ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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SAO編 第29話〈第74層攻略〉

俺達は、クラディールとのデュエルの後第74層の迷宮区へと歩を進めていた。

迷宮区に移動中、不意にユウキが。

 

「にしても、ここにいる僕らって全員『二つ名』持ちだよね」

 

「あ~確かに」

 

ユウキの言葉に俺は、何となくそう感じた。

 

「私が『紅の剣舞士』でキリト君が『黒の剣士』でしょ」

 

「私が『剣騎姫』ですよね」

 

「僕が『絶剣』でアスナが『閃光』だよね」

 

レインとラン、ユウキが俺達の『二つ名』を順に言ってきた。

 

「にしても『二つ名』なんて誰が考えたんだろうね」

 

アスナが俺が不思議に思っていたことを言った。

 

「さあ~」

 

「まあ、良いじゃん。私は、この『二つ名』気に入っているけどな~」

 

「「「「あはははは」」」」

 

俺達はレインの言葉に苦笑いを浮かべるしかなかった。

俺達は、そのような会話をしながら道中を歩いていった。

幸いにも迷宮区につくまでモンスターとは一回も出会さなかったので楽だった。

 

第74層迷宮区

 

「はっ・・・・・‼」

 

「やぁあ・・・・・‼」

 

俺達は今、2体のモンスター『デモニッシュ・サーバント』を相手にしていた。

1体は、俺とレインで、もう1体は、ユウキとランが戦闘していた。アスナは、後方からの指示を飛ばしたりユウキとランと共に戦闘を行ったりしていた。

 

「キリト君、スイッチ‼」

 

前方で戦闘していたレインが俺に呼び掛けてきた。 

 

「了解‼スイッチ‼」

 

レインは『デモニッシュ・サーバント』に重い一撃を喰らわせ俺とスイッチしてきた。俺は、レインとスイッチし仰け反っている『デモニッシュ・サーバント』に片手剣ソードスキル《バーチカル・スクエア》4連撃を繰り出した。

《バーチカル・スクエア》を喰らい相手のHPは0へとなりポリゴンの欠片へと変わった。

俺とレインは、アスナ達の方を見ると、

 

「ユウキ、スイッチ行くよ‼」

 

「オーケー、アスナ。スイッチ‼」

 

ユウキがアスナとスイッチし片手剣ソードスキル《シャープネイル》3連撃を喰らわせた。これで、モンスターのHPは残り3割に減った。

 

「姉ちゃん、スイッチ‼」

 

「了解、スイッチ‼」

 

更に、ユウキからランへとスイッチしランが放った片手剣ソードスキル《ヴォーパル・ストライク》単発重攻撃突進技でHPを0にした。ポリゴンの欠片へと変わった後、通路には静けさが戻った。

剣を収めた俺とレインは、アスナ達の方に向かった。

 

「お疲れ」

 

「お疲れ様、二人とも。にしてもほんと息ピッタリよね、HP減ってないし、流石夫婦だわ」

 

「ちょ、アスナちゃん!?」

 

「ま、まあな。それを言うならアスナ達だってHP全く減ってないだろ」

 

「まあ、馴れているからね」

 

俺達は、迷宮区に入りここまで来るのに十数回戦闘したが俺達のHPは1ドットも減っていない。

 

「さて、俺の予想が正しければこの先は多分ボス部屋だと思うんだが」

 

俺達は今、迷宮区の最上階に来ていた。周囲を見るとオブジェクトが《重く》なっているのか段々と辺りの青色が濃くなっていくのが見える。

 

「よし、行こう」

 

俺達は、更に先に進んだ。先に進んで約10分後、特にモンスターと出くわすことなく行くと正面に大きな扉があった。扉にはモンスターのレリーフがびっしりと描かれていた。扉を見てアスナが。

 

「ねぇ・・・・・これって・・・・・」

 

「ああ・・・・恐らくボス部屋だろうな」

 

「・・・・どうします?」

 

「中を覗くだけなら大丈夫じゃないかな?」

 

「よし。一応転移結晶の用意だけはしといてくれ」

 

「了解」」」」

 

俺は、4人に言い腰のポーチから転移結晶を取り出した。レイン達も取り出したのを確認して俺は、扉を開けた。

 

"ゴゴゴ・・・・ガゴン"

 

重い音を響かせながら扉が左右に開き中が見えた。

中は暗く俺達は少し中に入り様子を確認した。すると、

 

"ボッ・・・・ボボボボ"

 

急に周囲の松明に淡い色の炎が灯り中が明るくなった。部屋は巨大な円形で中央には1体の大きなモンスターがいた。視界をモンスターに向けると、『THE Gleam Eyes』とボスの名前が表示された。『輝く眼』と読むのであろうか『グリームアイズ』は巨大な悪魔型のモンスターだった。

俺達に気がついたのか『グリームアイズ』は物凄い速さでこちらにやって来た。その光景に俺達は、

 

「うわぁぁぁぁぁあ‼」

 

「「「「きゃゃゃゃゃゃあ‼」」」」

 

ボスは部屋から出ないのに、悲鳴をあげて元来た道をシステムの許す限りの敏捷力で安全地帯まで駆け抜けた。途中幾つかのモンスターにターゲットされたようだがそれらを全て無視しただ走り抜けた。

安全地帯に逃げ込んだ俺達は落ち着いて互いの顔を見て笑いあった。

 

「「「「「あはははははは」」」」」

 

「いや~逃げた逃げた」

 

「あはは、キリト君物凄い悲鳴だったよ♪」

 

「そう言うレインだって凄かったじゃないか」

 

「そ、それは~・・・・」

 

「はいはい、二人ともそこまでね」

 

「「はーい」」

 

アスナの仲裁で気を引き締めた俺は、4人に先程のボスの情報を確認した。

 

「さて、かなり厄介なボスだな」

 

「うん。見たところ武装は手に持っていた巨大な大剣だと思うけど」

 

「絶対、特殊能力あるね」

 

「ええ、せめて盾持ちのプレイヤーが十人程必要だと思います」

 

「後は、スイッチで少しずつHPを減らすしか無いわね」

 

一通り出し終えた情報に今回は"アレ"を使わざるを得ないかと思いレインに。

 

「レイン、今回は使わないといけないかも知れない」

 

「キリト君、それって"アレ"のこと?」

 

「ああ」

 

俺とレインの持っているユニークスキル《二刀流》と《多刀流》は人気のない場所で使用し、つい先日コンプリートしたため使用には問題はない。たが・・・・・・。するとレインが。

 

「さてと、少し時間過ぎちゃったけどお昼にしようよ。アスナちゃん達の分もあるよ」

 

「わぁ、ありがとうレインちゃん」

 

「ありがとうレイン♪」

 

「ありがとうございます、レインさん」

 

「今日のお昼は何だレイン?」

 

「今日のお昼は・・・・・・・コレだよ♪」

 

そう言うとレインはウインドウを操作して一つのかごを実体化して中から中身を取り出し俺達に渡してきた。

 

「ん?ただのハンバーガーに見えるけど?」

 

「まあまあ、食べてみて」

 

そう言われて俺達は渡されたハンバーガーを一口かじった。俺は、口の中に広がる風味に驚きを感じた。

 

「な、レイン、これ」

 

「お、キリト君鋭いね。その通りだよ♪」

 

「やっぱりか。レイン、醤油造り成功したんだな」

 

「「「え!?醤油(ですか)!?」

 

「うん。実はこの間、料理スキルがコンプリートしたからやってみたんだけどまさか上手く出来るとは思ってなかったよ~」

 

「レインちゃん、今度私達にも醤油の作り方教えてくれない?」

 

「もちろん良いよ♪」

 

「「「ヤッター」」」

 

俺達は、レインの作ったハンバーガーでお昼を過ごしちょうど食べ終わった時、俺達が入ってきた方とは逆の入り口からプレイヤーの集団が安全地帯に入ってきた。プレイヤーの人数は6人ほど先頭を歩いているプレイヤーの顔は知り合いの顔だった。

 

「よぉ、キリのじ」

 

「クライン、まだ生きていたか」

 

「あったりめぇよ、そう簡単に死んでたまるかっつうんだ」

 

入ってきたプレイヤー達は、クラインの率いるギルド風林火山のメンバーだったのだ。

 

「よぉし、ちょっとここで休憩にするぞ」

 

「「「「「おー」」」」」

 

クラインはギルドメンバーにそう言いこちらに来た。

 

「レインちゃんも久しぶりだな」

 

「うん。クライン君もね♪」

 

「ところでキリのじよ、連れがいるのか・・・・・・って、え」

 

クラインは、アスナ達の方を見て動きを止めた。

 

「久しぶりクラインさん」

 

「お久しぶりですね、クラインさん」

 

「久しぶり、クライン」

 

「って、キリトよ何でアスナやユウキちゃんにランさんも今日は一緒にいるんだよ!?」

 

「いや~成り行きで」

 

「成り行き!?ん、ところでキリトにレインちゃん何で指輪してんだ?」

 

そこで俺とレインはクラインに結婚したことを伝えるのを忘れていたことを思い出した。エギルには伝えたがクラインにはすっかり後回しになったと言うことは黙っておいた方が良いだろう。

 

「あ~伝えんの遅くなったが、俺とレイン結婚したんだよ」

 

「結婚!?」

 

クラインの絶叫が辺り一面に響き渡った。

 

「え、マジ?」

 

「うん。遅くなってごめんねクライン君」

 

「キリト」

 

「ん、何だクライン」

 

「お前・・・・・一回死んでこい!」

 

「は、はぁ~!何でだよ」

 

「何でもじゃねぇよ。羨ましすぎるだろ」

 

そう言いクラインは俺の頭をグリグリしてきた。

まあ、ここは安全地帯でダメージは入らないのだが痛い。

 

「い、痛い痛い、クライン痛いってば」

 

「「「「はぁ、やれやれ」」」」」

 

レイン達はその光景に呆れていた。その時、クライン達か入ってきたところからプレイヤーの一団が入ってきた。

 

「キリト君、『軍』だよ」

 

レインの言葉に俺とクラインはすぐに悪ふざけを辞め『軍』の一団を見た。

 

「全員、休め!」

 

『軍』の集団の先頭のプレイヤーが後続隊のプレイヤーにそう言った。言われた途端にプレイヤーは"ダッ"と地面に崩れ落ちた。すると、命令したプレイヤーがこちらに来た。

 

「私は『アインクラッド解放軍』コーバッツ中佐だ」

 

「コンビを組んでいるキリトだ」

 

「君たちはここ先のマップを攻略しているのかね」

 

「ボス部屋まで攻略したあるけど」

 

「では、そのマップデータを提供もらおう」

 

流石にその言葉にはアスナ達が反発した。

 

「なっ、マップデータを提供しろだと」

 

クラインがコーバッツに言うと彼は、

 

「我等は諸君らの解放のために闘っているのだ。諸君らが協力するのは当然の事である」

 

言語道断はこの事だな、と俺は思った。第25層以来『軍』が攻略に入った事はないはずだが。『軍』は第25層のボス戦で多大な損失をし現在は方針をギルド強化になっていると聞いたことがある。

 

「あ、あなたねぇ」

 

「て、てめぇ」

 

「マップデータが欲しいならそれ相応の態度をとったらどうなのよ!」

 

「僕、この人何かやだ」

 

「いい加減にしてください!」

 

アスナ、クライン、レイン、ユウキ、ランの順にコーバッツに文句を言った。だが俺はそれを手で阻止し、

 

「どうせ、街に戻ったら公開するデータだ。構わないさ」

 

レイン達に言った。

 

「そりゃ、人が良すぎるぜキリトよ」

 

「はは、マップデータで商売する気はないよ」

 

「キリト君がそれでいいなら私はいいけど」

 

俺は、ウインドウを操作してマップデータをコーバッツに送った。

 

「協力感謝する」

 

データを確認したコーバッツは俺に思ってもいないことを言った。

 

「ボスにちょっかい出すなら止めといた方がいいぜ。さっき確認したけどあんた達でどうにかなる相手じゃない。それにあんたの仲間全員疲労しているじゃないか」

 

「それは、私が決めることだ。それに、私の部下はこんなことで疲れるような者じゃない!貴様らさっさと立て‼」

 

"部下"の部分を強調してコーバッツは仲間を連れて先に行った。

 

「大丈夫なのかよ、あいつら」

 

「さあ、だがやな予感がする」

 

俺達はクライン達、風林火山のメンバーと一緒にボス部屋に行くことにした。

道中モンスターを幾つか倒したが『軍』の連中には追い付けなかった。ボス部屋の近くに着くと、

 

「うわぁぁぁぁぁぁ」

 

奥から悲鳴が聞こえた。俺達は瞬時に駆け出したがクライン達とは敏捷力の差で振り切ってしまった。

 

「バカ野郎」

 

俺達はシステムに許容範囲のスピードで駆け抜けた。




アスナ達の『2つ名』登場!

次回はボス攻略!

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