ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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「みんな久しぶりです!ソーナです!この大変な時期みなさんは何をしていますか?良ければ私の投稿小説を読んでくださると嬉しいです。そして、ぜひ感想をお願いします。些細なことでも構いませんので、待ってます!」


HF編 第137話〈最後の戦い〉

 

~キリトside~

 

 

 

紅玉宮前

 

 

 

決起会を行った翌日。ついに今日が決戦の日だ。

俺たち攻略組の面々は街のみんなに見送られて、決戦の地であるアインクラッド第100層紅玉宮にいた。

 

「ついに、この日が来たんだね」

 

最後尾で紅玉宮を見上げながらレインは今までのことを思い返すように呟く。

 

「ああ」

 

俺も同じく今までの事を思い返していた。

そんなところに。

 

「パパ!ママ!」

 

後ろから俺とレインを呼ぶ声が聞こえてきた。

聞こえた声に驚きながら後ろを振り向くと、そこには。

 

「ユイ!?」

 

「えっ?!ユイちゃん!?」

 

76層で俺たちを見送ってくれた、娘のユイの姿があった。そしてその隣にはアルゴの姿が。

 

「アルゴ、どうしてユイをここに連れてきたんだ?」

 

「イヤー、オレっちも止めたんだけどナ。ユイちゃんがどうしてもって言うからサ」

 

俺の質問にアルゴはニャハハと笑って答えた。

 

「ユイちゃん、どうしてここに?!」

 

レインがユイと同じ目線の高さになって聞くと。

 

「ママ、お願いします!わたしも連れていってください!」

 

ユイは必死の頼み込みで言ってきた。

ユイの頼み込みに俺とレインは思わず顔を見合わせて戸惑う。そこに。

 

「キー坊、レーちゃん。オレっちからも頼む」

 

アルゴからも頼まれた。

 

「いや、しかしだなアルゴ・・・・・・」

 

「お願いしますパパ!わたし、二人の側に最後までいたいんです!」

 

「ユイ、このボス戦は今までに無いほど激しい戦いになるはずだ。そうなると、ユイを助けてやれる余地があるとは思えない。だから・・・・・・」

 

「わかっています。けど、恐らくボスを倒したらパパとママたちは、この世界からログアウト・・・・・・現実世界に帰ることになると思います。だから、最後の一瞬までパパとママといたいんです!それに・・・・・・見ておきたいんです。パパとママたちがこの世界を解放する瞬間を!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「キリトくん・・・・・・」

 

ユイの声に、俺はレインと少しだけ顔を見合わせて。

 

「わかった」

 

ユイにそう言った。

 

「ユイちゃん、絶対にこっちの方に来ちゃダメだからね」

 

レインの言ったこっちの方とは、戦闘領域の事だ。

 

「はい!ありがとうございますパパ、ママ!」

 

「キー坊、レーちゃん安心しナ。ユイちゃんのことはオレっちが守ってやるからヨ」

 

「あ、アルゴも行くのか!?」

 

「当たり前だ。ユイちゃんをここに連れてきた責任もあるしナ。それに、キー坊たちの最後の戦いをこの目に焼き付けたいのサ」

 

「それじゃ、アルゴさんユイちゃんのことお願いします」

 

「おう。任せとけってレーちゃん」

 

「一応シリカとリズにも頼んでおくか」

 

俺はそう言い、ユイとアルゴを引き連れてレインとともに紅玉宮の中にへと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅玉宮 最奥部扉前

 

 

 

「―――みなさん、これが最後の戦いです」

 

紅玉宮の最奥部に繋がる、真紅の輝きを放つ紅玉の扉の前で俺達は最後の準備をしていた。

扉の前にはアスナが立ちいつもの激励を掛けていた。ユイのことはアルゴとシリカ、リズに任せ、部屋の隅の方で見るように言った。

 

「いよいよだね」

 

「ああ」

 

隣には何時もの紅の戦闘服と、新しい相剣の二振りを腰に下げたレインがいた。そしてレインの左手をユイが握っている。その反対側は俺が握ってる。

 

「みなさん、絶対に、生きて現実世界に帰りましょう!」

 

激励を飛ばすアスナのその言葉にあちこちから奮起の声が上がる。

アスナは扉の方を向―――――――――いたかと思うと。

 

「キリト君、レインちゃん。二人がこの扉を開けて」

 

振り向いて俺とレインにそう言った。

いきなりのことにポカンとしていると。

 

「私たち攻略組がここに来れたのはあなたたち二人のおかげでもあるの。だから、最後は私たちを引っ張ったあなたたち二人で開けて欲しい」

 

アスナがそう言うと、俺とレインを後押しするように周りから賛同の声が上がった。

 

「パパ、ママ」

 

「ユイちゃん」

 

ユイは笑顔で頷いて。

俺とレインはその意図を読み取り、その場から紅玉の扉の前に歩いた。

 

「・・・・・・・・・・」

 

アスナは俺とレインにその場を譲り脇に逸れた。

 

「レイン」

 

「うん」

 

扉に触れ、俺とレインは同時に力を込めて扉を押す。扉はゴゴゴゴゴッ!!と音を立てて開いた。

後ろから攻略組全員のそれぞれ武器を抜剣する音が響き。

 

「「全員、突撃!!」」

 

俺とレインも続けるように抜剣し、アスナからの目配せで気合いのこもった声で言うと同時に紅玉宮の最奥部に突入して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅玉宮 最奥部

 

 

 

それぞれの剣を抜剣し中に突入した俺たち攻略組は、広大な大広間の半ば程にまで来ていた。

そしてその目の前にはあのボスが佇んでいた。

 

「お、おい、あれ・・・・・・」

 

「やはり、ここにいたか・・・・・・」

 

クラインの震えた声に、俺はやはりと静かに殺気を立てて言った。なにせ、アイツはストレアを拐った張本人?ていうか、ボスだからだ。

 

「おいおい・・・・・・。ヤツから感じる威圧感、前回の時より上がってるぞ・・・・・・!」

 

冷や汗を流しながら言うエギルに続いて。

 

「ストレアさんを取り込んでパワーアップしたのかな?」

 

「もしそうだとしたら厄介ですね・・・・・・」

 

「ええ。攻撃パターンは変わらないと思うけど・・・・・・」

 

「けど、それも分からないわ。もしかしたら・・・・・・」

 

「変わっている可能性があるわね・・・・・・」

 

「そんなぁ・・・・・・」

 

リーファ、ラン、アスナ、シノン、リズ、シリカが言う。

そこに。

 

「けど、私たちなら勝てる・・・・・・そうでしょ、キリト?」

 

フィリアが自信満々に、負けないという気持ちを全開にして聞いてきた。

 

「ああ、もちろんだ」

 

俺もフィリアに答えるようにして返す。

 

「俺たちは負けません・・・・・・絶対に生きて帰るんですから!」

 

「そうねラム。私も、絶対に負けないわ」

 

「うん!ボクも負ける気はしないよ!」

 

チャキ、と音が小さくなりラムとリーザ、ユウキがそれぞれの武器を構え直す。

 

「パパ!ママ!絶対に勝つって信じてます!」

 

「ありがとうユイちゃん。ユイちゃんに応援されてるんだから、私たちは負けないよ!ね、キリトくん」

 

「ああ、そうだな」

 

後ろからのユイの声に答え、小さく深呼吸をして気持ちを落ち着かせ。

 

「よし・・・・・・!いくぞ、みんな!!」

 

『『『『『おおっ!!』』』』』

 

俺たちは一斉に、奥にいるボスに向かって走り出した。

 

「おおおおおっ!」

 

まず最初にボス―――ホロウアバターに初撃を与えたのは、俺のフルスピードからの突進だ。

 

「―――――――――!!」

 

初撃を食らったホロウアバターは声にならない雄叫びを上げる。

 

「キリトくん!」

 

「ああ!」

 

初撃を与えた俺は、すぐさまレインとスイッチして後ろに下がる。

 

「やぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

スイッチしたレインはシステムの許容範囲の速度でホロウアバターに駆け、双剣を振るう。その速度は閃光のアスナをも上回る速度だ。

 

「レインちゃんスイッチ!」

 

「うん、アスナちゃん!」

 

ホロウアバターの腕の振り下ろしを双剣で滑らせて、レインはアスナとスイッチする。

レインとスイッチしたアスナは細剣をホロウアバターの胴体に叩き込み、その直後にユウキとランの二人がアスナと入れ替わるようにして攻撃し、ホロウアバターの側面をエギルとラム、リーザとクライン率いるギルド風林火山のメンバーが畳み掛ける。

 

「―――――――――!」

 

初撃から全力の俺たちの攻撃に、ホロウアバターの五段あるHPゲージがほんの僅かだが削れる。

 

「っ!」

 

今の攻撃でほんの僅かしか削れてないことに俺は驚愕に息を呑む。

予想していたとはいえ、前回の98層で戦ったときはホロウアバターのHPは三段で、防御力も攻撃力も普通だったのだ。が、今のコイツはその時よりも圧倒的に強くなっていた。

 

「―――俺たちも負けてられない!聖竜連合諸君、彼らに続け!!」

 

『『『『おおぉぉっ!!』』』

 

「私たちも行くわよ!!」

 

『『『おぉぉ!!』』』

 

周りの攻略組全員の士気が上がり、みんなの動きがよくなった。正確には活発になったのだ。

 

「――――――――!!」

 

俺たちの士気向上に比例するように、ボス。ホロウアバターの怒りが溜まっていくようだ。現にローブの暗闇の部分からビームが出た。

 

「タンク!」

 

しかしビームが出た瞬間に、盾持ちのタンクプレイヤーがそれを防ぐ。

 

「ナイス!シノン!レイン!」

 

「ええ!」

 

「うん!」

 

ビームを防いですぐに後方から弓を構えたシノンと遠距離ソードスキルを持つレインが攻撃を仕掛ける。

 

「食らいなさいっ!」

 

「サウザンド・レイン!」

 

シノンとレインの遠距離ソードスキルは吸い込まれるようにホロウアバターの巨体に突き刺さる。

 

「―――――――――!!」

 

「クライン!エギル!」

 

「おう!」

 

「ああ!」

 

動きを止めたホロウアバターにすぐさま俺とクライン、エギルがソードスキルを叩き込む。

 

「はあぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「うおぉぉぉぉぉぉっ!」

 

「おぉぉぉぉぉぉっ!」

 

≪二刀流≫ソードスキル《ナイトメア・レイン》と刀ソードスキル《鷲羽》、両手斧ソードスキル《ディザスター・ホロウ》の多重ソードスキルがホロウアバターに襲い掛かる。そこに追撃として。

 

「いくよ、リーザ!」

 

「ええ!」

 

ラムとリーザがそれぞれソードスキルを繰り出す。

 

「―――――――――!!!」

 

「遅いよ!―――姉ちゃん!」

 

「ええ!行くわよ、ユウ!」

 

ホロウアバターの左右腕の攻撃を颯爽と避けて、ランとユウキがホロウアバターの脇腹を切り裂く。

 

「―――――――――!!」

 

「っ!」

 

「させないっ!」

 

ホロウアバターの腕の薙ぎ払いを受けるところだったユウキをアスナがギリギリのところで受け止め。

 

「フィリアちゃん!」

 

「まかせて!はぁぁぁぁぁぁっ!」

 

動きを止めた腕をフィリアが駆け上がっていく。

 

「アタシたちも!」

 

「いくよ、ピナ!」

 

「キュウ~!」

 

駆け上がってホロウアバターを攻撃するフィリアに続いて、ホロウアバターの巨体を左右からリズの片手棍とシリカの短剣とピナが攻撃する。

 

「―――――――――!!」

 

「させるか!」

 

3人の攻撃を無視して攻撃してくるホロウアバターに、俺は片手剣ソードスキル《ヴォーパル・ストライク》単発重攻撃を放つ。

 

「ぬおぉぉぉぉぁぉぉぉっ!」

 

「―――――――――!!」

 

「っ!全員、フル攻撃!!」

 

俺の《ヴォーパル・ストライク》でスタンして動きを止めたホロウアバターの隙を逃さず、攻略組の面々がアスナの指示で次々にソードスキルを放ち、ホロウアバターの五段あるHPを奪い去っていく。やがて、五段あるHPの内一番上の段のHPゲージが消え去り残りはあと四段となった。

 

「―――――――――!!」

 

「よし!あと四本だ!」

 

「みんな!このまま行くわよ!」

 

『『『『『おおっ!!』』』』』

 

そんな声を上げながら、俺たちはホロウアバターに向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間半後

 

 

四段目に突入してから俺たちはスイッチを繰り返しながら、ホロウアバターと戦っていた。ホロウアバターの両腕の薙ぎ払いやビーム、衝撃波のパターンを見極め、誰も死なせずに四段目、三段目とHPを削っていき、ホロウアバターとの戦いで、変化があったのはホロウアバターのHPゲージが残り二段に突入する寸前だった。

 

「―――――――――!!」

 

「っ!?下がれ!」

 

声にならない声を上げたホロウアバターの右手には、いつの間にか巨大な剣が握られていたのだ。とっさに反応した俺は、攻略組プレイヤーの一人に振り下ろされようとする剣とプレイヤーの間に入り込み、剣をクロスブロックして受け止めた。

 

「ぐっ・・・・・・!」

 

受け止めた剣は途轍もなく重かった。

剣を受け止めつつも徐々に減っていく俺のHPを見やると。

 

「キリトくん!」

 

後ろからそんな声とともに、俺の双剣に重なるようにして目の前の剣を受け止めた剣が現れた。

 

「レイン!」

 

「イチ、ニのサンッで跳ね上げるよ!」

 

「わかった!」

 

「イチ・・・ニの・・・サンッ!」

 

レインとともに、タイミングを合わせてホロウアバターの剣を跳ね上げて、瞬時に俺とレインはその場から退避してポーションでHPを回復する。後方に下がった俺とレインはホロウアバターの右手に握られてる剣・・・・・・紅紫の両刃の大剣を観る。

 

「キリトくん、あの剣って・・・・・・!」

 

「ああ・・・・・・ストレアの両手剣と似ている・・・・・・!」

 

ホロウアバターが握っている大剣は、ストレアの両手剣と酷似していたのだ。ストレアの両手剣は薄紫色だったのに対して、ホロウアバターのは紅紫色だ。

 

「まさか、ストレアを取り込んだことで強化されたのか・・・・・・!?」

 

98層での戦いでホロウアバターがあの大剣を出さなかったことから俺はそう推測した。今はアスナたちが引き付けているが、あの大剣を使用してからのホロウアバターの動きに翻弄されて、うまく指示が行き届かないらしい。そこに。

 

「パパ!ママ!あのボスはストレアさんを取り込んだことで、ストレアさんの能力値を自身に上乗せしていると思われます!」

 

アルゴと一緒にいるユイからそんな声が聞こえた。

 

「気を付けてください!ストレアさんの能力値を上乗せしているということは、ストレアさんのスキルが使えると思われます!」

 

「!?わかった!サンキューユイ!」

 

「ありがとうユイちゃん!」

 

ユイにそう返して、目先のホロウアバターを見やる。

すでに俺とレインのHPは八割ほどにまで回復している。

 

「レイン、行けるか?」

 

「もちろん!」

 

俺とレインは顔を見合わせて頷き。

 

「零落白夜!」

 

「絢爛舞踏!」

 

同時に≪シンクロ≫スキルの固有スキルを発動させる。

固有スキルを発動させると、自身のHPゲージの上に様々なバフが表示され、ゲージ横には双剣の紋章が現れる。

それらが現れると同時に、俺とレインはその場から戦場へと駆ける。

 

「あれは・・・・・・!」

 

駆け、ホロウアバターとの攻撃範囲内に入ると、ホロウアバターの握られてる大剣に緑色のライトエフェクトが煌めいたのが目に入った。

 

「全員防御!」

 

アスナたちも気づいたらしくすぐさま防御の指示を飛ばす。

それぞれ防御体制をとった瞬間、ホロウアバターの大剣が攻略組の面々に襲い掛かった。

緑色のライトエフェクトを輝かせながら放たれたそれはソードスキル―――両手剣ソードスキル《サイクロン》だ。

 

『『『ぐうぅぅっ!』』』

 

放たれた《サイクロン》をそれぞれ盾や剣で防御するが、威力が高いのか後ずさるプレイヤーがちらほらいた。

ホロウアバターは《サイクロン》を放ち終えると、そのまま剣を乱雑に振り下ろしてくる。振り下ろされた大剣が、プレイヤーに当たる瞬間。

 

「はあぁぁぁぁぁぁっ!」

 

≪二刀流≫ソードスキル《デブス・インパクト》でその大剣を跳ね返した。

 

「下がって回復を!」

 

「すまん!助かった!」

 

今しがた守ったプレイヤーにそう言うや否や、俺は追撃としてホロウアバターに片手剣ソードスキル《ハウリング・オクターブ》を放った。五連の突きから三連の切り下ろし、切り上げ、切り下ろしを受け、ホロウアバターはその巨体を後ろの方に捩らせた。そしてそこに。

 

「レイン!」

 

「うん!サウザンド・レイン!!」

 

至近距離からの《サウザンド・レイン》を食らい、ホロウアバターはHPを大きく削られた。

至近距離の《サウザンド・レイン》を食らいホロウアバターはノックバックが発生したようで、その巨体を反らせたままだった。そして、さらに、そこに。

 

「やぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「せりゃぁぁぁぁぁあっ!」

 

いつの間にかホロウアバターの後ろに回り込んでいたユウキとラムがそれぞれ、≪紫閃剣≫ソードスキル《マザーズ・ロザリオ》と≪抜刀術≫ソードスキル《決戦奥義・雷光剣》を繰り出した。そして、畳み掛けるように俺たちも次々に上位ソードスキルを放つ。

俺は≪二刀流≫ソードスキル《ロストオブ・エンデュミオン》を。レインは≪多刀流≫ソードスキル《マテリアル・イグニッション》を。リーファは片手剣ソードスキル《ファントム・レイブ》を。クラインは刀ソードスキル《散華》を。シノンは≪射撃≫ソードスキル《ブランディッシュ・ファイア》を。リズは片手棍ソードスキル《ヴァリアブル・ブロウ》を。シリカとフィリアはそれぞれ短剣ソードスキル《エターナル・サイクロン》と《ダークネス・カーニバル》を。エギルは両手斧ソードスキル《ダイナミック・ヴァイオレンス》を。アスナは≪神速≫ソードスキル《スターリィー・ティアー》を。リーザは≪無限槍≫ソードスキル《エヴァー・レス・ノーツ》を。ランは≪変束剣≫ソードスキル《ラスティー・ネイル》を。他のプレイヤーも俺たちに続くようにそれぞれソードスキルを繰り出す。

俺たちの多重ソードスキルを食らい、ホロウアバターのHPゲージはみるみる内に削られていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

40分後

 

 

 

すでにホロウアバターとの戦闘開始から二時間が経過し、ホロウアバターのHPゲージは残り一段の半分となっていた。

あのあと、特に変わったことはなくホロウアバターの攻撃パターンは両腕の薙ぎ払いとビーム、衝撃波、右手の大剣によるソードスキルだけだった。

俺たちは交互にヘイトを取りながらいつも通りの攻撃をする。

 

「はあああっ!」

 

「―――――――――!!」

 

「アスナ!」

 

「ええ!」

 

大剣をパリィして、アスナと即座にスイッチする。

 

「やあああぁっ!」

 

アスナの神速の突きによるソードスキルがホロウアバターの胴体に突き刺さる。

 

「アスナさん、スイッチ!」

 

「わかったわ!スイッチ!」

 

アスナがソードスキルを放ち終える同時に、今度はリーファが入り。

 

「ラム君!リーザちゃん!」

 

「はい!」

 

「任せて!」

 

ラムとリーザとの連続攻撃を放つ。

 

「―――――――――!」

 

しかし、ホロウアバターはそんなの無視するように大剣をリーファたちに突き刺そうとする。そこに。

 

「させるかよっ!」

 

「うおおおおおっ!!」

 

エギルの斧とクラインの刀が割り込み、大剣を大きく吹き飛ばす。

 

「行け!二人とも!」

 

「キリト!レインちゃん!ヤッちまいな!」

 

エギルとクラインが大剣を吹き飛ばし、できた道を俺とレインは全速力で駆け、走りながらスキルを発動させる。

 

「「―――共鳴(レゾナンス)!」

 

≪シンクロ≫スキルの共鳴を発動させ、さらに。

 

「―――神双解放(リミットリリース)!!」

 

最後の奥の手である神双解放を発動させた。

HPゲージの右上に、神々しいアインクラッドの紋章が光輝き、身体に力が満ち溢れてくる感じがした。

 

「ここで畳み掛けます!シノンさん、二人の援護を!」

 

「任せて!はあああっ!」

 

後ろからはシノンの弓による援護が。

 

「リズさん、シリカちゃん!」

 

「ええ!」

 

「はい!いくよ、ピナ!」

 

「キュウウッ!」

 

リズとシリカがホロウアバターを攻撃してピナがスキルでホロウアバターをほんの少しだけスタンさせ。

 

「ユウ、いくよ!」

 

「うん!姉ちゃん!」

 

その間にチャージを終わらせたユウキとランの秘奥義が発動する。

 

「―――ファントム・メイソリュト!」

 

「―――ライトニング・エンプレス!」

 

放たれた秘奥義は紫のライトエフェクトと蒼銀のライトエフェクトを煌めきながらホロウアバターを切り裂く。

 

「―――――――――!!」

 

ホロウアバターは仰け反り状態になりそこを。

 

「やあああぁっ!―――ミーティア・ライト・レイン」

 

アスナが追撃の秘奥義を放つ。

放たれた秘奥義はクリアブルーのライトエフェクトを輝かせながらホロウアバターの巨体を穿つ。

 

「これで終わらせる!」

 

「いくよキリトくん!」

 

「ああ!」

 

俺とレインは同じ構えを取り、意識を集中させていく。

俺とレインを中心に、包み込むように黒金と虹色の交じりあったオーラがベールのように円錐上に包みこんだ。それから約5秒ほど溜め込み。

 

「「はあぁぁぁぁぁぁっ!!!」」

 

俺とレイン、二人で放つ最強の剣技が放たれる。

発動したソードスキル―――秘奥義は俺の双剣には黒金の、レインの双剣には虹色のライトエフェクトを輝かせる。システムの限界を越えた、俺たちの最強にして相手にとっては最恐の―――俺たちプレイヤーの希望とも言えるソードスキル。一撃にて数擊行い、幾重にも切り刻む。

 

「「―――トワイライトエデン・・・・・・・」」

 

幾数の斬撃を会話すらせずに、レインと意気のあったコンビネーションで繰り出し、≪シンクロ≫スキルと固有スキルのバフと自分のステータスをシステムの限界を越えるまでに引き上げた秘奥義を放つ。ラスト2撃、俺の『エリュシデータ』による横凪ぎ払いとレインの『トワイライトラグナロク』の横凪ぎが交差するようにホロウアバターの巨体を捉え。

 

「「―――デュオ、クライシスッ!!!!」」

 

そのHPを1ドットも残さず奪い尽くした。

HPがゼロとなったホロウアバターは一瞬ぶれたかと思うと、ポリゴンの欠片となって爆散し紅玉宮の虚空に消えた。

 

 

 

 

 

 

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