ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い 作:ソーナ
問題『今回の相性占いでユウキとランがキリトと一緒にもらったのはなに?』
Ⅰ:武器
Ⅱ:鉱石
Ⅲ:進化素材
Ⅳ:食材
「答えは本文の最後に!」
~キリトside~
攻略を終え、エギルの店に帰ると店内にクラインたちがいて、なにか話していた。
気になり、近づいてみるとクラインが声をかけてきた。
「よお、キリト。いいところに来た。ちょうど今、新しいイベントの情報が入ってきたところだぜ」
「すっごく変なイベントなんだよ」
「変?」
クラインの前に座っていたリーファの言葉に首をかしげる。
「二人一組でNPCに将来のことを占ってもらうだけでアイテムがもらえるんだって。しかも、その相性によってもらえるアイテムの種類が違うらしいの」
「へえ、いろんなイベントがあるんだな。それで、どんなアイテムがもらえるんだ?」
俺の疑問にピナを肩に乗せたシリカが答えた。
「相性のいいカップルには、すごくレアなアイテムが出るって話です」
「ぜひ、パパもママと行ってみてください。必ずレアアイテムが出るはずです!」
ユイに期待の込められた眼差しで見つめられながら言われた俺は苦笑した。
「レインと相談してからだな・・・・・・・」
レインは今、ユウキとランとともに商業区を見て回っているためここにいない。
「じゃあ、キリト君、あたしとやってみない?」
「リーファとか?」
「うん」
リーファの提案に少し考えた俺は、リーファにうなずき返した。
「まあ、いいか」
「やった!」
「確か場所は中央広場の裏手、だったよな?」
「うん!」
「てな訳でちょっと行ってくる」
俺とリーファはそう言うと店から出て、占い師がいるといわれる中央広場の裏手へと向かった。
「あれが噂の占い師」
中央広場の裏手にやって来た俺とリーファは噴水の近くにいる占い師の姿を見つけた。
「そうみたい・・・・・・」
リーファは占い師の姿を見てそう呟き、俺を引き連れて占い師の前に立った。
「すみません!将来のこと、占ってほしいんですけど・・・・・・」
「ふむ・・・・・・」
恐らくNPCであるであろう占い師は、リーファの言葉にしばらく目の前の水晶玉を見ると、俺たちを見て言った。
「・・・・・・・・・・。確かな未来を感じます・・・・・・。しかし、望まなければ叶うこともないでしょう。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。確かな幸福を手にできますように・・・・・・」
嬉しそうにしているリーファに代わり、占い師から渡されたアイテムを見る。
「ねえ、聞いた、お兄ちゃん!?望めば叶うんだって!しかも確かな未来だって・・・・・・!」
「これは・・・・・・」
「ねえ、お兄ちゃんってば!」
「ただの転移結晶だ。レアアイテムではないな・・・・・・」
渡されたのはただの転移結晶だった。
「って、ええー、ウソ!?」
「まあ、大事なアイテムではあるけどな」
「そんなあ・・・・・・」
その場に膝を着きそうなほど落胆したリーファは暗い表情をして俺とともに店へと帰っていった。
「転移結晶ね・・・・・・・」
「ま、まあ、リーファちゃんとキリトくんの相性が悪いって訳じゃないんだから」
帰ってくるなり、占い結果を報告するとリズとアスナが影落ちしかけてるリーファに労いの言葉をかけた。
「兄弟だから相性バツグンだと思ったのに・・・・・・」
「だ、大丈夫よリーファちゃん。ねぇ、キリト君・・・・・・!」
「あ、ああ。そうだぞリーファ。俺とお前には確かな兄弟の絆があるんだから。そう落ち込むなって」
「うん・・・・・・」
俺とアスナの声にリーファは弱々しくもうなずいた。
そこへシリカが。
「あたしは、占い師に話しかける前から相性の良さをアピールしておかなきゃいけないんだと思います」
占いのことについて話していた。
「なるほどね。・・・・・・それで、どうやってアピールするのよ」
「そ、それは、その、だから・・・・・・腕を組んでいくとか・・・・・・」
シリカの言葉に唸りながらも考える。
「う、腕を組む・・・・・・。でも、たしかにそういった判定もあるかもしれない・・・・・・」
「そ、そうですよね!あたしは、ぜんっぜん問題ないですから!ですからキリトさん!」
「な、なんだシリカ・・・・・・?」
「あたしとの相性占いお願いします!」
「お、おう・・・・・・」
シリカの剣幕に若干押されながら俺はシリカにうなずき返した。
「じゃあ、俺もお供させてもらうぜ。どのくらいのイチャイチャでレアアイテムが出るのか見定めねえとな」
「それではみなさんで行きましょう!」
そんなわけでその場にいる全員で占い師のところに向かうのだった。
再び占い師のいる、中央広場の裏手にやって来た俺たちは、さっそくシリカが俺を引き連れて占い師のところへ向かい声をかける。
「すみません。二人の将来を占って欲しいんですが・・・・・・!」
「ふむ・・・・・・。・・・・・・・・・・」
「ちょ、ちょっと待ってください」
シリカは占い師の声を遮ると。
「キリトさん、もっと近くに寄ってください。私の背中から覗き込む感じで、体を近くに、親しい感じで・・・・・・」
「こ、これでいいか?」
「ひゃあああああ」
「ど、どうしたんだ、急に!?」
「す、すみません!首筋に息がかかって、すごくくすぐったくて・・・・・・」
「ごめん、気づかなかった。それじゃあ、もう少し離れた方が・・・・・・」
「いいえ!もっともっと近づいてください!」
「わ、わかった」
シリカの迫力に俺は素直に従った。
すると、再度シリカが占い師に声をかけた。
「えっと、将来のことを占って欲しいんですが」
「ふむ・・・・・・」
占い師はさっきと同じように目の前の水晶玉を見て、しばらくして俺とシリカを見ていった。
「ふむふむ・・・・・・。これは期待できますね。光り輝く未来が見えました・・・・・・。たやすい道のりではありませんが、必ずや乗り越えることができるでしょう。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。輝く未来が訪れますように・・・・・・」
占い師から渡されたアイテムを受け取り、アイテムを確認する。
「これは、ブロードソードだな」
渡されたアイテム。片手剣を調べシリカに言う。
「しかも固有名がある。データ的にも、それなりに優秀だ」
「じゃ、じゃあ」
「レアアイテムと言っても問題ないと思う」
「やったあ!あたしとキリトさんは相性抜群なんですよ!」
「なるほど、なるほど。イチャイチャするのが重要か」
シリカの占い結果を聞いたクラインは顎に手を当ててうなずいた。
「今回の結果を考えると、確かにそういった要素も考慮したほうがいいのかもしれないな」
クラインの言葉にそう推測していると。
「なら、あたし、もう一度挑戦するっ、リベンジしたいっ!今のままじゃ負けっぱなしみたいで嫌だし」
「いや、勝ち負けじゃないとは思うけど・・・・・・」
リーファの声に引きつり笑いを浮かべながらそう答えた。
「それじゃあ行くよキリト君!」
「あ、ああ・・・・・・」
「じゃあ、お兄ちゃん、後ろから抱きついて!」
占い師の前にやって来るなりリーファはそうすごい気迫を出して言ってきた。
「はい・・・・・・?」
「いいから!」
「は、はい・・・・・・」
「これで・・・・・・。将来のことを占って欲しいんだけど・・・・・・」
リーファが期待を込めて占い師に言うと。
「もう告げるべきことはありませんよ。最善と思うことを、行ってください」
占い師はそう淡々と答えた。
「フラグ落ちか・・・・・・。同じ組み合わせだとダメみたいだ」
「ええぇぇ・・・・・そんなぁ・・・・・・」
リーファはがっかりしたように肩を落とした。
そこにクラインが。
「じゃあ、俺と試してみるってのは、どうだ?」
「なるほど」
「違う違う、お前じゃない。女子だ、女子!」
「ごめんなさい。あたし、なんだか疲れちゃって・・・・・・」
「おい!俺すごく傷ついてるからな、それ!」
リーファの返しにクラインはいつも通りの反応を返した。
するとそこに。
「あれ?みんな、こんなところでなにしてるの?」
「お、ストレア!」
たまたま寄ったのか、ストレアが歩いてきた。
訪ねてくるストレアにユイが説明した。
「実はですね・・・・・・」
「おもしろそう!あたしも入れて入れて!!」
ユイから話を聞いたストレアは、テンション高そうに言った。まあ、これがいつものストレアなのだが。
「まあまあ、ここは順番で、あたしにいかせてもらうわよ」
「(順番なんかあったんだ・・・・・・・)」
リズの声にそんなことを思っていると、ストレアがリズに聞いた。
「うん!どんな風にイチャイチャするの?」
「うーん・・・・・・そうねぇ」
リズに嫌な予感しかしない俺は、念のためリズに言う。
「あのな・・・・・・あまりに無茶なのは出来ないからな・・・・・・」
「あ、そーだ!ちょっと待ってて」
「え?なに?」
「それにしても、どんどんオオゴトになってきたな・・・・・・」
始めはリーファから始まったこの占いがどんどん大きくなってきていた。
「まあ無茶はしないから安心しなさい」
「(安心どころか不安しかないのは気のせいか・・・・・・?)」
リズの言葉に脳裏にそんなことを思い浮かべたのは間違ってないはずだ。
そんなこと思っていると。
「お待たせ」
「・・・・・・・手に持ってるのは、串焼きか?」
ストレアがどこからか買ってきた串焼きを手にして戻ってきた。
「そうだよ。じゃあ、これをキリトに食べさせてみて」
「どういうこと?」
「『あーん』って、やってみるの」
「あ、そういうことか・・・・・・」
「これぐらいなら、まあいいわよね」
「た、たぶん・・・・・・」
正直、レインにこれを見られたら後が怖いというかなんというか・・・・・・。冷や汗を流しながらそんなことを思った。
「はい・・・・・・あーん」
「今だ・・・・・・!」
ストレアの声にリズが占い師に声をかけ、尋ねる。
「将来のことを占ってほしいんだけど・・・・・・」
「ふむ・・・・・・。これは、とても珍しい運勢ですね・・・・・・・。珍しい道がゆえに人とのたすけあいが大切になってくるでしょう。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。幸多き人生でありますように・・・・・・・」
占い師が渡してきたアイテムは金属素材だった。
「これって、金属素材・・・・・・?」
「うん。でも価値は高くないかな。そんなに珍しくもないし・・・・・・。嬉しいけど、さほどじゃない感じ」
「なかなかにこれってものが出ないね」
「・・・・・・いえ、出たら出たで複雑なんですが」
金属素材を見て落胆するリズに、アスナとリーファが続いた。するとそこに。
「あれ、みんな?なにしてるの?」
「ユウキ?」
声がした方を向くと、そこにはユウキとラン、ラムとリーザが歩いてくる姿が見えた。
「なにしてるんですか、みんな揃って?」
「えーと、だな・・・・・・って、あれ、レインは?」
一緒に行動していたはずのレインの姿が見えなく俺はランに聞いた。
「え~と、レインさんなら・・・・・・」
「?」
ランが苦笑した感じて指を指す方を見ようとすると。
「なに、していたのかな?キ~リ~ト~く~ん♪」
「―――っ?!」
突然、レインの冷たい声が後ろから聞こえてきた。
「(こ、この声、レイン絶対怒ってる・・・・・・)」
冷や汗を掻きながら判断していると。
「キ・リ・ト・く・ん♪」
絶対零度、永久凍土を彷彿させるようなレインの声が響く。
ランたちを見ると、ユウキ、ラン、ラム、リーザは苦笑していて、アスナたちは少しずつだが退いていた。
「な、なんでしょうかレインさん・・・・・・」
恐る恐る声を後ろにいると思うレインにかけると。
「ね、キリトくん♪私、聞きたいことがあるんだけど」
「は、はい・・・・・・」
「今キリトくん、リズっちに『あーん』、されてなかったかな~?」
「え、え~と、ですね・・・・・・」
「キ~リ~ト~く~ん?」
「は、はい。『あーん』をされました・・・・・・」
「へえ・・・・・・そうなんだあ・・・・・・。なるほどねえ~・・・・・・・」
声に笑い気味の感じが含まれているが不気味すぎて怖い。
「あ、あの、レインさん?」
「なあに、キリトくん♪」
「いえ、なんでもありません・・・・・・・」
正直に言って、今のレイン怖すぎる。
そうレインの声を聞きながら思っていると。
「ママもパパとやってみたらどうですか?」
ユイがレインに聞いた。
「私とキリトくん?」
「はい!パパとママなら絶対、レアアイテムが出ること間違いないです!」
「う~ん・・・・・・じゃあ、最後にやってみようかな」
「やったぁ!あ、ママ、わたしもパパとやってみたいんですけどいいですか?」
「うん♪ユイちゃんならもちろんいいよ」
「ありがとうございますママ!」
取りあえずはユイのお陰でなんとかなったみたいだ。
そう安堵していると。
「あ、キリトくん、これが終わったら83層の森の家で二人だけでゆ~っくり、お話し、しようね♪」
そう小声で言ってきた。
「お、おう・・・・・・」
レインの声に俺はただそう返すしかなかったのだった。
占い師の前まで来ると、ユイが。
「パパ、わたしをお姫様抱っこしてださい」
「あ、ああ、いいぞ・・・・・・よっと」
「もっとギューッとしてください」
「こうか?」
「はい、そうです!えっと、将来のことを占ってください」
「ふむ・・・・・・。変わった運勢ですね・・・・・・。ううむ・・・・・・。なにか大きく立ちはだかる障害があります。それを乗り越えれば、永遠の絆が築かれることでしょう・・・・・・。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。実り多い生涯が送れますように・・・・・・・」
「おお。ちゃんともらえたな」
ユイ相手でも貰えたことに驚きながら、渡されたアイテムを確認する。
「これは回廊結晶ですね」
「これはこれでありがたいけどな。レアアイテムではないけど」
「残念です・・・・・・・」
「だ、大丈夫だよ、ユイちゃん。たぶんパパに問題があると思うから。そうじゃないと説明がつかないよ。ね、キリトくん?」
「そう言われてもな・・・・・・・」
ユイに向かって言うレインの言葉になんとも言えない表情をしながらそう返す。
「じゃあ、次はシノン!」
「あらかじめ断っておくけど、イチャイチャとかそういうのはいらないから」
「お、おう・・・・・・」
「・・・・・・手くらい繋ぐのは問題ないわよ」
「そ、それじゃ、繋いでみようか。いいか、レイン?」
「シノンちゃんならいいよ♪あ、リズっちはちょっとお話ね」
「レ、レイン!?眼が笑ってないわよ!?」
「そんなことないよ~♪ふふふふふふふふ♪」
「ヒィッ・・・・・・!」
後ろではリズがレインからお話を受けていた。
「(すまんリズ。今の俺は助けられそうにない)」
後ろから聞こえてくる二人の声に俺は心の中でそう言った。
「ん・・・・・・」
シノンと手を繋ぎ占い師の前に立ち。
「・・・・・・将来のことを占ってほしいんだけど」
「ふむ・・・・・・。様々なことが、心の持ちようで変わっていくようです。しかし逆に、気持ち次第で悪いほうに転がる可能性もあるということで・・・・・・。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。光差す未来を迎えられますように」
「クロスダガーか・・・・・・」
占い師から渡されたアイテムは短剣だった。
しかし。
「でもそれ、この間NPC武器屋の棚で見かけたわね。みんなと同じで、さほどでもない感じ」
「だな・・・・・・」
シノンの言葉に、渡された短剣を見ながら同意する。
そこへストレアが。
「じゃあ、次はアスナ!」
「えっ!?わたし?!」
「うん!だってアスナも気になるでしょ?」
「ま、まあ、気になるは気になるけど・・・・・・」
ストレアの言い分にアスナは戸惑ったようにレインを見た。
「私はあとでやるから、アスナちゃんいいよ?ユウキちゃんとランちゃんもキリトくんと占ってみたいでしょ♪」
「「うっ・・・・・・!」」
片目を瞑ってそう言うレインにユウキとランがそう声を漏らした。
「じゃ、じゃあ・・・・・・。キリト君、お願いね」
「ああ」
特になんもなくアスナとともに占い師の前に立ち、アスナが占い師に訪ねる。
「あの、将来のことを聞きたいんですけど」
「ふむ・・・・・・。なかなか変わった運勢をお持ちのようですね。しかし、明るい未来というわけではなく・・・・・・。前途多難なようです。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。明るい未来を切り拓けますように」
そう言う占い師から渡されたアイテムは一振りの片手剣だった。それも俺とレイン、ユウキ、ランにとってはとても馴染みのある剣だ。
「これって、アニールブレードだよね?」
「だな」
「アニールブレードって、確か私やキリトくん、ユウキちゃんとランちゃんが下の層で使っていた剣だよね?」
「うん」
「あのときはクエスト報酬で獲得するの大変でしたね」
「そういえばそうだったな」
一層で『森の秘薬』のクエストを受けたことのある俺とレイン、ユウキ、ランは懐かしむよう物思いに更けて語った。
「えっと、じゃあ、次はユウキちゃんね!」
「えっ!?ぼ、ボク!?」
レインの指名にユウキは驚いた声をあげてこっちを見た。
「うん。で、その次はランちゃんだよ」
「わ、私もですか!?」
レインの声に意表を突かれたような声を出すランに、レインは小悪魔のような笑みを浮かべてうなずいた。
にこにこと笑うレインと、俺を見るユウキとランは顔を真っ赤にしていた。実のところ俺も少々・・・・・・ではなく、かなり気恥ずかしいのだが。
「じゃ、じゃあ、キリト・・・・・・お願い」
「お、おう・・・・・・」
顔を真っ赤にしながら言うユウキに少し視線をそらして返事をし、ユウキと手を繋いで占い師の前に向かい声をかける。
「すみません、ボクたちの将来のこと占ってもらってもいいですか」
「ふむ・・・・・・」
ユウキが占い師にそう言うと、占い師は水晶玉に視線を向け答えた。
「なるほど・・・・・・。なかなか面白い運勢をお持ちのようですね。明るくもあり暗くもある・・・・・・。ですが、希望となる人を思えば、それは限りない輝きを放つことでしょう。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。終わりなき輝きを放てますように」
「え~と、これは・・・・・・」
「これって片手剣か?」
占い師から渡されたアイテムは、アスナと同じ片手剣だった。だが、アスナとは違い、刀身の色は薄紫に輝き、細身の幅。細剣と似たような両刃の片手剣だ。
「レイン、リズ、これ見たことある?」
「えーと・・・・・・」
「・・・・・・見たことない剣だよ」
ユウキは渡された片手剣をレインとリズに見せていた。
「ちょっといい・・・・・・?」
「うん」
ユウキから片手剣を受け取り、レインは鑑定スキルで調べた。
「え?!リ、リズっち、これ・・・・・・!」
「え、嘘でしょ・・・・・・!?」
「どうしたんだ二人とも?」
「こ、これ、進化素材だよ!」
「進化素材?」
俺とユウキははじめて聞いた言葉に首をかしげた。それはランやアスナたちもだった。
「素材の中でもレア中のレアなの」
「これ単体でももちろん強力なんだけど・・・・・・」
「なんだけど?」
「これと、もう一つ同種の武器を合わせることで、新しくさらに強くなる剣が出来るんだよ!」
「ってことは・・・・・・」
「かなりのレアアイテムってこと?」
「うん」
『『『『『ええぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?』』』』』
ユウキの獲得したレアアイテムに俺たちはレインとリズを除いて驚愕の声をあげた。
「まさか本当にレアアイテムがあるなんて・・・・・・」
「で、では、次は私ですね・・・・・・」
驚きの声を漏らしていると、ランがもじもじとしながら言ってきた。
「あ、ああ」
「よ、よろしくお願いしますキリトさん」
ユウキと同じように手を繋いで、占い師の前に立ちランが占い師に訪ねる。
「すみません。私たちの将来のことを占ってくれますか」
「ふむ・・・・・・。期待のある未来が見えます。期待のある道のゆえ、さまざまな困難が立ち向かうでしょう。ですが、助け合うことで乗り越えられるはずです。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。さまざまな困難が乗り越えられますように」
「これは・・・・・・」
「さっきユウキと一緒にもらったのと同じ片手剣か?」
占い師から渡されたアイテムは、さっきユウキと一緒にもらったのと同じ片手剣だった。違うとすれば、刀身の色がユウキは薄紫だったのに対して、ランがもらったのは蒼銀だということだ。幅はユウキと一緒にもらった片手剣と同じ幅だ。
「ということはこれも進化素材、ということでしょうか?」
ランは受け取った蒼銀の片手剣を見て呟いた。
そこにレインが蒼銀の片手剣を鑑定して言った。
「みたいだよ?ユウキちゃんが受け取った進化素材とは違う進化素材みたいだけど、基本は同じみたいだね」
「へえ」
さすがに二回立て続けてレアアイテムが出たことに驚いている。
するとそこに。
「じゃあ、次はあたしねー。イチャイチャだよね!まかせてキリト!」
ストレアが楽しそうに言ってきた。
「お前が一番怖いんだけど・・・・・・。具体的にはどうイチャイチャするつもりだ?」
俺の問いに、ストレアは考える素振りを見せるとすぐさま言ってきた。
「んっとね、ギューッと抱きついて、あとはキスかな?」
「キスッ!?」
「え・・・・・・・・・・?」
ストレアの言葉に俺はすっとんきょうな声をあげ、後ろからレインの小さな声が聞こえてきた。周りを見ると、ユウキとランたちは驚いた表情と、なにかに脅えてるような表情をしていた。
「あれ~、レインどうしたのそんな怖い顔して?」
唯一ストレアは疑問符を浮かべながらレインに聞いていた。
「ストレアちゃん」
「な、なにレイン?」
「キスはダメ。絶対にダメ。キリトくんにキスするのは私だけだから。わかった、ストレアちゃん?」
「は、はい・・・・・・」
「ならいいよ」
ハイライトを失くした瞳で淡々と呟いたレインに、さすがのストレアも引いていた。
ストレアもレインの反応を見て察したのか引きながら言った。
「・・・・・・じゃあ、抱きつくだけにする」
「まあ・・・・・・それくらいならいいかな・・・・・・?あ、だけど今回だけ!今回だけだからねストレアちゃん!」
「ふふ、じゃあキリト・・・・・・。ギューッ!!」
「うわっ」
「キリト、もうちょっとこっちに来てよ」
ストレアが強引に引っ張ってくるためか。
「(胸が腕に当たって・・・・・・というか埋もれてっ!)」
そう思うのと同時に、背後のレインの視線が怖かった。
何故なら背後から。
「レ、レインちゃん、落ち着いて・・・・・・!」
「キリトくん、あとでお話確定だね。うん、何時もより長めにしようかな」
「レインッ!?」
「レインさんのハイライトさん仕事してくださいー!」
「うふふふ。キリトくん、覚悟していてね」
そんなレインとアスナたちの声が耳に入ってきたからだ。
ストレアは聞こえてないのか、そのまま俺の腕を掴んで占い師の前に来た。
「よーし。将来のことを占って!」
「ふむ・・・・・・。不思議な運勢をお持ちです。暗雲が漂う未来が見えます。・・・・・・前途多難なようですね」
「えー・・・・・・」
「そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。明るい未来を切り拓けますように」
「えっと、これは・・・・・・」
「アニールブレード・・・・・・。アスナと一緒だな」
ストレアが受け取ったのはアスナと同じアニールブレードだった。
「アスナと同じ?ってことは仲が良いってことなのかな?」
「いや、これはもうただのランダムだろうな・・・・・・。クライン、試しに、俺とやってみないか?」
「なんでヤロウと・・・・・・って、まあいいか。これでレアアイテムがてりゃ、それはそれで笑い話にもなるしな。しかしこんだけ女子がいておめえととはなあ・・・・・・。えっと・・・・・・イチャイチャする必要はねえんだよな」
「当然だ・・・・・・」
「将来のことを占ってくれ」
「ふむ・・・・・・。こ、これは・・・・・・すごいです。向かうところ敵なし。望めば全て叶うでしょう。そんなあなた方にはこれをお受け取りください」
「これは・・・・・・」
「S級食材・・・・・・」
「驚きだな」
「やっぱり完全ランダムみたいだな」
「だな・・・・・・。ちょっとつまんねえ結果だが、謎は解決したってことだ」
俺とクラインは落胆したように言った。
そこに。
「キリトさん・・・・・・」
「クラインさんと・・・・・・」
「ん?」
「仲がいいとは思ってたけどねぇ」
「ラ、ランダムだよ!・・・・・・そうよね?」
「キ、キリト・・・・・・?」
「キリトさん、クラインさんとどれだけ仲がいいんですか・・・・・・」
「あ、当たり前だろ!何を疑ってるんだよ!」
「そっかな?キリトとクラインは相性バツグンなんじゃない?」
「おい!誤解受けるようなこと言うなって!オレ様は、そういう趣味はねぇからな!」
「なにが笑い話になるだよ・・・・・・。全然笑えないじゃないか」
「冗談でも男同士でこのイベントはやるなって周りに伝えておかねえとな・・・・・・・」
「まっくだな・・・・・・ん!?」
クラインの声に同意していると、後ろからとんでもない寒気が襲ってきた。
「キリトくん、私とまだしてないよ?さあ、やろうよキリトくん」
寒気の発生源はレインだった。
「そ、そうだなレイン」
俺は顔を青くしながらレインの手を繋いで占い師の前に立つ。
「私とキリトくんの将来を占ってほしいんだけど」
「ふ、ふむ・・・・・・」
心なしか目の前の占い師が顔を真っ青にしているのが見える。というかこの占い師、NPCだよね?
「・・・・・・運命という絆で繋がっていますね。どんな障害もあなた方なら踏破できるでしょう。あなた方が望めばどんなことも叶うはずです。そんなあなた方にはこれを差し上げましょう。確かな運命と未来が叶えられますように」
「こ、これって・・・・・・」
「指輪・・・・・・か?」
占い師から渡されたアイテムは対になる指輪だった。
「え~と、アイテム名は『ウィンクルムリング』だね」
「ウィンクルム・・・・・・絆の指輪か?うわっ!」
「どうしたの?」
「いや、この指輪の効果がなんていうか・・・・・・」
「え?・・・・・・うわ、ほんとだ」
受け取った指輪の効果は、正直今の階層より遥か上の階層クラスのものだった。なにせ、状態異常耐性上昇、CT率上昇、SPD上昇、ATK上昇、DEF上昇、STR上昇、ソードスキル威力上昇、クールタイム減少、獲得経験値上昇、ボス特攻、などと指輪の効果欄に書かれてあったのだ。
「正直、こんな指輪今まで見たことないよ」
「同じく」
これをアスナたちに話すと、また絶叫が響き渡った。まあ、確かにこんな指輪の効果を聞いたらそうなるわな。
アスナたちの反応を見ながら俺はそう思ったのだった。
俺とレインのあと、ラムとリーザがやったが、もらったアイテムはネックレスだった。効果はそれなりに高く、レア装備だということだ。
クラインがもらったS級食材は後ほど、レインたちに調理してもらい美味しくいただきました。
そのあと、俺はレインに言われていたとおり第83層にある家で長々とお話を受け、そのあと、レインの気のすむまま搾り取られたと言っておくことにしよう。
「みんな答えはわかったかな?それじゃあ答えを発表するよ!今回の答えはⅢ:進化素材、だよ。当たっていたかな?それじゃあ今回はここまで、また次回お会いしましょう!次回は出来るだけ早く投稿しますね」
「ではまた次回、Don't miss it.!!」