ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い 作:ソーナ
HF(ホロウ・フラグメント)編か原作通りかアンケート募集中です。どちらが良いか送ってください。
誤字脱字があったらごめんなさい。
俺とレイン、リズはリズベット武具店を出た後、第55層主街区「グランザム」へと転移しそこから目的地である北の隅にある村に歩いて行った。
第55層「グランザム」北の山
「びぇっくし‼・・・・・うう、いくら北の山だからって寒すぎないかしら?」
「うん。このゲーム、こういった寒さとかまで忠実に再現してるんだよね~」
リズのくしゃみにレインは寒そうにして答えた。
俺はその二人に、
「・・・・二人ともこれ着たら?」
と、言いながらウインドウを操作して二着の大きな黒革のマントをオブジェクト可し二人に渡した。
「キリト君。寒くないの?」
レインがマントを手に取りながら俺に聞いてきた。
レインの服は紅いコートでリズは店で着ていた服を装備していた、いかにも寒そうって感じの装備だった。
対して俺も、レインと同様の黒いコートなのだが、
「・・・・・問題無い」
何せ、あのマントは俺とレインの二着のだけなのだ。よって寒くとも俺は我慢するしかない、と言うわけだ。
「そう?ありがとう、キリト君」
そう言って、レインとリズはウインドウを操作して今の服から俺が渡したマントを羽織った。
俺達はその後、クエストを受注するためクエストを出す、NPCの家に行きNPCからとてつもなく長い話を聞いて家から出てきた頃にはすっかり夕景に包まれていた。
「まさかフラグ立てでこんな時間を食うとは思わなかったわ」
「そうだね~、どうする?キリト君。このまま、行っちゃう?」
「・・・・ドラゴンは夜行性って言うからなあ。それにドラゴンのいる山ってあれだろ?」
俺は村からそう遠くない場所にある山に視線を向けた。
「そうだね。どうせだから、行っちゃおうか」
「そうね。それが良いわ」
「それじゃ、行くか」
俺達はそのあと雪道を登り山頂を目指した。
途中に出てくるモンスターも対して苦労することなく攻略しあっという間に山頂に着いた。
山頂は上層の低部がすぐそこに見え辺りには巨大なクリスタルの柱が伸びていた。
「わあ・・・・!」
「綺麗なところだね」
「そうだな。二人とも気を付けろよ、リズはそこのクリスタルの陰に隠れていろ。レインはリズの護衛を頼む」
「オッケー♪リズっちこっち」
「わ、分かったわ」
俺はリズとレインに指示を出して二人がクリスタルの陰に移動したのを見て、クリスタルに囲まれた中央に移動した。中央にはぽっかりと、巨大な穴が空いていた。
俺はそのまま、穴に近づいた。その直後、空気を切り裂いて、猛禽を思わせる高い雄叫びが辺りに響き渡った。
俺は、背中から『エリュシデータ』を抜き構えた。その時穴の上空の空間が揺らぎ、滲み出すように巨大なオブジェクトのPOPが始った。ディテールの荒いポリゴンの塊が、表れどんどんと情報量が増していき、巨大な体が完成し、再び雄叫びを放った。
現れた白竜は俺にブレス攻撃を放った。が、
「・・・・・・‼」
俺は、『エリュシデータ』を前に高速回転させた。片手剣防御ソードスキル『スピニングシールド』だ。
だが余波を浴び少しHPが減るが戦闘時回復『バトルヒーリング』スキルで直ぐに回復した。俺はそのあと、白竜と同じ高さまでジャンプし攻撃を始めた。
白竜のHPゲージは三段だったが、俺の放った片手剣ソードスキル『バーチカル・スクエア』4連撃、『シャープネイル』3連撃をくらいHPは残り半分になっていた。
だが、白竜は空中で防御がままならない俺に、再びブレスを放とうとしたが、
「やぁあああ‼」
リズの護衛をしているはずのレインの片手剣ソードスキル『ヴォーパルストライク』単発重攻撃をくらい、HPゲージは残り1割にまで減っていた。が白竜は羽根を羽ばたかせ次の瞬間レインに突風を浴びせた。その結果レインは穴の上空にまで吹き飛ばされ穴のなかに落下していった。
「え、き、きゃああああ」
「レイン‼」
俺は瞬時に穴に落ちていくレインを捕まえレインを抱きしめる様にして二人とも落ちていった。
「・・・・・うわぁぁぁぁぁ、むぐっ‼」
穴に落ちた俺達は、穴のなかに積もっていた雪のお陰で対したダメージは受けなかったが二人ともHPが3割程減っていた。
俺は状況を確認し抱きしめているレインに声をかけた。
「無事かレイン?」
「う、うん。ありがとうキリト君、助かったよ」
俺は腰のポーチから2つのポーションを取り出し1つをレインに渡した。
「ほら、ポーション飲んどけよ」
「ありがとう」
「ところで、リズはどうした?」
「ああ。リズっちなら、キリト君が危なさそうだから先に「リンダース」に転移してもらったよ。1日立っても帰らなかったら、アスナちゃん達に知らせてって言っといたよ」
「そうか。さてと」
俺はぐるりと回りを見渡した。
「どうやって、こっから脱出する?」
「え、え~と、転移結晶って使えないのかな?」
「多分、クリスタル無効化エリアだろうな」
「う~ん。キリト君、何かある?」
「あるぞ」
俺は自信満々に言った。
「え、何?」
「壁を走って上る‼」
俺の提案にレインは飽きれ半分驚き半分の表情をした。
「キリト君。まさか、この壁を上るの?」
「おう。見てな」
俺は数歩下がると助走をつけて壁を走り上った。
が半分まで行ったところで足を滑らせ、
「うわぁぁぁぁ」
レインの隣に落ちていった。
「大丈夫、キリト君?」
レインは新たに取り出したポーションを飲んでいる俺に、聞いてきた。
「ああ、大丈夫だ。さて、もう暗くなってるし寝るか」
俺は、そう言うとストレージから寝袋を取り出した。
「え、寝るの?」
「おう。ところでレイン、寝袋って持ってる?」
「・・・・・・・持ってません」
「え、え~と、それじゃレイン寝袋使えよ。俺は、雪の上で寝るから」
「え、でもそれじゃ、キリト君が風邪を引くよ」
「いや、ここゲームの中なんだから風邪は引かないだろ」
「それはそれ、これはこれ‼・・・・・う~ん、なら一緒に寝ようか」
「はい!?一緒に寝るって寝袋に!?」
俺は、レインからの提案に思わず聞き返してしまった。
「うん。あ、でも、寝る前に夜ご飯を食べようよ。余り材料無いから簡単な物しかできないけど」
レインはそう言うとストレージから調理器具と食材を取りだしご飯の支度に取りかかった。
夕飯のサンドイッチを食べた俺達は寝袋の中に二人で入った。幸いなことに寝袋は広かったために二人で入っても窮屈にはならなかった。俺達は互いの背を向けて寝ていた。
寝袋に入り微睡んでいた時レインが話してきた。
「ねぇ、キリト君」
「ん、何だ?」
「どうして私が落ちたときたすけてくれたの?」
「それは、大事なパートナーだからだよ」
「それだけ?」
俺は、レインからの質問に答えて良いのか考えていた。
俺は、少しの間沈黙しレインからの質問に答えた。
「・・・・・笑うなよ」
「笑わないよ」
「・・・・・それは、・・・・・・レインは、俺の一番大切な人で好きだからだよ」
『ああ~‼言ってしまった』
俺は、レインへの想いをまさかこんなところで暴露してしまうとは思わなかったため寝袋の中で悶絶していた。
~レインside~
『一緒に寝るって大胆な事言っちゃったけど・・・・・キリト君が私の事一番大切で好きだって‼』
私はキリト君の言葉にゲームの中なので聞こえるはず無いが心臓の音が高鳴っているのが分かった。
「・・・・・キリト君。私もキリト君の事が好きだよ」
私は前からキリト君に想っていたことを伝えた。
~レインside out~
俺とレインは寝袋の中で互いの顔を見て笑い会った。
「「俺達、(私達)って両思いだったんだな(ね)」」
「まあ、その話は此処から出られたら話そうか」
「ふふ、そうだねキリト君。それじゃ、おやすみキリト君」
「おやすみ、レイン」
俺達はそのあと深い眠りに落ち翌日朝日が昇るの頃に目を覚ました。
「ふあぁぁ、おはよう~レイン」
「お、おはようキリト君」
俺達は、昨日の事が合ったせいかまともに互いの顔を見られなかった。
俺は寝袋を片付けその間にレインは朝食の準備をしていたのだが、俺は視界の端にキラリと輝く物を見つけた。
「レイン‼ちょっと来てくれ!」
俺が呼ぶとレインは直ぐに駆けつけた。
「どうしたの、キリト君?」
「レイン、これ」
俺は、そう言うと埋まっている輝く物を取り出した。
「それ鉱石、だよね?」
「ああ」
「ちょっと、貸してくれる?」
俺は、手に持っていた鉱石をレインに手渡した。
「・・・・え~と、《クリスタライト・インゴット》これひょっとして、私達が取りに来た鉱石!?」
「そうだろうなぁ」
「でも、何でこんなところに埋まっているの?」
「多分、ここはあのドラゴンの巣なんだよ。つまりそれはドラゴンの・・・・・「そこまでで大丈夫だよ。分かったから」そうか」
「さて、どうやって此処からでる?」
俺達は埋まっていた2つの《クリスタライト・インゴット》をストレージに入れた。1つは俺の剣にもう1つはレインの剣を造るためだ。
「ん~ここがドラゴンの巣なら朝にはここに戻って来るだろうしそれに乗って此処からでるか」
「オッケー♪・・・・・それじゃあ」
俺とレインは上を見上げた。すると上からドラゴンが此方に向かってきていた。
「ああ、行くぞレイン‼」
俺達はそのあと、ドラゴンに掴まり巣から出て、リズのいる第48層「リンダース」に向かって転移結晶を使わずに歩いて向かって行った。
次回はキリトの剣作製です。
アンケート、感想等お待ちしてます。