ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い 作:ソーナ
「プリヴィベートみんな!ソーナだよ!ついに、このHF編も終焉が近づいてきたね!今日はこの二人がゲスト!」
「よっ、みんな久しぶり、キリトだ」
「ヤッホー。プリヴィベート、レインだよ」
「今日のゲストはキリトとレイン!二人とも、今の気持ちはどう?」
「いやー、長かったな」
「ホントだよ~。ついにあと少しでアインクラッドも終わりなんだね」
「そうだね~。まさかここまで二年も経つなんて思わなかったよ」
「ま、あと少しあるからな。頑張れよソーナ」
「頑張ってねソーナ」
「もちろん!二人も頑張ってね!」
「ああ!」
「もちろん!」
「それでは、HF編のカウントダウン始まり!そして、HFの次はなんと彼女たちとの出会いが・・・・・・」
「これからもよろしく頼むぜみんな!」
「感想も待ってるよ!」
「それでは、第141話〈
「「「とうぞ!!」」」
~キリトside~
突如として目の前に現れたこの世界の管理者にして支配者、ゲームマスターであり、血盟騎士団団長である男。ヒースクリフに俺たちは驚きを隠せずにいた。
「やはり生きていたのか」
ヒースクリフを睨み付けるように言う俺は、両手の剣を強く握り締める。
「うむ。つもる話は君たちにも、もちろん私にもあるがまずは―――」
そう言ってヒースクリフは鋭い視線を、ホロウストレアに向けた。
「彼女を倒すことではないかな?」
ヒースクリフの言葉に、俺とレインは目を見開いて驚く。この男がそんなことを言うとは思わなかったのだ。
「何が目的だ」
「いや、なに。彼女を倒さねば、カーディナルシステムを元に戻すことが出来ないのでね」
「そういうことか・・・・・・」
ヒースクリフの言葉に、相変わらず食えない男だと俺は思った。
「では、いこうか」
「ああ。・・・・・・腕は落ちてないだろうなヒースクリフ?」
「ふっ。無論だ」
「そんじゃ、いくぞレイン!ヒースクリフ!」
「うん!」
「よかろう!」
そう言い終えると同時に、俺とレイン、ヒースクリフは駆け出しホロウストレアへと向かった。
ヒースクリフが向かうとあちこちから動揺が生まれるが、俺はすぐに。
「みんな!今はヒースクリフのことを考えるのは置いておくんだ!俺たちは、俺たちのやることをすればいい!今、考えるべきことは目の前のボスを倒すことだけだ!」
声を響かせて伝える。
その間にも、ヒースクリフはさすがのゲームセンスでホロウストレアの攻撃をすべて受け止めるか捌ききって攻撃を与えていた。
その姿に、他のプレイヤーも一旦考えるのを止め、再びホロウストレアへと向かっていった。
「はあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「やあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「――――――!!」
ホロウストレアの鎧籠手の鉤爪の攻撃を捌いて、ホロウストレアの巨体に肉薄し切り裂いていく。
すぐ近くでも。
「うおぉぉぉぉぉぉっ!!」
「せりゃあぁぁぁぁっ!!」
「てぇぇぇぇぇぇいっ!!」
ラムたちがソードスキルを次々に放ってホロウストレアのHPを削っていった。
「――――――!」
「せいっ!」
別のところでは、ヒースクリフが盾を構えてホロウストレアの剣を受け止め、そのまま跳ね返してユニークスキル《神聖剣》ソードスキルを繰り出していった。そこに。
「――――――!!」
「・・・・・・っ!」
ホロウストレアが反対の剣でヒースクリフに攻撃を仕掛けてきた。
さすがの反応速度で盾を戻そうとするヒースクリフと、迫り来るホロウストレアの剣の間に。
「させません!」
「させないよ!」
「そうはいかない!」
ラン、ユウキ、アスナの三人が入り込み。
「せりゃあぁぁぁぁっ!!」
「やあぁぁぁぁぁぁっ!!」
「はあぁぁぁぁぁぁっ!!」
三人係でホロウストレアの剣を受け止め、そのまま軌道を逸らした。軌道が逸れたホロウストレアの剣は、ランたちの横に突き刺さる。
「アスナ君!ユウキ君!ラン君!」
「無事ですか団長」
「う、うむ」
「なら、どんどんいきますよ!」
「姉ちゃんの言う通りだね。さあ、いくよ!」
ユウキの声に、アスナとランは勢いよくその場から駆け連続の突きや斬撃をホロウストレアに与えていった。
「姉ちゃん、アスナ、どいて!」
「「了解!」」
二人が避けたところに、ユウキのソードスキルが命中した。
「――――――!!!」
「今だよ!ラム!リーザ!」
「はい!」
「ええ!」
ユウキのソードスキルでスタンし動きが止まったホロウストレアに、すぐさまラムとリーザが接近してそれぞれ《抜刀術》ソードスキル《緋吹雪》、《無限槍》ソードスキル《ミスティカル・レインズ》を繰り出した。
しかし―――。
「――――――!!」
「「なっ・・・・・・!?」」
ホロウストレアは衝撃波で俺たちを吹き飛ばした。
「うわぁ!」
「きゃあっ!」
「むぅぅ!」
「ぐっ!」
俺たちは、全員その場から吹き飛ばされホロウストレアから距離を取ってしまった。そしてそこに。
「む、まずい!」
ホロウストレアが広範囲に向かって白金のブレスを飛ばしてきた。
「レイン!」
「うん!」
俺とレインはすぐにユイとアルゴの前に立ち。
「パパ!ママ!」
ユイが後ろで心配する声が聞こえる。
「キー坊!」
アルゴに呼ばれ後ろを向くと。
「使えキー坊!」
アルゴが盾を投げ渡してきた。
アルゴが投げ渡してきた盾を捕まえた俺は、すぐに盾を前に構えてホロウストレアのブレス攻撃を受け止めた。本来なら、装備スロットにセットしなければ十全ではないが、実体化してあるなら一時的に装備スロットにセットしてなくても使えるのだ。
ホロウストレアのブレスを受け止めた盾は、レアリティが高いのか、ホロウストレアの攻撃を受けても壊れてはいなかった。もっとも、距離や位置も関係しているのだろうが。
「サンキューアルゴ!」
「ありがとうアルゴさん!」
「それより二人とも、オレっちたちの回復アイテムも無くなってきるから早々に決着を頼むゼ」
「わかった!」
「おう!」
アルゴに盾を返し。
「パパ、ママ、頑張って下さい!!」
ユイの応援する声を後ろに、俺とレインは全力を振り絞る。
「ヒースクリフ!」
「っ!」
ヒースクリフに視線を送った俺に、ヒースクリフはすぐに意図がわかったのか。
「うむ!」
盾を垂直に構えた。俺とレインはヒースクリフの盾を利用して上に上がり。
「いくよ!舞い貫いて!――――サウザンド・―――レイン!!」
上から、今までの《サウザンド・レイン》の中でもっとも数の多く、鋭い蒼い剣をホロウストレアに降り注がせた。
「キリトくん!」
「ああ!」
レインの《サウザンド・レイン》を追い掛けるように、ホロウストレアに向かっていき。
「うおおおおおおおおおっ!!!」
限界まで引き絞った右手を思いっきり前に突きだした。
右手の剣、『エリュシデータ・ナイトローズ』には深紅のライトエフェクトが輝き、ジェット機のような轟音を轟かせる。一直線に、深紅の軌跡をあとに残しながら、俺はホロウストレアに向かって剣を貫く。
「――――――!!」
声にならない奇声を上げたホロウストレアは無茶苦茶に左右の剣や鎧籠手の鉤爪で攻撃してくるが。
「せりゃあぁぁぁぁっ!!」
床に着地と同時にフルスピードで肉薄し、俺と合流したレインとともに捌く。この時点でホロウストレアの残りHPは三段を下回っていた。
さらにホロウストレアのHPは徐々に減少していく。
辺りには再び接近した攻略組のプレイヤーが攻撃を仕掛けていた。
それから――――――
約一時間後
「はあああああっ!」
「うおりゃぁぁっ!」
「せえぇぇぇいっ!」
「――――――!!」
ヒースクリフが加わったことで、火力が増し、手数が増えたことによりホロウストレアへの攻略が、よりやり易くなった。ホロウストレアの八段あった膨大なHPは残り一段―――いや、一段目の七割程にまで削られていた。
「――――――!!」
ホロウストレアが声にならない奇声を上げるのと同時に。
「一気に畳み掛けるぞレイン!」
「うん!」
「「―――
俺とレインは《シンクロ》スキル《
「アスナ、左側を頼む!」
「まかせて!」
「リンドさんは右側をお願いします!」
「了解だ!総員!全力を振り絞ってキリトさんとレインさんの道を作るんだ!」
『『『『おおおーーっ!!』』』』
辺りからは指揮を高める声が巻き上がり、よりいっそう攻撃が鋭くなっていった。
「――――――!!」
「させるかよ!」
「させねぇ!」
攻撃の動作に入ったホロウストレアをクラインたち風林火山とエギルが攻撃してホロウストレアの攻撃をキャンセルさせる。
「いくよ、リーザ!」
「ええ、ラム!」
リーザとラムは器用に動き回り、リーザは槍、銘『雪月花』で。ラムは刀、銘『胡蝶蘭月』でホロウストレアを斬りつける。
「シリカ!」
「はい、リズさん!ピナ、お願い!」
「キュウ~!」
ホロウストレアの顔近くにまで飛んだピナのバブル攻撃でスタンし、そこにシリカが短剣、『イノセントレイ』で斬りつけ。
「今ですリズさん!」
「オッケー、シリカ!どっせぇぇーいっ!!」
リズが片手棍、『イジェクティブブレイカー』で叩き付ける。
そしてそこに。
「っ!」
「させないわ!」
後ろからシノンが弓、『スターライトルミナス』で弓ソードスキルを放ち、リズたちを狙ったホロウストレアの動きを阻害する。さらに。
「やあぁぁぁぁっ!!」
いつの間にか接近していたフィリアが短剣、『スターティングレインズ』で短剣ソードスキルを放ちホロウストレアの鎧籠手の左腕を破壊する。それとほぼ同時に反対側の、リンドさんたちがいる方でも鎧籠手の右腕を破壊した。これでホロウストレアの攻撃は半減した。しかし、ホロウストレアは少し仰け反っただけで、そのままブレスを放とうとしてきた。
「うおおおおおおおおおっ!!」
「やあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「「―――ワールドエンド・オーバーレイ!!」」
その直前に、《シンクロ》ソードスキル《ワールドエンド・オーバーレイ》重攻撃14連撃を撃ち不発にさせる。
これでホロウストレアの残りHPは半分以下に下回った。
「みんな!一気に決めるわよ!」
『『『『『おおおーーっ!!』』』』』
アスナのその声と同時に、ここが踏ん張り時だと分かった攻略組のプレイヤー面々はホロウストレアが攻撃をする余地のないほどの怒濤の勢いで畳み掛けていった。
「アスナさん!」
「リーファちゃん!」
アスナとリーファ、二人係でホロウストレアの無茶苦茶に振り下ろしてきた剣を、自身の剣で滑らせて。
「やあぁぁぁぁっ!!」
「てぇぇぇぇぇぇいっ!!」
アスナは細剣、『ラディアントルクス』で《神速》ソードスキル、《スターリィー・ティアー》を。リーファは片手剣、『エンシェントスカイ』で片手剣ソードスキル《ノヴァ・アセンション》を繰り出す。
「――――――!!!!」
「いくわよユウ!」
「うん!姉ちゃん!」
追撃を仕掛けるように、ランとユウキがホロウストレアに迫りそれぞれの蒼銀の片手剣、『インフィニティストライカー』で《変束剣》ソードスキル《ラスティー・ネイル》を。薄紫の片手剣、『エタニティレクイエム』で《紫閃剣》ソードスキル《マザーズ・ロザリオ》を放つ。
「はあぁぁぁぁっ!!」
「やあぁぁぁぁっ!!」
紫と蒼のライトエフェクトが目映く輝き、ホロウストレアのHPを奪い取っていく。二人のソードスキルはホロウストレアのHPを残り二割以下にまで奪い尽くした。
「キリトさん!レインさん!」
「キリト!レイン!」
「ああ!」
「うん!」
二人とスイッチして入れ替わり、俺とレインはホロウストレアに接近する。
「――――――!!!!!」
ホロウストレアは俺とレインを脅威大と判定したのか、俺とレインに攻撃をすべて仕掛けてきた。
「はぁっ!」
「やあっ!」
迫ってきたホロウストレアの左の剣を軌道を逸らし。
「させん!」
「ヒースクリフ!」
右の剣をヒースクリフが一瞬で割って入って巨大な十字盾で受け止め、そのまま《神聖剣》ソードスキルを放った。
「行け、キリト君!レイン君!」
「わかってる!」
「うん!」
ヒースクリフやアスナたちみんなが作った道を通り、俺とレインは最後のソードスキルを打ち出す。
「これが俺たちの―――!」
「これが私たちの―――!」
「「全力!!」」
「いくよ、ストレアちゃん!―――貫いて!―――サウザンド・―――レインッッ!!!」
レインの放った《サウザンド・レイン》は勢いよく、鋭くなってホロウストレアを貫いていき。
「キリト君!」
「キリトさん!」
「キリト!」
「キリトくん!」
「キリト!」
「キリト!」
「キリトさん!」
「キュウ~!」
「キリト!」
「キリト!」
「キリトさん」
「キリト!」
「キリト!」
「キー坊!」
アスナ、ラン、ユウキ、リーファ、シノン、フィリア、シリカ、ピナ、リズ、ラム、リーザ、エギル、クライン、アルゴの声を、いや、この場にいるみんなの声援を背中に受けて、俺は双剣を振るった。
「うおおおおおおおおおっ!!―――ジ・」
「キリトくん!!!」
「パパァ!!!」
レインとユイの声を受け、全力でホロウストレアに―――ストレアを助けるために一撃ずつ意思を込めていく。
《二刀流》の中で秘奥義を除いて最強のソードスキル。スターバースト・ストリーム以外で最も修練した《二刀流》の最上位ソードスキル。
「これで終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!――――イクリプスッッ!!!!!!」
《二刀流》ソードスキル《ジ・イクリプス》27連撃。
ラスト、27撃目の左突きをストレアの巨体の中心部に穿つ。
「―――――――――!!!!」
俺の最後のソードスキルはストレアのHPを余さず、すべて奪いストレアの八段あった膨大なHPをゼロにした。