ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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「どうもソーナです。前回に引き続き私が司会を務めるよ♪それじゃあ今回のゲストはこちら!」

「プリヴィベート、みんな。レインだよ」

「キリトだ。よろしくな」

「はい!今回のゲストはキリトとレインです」

「はぁ、あの決闘の後だから疲れるぜ」

「それは自業自得じゃないの?」

「んまぁ、そうなんだけど」

「レインもお疲れ様。大変だったね」

「スパシーバ、ソーナさん」

「それじゃあ今回のクイズを出しますか」

「そうだね。じゃあ今回は私から出すよ?」

「よろしく~」

「うん。今回の問題はこれだよ!」


問題:『キリトがレインからもらった物理的攻撃はなに?』

Ⅰ:カール・ゴッチ式

Ⅱ:平手打ち

Ⅲ:ジャーマンスープレックス

Ⅳ:間接技

「答えは本文の最後に!」




「それじゃあウチらはお茶でも飲みながら見ようか」

「そうだな」

「うん」

「はい、キリトはコーヒーでレインは紅茶で良かったよね?」

「ああ。サンキュー、ソーナ」

「スパシーバ、ソーナさん」

「いえいえ」





HF編 第103話〈黒と紅〉

 

~キリトside~

 

「はあぁぁあ!」

 

「えぇぇいっ!」

 

既に何度も撃ち合わせた俺とレインの双剣がまたしてもぶつかる。

 

「ぜりゃぁあ!」

 

「せりゃぁあ!」

 

高速の剣戟の打ち合い。

素早く振るわれる双剣がぶつかり、剣と剣がぶつかる音剣音が幾度となく、俺とレインしかいない草原に響き渡る。

 

「くっ!ここまでとはな。―――――っ!」

 

「さすがだねキリトくん。私の予想以上だよ。――――――せいっ!」

 

「もっと上げていくぞ!」

 

「こっちもそのつもりだよっ!」

 

俺とレインは思考をトップギアにまで上げ、更に剣を振るう速度を上げる。

速くなる度に風が舞い、金属音があちこちになり火花が散りわたる。

 

「ふっ!いくよ!――――――サウザンド・レイン!」

 

バク転で距離をとったレインが≪多刀流≫最上位ソードスキル、《サウザンド・レイン》を放ってきた。

レインの周囲に浮かんでいる蒼いライトエフェクトを纏った剣が俺に向かって飛んでくる。

俺は《サウザンド・レイン》が当たるギリギリのところで避け回避する。

 

「くっ!」

 

だが、いかんせん数が多く全ては避けきれず、一本だけ避けきれず俺に向かって飛んできた。

 

「ぜりゃぁあ!」

 

俺はその一本を悪足掻きとして、片手剣ソードスキル《ホリゾンタル》単発技で受けた。

剣にライトエフェクトが輝く《ホリゾンタル》が《サウザンド・レイン》の剣にぶつかった。すると《サウザンド・レイン》の剣は、甲高い剣のぶつかる音を立てて消えた。

 

「うそっ!?」

 

レインが驚きの声を上げた。だが、それは俺も同じだ。

まさか、《サウザンド・レイン》を《ホリゾンタル》で相殺できるとは思わなかったからだ。

一か八かだったがまさかの展開だ。

俺はレインが驚いているところへ接近し左の『ホワイト・ユニヴァース』を振りかぶる。

 

「くっ!」

 

当たる直前にレインの左の剣『レイン・オブ・セイント』で受け止められる。

 

「まだだっ!」

 

俺は右の剣の『ブラックローズ・ナイト』で突きを放つ。

 

「させないよっ!」

 

だがそれはレインの持つ右の剣『スカーレット・プリンセス』の腹で防がれる。

そのまま鍔迫り合いの拮抗状態が続き、同時にバックステップで距離をとる。

そして、同時に同じ構えをとる。

 

「はあぁぁあ!」

 

「やあぁぁあ!」

 

右手の剣を肩と同じ高さにしカタパルトのように正中線に構える。

俺とレインの剣には同じクリムゾンレッドのライトエフェクトが輝いて、ジェットエンジンのような轟音が鳴る。同時に放ったそれは、片手剣ソードスキル《ヴォーパル・ストライク》単発重攻撃だ。

俺とレインの同時に繰り出した《ヴォーパル・ストライク》は剣の先に当たり大きな音を立て、火花が散った。

 

「くっ!うぅぅ!!」

 

「せりゃぁあ!」

 

俺とレインの《ヴォーパル・ストライク》は剣の先からずれ、互いの位置を交換して終了した。

この時点での俺とレインのHP残量は残り7割だ。

 

「さすがだレイン。俺とここまで本気で戦えるのはヒースクリフ・・・・・・いや、茅場以外だとお前だけだ」

 

「それは私もだよ。私とこう対当できるのはキリトくんだけだもん」

 

「アスナやユウキ、ランならギリギリ付いてこられるだろうな」

 

「確かにアスナちゃんたち3人ならね――――――っ!」

 

「ああ、そうだな――――――っと!」

 

俺とレインは会話をしながらまたしても剣戟の打ち合いをし、双剣を交差させ金属音と火花が散るなかで話す。

 

「ねぇキリトくん、もう一度聞かせて。何で私を置いていくの」

 

「俺は、レイン。お前が傷つけられるところが見たくない。あいつは・・・・・・PoHは絶対何かを仕掛けてくる。そんなところにお前を連れていけるはずないだろう!」

 

そう言い終わるのと同時にまた、距離をとった。

 

「それは私が頼りないってこと!?」

 

「そういう意味じゃない!」

 

「じゃあどういう意味なのよ!」

 

「・・・・・・俺はレイン、お前を!ちゃんと守れる自信がない」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「あのときみたいに・・・・・・サチやケイタがいなくなった時と同じように、レインがいなくなったらと思うと怖いんだよ!」

 

「キリトくん・・・・・・」

 

「だから俺が一人で行った方がいいんだ。フィリアを助け、PoHを殺す。例え本物じゃないといえどもな!」

 

「・・・・・・ガッカリだよキリトくん」

 

「なに?」

 

「私が好きになったキリトくんは、そんな自信がないキリトくんじゃない!何時いかなるときも自身に道溢れていて私を優しく包み込んでくれる存在!なのに、守れる自信がないから連れていかないからって、ガッカリ以前の問題だよ!そんなの、私の中で輝いているキリトくんじゃない!」

 

そう言うと否や、レインはものすごい速度で剣を振るってきた。

 

「くうっ!」

 

俺はそれをとっさの判断で受け止める。

 

「私を守ってくれるのがキリトくんなら、キリトくんを守ってくれるのは誰なの!」

 

「そ、それは・・・・・・」

 

「誰なの!アスナちゃん?ユウキちゃん?ランちゃん?それともクラインくん?エギルさん?キリトくんを守ってくれるのはいったい誰なのよっ!!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「答えてよ!キリトくん!」

 

「なっ!?」

 

俺はレインの剣の重みに背後に吹き飛ばされた。

 

「確かにアスナちゃんやユウキちゃん、ランちゃんたちを頼ってもいいよ。でも、キリトくんの隣にいるのは私なんだよ!」

 

「ぐっ!」

 

「なんで頼ってくれないの!ねえ!なんでキリトくんは私を頼ってくれないのよ!!」

 

「ぐうっ!」

 

レインの双剣は速いだけでなく、まるでレインの思いを表しているようにとてつもなく重かった。だが、その重みは、悲しみの思いを代言しているようだった。

 

「何時も何時も!サチちゃんやケイタくんが亡くなった時だって私に頼ってくれなくて、一人でイベントボスを倒して。私がその時どんな想いだったか分かる?!」

 

「っ!!」

 

「何でもかんでも一人で抱え込まないでよ!」

 

「なっ!」

 

「キリトくんの大馬鹿者ぉぉぉ!!!」

 

レインが双剣を上空に投げたのに驚いて、レインの動きに予測できなかった俺は、レインの全力の平手打ちを受け、横に大きく吹き飛ばされた。

 

「くっ・・・・・・」

 

俺は吹き飛ばされ、地面をゴロゴロと転がった。

その間にレインは上空に投げた双剣を再度握り締めていた。

 

「バカ・・・・・・バカァ・・・キリトくんのバカァ・・・・・・」

 

「レイン・・・・・・」

 

剣を持ちながら手の甲で涙を拭っているレインに俺は、剣を構えず、ただ立っているだけだった。

 

「レイン・・・・・・俺は・・・・・・・」

 

「なんでよ。なんで私を頼ってくれないの?私は守られるばかりはイヤ。私だってキリトくんを守りたいの!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「何時も私は助けられてばかり・・・私はキリトくんの隣で支え合いたいの!だから・・・だから・・・・・・!」

 

レインの涙声に俺は、視線を下げただ聞き入った。

レインの言葉には、今まで溜め込んでいたことが入っているのだろう。

 

「レイン・・・・・・」

 

「今度は私が、キリトくんを守るの!」

 

レインはそう言うと双剣を構えを迫ってきた。

 

「これが・・・私の・・・・・・私の想い!はあぁぁああああああああああ!」

 

「っ!」

 

俺はレインの繰り出した攻撃。純白のライトエフェクトを纏わせた双剣から繰り出される、≪多刀流≫ソードスキル《ディバイン・エンプレス》15連撃を俺は双剣を駆使して、反らしたりする。

だが、14撃目で双剣が弾かれ、最後の双剣の攻撃が俺に当たった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで・・・・・・なんで避けなかったの・・・・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、それは俺に当たる直前に止まっていた。

レインが強引にソードスキルをキャンセルしたのだ。

 

「なんで?」

 

「レイン。俺は・・・・・・お前に謝らなくちゃならない。俺は誰かに助けられてばかりと言うことを・・・・・・そして、お前のことを忘れていた。ただ、お前を守りたいばかりに・・・・・・」

 

「キリトくん・・・・・・」

 

「俺はレインを見ていなかった。何時も助けられているのに」

 

「そ、そんなこと!」

 

レインが俺の言葉に反論するが、俺は首を横に振る。

 

「俺はもうレインに助けられているよ。俺はレインがいるからこそ、今ここにいるんだ。アスナでも、ユウキでもランでもない。俺にとって今必要なのはお前だ、レイン」

 

「キリトくん」

 

「それにさっきの《ディバイン・エンプレス》と平手打ちは効いたよ。お前の俺への想いと気持ちが込められていた」

 

「~~っ//////き、キリトくんのバカ!」

 

「ハハ」

 

「笑わないでよ!」

 

「クク・・・・・・。すまん。だが、レインの気持ちは剣を通じて伝わって来たよ」

 

「うぅぅ~~//////」

 

「レイン」

 

「なに?」

 

「俺を・・・・・・俺を助けてくれるか?フィリアを救出してPoHを倒す」

 

「キリトくん」

 

「そして・・・・・・俺の側で、ずっと助けてほしい」

 

「・・・・・・ん・・・・・・うん。・・・うん!もちろんだよ!私はずっとキリトくんの側で、キリトくんを助ける!だから―――」

 

レインはそこで言葉を区切り、目尻に涙を浮かべとびきりの笑顔で。

 

「―――――キリトくんも私をずっと側で助けてね」

 

「ああ。もちろんだ」

 

俺とレインは双剣を無意識に手放し、互いの身体を抱擁し顔を近づけ口と口を合わせる。

その姿を見ているものは、空に浮かんでいる星々と月のみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、キリトさん」

 

「はい・・・・・・」

 

「何か言いたいことはありますか?」

 

「そ、その・・・・・・」

 

「はい」

 

「すみませんでした」

 

「だそうですよレインさん」

 

「うん。ありがとうランちゃん」

 

「いえ」

 

レインとの夫婦喧嘩。もといデュエルに引き分けで終わらせた(HP総量は俺の負けだった)後、いつの間にか眠ってしまった俺とレインは、翌日の朝探しに来たらしいランとユウキに連れられて、レインと共にエギルの店に帰ってきた。そして、早速俺はランからお説教を受けていたりする。

ちなみに何故お説教を受けているのかと言うと。

 

「全く、朝になっても帰ってこないから心配したんだよ」

 

「そうですよ。なのに二人とも気持ち良さそうに樹に寄りかかって寝ているんですから。少しはこちらの身にもなってください」

 

「「はい・・・・・・」」

 

と言うことだ。

 

「まあまあ、二人とも。レインちゃんとキリト君が無事で良かったじゃない」

 

「まあ、そうだけど・・・・・・」

 

「それとキリト君、レインちゃんにちゃんと謝った?」

 

「は、はい。謝りました」

 

「レインちゃん?」

 

「アハハ。うん、大丈夫だよアスナちゃん」

 

「レインちゃんが良いならいいわ」

 

「えー、それで許しちゃうのアスナ?」

 

「許しちゃうのって言われても・・・・・・」

 

「そうね。レインを泣かせたのだからそれ相応の事は必要だと思うけど?」

 

「さすがの俺も今回はキリトにじゃなくてレインさん側に回ります」

 

「アハハ・・・・・・。私も、リズさんとシノンさんに同意かな?」

 

「キリト君、覚悟決めといた方がいいよ?」

 

「ガハッ!」

 

「パパ、さすがの私も今回は無いです」

 

「グッ!」

 

「キリの字・・・・・・」

 

「な、なんだ、クライン」

 

「お前なぁ。自分の嫁泣かせるって最低なことだぞ?」

 

「グハッ!」

 

リズたちに様々言われた俺はすでに心のHPは0になっていた。

まあ、それだけのことをしたのだから当然と言えば当然なのだが。

だが、特にクラインに言われたことに傷ついた。

 

「おいキリト。今ひでぇ事思わなかったか?」

 

「お前はエスパーか!?」

 

そして何故か勘の鋭いクラインである。

 

「ま、まあ、みんな。私はキリトくんに思いっきり感情ぶつけられたし。キリトくんもキリトくんで反省してるから~、ね」

 

「「「「「「「「「甘い(よ)(です)(わ)!!」」」」」」」」」

 

「えぇ・・・・・・」

 

レインの言葉にアスナたち全員(ユイ除き)がレインにツッコンだ。しかも同時に同じ単語を言った。

結局、俺がレインの言うことをなんでも聞くと言うことで妥協がついたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、この後のことはどうするつもりなの?」

 

俺のお説教が終わり、朝食をとった俺たちはさっそくこれからについて話し合いをしていた。

 

「フィリアは俺とレインが助け出す。だが、PoHと闘うのは俺がやる。レインもそれでいいか?」

 

「うん。私はフィリアちゃんを守ってるから」

 

「頼む」

 

「キリト君とレインちゃんがそれでいいならわたしも反対はしないわ。みんなもそれでいい?」

 

アスナの問いにクラインたちは首を縦に振って肯定を示した。

 

「それじゃあ今日のこと話すわよ。まず、第89層のボス部屋が昨日見つかったわ。明日、ボス攻略を行うつもり」

 

「なら、早くともフィリアの救出は3日後だな」

 

「うん。こっちも色々準備しといた方がいいと思うし」

 

「だな」

 

「それで、みんなには明日の準備を頼むわ。そう言うわけで今日は自由ね」

 

アスナは伸びをして言った。

 

「なら、今日アイツを倒しに行くか」

 

「キリトくんアイツって、もしかしてあれ?」

 

俺の言葉にレインは分かったようだがアスナたちはわからないようで疑問符を浮かべていた。

 

「ああ。ユウキ、ラン」

 

「どうしたの?」

 

「はい?」

 

「二人とも今日パーティお願いしてもいいか?」

 

「僕はいいよ」

 

「私もいいですよ」

 

「じゃあ頼む」

 

俺はランとユウキにパーティ申請をしパーティを組んだ。

 

「キリトくん、何を倒しに行くの?」

 

「ん?ああ、前に話したと思うんだけど火山エリアのボス」

 

「はい・・・・・・?」

 

俺の言葉にアスナは呆気にとられたように返した。

 

「そう言うわけで早速行くかレイン」

 

「うん」

 

俺とレインは席を立ち、ランとユウキとともにエギルの店から出ていった。

そして。

 

 

 

 

 

『『『『『『ええぇぇぇぇぇぇええええええ!!!』』』』』』

 

 

 

 

 

俺たちの出ていった後、そんな声が響き渡った。

 

 

 

 




「みんな答えは分かったかな?答えの発表はキリトにお願いするよ」

「了解。今回の問題の答えはⅡ:平手打ち、だ」

「いやー、見事に決まったねあれは」

「ああ。デュエルだったからかなり痛かったな」

「自業自得でしょ?」

「そうだけどなぁ・・・・・・っ!?」

「キリトくん~?もう一回喰らいたいかな?」

「い、いや、結構ですレインさん、はい」

「アハハ。これは将来キリト、レインの尻に引かれるんじゃない?」

「止めてくれソーナ」

「レインも頑張ってね」

「うん。もちろんだよ」

「さて、夫婦喧嘩も終わったしこのままHF編最後までどんどん行きたいね」

「そうだな。頑張れよソーナ」

「うん。ソーナさんも気を付けてね」

「サンキュー、キリト、レイン」

「おっと、ソーナ。今日はここまでみたいだ」

「あ、ほんとだ。それじゃあ今日はここまでみたいだね」

「そうだね」

「ああ」

「それじゃあキリト、レイン。二人ともご一緒に!」

「「「また次回!!Don't miss it.!!」」」
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