ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い 作:ソーナ
問題:『今回キリトがレインにプレゼントしたのはなに?』
Ⅰ:ペアルックの服
Ⅱ:S級食材
Ⅲ:アクセサリー
Ⅳ:アイテム
「答えは本文の最後に!」
~キリトside~
「おう、キリトじゃねえか。ちょうどいいところに来たな」
ある日の昼間、ちょうど立ち寄ったエギル店で、エギルがとてもいい笑顔で俺を呼んで来るのが耳に入った。
あのときの顔はなんとなく嫌な予感がするからすぐに立ち去ろうとしたのだが。
「・・・・・・すまないが急用を思い出した。今日はこれで―――」
「おい、待て待て!悪い話じゃねえって!」
エギルに止められた。
「いい装備品が入荷してるんだよ。それもワケありで格安ときた」
「・・・・・・話だけは聞こう」
「そう来なくっちゃ!装備品ってのは・・・・・・この服だ」
エギルが取り出したのは男女の服一式だ。
服の色は鮮やかな黄緑という感じだ。若干派手な気もするが、服の性能は以外によかった。
「へえ・・・・・・。ちょっと派手めな服だが性能は悪くなさそうだな。これなら、76層以降でも充分に実用に耐えられるんじゃないか?」
俺がそう言うと、エギルは何故かにやけた顔つきになり、
「それがな、この服。ペアルックなんだ」
そう言った。
「ペアルック・・・・・・?そんなものがこの世界に実在したのか」
「ああ。しかも、男女ペアで身につけないと本来の性能を発揮できないらしい」
「それはハードルが高いな・・・・・・」
「そう思うだろ?この女性の少ないSAOで、この服を男女ペアで着用できるようなヤツはそりゃもう大変な果報者ってことだ」
「・・・・・・なんだが棘のある言い方だな」
「キリト。おめえ、せっかくこの服を有効活用できる境遇にあるんだ。ありがたくもらっとけよ、安くしとくぜ」
「いや、いいよ。レインも困るだろうし」
というかレインも困るというかなんとも言えない感じがする。
丁重に断ろうとすると。
「ああ、そういえばログハウスの内装は気に入ってもらえたか?」
「そ、その節は大変お世話になりました・・・・・・」
「そうだろうそうだろう。出・血・大サービスだったからな」
出血大サービスのところを強調して言った。
「俺とおめえの仲だ。恩なんて感じなくていいんだからよ」
「ええと・・・・・・すみません。その服、おいくらでしょうか」
ログハウスの件もあるので、このペアルックの服を俺はエギルに買わされ・・・・・・ではなく、普通にレインへのプレゼントにすることにした。
第83層 ログハウス
「え!?私にプレゼント?」
エギルの店でペアルックの服を買った俺は、レインにメッセージを送り何処にいるのか聞いたところ、ログハウスにいるとのことだったので、エギル店から直接向かい、中にいたレインにペアルックの女性の方を送った。
「ま、まあ」
「キリトくんが私にプレゼント・・・一体なんだろ!?」
「いや・・・・・・。そんなに目をキラキラさせるものじゃないかもしれないけど・・・・・・。まあ、パッケージをタップしてみてよ」
「うん♪」
レインはウインドウを操作して、俺が送ったパッケージをタップし中身を確認した。
「わぁ!素敵な服だね~!って・・・・・・えっ・・・・・・こ、これってもしかしてペアルック!?」
何故か一瞬でペアルックだとわかったらしい。さすがレインだというかなんというか。
「へぇ~~~~~~♪ふ~~~~~~ん♪キリトくん・・・・・・こういうのが好きなんだね。私知らなかったよ~。言ってくれれば何時でもお揃いの服着たのに~」
「あっ、いや、これはエギ・・・・・・えーっと、ごめん。困るかなーとは思ったんだけど・・・・・・」
「え、逆だよキリトくん。困るというか、とっても嬉しいよ。キリトくんがペアルックの服をプレゼントしてくれるなんて・・・・・・うん・・・・・・ありがとう」
「あ、ああ・・・・・・まあ・・・・・・喜んでくれたのなら、よかった・・・・・・かな」
「(こりゃエギルに感謝だな・・・・・・)」
予想外のレインの反応に内心でエギルに礼を言う。
というかこれを予測して俺に買わせたのならある意味すごい。さすがというかなんというか。
「それじゃ早速着替えてくるね♪それで、この服を着てさっそくデートに行こうよ!」
「え、今からか?」
「うん!もちろん、今からに決まってるよ。すぐに着替えてくるから待っててね」
そう言うとレインは寝室に入って行った。
1分後。
「お待たせキリトくん!って、キリトくん、どうして着てないの?」
ペアルック服を着たレインが戻ってきた。
「はは・・・・・・ちょっと・・・・・・俺には似合いそうにないから普段のこの服じゃダメかな?」
「えぇぇぇぇ~~~~っ!そんなぁぁぁぁ~~~~~っ!」
俺の言葉に目に見えるように落胆するレイン。
「・・・・・・そ、そうだよね。ペアルックでデートなんて恥ずかしいよね。ごめんねキリトくん、私一人で喜んじゃって・・・・・・」
どんどん影がレインを包み込んでいってる気がする。
「あ・・・・・・いや・・・・・・」
「(エギルに買わされたとはいえ俺が買ってきたんだよな、このペアルックの服・・・・・・。それを俺が着ないっていうのは・・・・・・。というか着ないならなんでプレゼントしたんだよ、俺!)」
レインの反応をみて、瞬時に己の過ちを判断した。
「・・・・・・ごめん、レイン・・・・・・。ちょっとだけ俺が恥ずかしがっていただけなんだよ」
「・・・・・・うん、大丈夫だよ、キリトくん。無理しなくても」
まずい、どんどん暗くなってる。
レインの反応に俺はかなり焦った。
「いやいや、無理なんかじゃないよ。レインの喜ぶ姿がみたくてプレゼントしたんだから」
「キリトくん・・・・・・///もう・・・・・・最初からそう言ってよ!」
俺がそう言うと、さっきまでの様子とは180度変わって明るくなった。
第76層 アークソフィア
『あれってもしかして・・・・・・』
『《紅の剣舞士》のレインと《黒の剣士》キリトだよね?結婚しているって聞いたけどあんなにラブラブなんだぁ・・・・・・』
『しかもあの服ってペアルックじゃない!?』
あのあと俺もエギルから買ったレインとお揃いのペアルックを着て、アークソフィアにデートに来ていた。
来ているのはいいのだが。
「こ、こほん・・・・・・」
「キリトくん、そ、その、サンドイッチ、もうひとつ、ど、どう?」
「あ、ああ。いただこうかな」
「・・・・・・でもなんか、ここで食べても味とかよくわかんないよね」
「ああ、同じく。というか、いまいち居心地が良くない」
何故か周囲にいる人から知らなかったよ注目を浴びていた。
「私とキリトくん、目立ちすぎてない?」
「そう思う。さすがにこの服を着てのデート場所を間違えたかもしれない。街中でペアルックはやっぱり恥ずかしいな・・・・・・」
「う、うん・・・・・・。わ、私もちょっと・・・・・・どころかかなり恥ずかしいかも。勢いで言っちゃったけど」
俺とレインがいるのはアークソフィアのメインストリートにある原っぱの木の下だ。街外れにある大樹より小さいが、それでも十分大きな木の下でレインが作ってくれたサンドイッチを食べていた。のだが、大勢の人・・・・・・プレイヤーが俺たちの方みてきていた。
「で~も」
「ん?」
「ちょっと新鮮かも。今までSAOいろんなデートしたけど、こんな感じのデートは初めてだから」
確かに言われてみればこんなお揃いの服を着てのデートは今までしたことなかった、と脳裏に今までのデートを思い出して言った。
「そう言えばそうだな。まぁ、俺はレインが嬉しいなら満足だよ」
「・・・・・・ホント♪じゃあ・・・・・・」
眼を閉じて俺に近寄ってきたレインは、そのまま俺の頬にキスをした。
「・・・・・・・・・!!?」
あまりのことに俺は脳内処理が処理落ちする寸前だった。
すると、今の光景を見た周囲のプレイヤーたちから。
『うわあっ、だ、大胆な!』
『見せつけてくれるよね・・・・・・さすが夫婦!いや、《最強夫婦》だね!』
『《最強夫婦》なだけあって全部が大胆だね!』
『クソッ!爆発しろ、このリア充どもめっ!』
『・・・・・・いやいや、ここはリアルじゃないからな?』
そんな声が聞こえてきた。
「な、ななな、何?」
「え~と、サンドイッチソースが口元についていたから」
「そっ、そうなんだ」
「ふふ。冗談だよ♪食べ滓なんてつくわけないでしょ♪」
イタズラ成功という顔で言ってきたレインに、俺はかなりドキッとした。
「飲み物買ってくるから、ちょっと待っててね」
「・・・・・・・・・・。(行ってしまった・・・・・・)」
「(ソースがついていたってのが冗談ってことは見せつけたかってことか・・・・・・?まずい、レインがいつもより可愛く見えてきた。というか・・・・・・)」
軽く視線を周囲を一別し。
「(この衆人環視の中に俺一人でいるのは結構つらい。精神的に・・・・・・。かと言って、レインが戻ってきたらますます目立つことまず間違いないし・・・・・・)」
そう瞬時に判断した。
「(今日は一日、注目の的確定だな・・・・・・)」
俺が諦めたように思っていると。
「あれキリト?」
「ラム?」
後ろから声がかけられた。
後ろを振り向くと、そこには水色の服を着たラムがいた。服装が何時もの防具でないことからどうやら私服らしいが・・・・・・。
「ラム、そんな服持っていたっけ?」
「あー、えっと、実はこれリーザとの―――「ラム~!」―――てなワケです」
ラムの視線の先にはラムと同じ服を着たリーザがレインと一緒にこっちに歩いてくる姿があった。
それを見た俺は瞬時に理解した。
「まさかそれって・・・・・・」
「ペアルックです」
「やっぱりか」
「キリトもですよね」
「まあな」
どうやらラムも俺と同じようで、リーザとのペアルック服でのようだ。
「このペアルックの服、エギルさんから買ったんですけど」
「あ、それ俺もだ」
「さすがにこんな街中でのペアルックの服でのデートって」
「ああ。恥ずかしいというかなんというか」
「周囲の視線が・・・・・・」
俺とラムは同時に息を吐いた。
疲れたというより、周囲の視線がとにかくキツいのだ。精神的に。
「ただいまキリトくん。さっきそこでリーザちゃんとあったんだ。リーザちゃん、ラムくんと一緒にデートしてるみたいだよ」
「あ、ああ」
「それにしても私たちの他にもペアルックの服を着てデートする人がいるなんてね」
「そうだな」
レインは飲み物を渡すと、俺の横に座りラムとリーザのことを教えてくれた。
俺の少し離れたところではリーザとラムが座っていた。
するとまたしても周囲から。
『ねえねえ、あれって碧雲の幻槍のリーザと灼眼の刀使のラムじゃない?』
『ほんとだ。あの二人も結婚したって聞いていたけど本当だったのね』
『クッソー!マジで、リア充爆発しろー!』
『いや、だからここリアルじゃないし、そもそもどうやって爆発させるんだ!?』
そんな声が聞こえてきた。
「ところでリーザとラムの新しい二つ名?あれ?」
「さあ?でも、なんとなくあってる気がするよ」
「確かに」
ラムとリーザは今までのユウキとランの護衛であまり注目されてなかったが、第76層以降に発現したユニークスキル、≪無限槍≫と≪抜刀術≫で大きく広まった。広まった当初、二人は慣れないなか過ごしていたが、そこからさらに二組目のユニークスキル持ち同士の結婚と、今話題の二人なのだ。まあ、ラムの《灼眼の刀使≫とリーザの《碧雲の幻槍》って二つ名ははじめて聞いたが。
ラムとリーザを見るとラムは苦笑ぎみで、リーザは顔を真っ赤にしてうつ向いていた。
「そう言えば俺とレインの時も大変だったな」
俺は遠い目をして思い出した。
「うん。どこ行っても情報屋や剣士が来るから参っちゃったよ」
「それもあるんだが・・・。俺はレインを見られないようにするのが大変だった」
「??どういうことですか?」
俺の気疲れしたような感じにリーザが疑問符を浮かべて聞いてきた。
「いや、あのとき何故かレインの後を付けてるストーカーが多くてな、影からこっそり排除するのが大変だったんだよ」
「ええっ!?私それはじめて知ったよ!?」
レインは驚きの表情を出して、なんで教えてくれなかったの?と目で言ってきた。
「まあ、レインに心配かけさせたくなかったから」
「キリトくん///」
眼を逸らして言うと、レインは顔を赤くした。
「そう言えば俺も大変でしたよ。特にギルド内で」
「ギルドで?」
ラムも遠い目をして言った。
ラムとリーザがいるギルドは血盟騎士団。今はアスナ、ユウキ、ラン。そしてラム、リーザを中心に攻略活動している。
「はい」
「私はなにも言われてないよ?なに言われたの?」
「そ、それが・・・・・・」
「「「それが?」」」
「やっとリーザと結婚したかと」
「「「・・・・・・はい?」」」
ラムの言った意味がわからず俺たちは間の抜けた答えを返してしまった。
「えっと・・・どういうこと?」
「リーザと結婚したあと、血盟騎士団のメンバーほぼ全員から祝福して貰ったんですが、その際やっと結婚したか、この朴念仁。と」
「「ああ・・・・・・」」
「???」
俺は理解できなかったがレインとリーザは納得したように答えた。
「他にも色々と・・・正直あのとき疲れました。主に精神が・・・・・・」
「あー・・・・・・お疲れさま」
「ありがとうキリト」
そのあとなんとも言えない空気が辺りを支配し、気分転換にショッピングに出掛けることになった。
ちなみに何故か俺とレイン、ラムとリーザのペアというダブルデートになったのだった。
四人で色んなお店を周ったのだが、何故か周囲のプレイヤーが大量のブラックコーヒーを飲んでいたり、デュエルをしていたり壁を叩いたりしていた。ちなみに女性プレイヤーのほとんどは奇声を上げたりしていたのが印象的だった。
とまあ、後日エギルに今回の礼をいいに言ったのだが。
「なんか・・・すまねえ」
と謝罪された。
何故だ?
「みんな答えはわかったかな?答えを発表するよ。今回の答えはⅠ:のペアルックの服、だよ。当たってたかな?感想や評価お願いします!それじゃまた次回、Don't miss it.!!」