ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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今回はあの子が登場。

誤字脱字がありましたらごめんなさい。


HF編 第55話〈紫衣の少女〉

昨日早い時間帯に寝たからか、翌日の朝俺は何時もより少々早い時間帯に目が覚めていた。

 

「ん、あぁー・・・・・っ。6時半か」

 

隣を見るとユイとレインはまだ起きそうになかった。

俺は二度寝するかどうか悩んだ結果。

 

「外の空気でも吸ってくるか・・・・」

 

俺は二人を起こさないようにそっと抜け出し、着替えて外に出た。

 

「・・・・・・っ?」

 

外に出ると俺は何処からか視線を感じた。

 

"なんだ、気の・・・・・せいじゃないよな。様子を見るか"

 

俺は視線を気にせず剣の練習が出来る場所を探した。

場所は圏外だが主街区から少し離れた、野原ですることにした。

だが、そこにはすでに先客が存在していた。

 

「ふっ!はぁあ!やぁあー!」

 

スグだった。

スグは此処に来ていた時に装備していた片手剣《デュア・エルマシス》を使って素振りをしていた。

 

「ふぅー。・・・・・・・あれ、お兄ちゃん?どうしたのこんな朝早くに?」

 

スグは俺に気がついたのか剣を降ろして訪ねてきた。

 

「いや、なんか目が覚めちゃってな」

 

「ふぅうん。現実では遅寝遅起きのお兄ちゃんがねー」

 

「うぐっ」

 

俺はスグの言葉に否定することが出来なかった。

 

「まだ、やっていたんだな。剣道」

 

「うん。これでもあたし女子中学剣道全国大会ベスト8なんだらかね」

 

「へえ、さすがだなスグ」

 

「えへへへ」

 

スグは褒められて嬉しいのか照れていた。

 

「お兄ちゃん、久しぶりに試合しない?」

 

「試合って、剣道のか?」

 

「あたしはそれでもいいけど、ゲームの中なんだからこの世界での試合をしようよ」

 

「いいぜ」

 

「やったー」

 

俺とスグはお互いに離れ剣を構えた。

俺は二刀流ではなく片手剣《エリュシデータ》のみで、スグは先程素振りしていた《デュア・エルマシス》を。

スグは剣を両手で持ち剣道の型に、そして俺は、

 

「お兄ちゃん、その構えで実際にやったら怒られるよ」

 

「いいんだよ。俺流剣術だ」

 

左足を前に腰を少し落として剣の先端を地面すれすれまで下げた、何時もの構えをしていた。

 

「それじゃいくよ、お兄ちゃん!」

 

「何処からでも掛かってこい!」

 

これはデュエルではないためシステムによるカウントダウンはない。

俺とスグは互いに動かなかった。が一陣の風の瞬間にスグが接近してきた。

俺は剣をスグの振りかざしてくる剣とぶつけた。

金属と金属がぶつかる音を奏でながら俺とスグはつばぜり合いした。

 

「さすがだねお兄ちゃん。みんながSAO最強夫婦と言う訳がわかったよ!」

 

「ちょっと待て!なんだそのSAO最強夫婦って!?」

 

「え、ユウキちゃんやランさんが『キリトさんとレインさんはSAO最強夫婦なんですよ』って。それにアスナさんたちも頷いていたよ」

 

「なっ!?」

 

俺は知らぬ間に『SAO最強夫婦』と言うあだ名を付けられショックを受けていた。

 

"これ、レインが聞いたらショックどころじゃないよな"

 

と、俺は思った。

 

「やあぁぁあ!」

 

「はあぁぁあ!」

 

スグは片手剣を両手で振るっているため剣道に似た形の攻撃、俺は何時も通りにしてやっていた。

 

「さすが!現実ならもうとっくに決着がついてるのにね!」

 

「ああ!だが、ここはSAOの中だ。そう簡単に負けるつもりはない!」

 

スグにはソードスキルシステムについては一応、教えてはいるのだが馴れないのか、使っては来るが完璧とは言えなかった。

今スグが繰り出してきたソードスキルは片手剣ソードスキル≪シャープネイル≫3連撃。

獣の爪のような傷を縦に3本つける技だ。

スグの片手剣熟練度は600を少々越えてはいるが未だに下位ソードスキルを使っている。

俺は、スグの剣の軌道を読みステップでかわし反撃しようとした、が。

 

「お、のわぁぁあ!」

 

「うわぁぁぁあ!」

 

石に躓いてしまいスグもろとも倒れ込んでしまった。

 

「う、いててて・・・・・」

 

"ん、なんか柔らかいものが・・・・・"

 

俺は手に感じる柔らかい感覚に疑問を生じていると答えをスグが言った。

何故なら。

 

「お、お兄ちゃん!手、手!」

 

「手?」

 

俺の右手がスグの豊満な胸を鷲掴みしていたからだ。

 

「す、すまん!スグ」

 

「う、ううう」

 

スグは起き上がると恨めしいように睨んできた。

 

「すまん、スグ」

 

俺がスグに謝っていると、

 

「キーリートくーん」

 

背後から凍えるような声が聞こえてきた。

俺は首をギシギシと後ろに向けると、そこには、

 

「何やってんのかな~。ねぇ、キリトくん?」

 

絶対零度の表情を浮かべたレインがいた。

 

「れ、レイン!?どうしてここに!?」

 

「どうしててって。起きたらキリトくんがいなかったからだよ。下にもいなかったから、また無茶な事をしてるんじゃないかなと心配して来てみれば・・・・・・ねぇ」

 

「いや、これはだな!?別にわざとじゃなくて石に躓いて転んだだけなんだって!」

 

「へえーー、ふぅーーん」

 

「あの、レインさん」

 

俺はレインを落ち着かせようとして色々やっているのを今まで静かに見ていたスグが笑いスグの方を見た。

 

「あはははは。ごめんなさい。二人の今の光景を見ていると何と言うか、ほんとお似合いだなって」

 

「す、直葉ちゃん。照れるよ~」

 

レインは本気で照れているようでスグの事をリーファではなく現実の直葉の名前を呼んだ。

 

"ふぅ~、なんとかなったか"

 

俺は安堵したが、

 

「あ、キリトくん。後でお話だからね」

 

「・・・・・はい」

 

レインはちゃっかり覚えているようで、レインのお説教が決まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのあとスグはまだ特訓するようなので俺とレインはエギルの店に戻ることにした。

その道中。

 

「ねぇ、キリトくん」

 

「ああ・・・・・」

 

俺とレインは足を止め。

 

「誰だ!跡をつけてきているのは分かっているぞ!」

 

と、背後の角に向けて言った。

すると、

 

「あ~あ。気づかれちゃったか」

 

カツカツと音をならして一人の女性プレイヤーが出てきた。

 

「こんにちは」

 

俺は警戒心を強めて訊ねた。

 

「今までに会ったことはないよな」

 

「うん。はじめましてだよ。わたしはストレア、よろしくね」

 

ストレア、と名乗ったプレイヤーを俺とレインは見た。

紫のドレスのような服を着ており武装は装備してなかった。

 

"ストレア、初めて会うプレイヤーだな。それに、俺の≪索敵≫スキルにも引っ掛からない≪隠蔽≫スキル。一体なで俺達の跡をつけたんだ"

 

俺は朝から気になることをストレアに聞いた。

 

「なんで俺たちをつけた」

 

「なんでって言われても。気になったから、かな」

 

「気になった?」

 

「うん。キリトとレインは有名だからね。だってあの『最強夫婦』って呼ばれるほどだからね」

 

ストレアは先程スグに言われた俺とレイン。二人の合わせた二つ名を言った。

 

「最強、夫婦?」

 

「うん。だって二人はユニークスキル持ちの上結婚してるでしょ。だから、『最強夫婦』だって」

 

『最強夫婦』と言われたレインは何とも言いがたい、微妙な表情を浮かべていた。

 

「へえ、なるほど」

 

ストレアは俺の方に来て俺をじっと見た。

 

「な、なんだ」

 

「やっぱりキリト、可愛いね」

 

「へ?可愛い?」

 

「えいっ」

 

「・・・・・・・っ!?」

 

俺はストレアに頭を抱きしめられストレアの胸に当てられた。

 

「ちょ、なにやってんのよ!?」

 

正気に戻ったレインが慌てたように言ってきた。

 

「えー、だって、キリト可愛いんだもん。こうしたくなっちゃうよ♪」

 

「確かに、キリトくんは可愛いけど・・・・じゃなくて」

 

今、レインの言ったことは聞かなかったことにしよう。うん、そうしよう。

と俺は心のなかで思った。




次回、情報屋アルゴ登場。


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