ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い 作:ソーナ
新たなるエリア、『バステアゲート浮遊遺跡エリア』を解放した後、俺たちはフィリアとしばらく探索した。
そして管理区に戻りフィリアは自身の根城に、俺たちはアークソフィアに帰ってきていた。
俺たちはアークソフィアのエギルの店に帰ってきた後自室へと戻っていった。
俺も自室でアイテムストレージやスキルを見ていたとき。
"コンコン"
「どうぞ」
「お邪魔するねキリトくん」
「どうしたんだレイン?」
「今、下の酒場で期間限定メニューが出てるらしいんだ。見に行ってみないかな?」
「へえ、そんなものがあるのか。じゃあ、行ってみるか」
俺はレインとともに下の酒場に移動した。
俺とレインは一階の酒場に降りると結構な数のプレイヤーが食事をしていた。
俺たちは席に着き注文を頼んだ料理を舌づつんでいた。
「へえ~、NPCレストランにしては本格的だね♪・・・・・・・ん!これおいしいね!」
「レインがそこまで言うなら相当だな。それ、なんてメニューだっけ?」
「『キノコのクリームパスタ』だよ。キリトくん、ひと口食べてみる?」
「いいのか?それじゃ遠慮なく・・・・・・」
「あ、じゃあわたしもキリトくんのひと口もらうね」
「おう。んぐ・・・・・・・・・もぐ・・・・・・うん!これはうまいな!」
「うわ~、キリトくんのもおいしいね!どうせなら限定メニューじゃなくてずっと置いといてほしいなぁ・・・・・・・」
「ほんとだな。うーん、あとを引くうまさだ・・・・・・。レイン、もうひと口もらっていいか?」
「もちろん、いいよ♪」
~outerside~
キリトとレインが一緒に夕飯を食べている頃、近くのテーブルで。
「・・・・・・あのお二人、仲いいですね・・・・・・・。当然と言えば当然ですけど・・・・・」
「ほんと・・・・・随分とまあ。見せつけてくれるわよねぇ」
「・・・・・・・見ているこっちが恥ずかしくなるわね」
「あははっ。でもまあ何時もの事だからね~」
「もう見慣れてしまいましたね」
「僕も少し見慣れているけど、ちょっとね」
シリカの言葉にリズ、シノン、アスナ、ラン、ユウキが答える。
「何時からああなんでしょうね」
「多分、一層からじゃないかな」
「・・・・・・・レインさんとキリトくんっていつもあんな感じなんですか?」
「まあ、あんな感じと言えばあんな感じかなあ」
「へ、へぇ・・・・・・夫婦だからって言ってもあんなの見たことないんですが・・・・・・・」
リーファがキリトたちの方を見てそう呟く。
「まあ・・・・・・確かに」
「キリトくんとレインさんが結婚しているってことは聞いたけど、流石にあそこまでとは・・・・・」
「あたしも初めてあのお二人が結婚して夫婦になっている時ビックリしましたから」
「そう言えばあの二人が結婚してるって、シリカちゃんが知ったのってつい最近なんだよね」
「はい、第76層に来たときに。まあ、それ以前からあの二人のことは噂になっていましたから」
「あはは。確かに」
「あの二人の二つ名って、『黒の剣士』や『紅の剣舞士』だけじゃなくて『最強夫婦』っていうのがあるからねぇ」
「実際に二人とも攻略組の1、2を争うプレイヤーですから」
「あとあの二人を見てると『バカップル』って言う言葉が何時も頭に浮かぶのよね」
「あ。確かにリズさんとアスナさんの言う通りかもしれません」
「ところでラムとリーザは?」
シノンが何時もいるはずのラムとリーザの二人の姿が見えないため聞く。
「えーと・・・・・・」
シノンの問いにリーファが目線をずらして口を濁らせる。
『はい、ラム』
『あ、ありがとうリーザ』
リーファが目線をずらす前のところにはラムとリーザがイチャイチャしており桃色空間が現れていた。
「「「「「「「・・・・・・・・・・・」」」」」」」
「はあ、ここにもいたわ。バカップルが・・・・・」
「あははっ。なんか空しく思って来ちゃうわね」
「それ以前に甘いです。この料理甘くないのに」
「そりゃあんな桃色空間が2つもあったらねぇ」
「あはは、はぁー」
「・・・・・・・・・・・ほんと、見てるだけで疲れるわね」
アスナたちが窶れているとユイが。
「みなさん、パパとママは相思相愛ですよ。娘の私が保証します!」
そう言った。
「うん。ユイちゃんそれはあの二人を見てれば誰でも分かると思いますよ」
「でも、パパやラムさんのように唐変木?と言うのがいると思いますが」
ユイが首を傾げて聞いてきた。
「「うぐっ!」」
ユイの言葉にユウキとランが息を詰まらせる。
「ユイちゃん、ごめん。余りそれ言わないでなんか悲しくなってきたから」
「ユウキ。それ私もです」
ユウキとランはユイの言葉に落胆し表情が段々暗くなっていった。
「あははは。ユウキちゃんとランさんは苦労しましたからね。しかもあたしなんていつの間にか伯母さんになっちゃってますし」
「「「はぁ・・・・・」」」
「まあ、確かにその歳で伯母さんはね・・・・・」
「女子に取ってみればちょっと、ですね」
「はあ・・・・・」
「なに、あんたもショック受けちゃった?」
「いえ、お兄ちゃ・・・・キリトくんがレインさんと結婚している事は別にいいんですけど・・・・・・・。この歳で伯母さんと言われるのは・・・・・・」
「あらら、もうすでに妹として結婚してることはオッケーなのね」
「そりゃまあ。キリトくんが決めたことならあたしは構いませんから。でも・・・・・」
「でも?」
「現実世界ではずっと一緒にいたから・・・・・・」
「リーファの言うこと少しわかる気がするな~」
「確かに。わたしもユウキが一人でこの世界に来ちゃってたらずっと看病しますから」
"ガタッ"
突如響いた椅子の音に発生元を見ると。
「ん?どうしたのシリカちゃん」
「ちょっとキリトさんのところに行ってきます!」
「え?・・・・・・・・あーーー!!アンタこれ!」
リズはシリカが飲んだものであろうコップをもって言った。
「リズそれは?」
「バッカスジュースよ!」
「「「バッカスジュース!?」」」
リズの言葉にアスナ、ユウキ、ランは驚きをあげる。
「えーと、バッカスジュースってなんですか?」
「この世界の飲み物の一つよ。でもちょっと問題があって」
「って、メニューにバッカスジュースが普通に乗ってるよ姉ちゃん!」
「多分、システムの不調で載ってしまったんでしょうね。・・・・・ってさっき私達も飲みませんでした!?」
「あっ・・・・・」
「そ、そう言えば」
「なんか適当に頼んだけど、まさかあれ?」
「た、多分そうかと」
「そんなことより!あたしたちはなんでここにいるんですか!?」
「そりゃ、76層より下に戻れなくなったからでしょ」
「えーと、あたしとシノンさんは間違ってここに来ちゃったからなんですけど・・・・・・」
「違います、全くぜんぜん違います。それだからみなさん甘いって言われるんですよ!」
「これ、完璧に酔ってない?」
「え、ええ」
「こ、この子、手がつけられないわ・・・・・」
「受け身の姿勢でいても何も変わりませんもっと攻めなきゃダメですよ!花の命は短・・・・・「せいっ」キュウ・・・・・」
「ふぅ~、なんとかなったね」
「ゆ、ユウキ貴女って子は・・・・」
「あはは。まあ、シリカちゃん気絶しちゃったみたいだし私部屋に寝かせて来るね」
「お願いねアスナ」
「うん」
~outerside out~
「なんであそこだけ暗いんだ?」
俺はレインの『キノコのクリームパスタ』を食べながら聞いた。
「さあ?でも時々会話が聞こえてきた限りじゃお疲れさま会ムードだったよ。途中までは」
レインは俺の『ボロネーゼ』を食べて言った。
「途中までは、ってことはなんかあったのか?」
「わかんない。でも、ユイちゃんがさっき唐変木?って言っていたよ」
「と、唐変木?」
「うん。ちょうどこのメンバーの中だとキリトくんとラムくんがそうだね」
「な、なんでだ!?」
俺は何故ラムと同じように唐変木になるのか分からず声を上げた。
「それは自分の胸に手を当てて考えてみたらどう?」
レインは何を当たり前の事を言っているのかと言うようように言って来た。
俺はレインの言うとおり胸に手を当てて考えてみたがさっぱり分からなかった。
「すまん、 さっぱりわからん」
「はあ~。もおー、キリトくんは」
「?なんでため息吐かれるんだ。しかも何故呆れている眼差しを向ける?」
俺は訳が分からず首を傾げた。
するとその時、
"ガタッ"
椅子の音が聞こえた。
「ん?シリカか?」
「ほんとだ。どうしたんだろ?」
「さあ」
「あ、ユウキちゃんに気絶させられたちゃった」
「いくら圏内のなかだって言っても流石にあれは痛そうだな」
「だね」
俺とレインはアスナたちが座っている席を見て起こったことを言っていた。
そのあとユイが向こうのテーブルでみんなになにかを言うとそのままみんな解散したため、俺たちも部屋に戻ることにした。
俺が自室に戻ると義妹のリーファ。スグが俺の部屋に来てこの世界に来た本当の理由を教えてくれた。
俺はスグに『どうして?』と聞いた。スグは目に涙を浮かべて言った。俺が心配で、眠ったままの姿が耐えられなくて来た、と。
俺はスグの頭を撫で『大丈夫だ』と言った。
その言葉に安心したのかスグは俺のベットで眠ってしまった。
俺は久しぶりに見るスグの寝顔に安堵しそっと毛布をかけた。
するとその時。
コンコン!
「キリトくん、入るよ~」
扉の外からレインの声が聞こえた。
「あ、ああ。ってちょっと待てレイン!」
俺は慌てて言うが時すでに遅し。
「どうしたのキリト・・・・・くん?」
案の定レインの視線は俺のベットで寝てしまっているスグに向けられていた。
「キリトくん」
「な、何かな」
「いくら義妹だからってベットに連れ込むのは・・・・」
「ってちょっと待て!盛大に勘違いしてるぞレイン!」
「え、違うの?」
「違うわ!盛大に違ーう!」
「・・・・・・・・・キリトくん。直葉ちゃん起きちゃうよ」
今ここには直葉の名前を知っている者しかいないためあえてレインはリーファではなく直葉と呼んだ。
「あっ!」
俺はスグの方を見て寝ているか確認した。
スグは今の声に目を覚まさなかった。
"そう言えばスグは一度寝ると中々起きないんだよな。例え地震とか起こっても"
俺はその事を思いだしレインの方に振り返った。
「大丈夫のようだ。というかスグは一度寝ると中々起きないんだよ」
「へえ、そうなんだ。なんかキリトくんに似てるね」
「俺に?」
「うん。キリトくん一度寝ちゃうと全然起きないもの」
「そ、そうか?」
「うん♪」
「と、ところで何かようか?」
「んー、用って程じゃ無いんだけど。強いて言えば直葉ちゃんの事が気になった、かな」
「スグの事が?」
「うん。どうしてここに来ちゃったんだろうって」
「なるほどな」
「キリトくん、何か知ってるの?」
「ああ、実は・・・・・・」
俺はソファーに座るとレインに先程スグと話した事を話した。
「なるほど・・・・・色々と納得が行ったよ。どうして現実の姿じゃなくて別のゲーム。確か・・・・・・ALOだっけ。そのアバターの姿をしていたのか」
「ああ・・・・・。でも、俺はスグに来てほしくなかったな」
「ううん。それは直葉ちゃんが正しいかな」
「え、どうしてだ?」
「だって、例えば今この状況が逆になったときキリトくんはどうする?わたしだったら例え・・・・・現実世界に戻れなくても来るよ。キリトくんはどう?」
「・・・・・・・・・多分、俺もスグと同じ行動を取ると思う」
「でしょ♪二人は兄妹・・・・家族なんだから」
今の言葉に若干悲しさが入っていたことに俺は気づいた。
「レイン?」
「ん?なに」
「いや、なんでもない」
「そう?」
「あ、ああ。・・・・家族・・・・か。確かにな。ありがとうレイン」
「ううん。キリトくんの役に立ったならお安いご用だよ♪」
「助かるよ」
「さてと、それじゃわたしは直葉ちゃんを部屋に寝かせて来るね」
「あ、ああ。頼む」
「お安いご用だよ♪・・・・・・よっと」
レインはベットに近づきスグを抱き抱えた。
「それじゃ、お休みキリトくん」
「ああ、お休みレイン」
レインはスグを連れて部屋を後にした。
俺はレインとスグが部屋を後にしたあとお風呂に入るとそのまま眠りに落ちた。
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