ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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LS編 第158話〈お料理教室は一波乱〉

 

〜キリトside〜

 

 

スヴァルトアールヴヘイムの砂漠の島ヴェルグンデの攻略が順調に進んでいる中のとある日、俺はフィリアやラムたちと共に、武器の強化素材の採取やクエストを行っていた。

空都ラインに戻ってきた俺はフィリアたちと分かれ、レインとともにこの場所で借りている自宅へと戻った。

自宅の前に来ると。

 

 

『うんうん、いいよリーファちゃん!それじゃあもう一回やってみようか!』

 

『はい!おねがいします!』

 

『何度も繰り返すことで上達していきますからね。根気よくやるのが大事ですよ!』

 

『なるほど。わかりました!』

 

 

家の中から大きなスパルタ声が聞こえてきた。

 

「(・・・・・・この声、レインとスグか?ランの声も聞こえてくるが・・・・・・。家の中で何やってるんだ?)」

 

そう疑問に思いながら、俺は家の中に入った。

家の中に入ると。

 

「惜しいですね。あともうちょっとですよ」

 

「うう・・・・・・難しい・・・・・・」

 

キッチンのレインとスグ、ランがいた。

反対側のリビングのソファにはユウキがレインたちを見ている姿がある。

 

「やっぱり、レインたちだったか」

 

「お、お兄ちゃん?」

 

「あ、キリトさんお帰りなさい」

 

「おかえりー、キリトー」

 

「キリトくんお帰りなさい。やっぱりって、どうしたの?」

 

「いや、レインたちの声が聞こえたから何やってるのか思ったんだよ」

 

「え、そ、そんなに響いてたのかな?」

 

どうやら全く気づかなかったらしい。

 

「ああ、スパルタ練習の声が聞こえたよ」

 

「ほんとですか!?」

 

俺の応えにランは顔を恥ずかしげに赤く染める。

 

「あはは。姉ちゃん達気合い入ってたもんね」

 

「うう・・・・・・気合い入れすぎました・・・・・・」

 

「そうだね・・・・・・」

 

「ですね・・・・・・」

 

ユウキの言葉に萎縮するランと気恥しそうにするレインとスグ。

スグたちの手元を見ると、そこには鍋や包丁、食材類が置かれていた。それを見てなんのスパルタ練習かわかった俺は。

 

「何をしてるのかと思ったら・・・・・・みんなで料理してたんだな」

 

と言った。

 

「うん、レインさんとランさんに料理を教えてもらってたんだ」

 

「なるほど。熟練度MAXのレインとランに教えてもらえば間違いないな。ユウキは参加しないのか?」

 

「ボクよりレインと姉ちゃんが教える方がいいから」

 

「そっか」

 

ユウキの言葉に俺は苦笑する。

ユウキの教えはなんというか、少し俺と似ているのだ。というか、俺やユウキは感覚で掴んで行くのに対して、レインやランは反復によって掴んで行く。感覚で掴む俺やユウキより、レインやランの方が教えるのは良いだろう。

 

「教えるって言っても、大したことはしてないんだ」

 

「そうなのか?」

 

「はい。料理スキルを上げるのはすごく根気がいりますから。結局は自分で頑張るしかないんです」

 

「あ、でも応援する人がいるだけでもモチベーションがあがるかな〜って」

 

「そうだったのか・・・・・・二人とも、ありがとな」

 

「いいよ〜。それに、リーファちゃんはどんどん上手くなるから見てて楽しいんだよ。ね、ランちゃん」

 

「はい」

 

「えへへ。レインさんとランさんのおかげです。でもまだまだ頑張らないと」

 

と言って腕を上げてやる気ポーズを取るスグ。

 

「うん!その意気だよリーファちゃん」

 

「それではもう一度作ってみましょうか」

 

「はい!そうだ、お兄ちゃんも作ってみれば?」

 

「えっ、俺か!?料理スキルなんて全然あげてないからできないと思うぞ」

 

スグの言葉に俺はそう応える。

実際、俺の料理スキルの熟練度など二割にも満たない。それはSAO時代もそうで、取得していたスキルは片手剣や体術、索敵、隠蔽などといった戦闘系が主であり、日常系では釣りとかそんなものだったのだ。

なんせレインとずっとパーティを組んでいたため、料理はレインに任せっぱなしだったのだ。いや、まあ、俺も料理はするが───。

 

「お兄ちゃんはVRMMOの中で料理したことないの?」

 

「あるにはあるけど・・・・・・」

 

「キリトくんのあれは料理に入るのかなぁ〜」

 

「え?」

 

「へぇ、なに作ったのキリト?」

 

「干し肉・・・・・・とか?」

 

「それは・・・・・・料理なの?」

 

「それ、加工したって感じじゃない・・・・・・?」

 

「料理・・・・・・とは言えないような・・・・・・いや、一応料理の内に入る・・・・・・のでしょうか・・・・・・?」

 

俺の応えにスグは微妙な表情を浮かべ、ユウキはえ?と言うような表情をし、ランは苦笑する。

 

「お、おいっ!今心の中で馬鹿にしただろ!例え干し肉でもレア食材で作れば上手いんだからな!耐久度も高いし、ダンジョンに潜る俺やレインの空腹を何度救ったことか・・・・・・!」

 

「まあ、確かに何度も救ってくれたよね」

 

「その・・・・・・干し肉に思い入れがあるのはわかったよ・・・・・・。まぁ、とにかく一回試してみたら?」

 

「わかった。そんなに言うならやってみるよ」

 

「ふふっ、それじゃあ一緒に作ろうかキリトくん」

 

というわけで俺はスグと一緒に料理を作ることになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは、今回はシチューを作りますよ」

 

台所にスグとともに立った俺に、ランが何を作るのか告げる。

 

「はーい!ほらっ、お兄ちゃんも返事して!」

 

「ええっ?は・・・・・・はーい」

 

スグに促されて俺も返事をすると、ランは満足そうに頷き。

 

「はい。それではレインさん」

 

「うん。シチューの作り方はとっても簡単だよ。まずは、包丁で野菜を一口大に切ってね」

 

「(まあ、このくらいは大丈夫だな)」

 

レインに言われた通り、包丁で野菜をカットする。

といっても、包丁を野菜に当てるだけで切れるからすぐに終わってしまうが。

 

「次に、肉を切ってね」

 

「うん、切れた」

 

「よし、こんなもんでしょ」

 

続けて肉もスグと同様に切る。

 

「そして、鍋に今切った野菜とお肉を全部入れて火にかけてね」

 

「あとは水と調味料、赤ワインとトマトを入れてください。入れたらふたをして煮込むだけです」

 

目の前にある鍋にカットした野菜と肉を入れ、水と調味料、赤ワイントマトを入れ、ウインドウをタップし火を点ける。

 

「もう終わりか?意外と簡単だったな」

 

ここまで掛かった時間は5分も掛かってない。

現実世界だったらこの倍以上は掛かっているのだが。

 

「現実の料理と違ってシステムが勝手にやってくれるからすっごく楽だよね」

 

「私としてはもう少し手間のかかる方が楽しいのですが・・・・・・」

 

「あ、それは私もかなぁー」

 

料理好きのランとレインが少し不服そうに言う。

 

「ユウキはどうですか?」

 

「ボク?ボクはそうだなぁー。やっぱり、現実世界と同じで手間のかかる方がいいかな?だってその方が、作ったって感じになるし」

 

「あ、それ私も」

 

「私も同じです。まあ、システムが勝手にやってくれるのもいいんですが・・・・・・」

 

料理をまったくしない俺には分からないものがあるのだろう。

 

「キリトくんは現実世界で何か作ったりするの?」

 

「え。俺か?」

 

「うん」

 

唐突のレインの質問に俺は不意をつかれた。

レインの質問にランたちはは微妙な表情を浮かべ。

 

「キリトさんの料理って・・・・・・」

 

「確か・・・・・・」

 

「お兄ちゃん、作るっていったら具無しのペペロンチーノばかりだよね」

 

と言った。

 

「え。具無しのペペロンチーノ?」

 

「はい」

 

「・・・・・・キリトくん?」

 

「いや、手早く出来ていいじゃないか」

 

「それはそうかもしれないけど、もう少し・・・・・・」

 

なんとも言えない表情のレイン。

手早く出来ていいんだがな。

 

「やっぱり、私が作りに行こうか?」

 

「え」

 

レインの料理が現実世界でも食べれるというのはとても魅力的で、嬉しすぎるほどなのだが。

そう思っていると。

 

「あ、出来たみたいだよ。二人とも、ふたを開けてみて」

 

セットしといたタイマーが鳴り、作っていたシチューが出来上がった。

 

「じゃあ、あたしから・・・・・・」

 

「おおっ、うまそうだ!」

 

スグが自身の目の前にある鍋のふたを開けると、そこにはちゃんとしたシチュー。ビーフシチューがあった。

 

「よかった、成功したみたい」

 

「よく出来ていますよ。さっそく味見してみましょうか」

 

ランがそう言うと、スグはお皿にそれぞれシチューを入れ俺たちはそれを食べてみる。

 

「いただきまーす」

 

「いただきます」

 

「どう?」

 

スグは恐る恐ると俺たちに聞いてくる。

 

「うん、うまい!」

 

「美味しいよリーファちゃん!」

 

「ほんと?よかった!」

 

「ああ、肉の柔らかさもちょうどいいし、味も深みがあって凄いおいしいよ」

 

「お肉がホロホロと口の中で解けていくのがいいよね」

 

「ええ。野菜にもしっかりと味が付いててとても美味しいですよ」

 

俺に続いてユウキとランも感想を言う。

 

「それじゃあ、次はキリトくんのをお願いね」

 

「お、おう!行くぞ・・・・・・」

 

レインに言われ俺も目の前にある自身の鍋のふたを開ける。

ふたを開けるとそこには。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

思わず無言になってしまうほどの物体があった。

不思議に思ったユウキが近づいてくると。

 

「どうしたの姉ちゃん。キリトのシチューになにか・・・・・・・・・・え」

 

パチクリと瞬きを素早くし目元を擦る。

 

「えっと。これは・・・・・・なに?とてもじゃないけど、この世の物とは思えない色をしてない?」

 

「ユウちゃんにもそう見えるよね。これ」

 

「・・・・・・レインさん、料理の手順は確かシチュー・・・・・・でしたよね?」

 

「う、うん。リーファちゃんと同じなはずなんだけど・・・・・・」

 

「スグと同じように作ったはずなんだが・・・・・・どうしてこうなった・・・・・・?」

 

ナゼに。どうしたら同じ食材、同じ調味料、同じ手順でこうなるのか俺自身疑問に思わざるを得なかった。

 

「私、こんな料理はじめて見たよ・・・・・・」

 

「同じく・・・・・・」

 

「ボクも同じ・・・・・・」

 

「ねぇ、これって味見しても大丈夫なの?」

 

「食べられないものは入れてないんだから大丈夫じゃないか?」

 

「そ、そうかなぁ・・・・・・?あ、キリト!味見。してみたらどう?」

 

「そっ、そうだよ!お兄ちゃんが作ったんだからまずは自分で食べるといいよ!」

 

「そ、そうだな・・・・・・・それじゃあいただきます」

 

お皿によそったシチューらしきなにかをスプーンで掬い、口元に運び食べる。

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・キリト・・・・・・くん?」

 

「・・・・・・お兄ちゃん、大丈夫?」

 

「・・・・・・キリトさん、だ、大丈夫・・・・・・ですか?」

 

「・・・・・・キリト?」

 

「・・・・・・悪くない」

 

「え?」

 

「というか、うまいぞこれ!」

 

「えぇーっ!!?」

 

「え!?ほ、ほんと!?」

 

「えぇー!?」

 

「ほ、ほんとですか!?」

 

俺のうまいという言葉に仰天するレインたち。

 

「ああ!レインたちも食べてみろよ!」

 

「これを・・・・・・?」

 

「シチューとは少し違うかもしれないけど、見た目に反して意外とイケるぞ」

 

「う、うーん。キリトくんがそんなに言うならぁ・・・・・・」

 

「食べてみようかな・・・・・・」

 

「そ、そうだね・・・・・・」

 

「で、では・・・・・・」

 

ランがそれぞれのお皿に俺の作ったシチューらしきものをよそりレインたちに渡す。

 

「いただきます」

 

「いただきまーす・・・・・・」

 

「いただきます」

 

「い、いただきます・・・・・・」

 

「はむ」

 

「あむ」

 

「んむ」

 

「はむ」

 

上からレイン、スグ、ユウキ、ランがそれぞれ口にスプーンに乗ったそれを食べる。

 

「どうだ?」

 

自信満々に聞くと。

 

「・・・・・・ん?んん!?」

 

「んんー!!」

 

「んんん!?」

 

スグ、ラン、ユウキの顔が歪み。目を大きく開いた。

 

「どうしたんだ?!」

 

「かっ・・・・・・辛っ!!水!水!!」

 

「なんですかこれ!?の、喉がヒリヒリします!!」

 

「か、辛いっ!辛いよ!!」

 

「スグこれ飲め!ランとユウキも!」

 

三人尋常じゃない感じに俺は慌ててコップに水を淹れ手渡す。

水を受け取った三人はゴクゴクと一気に飲み干して行った。

 

「んぐっ、んぐっ・・・・・・。はぁ・・・・・・死ぬかと思った・・・・・・」

 

「はぁ・・・・・・。なんでこんなにこれ辛いんですか・・・・・・!?」

 

「そんなに辛いか?確かにシチューというよりは、カレーっぽいと思ったけど」

 

三人の様子に俺は首を傾げてんだ聞く。

そんなに辛いとは思えないんだが。

 

「お兄ちゃんの味覚再生エンジン壊れてるんじゃないの!?」

 

「辛いもの好きにも程があります!!」

 

「キリトのバカ!辛いもの好き!!」

 

「そこまで辛いかなぁ・・・・・・。っておい。辛いもの好きは悪口じゃないだろ!?」

 

「うっ、うう!お水、キリトさんお水もう一杯!」

 

「あたしも!」

 

「ボクも!」

 

「あはは・・・・・・」

 

なんとも言えない笑いを作っていると。

 

「はい、リーファちゃん、ランちゃん、ユウキちゃん」

 

「助かります!」

 

「ありがとうございます!」

 

「ありがとう〜!」

 

「どういたしまして」

 

レインがいつの間にかコップに水ではなく牛乳を入れて三人に渡していた。

 

「辛いものにはお水より牛乳の方が辛さが和らぐから良いんだよ」

 

「んぐっ、んぐっ・・・・・・はぁ。そういえばそうでしたね」

 

「うん。牛乳には『カゼイン』という成分があって、このカゼインが辛味成分の働きをブロックしてくれるから、辛味を感じにくくなるどころか、お腹も壊しにくくなるらしいんだ」

 

「へぇー。牛乳にはそんな成分があるんですね・・・・・・って、え!?レインさん!?」

 

「あれ、レインもボク達と一緒にキリトの激辛シチュー食べなかった!?」

 

「そう言えば・・・・・・なんでレインさん平気なんですか?」

 

レインが全く辛さを感じていないのに驚くランたち。

 

「うーん、まあ辛いっていえば辛いけど、ボルシチに似てる感じだからかな?私はあまり辛いものが好きというわけじゃないけどね」

 

「さ、さすがお兄ちゃんのお嫁さん」

 

「旦那さんの好みは把握済みということですね」

 

「あはは・・・・・・」

 

スグとランの言葉に苦笑するレイン。

結果、スグの作ったシチューはスグとラン、ユウキ、レインが。俺は自分の作ったカレー擬きシチューを食べたのだった。

 

 

 

 

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