・・・・・・・」

 

今、俺たちは転移門広場である人物を待っていた。

まあ、その人物が用があるのは血盟騎士団なのだが。俺とレインはユウキに連れられて付き添いという形でこの場にいた。

なんでも、新たに攻略組に入るため血盟騎士団の副団長のアスナに連絡してきたらしいのだ。今日はその面接――――――もとい、顔合わせという感じだ。

 

「ところで、その待ち合わせのギルドってどんなギルドなんだ?」

 

俺はアスナに疑問に思っていたことを聞いた。

 

「最近、頭角を現したハイレベル集団!かなりの強さなんだって、結構評判になってるよ」

 

「へぇー」

 

「ちょっとは期待できるかな~?」

 

「キリトくんとレインちゃんからしてみたらまだまだなんじゃないかしら?」

 

「え?なんで?」

 

「だって、ねー、二人とも」

 

「うんうん。アスナの言う通りだと思うよ」

 

「そうですね。キリトさんとレインさんに対応出来るのって言ったら、やっぱりヒースクリフ団長くらいなものだと思いますよ」

 

「それもそうね」

 

確かにヒースクリフ――――茅場の実力はゲームマスターとしての強さを逸脱していた。

いくら不死属性が付与されているからとはいえ、それだけではあそこまでの強さは得られないはずだ。

それにアイツはフェアプレイを心掛けている。それは、アイツと共闘したりしてわかっている事だ。

まあ、不死属性がついている時点でフェアプレイなのかは疑問だが。

そして、そのまましばらく談笑して待っていると。

突如転移門が青く発光し、誰かが転移してきたのがわかった。

転移門の方に視線を向けると、転移門の入り口から、派手な白・金・紫のトリコロールの金属防具を身に纏った、金髪の男性プレイヤーがこちらに近付いて来た。

 

「・・・・・・来たみたいね」

 

金髪の男性プレイヤーは俺たちの前に止まると、

 

「お初にお目にかかります。アルベリヒと申します」

 

優雅な丁寧な口調で自己紹介をした。

だが、そんな中俺とレインはこのプレイヤーに違和感を感じ小声で話していた。

 

「(装備はそれなりのものを揃えているようだが。なんだ、この違和感・・・・・・)」

 

「(ねぇ、キリトくん。この人・・・・・・装備の割には強いとは感じられないんだけど・・・・・・本当に強いのかな?)」

 

「(さあ。だが、最近頭角を表してきたハイレベル集団みたいだし・・・・・・だがなあ・・・・・・)」

 

「(ん?)」

 

「(装備は確かにかなりレアなものなんだろうけど、何て言うのかな・・・・・・・こう、圧を感じられない)」

 

「(確かにね・・・・・・・それにしてもまた派手な名前だね・・・・・・『アルベリヒ』って確か・・・・・・『妖精王』の名前だったかな・・・・・・?)」

 

「(『妖精王』?)」

 

「(うん。各国中世伝説にさまざまな姿で現れて、有名な伝承だとドイツの《ニーベルンゲンの歌》かな。英雄ジークフリートが獲得する秘密を守る小人が妖精王、アルベリヒ。スペルは【Alberich】で,意味は〈エルフの王〉・・・・・・・だよ)」

 

「(へぇー。結構詳しいんだな)」

 

「(まあね。あ、でもこういう話題はリーファちゃんの方が詳しいかも)」

 

「(ああ。そういえばそうだった)」

 

小声でそんなことを話していると、アスナも自己紹介をした。

 

「初めまして、私が血盟騎士団副団長のアスナです。本日はよろしくお願いいたします」

 

「お噂はかねがね聞いております。《閃光》のアスナさん」

 

「(さすがにアスナのことは知っているか)」

 

「いやはや、お美しい限りです。もしや現実の世界ではご令嬢だったりするのでは?・・・・・・っと失礼、この世界では現実世界の詮索はタブーでしたね。ふふふふふっ」

 

「は、はあ・・・・・・」

 

アルベリヒの言葉にアスナは眉をひそめ怪訝な表情をした。

そして、俺たちはと言うと。

 

「「「「(な、なにこの人!?)」」」」

 

俺を含め4人とも同時にそんなことを思っていたらしい。

 

「ところでアスナさん、こちらの方たちは?」

 

「あ、こちらの二人は私の補佐の――――」

 

「はじめまして、血盟騎士団副団長補佐のランです」

 

「同じくユウキです」

 

「なるほど・・・・・・《絶剣》と《剣騎姫》のお二人でしたか」

 

「で、こちらは今日のオブザーバーとして同席してもらってる・・・・・・」

 

「キリトだ。主にソロやコンビでやらせてもらっている・・・・・・よろしく」

 

「レインです。キリトくんと同じく主にソロやコンビで攻略してます」

 

「おお、キリト・・・・・・《黒の剣士》様でしたか!そして、レイン・・・・・・《紅の剣舞士》様ですか!いやー、あなた方のご活躍のおかげで僕たちもここまで来れました。攻略組の方々のお力になれますよう、粉骨砕身の覚悟で尽力いたす所存です。どうぞ、よろしくお願いいたします」

 

「あ、ああ・・・・・・」

 

「は、はい・・・・・・」 

 

「(不自然に礼儀正しいな)」

 

「(うん)」

 

俺とレインはアルベリヒの妙に礼儀正しい態度に疑念を持った。

 

「それで採用試験とはどのようなことをするのでしょうか?」

 

「それでは、私とデュエルを――――「ちょっと待った」―――キリト君?」

 

「そのデュエル、俺がやってもいいか?」

 

「「「えっ!?」」」

 

俺の台詞にレインとアルベリヒを除く3人の驚きの声が洩れた。

 

「き、キリト君!?」

 

「ほぅ・・・・・・」

 

「俺も攻略組の端くれだからな、噂の実力が知りたいのさ」

 

「これはこれは光栄ですね。《黒の剣士》様直々に剣を交えていただけるとは」

 

「ちょ、ちょっとすみません」

 

アスナは俺たちを連れてアルベリヒから少し離れた。

 

「どういうことキリト君?」

 

「ちょっとあのアルベリヒってやつの実力が気になってな。自分で確かめることにした」

 

「い、いや、だからって・・・・・・レインちゃんはいいの?」

 

「私も気になっているからなぁ~。それにキリトくんがやらなかったら私が相手してるよ」

 

「えぇ~」

 

アスナは俺とレインの言葉にどこか微妙な感じだった。

 

「まあまあ、アスナも気になってるんでしょ?あのアルベリヒって人のこと」

 

「それは・・・・・・まあ」

 

「なら、キリトに任せようよ」

 

「キリトさんならデュエルを通じて何か分かるかもしれませんね」

 

「うぅ・・・・・・じゃあ、キリト君お願いね」

 

「おうよ」

 

アスナからアルベリヒとのデュエルを貰い、俺たちはアルベリヒのいる場所に戻った。

元の場所に戻ると、アルベリヒはすでに装備を整え終わっていた。

 

「お待たせしました」

 

「いえいえ。それで、決まりましたか?」

 

「ああ。俺がやるよ、アルベリヒさん」

 

「おお・・・・・・・かの《黒の剣士》様が相手とは・・・・・・。これは胸を借りるつもりでお相手します」

 

「ああ」

 

「では、デュエルのルールを説明します。今回は半減決着モードで行っていただきます。相手に初撃でクリティカルヒットをすると勝ちになり、お互いに初撃がクリティカルヒットしなかった場合はそのまま続行となります。相手のHPを半分にしたらその人の勝ちです。何か質問はありますか?」

 

ランが前に出てそう説明する。

俺とアルベリヒは距離を取り、ランの問いに首を横に降って返答する。

俺はウインドウを開き、デュエル、半減決着モードに設定し、アルベリヒに申請した。

アルベリヒ側にもウインドウが開き、幾つかの操作をするとアルベリヒのウインドウが消える。

そして、俺とアルベリヒの間でデュエルのカウントダウンが始まった。

俺はすでに装備していた片手剣『ブラックローズ・ナイト』を背中の鞘から抜き構える。

対するアルベリヒも腰に装備している剣――――アスナと同じ細剣を抜いた。

 

「先行は譲ってやるぜアルベリヒさん」

 

「これはこれは・・・・・・・《黒の剣士》様は随分と余裕があるご様子で・・・・・・・それでは、お言葉に甘えて遠慮なく行かせて貰いますよ・・・・・・」

 

俺は構えながらアルベリヒを検分する。やがて、中央のカウントダウンが0になりデュエルが始まった。

 

「はああっ!」

 

アルベリヒはカウントダウンが0になるのと同時に細剣による突き技を放ってきた。

 

「ぜあっ!」

 

俺はそれを『ブラックローズ・ナイト』で軌道を横にずらして避ける。

 

「(早い!しかも一撃が予想以上に重い!恐らく、俺やレインよりも。だが・・・・・・なんだ、この感じ・・・・・・?)」

 

「どうです!これが僕の力ですよ!」

 

「(やはり違和感を感じる。まるで初心者が最強のアバターを操っている感じだ)」

 

「はあっ!」

 

「っ!」

 

ガキンッ!

 

「(・・・・・・やはり、動きが素人だ。動きが粗末過ぎる。経験もテクニックも無いな・・・・・・。見た限りパラメーターは高いようだが・・・・・・)」

 

「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」

 

「(レインたちも違和感を感じていたみたいだが・・・・・・どうやらレインたちも何か感じたようだな)」

 

ガキンッ!キンッキンッ!

 

「・・・・・・なあ、アルベリヒ。それで全力か?まさか手加減してるってことはないよな?」

 

「なっ、なに?それは僕が弱いとでも言いたいのかっ!?・・・・・・・いいさ、わかったよ。僕が戦いというものを教えてやる」

 

そう言うとアルベリヒはバックステップで距離を取った。

 

「はああああっ・・・・・・!」

 

「(距離を取ったか。なにかソードスキルでも使ってくるか?)」

 

「はあっ!!」

 

「なっ!?ソードスキルじゃないのか!?」

 

「ふっ」

 

「(砂埃エフェクトで目眩ましか・・・・・・)」

 

「キリト君!」

 

「キリト!」

 

「キリトさん!」

 

アスナたちの声が聞こえる。レインの声が聞こえないのは、俺のやることをわかっているからだろう。そして、俺がアルベリヒに負ける訳がないと。

 

「くらえぇっ!!」

 

「(はぁ。こんな使い古された手を今さら・・・・・)」

 

俺は地面を逸るようにしてアルベリヒの細剣をかわす。

 

「おっと、外したか。タイミングよく転んだな」

 

「俺がローリングで攻撃を避けたのを転んだと勘違いしているのか?・・・・・・なにもかにもがビギナーレベル。いや、それ以下だな)」

 

「そらそら!僕の攻撃はまだ終わっていないぞ」

 

キンッ!カンッ!キンッ!

 

「(理由は知らんが・・・・・・・間違いなくこいつは、弱い。レベル的には高いんだろうが、この実力で最前線に出られても周りとの連携を乱すだけだな)」

 

俺はアルベリヒの実力を検分、解析し判断する。

 

「・・・・・・潮時だな」

 

「はっ!」

 

「むっ・・・・・・!」

 

俺は迫ってくるアルベリヒの細剣をパリィし、

 

「はあっ!」

 

「ぐっ・・・・・・!」

 

片手剣ソードスキル《バーチカル・スクエア》4連撃を発動する。

アルベリヒは細剣で防ごうとするが、すでに遅い。

俺の放った4連撃は、アルベリヒの体に吸い込み丁度アルベリヒのHPゲージが半分に減らした。

 

キンッ!

 

「・・・・・・勝負、あったな」

 

 

 『WINNER・キリト』

 

 

「そこまで!このデュエル、キリトさんの勝利です!」

 

デュエルの勝者ウインドウが表示され、ランがそう言う。

 

「う、ぐ・・・・・・。う、嘘だ!僕が負けるはずがない!データがおかしいんじゃないのか?このクソゲーが!」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「あの、アルベリヒさん。残念ですけど・・・・・・もう少し力をつけてから、 またご連絡いただくと言うことで・・・・・」

 

「・・・・・・。能力的には問題ないはずだと思いますが?」

 

「最前線はレベルが高ければ攻略できる、というものではないんです。・・・・・・ですから、今回はごめんなさい」

 

「(性格的にも問題ありそうだしな)」

 

「(性格の問題以前の問題だと思うけどね)」

 

「・・・・・・っ。わ、わかりました・・・・・・。しかしいずれ僕の力を必要とする日が来るでしょう。その際は、ぜひお声をお掛けください」

 

アルベリヒはそう告げると何処かへ立ち去っていった。

 

「なんだか、その・・・・・・おかしな人だったね」

 

アルベリヒが立ち去るとアスナがそう呟いた。

 

「そうだね・・・・・・」

 

「ええ・・・・・・」

 

「あとあと、何かの火種にならなきゃいいんだが・・・・・・」

 

「そう願いたいね・・・・・・」

 

俺たちはアルベリヒが歩いていった方を向き、そう思わずにいられなかった。

 




「それでは答えを発表します!ストレア・・・・・・・・・あれ?ストレア~?」

「ん?なに、ソーナ?」

「いや、答えの発表をお願いしたいんだけど・・・・・・・」

「オッケー!え~っと、答えはⅢ:煮込みハンバーグでした~」

「食べ物で買収されるキリトってのもどうかなと思うけど、それでいいのかなレインは?」

「さあ~?夫婦にしか分からないものなんじゃないかな?」

「あー、確かに。・・・・・・・・で、ストレアは何してるの?」

「え?わたし?わたしの出番を増やすために色々と・・・・・・」

「ちょっとー!何で私の紅茶を飲んでるのよ~」

「あ、ごめんごめん。ちょっと喉乾いちゃって」

「まあ、すぐ補充できるから良いですけど」

「おー。ティーポットの中身が満タンになったよ~」

「はい、ストレア。紅茶。アールグレイでいい?」

「うん。ありがとうソーナ」

「いえいえ」

「よーし!このあとはこのままこれまでのことを話そうよ~」

「いいですよ。っと、その前に」

「あ、そうだね」

「それじゃあみなさん・・・・・・」

「みんな・・・・・・」

「「また次回にお会いしましょう!Don't miss it.!」」









「それで、これが、こうなってね―――――」

「へぇー。面白いね――――」

「でしょ~―――――」

「フフフフフ――――」

「ハハハハハ――――」
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