ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い 作:ソーナ
樹海エリア バステアゲートへ続く橋梁
樹海エリアの攻略が終わった5日後、俺はレイン、フィリア、ユウキ、ランとともに『バステアゲートへ続く橋』の紋章の前に来ていた。
「ふぅ~、ようやく新エリアか・・・・・・」
俺は紋章の奥にある橋の先の大地を見て言った。
「そうだね」
「新しいエリアか~、どうなモンスターと戦えるのかな」
「全く貴女って子は・・・・・」
「ついに二つ目のエリア・・・・・か」
紋章を前にしてそれぞれ思ったことを口に出す。
本当なら2日前に来る予定だったのだが、樹海エリアのボス討伐の翌日俺はアスナたちと迷宮区攻略へ、レインはリズと一緒に鍛冶スキル上げをして過ごした。
ちなみに5日前何故か女装させられていたラムはこの間のリーザの尾行の罰と言うことでメイド服などを着る、いわゆるリーザの着せ替え人形になっており、その翌日はリーザとともに出掛けていった。
そして、その日迷宮区にてボス部屋が発見され翌日にはボス攻略戦が行われた。
第77層のボスは《クリスタライズクロウ》と名の蠍型のモンスターだった。
《クリスタライズクロウ》は毒や麻痺などのデバフを多用し攻撃してきたが、俺たち攻略組は前回に引き続き死者0、LAはレインという形で終わった。
77層攻略翌日、俺たちは第78層の攻略に取りかかりいつの間にか5日も立っていたのだ。
そして、今に至る。
「これを、こうして・・・・・っと」
俺はストレージから取り出していたペンダントを紋章の窪みに嵌め込んだ。
嵌め込むとペンダントが輝きその輝きが紋章を包み込んでいった。次の瞬間、紋章が消え封印が解かれていた。
それに伴いペンダントの光も消えていた。
「よしっ!」
「封印が解除されたよ」
「そうだね」
「みんな、早く行こうよ」
「ユウキ落ち着いて下さい」
俺に続いてレイン、フィリア、ユウキ、ランが言う。
「よし・・・・・・・・行こう!」
「うん♪」
「了解!」
「オッケー!」
「はい!」
俺たちはそれぞれ、期待と興奮を胸に募らせて新たなるエリアに足を踏み入れた。
浮遊遺跡エリア バステアゲート浮遊遺跡前広場
「うわ~。スッゴッーイ・・・・・」
「落ちないでよユウキ」
橋を渡り俺たちが始めに目にしたのは、空中に浮かぶ島々だった。そして奥には十字架の形をした建造物と塔だ。
「新たなるエリアの名前は『バステアゲート浮遊遺跡』か。その名のとおりあちこちに浮いてるな」
「うん、なんか幻想的だね。ゲームの中なのはわかるけど」
「レインそれは言っちゃダメだよ」
「ははっ。さてと・・・・・・・どう攻略したものかな」
「取り敢えずあの塔に行ってみない?」
俺が考えるとレインがそう提案してきた。
「そうだな・・・・・・どのみち行かないと分からないしな」
「決まりですね」
「ああ」
ランの言葉に頷き、俺たちは奥の十字架の形をした建造物と塔のある場所に向かった。
「これは・・・・・・・・」
「あの封印の紋章と・・・・・同じなのかな?」
「そうじゃないかな」
橋を渡り橋の中程まで来た俺たちは目の前にある障壁に悩んでいた。その障壁の紋章は先程、エリア解除の際に描かれていた紋章と同じだった。
「それじゃ何かヒントがあるかもしれませんね」
ランはそう言うと紋章に近づいていった。
バシッ!
「姉ちゃん!?」
ユウキが紋章に弾かれたランを後ろから支える。
『竜王の許可を持たぬ者は直ちにここから立ち去るがいい』
すると何処からかそんな声が聞こえてきた。
「今の声は・・・・・」
「もしかして、ここを通りたければ何かキーアイテムを見つけてこい、って事なのかな?」
「多分そうだと思うよ」
「だろうな」
「ギャアアアアアア!!!!」
「「「「「!?」」」」」
俺たちは突如響いてきたモンスターの声に耳を塞いだ。
「今の何処から・・・・」
「あ、あれ!」
レインが上空の一点を指差した。
俺たちがレインの指差した所を見るとそこにはモンスター、青紫色の大型ドラゴンが滞空し俺たちを見ていた。
「あれは・・・・・!」
「まさかここのエリアボス!?」
「あれが・・・・」
「ギャアアアアアア!!!!」
ドラゴンはもう一声上げると、俺たちの目の前にそびえる十字架の建造物の塔に向かっていった。
「・・・・・・・・どうやらあの塔を住みかにしてるみたいだな」
「ええ、にしても・・・・・・・あれがこのエリアのボスですか。凄い迫力ですね」
「うん。なんか迷宮区のフロアボスと同じ感じだった」
「ああ、だが迷宮区のフロアボスよりは幾分か難易度が低いけどな。流石にフロアボスと同じパラメーターだったら樹海エリアのボスを3人で倒せないよ」
「まあ、確かに」
「ええ」
俺の言葉にレインとフィリアが頷く。
「取り敢えずあのボスの元に行くには竜王の許可の何かが必要みたいだな」
「うん。でもそれアイテムなのかな?」
「多分そうだと思うよ。だって許可、って言っていたもの」
「んじゃ、あちこち行ってみますか」
俺たちは橋から戻り転移碑をアクティベートして辺りを探索した。
守護者の観戦所
俺たちは『浮遊遺跡前広場』から『守護者の観戦所』に足を運んでいた。
「はああああっ!」
「ぜやああああっ!」
「ユウキ、スイッチ!」
「オッケー!スイッチ!」
「やあああっ!」
「キリトくん!」
「わかった、スイッチ!」
「うん!やああああっ!」
ユウキとスイッチしたランと、俺とスイッチしたレインがそれぞれ2体のモンスターを倒した。
「ふぅ。お疲れみんな」
俺は双剣を背中の鞘にしまいそう言った。
「お疲れ様キリトくん」
「お疲れ」
「お疲れー」
「お疲れさまです。にしてもなんでこのエリアはドラゴン型のモンスターが多いんでしょうか」
「さあ?多分エリアボスがあのドラゴンだからじゃない」
「どうだろうね」
俺たちはここに来るまで7回ほど戦闘したがモンスターのタイプはどれも、ドラゴン型だった。
「えっと・・・・・・もうこんな時間なんだ」
ウインドウを開き時間を確認していたレインがそう言い、俺もウインドウを開いて確認した。
「ほんとだな今日はここまでか」
俺たちは封印の紋章を解除するため色々な場所を歩き回っていたが今日は特に収穫は得られなかった。
「それじゃ転移碑を通って帰りましょう」
「そうするか・・・・・・・・・ん?」
俺はみんなと一緒に転移碑の場所に戻ろうとしたその時何処からか視線を感じ足を止めた。
"なんだ。索敵スキルには何の反応はないし、モンスターの気配でもない・・・・・・気の・・・・せいか?"
「どうかしたのキリトくん?」
「いや、なんでもない。帰ろう」
俺たちはそのまま『浮遊遺跡前広場』の転移碑を通して管理区に戻り、俺たちはアークソフィアへ、フィリアは根城へとそれぞれ帰っていった。
俺があのときの気配の正体をつかんだのはそれから数日後の事だった。
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