ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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「どうも~、フィリアでーす!本来ならソーナがやるんだけど、ソーナがいないんだよね。どこ行ったんだろう?」

「それより早く俺を呼んでくれないか?」

「あ、ごめんごめんキリト。今日のゲストはキリトです」

「まあ、今更って感じもするが・・・・・・。よっ、キリトだ。よろしくな」

「ところでキリト、ソーナの行方知らない?」

「ソーナなら忙しくて来れないらしいぞ」

「ええっ!」

「で、今日の司会はフィリアに任せるってさっきメールが来た」

「なんでぇ!?普通キリトかレインじゃないの!?二人とも今作の主人公だよね!」

「それを俺に言われてもな・・・・・・」

「もう。取り敢えず与えられた役割はしますか・・・・・・。さて、今回の問題はこちら!」


問題:『クエストが終了し、エギルの店でパーティーを開催したのは誰?』

Ⅰ:ストレア

Ⅱ:アスナ

Ⅲ:クライン

Ⅳ:フィリア


「答えは本文の最後にだよ!」


HF編 第100話〈闇の襲来〉

 

~キリトside~

 

「なんか疲れてない、キリトくん?」

 

転移門に向かっている道中、俺は隣にいるレインにそんなことを言われた。

 

「ふぁ~あ。まあな、昨日の疲れがまだ抜けてないんだと思う」

 

「そんなんで大丈夫なの?」

 

「まあ、なんとかなると思う。戦闘には問題ないからな」

 

昨日、何があったのかと言うと―――――――

 

「昨日は大変だったね~」

 

「ああ。あのクエストが終わって帰ってきてみれば今度はクラインがパーティーだとかするからなぁ」

 

「フフ。まあ、クライン君なりの慰労会みたいなものなんじゃないかな?」

 

「まぁ、楽しめたから良かったけど」

 

「でも最後のアレはないよね~。というよりクライン君らしいオチだよね」

 

「ホント全くだな」

 

「あ~あ、歌いたかったのにな~」

 

「レインは歌うの好きなのか?」

 

「うん。まあね」

 

「じゃあ、現実に戻ったら聞かせてくれよ」

 

「もちろんだよ♪キリトくんだけに歌ってあげるね♪」

 

「おう!楽しみにしてるよ」

 

「うん!レインちゃんにお任せあれ、ってね♪」

 

話ながら歩いていると、あっという間に目的地の転移門に着いた。

 

「それじゃあ行くか」

 

「うん」

 

「「転移!ホロウ・エリア管理区!」」

 

そして俺たちは第76層『アークソフィア』から転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホロウ・エリア 管理区

 

「キリト、レイン・・・・・・」

 

管理区に転移すると、コンソールの前にいるフィリアが声をかけてきた。

 

「よっ、フィリア」

 

「プリヴィベート、フィリアちゃん」

 

「うん。二人とも、もうわたしは大丈夫・・・・・・。だから、一緒に行こうよ」

 

「・・・・・・わかった」

 

「うん♪一緒に行こうフィリアちゃん」

 

フィリアとパーティを組、転移門の上へ立つ。

 

「行くよ」

 

「うん」

 

「ええ」

 

「「「転移!」」」

 

俺たちは管理区から転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジリオギア大空洞エリア ジリオギア大空洞 展望上部

 

「うわぁ~」

 

「深すぎて底が見えないね・・・・・・」

 

「ああ・・・・・・。一番下へ行くには骨が折れそうだな」

 

「だけど、こういう場所にこそお宝は眠ってるんだよね!ねっ、フィリアちゃん♪」

 

「うん・・・・・・・そうだね」

 

「大丈夫フィリアちゃん?まだ体調が優れないんじゃ・・・・・・」

 

レインがフィリアの様子を心配してフィリアに近づいた。

 

「あっ、ごめん・・・・・・。なんでもないの。ちょっと考え事していただけだから、大丈夫だよレイン」

 

「フィリアちゃんがそう言うなら・・・・・・」

 

「ほら、早く先にいきましょう」

 

そう言うフィリアの後をついていく形で、俺とレインは進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追跡者に捕らえられた祭事場

 

現れるオークやリザードマンなどを撃破しつつ先を進んで行く、するとその道中。

 

「ねえ・・・・・・キリト、レイン」

 

「どうしたんだフィリア」

 

「どうしたのフィリアちゃん?」

 

「ちょっとだけ、行きたいところがあるの・・・・・・。いいかな・・・・・・」

 

「あ、 ああ。わかった。レインもいいか?」

 

「うん」

 

俺とレインはフィリアの行きたいところへと案内された。

そこは特に装飾のない石壁があるルームだった。

ルームの中はモンスターがいなく、閑散としていた。

 

「・・・・・・ここの壁、よく見て」

 

フィリアの指差したところに視線を向けると。

 

「あ!もしかして隠し扉?」

 

「多分そう・・・・・・」

 

「こんなところに隠し扉があるなんて・・・・・・」

 

「全然気づかなかったね~」

 

「ああ。さすがフィリア。凄腕のトレジャーハンターだな」

 

「・・・・・・まぁ・・・ね」

 

フィリアは淡々といつもの覇気がない声で返事をし、隠し扉を開けた。

 

「あ、あそこ」

 

フィリアが開けた扉の奥には宝箱が1つだけあった。

 

「宝箱だよ!」

 

「ああ!こういうのって、やっぱりワクワクするよなあ」

 

「ホントだね」

 

「わたしが開けてくるから、キリトとレインはその入り口で見張っててくれる?モンスターが来たらヤバイから」

 

「了解~」

 

「任せてくれ」

 

フィリアは1人、奥の宝箱に向かい宝箱の前に膝を着いた。

 

「・・・・・・ねえ、キリト、レイン」

 

「ん?」

 

「なにフィリアちゃん?」

 

宝箱を開けたフィリアは、開いた宝箱の前に立ちながら俺とレインを見た。

振り向いたフィリアのその眼は何故か悲しそうだった。

 

「わたしが・・・・・・人を殺した理由。オレンジになった理由を二人は聞いてこなかったね。なんで・・・・・・なのかな?どうして・・・・・・二人は聞かなかったの?」

 

「人にはそれぞれ理由があるだろ?カーソルの色と人格は必ずしも一致するとは限らない」

 

「うん。それにフィリアちゃんは、こうして私たちと攻略してるよ」

 

「言いたくないことだって誰にもある・・・・・・。それは俺にも、レインにも言えることだ。でも、フィリアはこうして一緒に戦ってきた。だから信用しいてる」

 

「信用してなかったら私たちは今ここにいないよ。フィリアちゃんがいたから、私もキリトくんも、ここにいるんだから」

 

「・・・・・・わたしは、二人にそんなことを言ってもらえるような・・・・・・人・・・・・・ううん。性格じゃないよ」

 

「何言ってるのフィリアちゃん。フィリアちゃんはずっと、私たちを助けてくれたよ」

 

「ああ。フィリアがいなかったらヤバいと思ったことは何度もあった」

 

「違う・・・・・・わたしは。わたしは・・・・・・人を殺したの。ううん、それよりひどい。わたしは・・・・・・わたしを殺したんだ」

 

「フィリア・・・・・・ちゃん・・・・・・」

 

「フィリア、一体何を言って・・・・・・」

 

俺とレインはフィリアの言ったことがわからず、フィリアに視線を向ける。

フィリアの目尻には涙が浮かんでいた。

 

「わたしもね。二人と同じように、気がついたらこっちの世界にいて、森の中を彷徨っていた。そうしたら、誰かが目の前に現れたの。・・・・・・その人は、わたしだった」

 

「・・・・・・フィリアちゃんの目の前に・・・・・・もう1人のフィリアちゃん・・・・・・?」

 

「・・・・・・その人と戦ったっていうのか?でも、特殊なクエストとかそう言う可能性だって」

 

「違う!NPCとプレイヤーを間違えたりしない!」

 

「フィリアちゃん・・・・・・」

 

「あれは・・・・・・絶対にわたし。二人は信じられる?その時のこと・・・・・・、無我夢中で・・・・・・、必死だった・・・・・・。我に返ったとき、目の前のわたしは消えていたんだ」

 

「・・・・・・フィリア」

 

「・・・・・・フィリアちゃん」

 

「そのあと、わたしのカーソルはオレンジになっていた。わたしが・・・・・・わたしを殺したからかなって」

 

「フィリア!自分自身が二人いるなんて、そんなことあるわけがない!」

 

「そうだよ!フィリアちゃんはフィリアちゃん!フィリアちゃんはただ1人、でしょ!」

 

「・・・・・・キリト・・・・・・レイン。だからわたしの罪は、カーソルの色を戻しても決して消えない。ずっと・・・・・・ずっとこの影の世界で生き抜かなきゃいけない。わたし・・・二人に出会わなければ良かった・・・・・・。そうしたら・・・・・・わたしはずっと一人でいられたのに・・・」

 

フィリアがそう言うと。

 

 

 

 

パチンッ!!

 

 

 

 

乾いた音が鳴り響いた。

 

「レイン・・・・・・」

 

「出会わなければ良かった・・・・・・?ふざけないでフィリアちゃん!」

 

フィリアに近づいたレインがフィリアの頬を叩いたのだ。幸いにもレインに表示されているカーソルはイエローカーソルにはなってない。

レインは、哀しそうな声で言う。

 

「じゃあなに!私とキリトくんはフィリアちゃんと会ったらいけなかったの!?ずっと一人でいられたのに?それこそないよ!」

 

「お、おいレイン・・・・・・」

 

「キリトくんは黙ってて!フィリアちゃん、私はフィリアちゃんと出会って良かったって思ってるんだよ。それなのに・・・・・・フィリアちゃんはそれを否定するの?なんで否定するのよ!こうして目の前にいて手を差し出せばすぐ手が握れるんだよ!」

 

「レインに何がわかるの!ずっと一人ぼっちだったわたしに・・・・・・。いつもキリトと一緒にいるレインが言わないでよ!」

 

「私だって・・・・・・私だって!今はこうしてキリトくんといるけど、あの時、キリトくんと出会えてなかったら私だってずっと一人ぼっちだった!それに一緒にいたくても、いられない人の気持ちがフィリアちゃんにわかる!?何年も、何年もずっと、会えない人の気持ちが・・・・・・!それを知らないフィリアちゃんが私たちに出会わなければ良かった、なんて言う資格はないよ!!」

 

「レイン・・・・・・」

 

涙声で言うレインに、俺はあの夜レインから聞いたことを脳裏に思い出していた。

今レインが言ったのは、恐らく自分の妹の事なんだろう。小さい頃に別れて、それ以来会ってない。俺だって、レインと同じ立場ならきっとレインと同じことを言う。

俺の横にレインが走ってきて、俺は泣いているレインの肩を優しく叩いた。

 

「キリトくん・・・・・・」

 

涙目で見るレインに俺は優しく頭を撫でる。

 

「キリト・・・・・・わたしは・・・・・・」

 

「フィリア・・・・・・いられるさ。絶対方法はあるはずだ。俺たちがそれを見つける!」

 

「・・・・・・キリト。ありがとう・・・・・・」

 

「フィリア・・・・・・」

 

「――――――でも・・・・・・すこし我慢してて」

 

フィリアは俯きながらそう言うと。

 

「なっ!?」

 

「えっ!?」

 

「うわあああ!!!」

 

「きゃあああ!!!」

 

突如俺とレインは後ろから誰かに押された。

 

「フィリア!フィリア!!!」

 

「フィリアちゃん!フィリアちゃん!!!」

 

俺とレインの声に穴の縁から

 

「ごめん、ごめんキリト・・・・・・レイン・・・・・・」

 

そう言う声が朧気聞こえた。

 

 

「じゃぁな、《黒の剣士》、《紅の剣舞士》」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺とレインは穴の底へ落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聖剣の誓いをたてた回廊

 

 

「くっ・・・・・・。いてて・・・・・・くそ、何が起きたんだ?」

 

俺はさっきまでのことを思い出した。

 

「(フィリアと話しているときに後ろから誰かに押されて・・・・・・。ふらついたらいきなり床が抜けて、ここへ落ちてきた)」

 

俺はあまり意識がはっきりしない中思考した。

 

「・・・・・・どういうことだ?それに、落ちる直前に聞こえてきた声・・・・・・。あれは、PoHの声だった。フィリアは・・・・・・俺とレインを罠に嵌めたのか?いや、だがそれにしては理解できない点が多い・・・・・・。・・・・・・いや、そんなことより今をどうにかしないと・・・・・・」

 

「んっ、んん・・・・・・」

 

「レイン、大丈夫?」

 

「キリトくん・・・・・・。アイタタタ~・・・・・・。ここは一体・・・・・・。確か、誰かに押されてそのまま穴に・・・・・・っ!!」

 

レインは朧気に思い出したのか目を見開いて周囲を見渡す。

 

「とにかく今はここを脱出することに専念しよう。このダンジョン、相当ヤバいぞ・・・・・・」

 

「了解・・・・・・」

 

俺とレインは索敵スキルを全開にしてこの場所の攻略を進めた。

幸いにも、俺たちが落ちてきたルームにモンスターはいなく助かった。

 

「いくぞ・・・・・・」

 

「うん・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

俺とレインは先に進んで行き、現れたモンスターを撃破していく。

 

「はあぁあ!」

 

「せやあぁあ!」

 

俺とレインは今しがた倒した。モンスターのいた場所に視線をむける。

 

「これで何体目だ・・・・・・」

 

「軽く十体は越えてるよ・・・・・・」

 

俺とレインはポーションを取り出し、それを飲みながら話す。

 

「レベルが他と違うな、やはり・・・・・」

 

「うん・・・≪シンクロ≫スキルが無かったらちょっとやばかったかもしれないね」

 

「ああ・・・・・・」

 

空間ウインドウに表示されているスキルリストには≪シンクロ≫スキルの熟練度が表示されている。表示されている≪シンクロ≫スキルの熟練度は980になっていた。

 

「《共鳴(レゾナンス)》も使っているからなのかな。動きが速く出来たよ」

 

「確かにな・・・・・・・・・・おっと、モンスターがPOPしてきた」

 

話ながら移動していると、突如目の前にモンスターがPOPするエフェクトが現れる。

 

「さっさと倒しちゃおうか・・・・・・・・・・・・って、え・・・・・・?」

 

「マジで・・・・・・?」

 

俺たちのいる部屋のあちこちからモンスターがPOPするエフェクト音と光が現れる。

その数十数体いる。

 

「えーと、どうしようか・・・・・・」

 

「ここは取り敢えず・・・・・・」

 

俺とレインは互いの顔を見合わせ、同時にうなずき、

 

「「さっさと倒して逃げる!」」

 

近くにいるモンスターをレインと同時に攻撃し、HPを減らす。

 

「はあぁあ!」

 

「やあぁあ!」

 

俺たちが双剣を何度も振るうたびにモンスターたちが消えていった。ちなみに、俺とレインは連続で絶え間なく攻撃している。

そして10分後・・・・・・

 

「「お、終わった~・・・・・・!」」

 

現れたモンスターは全て駆逐完了し、俺とレインは最後の部屋に来ていた。

そこには他のモンスターとは違うモンスター・・・・・・・・・・NMがいた。

 

「今度はNMかよ・・・・・・」

 

「さすがに連戦はキツいね・・・・・・・」

 

「だがアイツを倒さないと先へは進めないらしいな。幸いにも敵は一体だけだし、なんとかなるはずだ」

 

「そうだね・・・・・・。どうする?いつもと同じで行く?それとも別パターンで行く?」

 

「そうだなぁ~・・・・・・・・・・《共鳴》って後どのくらいもちそう?」

 

「え~と・・・・・・あと、8分くらいかな?」

 

「なら二人同時に攻めよう。俺が初撃を防ぐからレインはその隙に攻撃してくれ」

 

「了解~」

 

「よし、それじゃあ・・・・・・・」

 

「「いくよ!」」

 

俺とレインは双剣を構えると、目の前のNMに向かって掛けていく。

目の前のNMはミノタウロス型で74層のフロアボス、グリームアイズと似たような両手剣・・・・・・斬馬刀を持っていた。そして視界に表示される名前は『NM:トーラス・ガーディアン』と書かれてあった。

瞬時にトーラス・ガーディアンに近づいた俺に気づいたトーラス・ガーディアンはその手に握る斬馬刀を振り下ろしてきた。

 

「はあっ!」

 

俺はそれを≪二刀流≫防御スキル《クロスガード》で防ぐ。そして思い切り振り上げ、斬馬刀を跳ね上げる。

 

「やあぁぁああ!」

 

斬馬刀が弾かれ、上体が無防備になったところにレインが≪多刀流≫ソードスキル《ディスティニー・ロンド》4連撃を放った。

 

「レイン、スイッチ!」

 

「わかった!スイッチ!」

 

「ぜりゃゃあああ!」

 

ソードスキルを放ったレインとスイッチし、今度は俺が≪二刀流≫ソードスキル《デブス・インパクト》5連撃を繰り出す。

 

「グギャャアアアア!」

 

《デブス・インパクト》は追加効果で防御低下のデバフを相手に与える効果があるため、トーラス・ガーディアンのHPバーの横に、防御低下のデバフアイコンが表示された。

そして、《デブス・インパクト》の攻撃で、トーラス・ガーディアンは背後にその身を押し出される。

 

「続けていくぞ!」

 

「うん!」

 

横薙ぎに払ってきた斬馬刀を、俺たちはバックステップで下がる。

 

「はあぁあ!」

 

そして、≪二刀流≫ソードスキル《ダブル・サーキュラー》突進2連撃を放ち接近する。

放った《ダブル・サーキュラー》はトーラス・ガーディアンの斬馬刀の腹に防がれる。が・・・・・

 

「やあぁあ!」

 

横からのレインのソードスキル。≪多刀流≫ソードスキル《ウインド・ストライク》突進2連撃は防げず、トーラス・ガーディアンの上体に突き刺さった。

 

「せいっ!」

 

そしてその隙を逃さず、俺はトーラス・ガーディアンを横薙ぎに攻撃し、その背後に回る。

 

「よっ・・・と!」

 

レインは振り下ろされた斬馬刀を右手の剣で軌道を横にずらしてかわし、左手の剣で薙ぎ払い、大きく後ろに跳び退る。

この時点で、二段あったトーラス・ガーディアンのHPは残り一段と2割にまで減少していた。

 

「いくよっ!サウザンド・・・・・・レイン!!」

 

離れた位置からレインは≪多刀流≫最上位ソードスキル《サウザンド・レイン》を繰り出した。

レインの放った《サウザンド・レイン》はトーラス・ガーディアンの身体に幾つもの光蒼色の剣が突き刺さる。それと同時に大幅にトーラス・ガーディアンのHPバーが削れていくのが見える。

トーラス・ガーディアンのHPが残り5割にまで減ると、トーラス・ガーディアンは斬馬刀だけの攻撃ではなくブレス攻撃もしてきた。

そのブレス攻撃は《サウザンド・レイン》の技後硬直で動けないレインに剝いた。

 

「レイン!」

 

俺は間一髪その間に入り、片手剣防御ソードスキル《スピニング・シールド》でブレス攻撃を防ぐ。

 

「無事かレイン」

 

「うん。ごめん、キリトくん」

 

「構わないよ。さっ、後半分だしさっさと倒そうぜ」

 

「了解♪」

 

まず、俺が先攻しトーラス・ガーディアンの斬馬刀を受け止める。そして、背後から迫るレインの攻撃が、トーラス・ガーディアンを捕らえ命中する。

その攻撃によりトーラス・ガーディアンに仰け反り効果が発生した。

 

「はあぁぁあああ!!」

 

その隙を逃さず俺は片手剣ソードスキル《ヴォーパル・ストライク》単発重攻撃を繰り出す。

右手の『ブラックローズ・ナイト』に深紅のライトエフェクトが纏い、ジェットエンジンのような轟音が響き渡る。

《ヴォーパル・ストライク》はトーラス・ガーディアンの中心部に命中した。重攻撃のため、更に仰け反り効果が続き、スタンが発生した。

 

「いくよレイン!」

 

「うん!」

 

「「はあぁぁあああ!!――――――アブソリュート・デュオ!」」

 

俺とレインは高速の剣戟。≪シンクロ≫上位ソードスキル《アブソリュート・デュオ》24連撃を放つ。

トーラス・ガーディアンは斬馬刀を振るうが、俺たちの高速の剣戟に掠りもせず、どんどん自身のHPが削られていき、ラストの俺とレインとの同時突きにHPが全て無くなりポリゴンの欠片となって消えていった。

 

「お、終わった~」

 

「つ、疲れた・・・・・・。マジで疲れた」

 

俺とレインは双剣を背中と腰の鞘に収めそう言った。

そして、それと同時に《共鳴》のバフが無くなり、《共鳴》のバフアイコンが消えていった。

 

「さてと。・・・・・・先に進むか」

 

「うん」

 

俺たちはその場をあとにし、その奥にあった扉から上部へと続く階段を昇り、≪激しい戦いを繰り広げた神の間≫を攻略し――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジリオギア大空洞 中部外縁

 

 

「久しぶりの外だ~」

 

「もう暗いな・・・・・・って、もう午後8時!?」

 

「うそっ!?もうそんなに経ってるの!?」

 

俺はウインドウに表示されている時計見て驚愕する。それは隣で同様にしたレインもだった。

 

「フィリアのことが気になる、とにかく管理区に戻ろう」

 

「うん・・・・・・」

 

俺たちは近くにあった転移碑を有効化し。

 

「「転移!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

管理区

 

「フィリア!」

 

「フィリアちゃん!」

 

管理区に転移した俺とレインは、管理区に着くなりフィリアの名を呼びながら、周囲を見渡す。

だが、周囲には俺たち以外の人影は無かった。あるのはコンソールと転移門と俺たち二人だけだった。

 

「いない・・・どこに行ったんだ」

 

「もしかして・・・私がフィリアちゃんに強く言っちゃったから・・・・・・」

 

「大丈夫だよレイン。フィリアは必ず見つける。だから、その後ゆっくり話そう」

 

「・・・・・・うん」

 

「一度『アークソフィア』に戻るか・・・・・・」

 

「そうだね・・・・・・」

 

俺とレインはしばらく辺りを見渡し、コンソールを調べた後そう判断し転移門の上に立ち。

 

「「転移、アークソフィア!」」

 

管理区からアークソフィアへと転移した。

 

 

 

 




「みんな答えはわかった~?それじゃあキリト、答えをお願いね」

「了解だ。答えはⅢ:クラインだ」

「ところでこのパーティーっていったい何をしたのキリト?」

「ん?ただ食事をしただけなんだが・・・・・・」

「?」

「クラインが入手したらしい宴会グッズの中に現実のカラオケと同じカラオケマシンがあったんだがそれが使えなくてさ」

「ああ・・・・・・。クラインらしいオチをしたんだ」

「そういうこと」

「ふぅーん。ところでキリトは歌唄うのって上手いの?」

「い、いや、どうなんだろうな。レインは得意みたいだけど」

「へぇー。今度聞いてみたいなぁ」

「そういうフィリアはどうなんだ?」

「わ、わたしは普通、かな」

「へぇ」

「ムッ!もしかしてわたしが歌えなかったりすると思った」

「えっ!いや、そんなことないぞ!」

「そう?ならいいわ」

「あ、ああ」

「さて、時間となってしまいましたので今日はこれまで」

「結局ソーナ来れなかったな」

「忙しいんだよ、仕方無いよ」

「まあ、次回は来てくれるといいけど」

「そうだな」

「「では、また次回に!!Don't miss it.!!」」

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